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『自分:第1章』

作者:零那
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『ユウと電話』

こないだはユウの言葉を聞き入れる会話が出来んかった。
一方的に伝えただけ。
今回はユウの言葉を聞こう。

恵チャンと合流。
ローソンの公衆。


『...こないだ、早くて意味解らんかったけど...とりあえず大丈夫なんやな?』

『大丈夫。貯金できたらソッチに帰る!!』

『俺も、春休みバイト。3年なってもずっとバイトやけん貯金する!!』

『それはユウが自分の為に使って。零那は自立の為にまた頑張る。』

『そっち連れ去られたんも、どうせ俺らのせいなんだろ?見張られよる気がするとか言いよったやん?』

『あぁ~...それは関係ないと思う。喫煙、飲酒、外泊とかが問題やったんやろ思うよ。法律違反でもあるけど、校則的にも退学やろ?零那が皆を駄目にしよると思ったんよ。』

『俺が寮長に話しても戻れん?』

『迎えに来たん寮長やから無理。』

『ほーなんじゃ...』


ユウとは殆ど2人になったことがない。
泊まるときと、学校サボッたりするときだけ。
相当シャイ。
でも友達のバイト先行ったら『コレ俺の女!』とか自慢げに言うたり意味解らん。
友達が言うには、学校では写メ見せまくりよるらしい。
勘弁...

電話中、ユウの横にいたマサ。
マサに代わる。

マサ曰く、ユウが最近めっきり沈みまくって手が付けれんかったらしい。

まともに話も聞かんかったユウ。
いつ離れなあかんなるか不安な気持ちも解ってくれんかった。
そんなユウに不満があった。
マサには、ユウのその性格を改善するべきやってズット愚痴ってきた。
勿論本人にも言ってたけど効果無し。

今回で懲りたんやないんかなって。


ユウが、マサの話の途中で携帯奪った。

『いつんなったら戻ってこれるか解るん?』

『貯金次第。』

『俺ホンマ何も解ってやれて無かったんやの...すまん。後悔した。不安じゃ怖いじゃ言いよったのに根拠無く大丈夫って言ってた自分が情けない。』

『考えたんや。うん、辛かった。でも今言うてもしゃあないし。解ったんならもう良いよ。』

『すまなんだ...』

『うん...』

『じゃ、バイト行くわ...』

『わかった...頑張って!』


結局、別れることはなかった。
逢うことも出来んのに。
スッキリせん。
解放したげよう思てたんやけど。
別れる気が無いのはなんで?


恵チャンは受話器の横でズット半分耳に当てて聞いてた。

『ちょとーっ!!超エェ子じゃん!!心配しちょーやん!!ラブラブやん!!』

恵チャン、色んな方言混じってる。

零那もやけど、零那は汚い喋り。
恵チャンの喋りは可愛い。
恵チャンはごっつ嬉しそう。
ごっついテンションあがってた。

『ちょお待っといて!!』

店内に入ってスグ出てきた。

『はいコレ!あげるけん♪ユウ君と別れたあかんよっ!また電話しちゃりぃ♪』

テレカ買ってくれた♪

『恵チャンの気持ちは素直に嬉しいけど、ここまでしてもらうわけにはいかん。今なら返品効くんやない?』

『でも、別れたくないなら、たまに電話位しとかなぁ...』

『大丈夫!別れる言わんかったし。浮気とか死んでもせん奴やし。童貞捨てるとき、結婚する相手としかせん!って言った奴やから。笑えるよね。』

『あはは...それはそれで重いやんユウ君。まぁたまに電話しちゃりぃ♪』

『わかった。ありがとっ。いつかチャントお返しさしてな!』

『美味しいもんおごって♪』

『わかった♪』


またユウと話せる。
恵チャンに感謝。
頑張って仕事しよっ!
自立できたら出て行けるし。
また家借りて...
あ...保証人...
寮長がなってくれてたけど、もう誰もなってくれる人が居らん。
どうやって借りたらえんやろ...

まぁ一旦そこはおいといて。

とりあえず仕事。

 
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