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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第一話 大久保少佐!!剣が白銀に輝く漢その十六

「おいおい、八相発破のかよ」
「遠距離バージョンだな」
「目茶苦茶強いじゃねえか」
「これはな」
「ああ、やっぱりな」
「手筈通りやるか」
「そうしような」
 こう二人で話してだ、そのうえでだった。
 二人は痛みを我慢しつつ大久保に向かい直してだ、彼をそれぞれの右手の人差し指で指差しつつ言った。
「あんたは確かに強い」
「そのことは認めるさ」
 彼等にしても、というのだ。
「けれど俺達だってな」
「負けられないんだよ」
「だからな」
「これからあんたには負けてもらうぜ」
 こう言ってだ、レッドがだった。
 その右手にあるものを出して来た。それはというと。
 スイッチだった、赤いそれを出して言うのだった。
「見せてやるぜ、俺達の必殺技」
「今からな」
 ブルーも言う、彼yは持ってはいないが。
「これならな」
「あんただって避けられないさ」
「俺達の最後の必殺技」
「これだけはな」
「ではその技をだ」
 大久保は剣道の中段の構えのまま二人に問うた。
「見せてもらおうか」
「ああ、その時こそな」
「俺達の勝ちだ」
 こう言ってだ、大久保がまた仕掛けて来る直前にだった、二人は叫んだ。
「受けろ俺達の必殺技!」
「第一話からやらせてもらうぜ!」
「ウルトラスーパーファイナルオリジナル超必殺技!」
「とくと見やがれ!」
 レッドがスイッチのボタンを押した、すると。
 上から半径十メートル程のビームが降り注いだ、そのビームがだった。
 大久保を直撃した、それでだった。
 大久保は大ダメージを受けてだ、何とか立っている状態で二人に問うた。
「今のは何だ」
「ああ、人工衛星だよ」
「人工衛星を使ったんだよ」
「それで攻撃したんだけれどな」
「効いたみたいだな」
「剣道の勝負だった筈だが」
 大久保は二人を見据えつつこうも問うた。
「それが何故だ」
「ああ!?剣道とか知るかよ」
「俺達は勝てばそれでいいんだよ」
 これが二人の返事だった、二人共居直った姿勢になって開き直った態度で言う。
「決闘なんて勝てばいいんだろうが」
「手段とか選ぶかよ」
「普通にやって勝てる相手じゃないとな」
「どんな手を使っても勝ってやるぜ」
「くっ、卑劣な」
 大久保は二人の居直った言葉に歯噛みして言った。
「剣道の勝負に人工衛星を使うとは」
「人工衛星使うなとは言ってないだろ」
「勝てば官軍なんだよ」
「もうあんた戦えないよな」
「俺達の勝ちだな」
「その通りだな」
「その通りだ、我は負けた」
 そのことは確かと言うのだった。
「最早立っているのがやっとだ」
「だよな、俺達の初戦はな」
「華々しく飾れたな」
 勝利で、というのだ。
「よし、じゃあな」
「それを祝ってな」
 二人は腕を組んだ、すると。
 突如として場面が変わった、二人は颯爽としたポーズのまま岩場に立っていた。周りには青い海と白い波がある。
 後ろには旭日旗の如き朝日がある、そして波のザッパーーーーンという音と共に高らかに言う言葉とは。
「正義は勝つ!」
 高らかに宣言した、その言葉と共にだった。
 二人は勝利を祝った、そうして。
 満足して帰った、だが次の日。
 二人は新聞やテレビ、ネットを観てだった。歯噛みしてこう言った。
「おい何だよこれ!」
「大久保少佐への同情論ばっかりじゃねえか!」
「俺達は悪役かよ!」
「卑怯とか卑劣とか何だよ!」
「俺達の何処が悪いんだ!」
「勝てば官軍だろ!」
「勝ちゃあいいんだよ勝ちゃあ!」
 京都のやたらとキモ!という言葉を連発する自転車部所属の高校生の様な論理をあくまで展開するのだった。 
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