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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第二話 大角少佐!!柔の道の奥義を見よ!その一

         戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー
              第二話  大角少佐!!柔の道の奥義を見よ!
 ジャスティスカイザーの初戦は彼等の勝利に終わった、しかし。
 彼等の評判は散々なままだった、戦いが終わって数日が経ったが。
 ネットでもマスコミでも巷でも家庭でもだった、誰もが彼等を口々に批判した。親達は子供達に強い声でこう教えた。
「いい?ジャスティスカイザーみたいになったら駄目よ」
「あんな奴等みたいにはなるなよ」
「人は清く正しく生きないといけないのよ」
「卑怯なことはしたら駄目だ」
「真面目に、そして正々堂々と」
「そうして生きるんだ」
 完全に反面教師になっていた。そしてそう言われる子供達もまた。
「僕絶対にあんな奴等みたいにならないぞ!」
「ジャスティスカイザーみたいになってたまるか!」
「将来は日帝衆の人達みたいになるんだ!」
「真面目で立派で正しい人になるんだ!」
「あの人達みたいになるんだ!」
 敗れた彼等の方が模範にされていた、そして。
 尚智と尚武の両親達もだ、まだ言っていた。
「今度出て来たらね」
「日帝衆に成敗されればいいんだ」
「そうよね、あんな卑怯な連中ね」
「さっさと負けろ」
「何で日帝衆のやることにあんな卑怯なやり方で反発するのか」
「わからないな」
 リビングでだ、テレビを前にしてテレビ番組に出演しているコメンテーターがジャスティスカイザー実は自分達の息子達をけちょんけちょんに批判しているのに頷きながら話していた。
「正々堂々と意見すればいいのに」
「会話には会話って人達だからな」
「それで騙し討ちで倒すとか」
「あれは本当にそうだったな」
「剣道に人工衛星って」
「あんなやり方誰がするんだ」
 確かにかつてないやり方ではあった。
「私はじめて見たわよ」
「俺もだ」
 夫婦仲良く自分達の子供を叩いている。
「あんな連中が日本にいるなんて」
「恥ずかしい限りだ」
「折角日帝衆の人達が正しい道を教えてくれているのに」
「まだあんな連中がいるなんてな」
「嘆かわしいわね」
「全くだ」
 こう話す彼等だった、そして。
 その両親の言葉を扉の向こうから聞いてだ、尚智は一緒にいる尚武にうんざりとした顔でこんなことを言った。
「おい、親父とお袋までだよ」
「まだ言ってやがるな」
「俺達は正しいことをしてるってのにな」
「何で叩きまくってくれるんだよ」
 とりあえず自覚はしていない二人だった。
「あの半島がまた日本になっていいのかよ」
「相手は何もないんだぞ」
「前の併合の時は石器時代だっただろ」
「塩もなくて木もなかったんだぞ」 
 そうした場所だからだというのだ。
「また併合したらどうなるか」
「わかってんのかよ、皆」
「今度こそはとかな」
「それで成功する相手かよ」
 これが二人の考えだった。
「だから日帝衆はな」
「絶対にな」
「俺達が食い止める」
「あの併合だけはな」
 再併合だけはというのだ。
「そしてバイト料だ」
「ボーナスも出るからな」
「絶対ゲットだぜ」
「就職だってな」
 とにかくそうしたこと『だけ』を考えて戦っている二人だった、そうした中で日常生活を楽しんでもいた。その二人のことを全く知らずに。
 西郷は己の執務室において大山と桂の報告を聞いていた、そのうえでこう言った。 
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