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FAIRY TAIL 友と恋の奇跡

作者:紺碧の海
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第148話 Venus

 
前書き
呼ばれて飛び出てジャジャジャーーーン!07です!
今回はルーシィが『ブラックテンプラネット』を止めるために立ち向かう!ルーシィ1人で大丈夫なのぉ?
もちろん、ルーシィ目線で書いていきます。
それでは、第148話・・・スタート! 

 
ル「うわぁ~!」

空には満天の星空が広がっていた。銀色や赤、青や金色、色とりどりに光り輝く無数の星と、金色に光り輝く満月が真っ暗なコロールの森を照らし出していた。私はその夜空に見惚れていた。

ル「あっ!あれは射手座だから、サジタリウスね。あっちは、琴座だからリラ!こっちに見えるのは、水瓶座だから、アクエリアスねっ☆」

私は星座を見つけては星霊に当てはめていった。

ル「はっ!私ったら何やってんのよぉ~!今は『ブラックテンプラネット』を捜してる最中なのよっ!『ブラックテンプラネット』を止めて、全宇宙を救わないと、こんなに綺麗な星空だって見れなくなっちゃうんだからっ!」

でも、やっぱりこんな真っ暗な森の中で1人は嫌だなぁ~。な、何か出そうで怖いのよねぇ~・・・ダ、ダメダメッ!『怖い』って思ったら余計に怖くなっちゃうっ!こ、怖くない・・怖くない・・・

ル「あぁ~ん!やっぱり怖い~~~っ!」

その時、

ル「ひぃっ!」

背後から魔力を感じた。な、何・・・?もしかして、敵・・・?大量の冷や汗を流しながら恐る恐る振り返ると、金色に光り輝く火の玉が・・・

ル「キャアアアアアアアアアアアアアアアッ!・・・って、火の玉って金色だったっけ?」

トーヤが契約してる火の玉も、赤と青よね?もう一度勇気を出して振り向くと、確かに金色だけど、火の玉ではなく、金色に光り輝いている『ブラックテンプラネット』だった。

ル「な、なぁ~んだ、ただの『ブラックテンプラネット』かぁ~・・・って嘘ォォォォォッ!?」

こ、ここここれを、と、ととと止めれば、いいのよね・・・?止めなかったら、エルザに何されるか分からないし・・・それにしても、いったいどうやって止めればいいのかしら?

ル「う~~~ん・・・?」

腕組をして、金色に光り輝いている『ブラックテンプラネット』を見つめながら考えていると『ブラックテンプラネット』の中に何かが写っている。何かしら?恐る恐る近づいて見ると、惑星が写っていた。この惑星は―――――

ル「き、金星・・・よね?」

そういえば、以前リョウが惑星について話してたっけ。なぜかリョウは宇宙についていろいろ知ってるのよね。私はリョウから聞いた話から金星についての事を思い出す。確か・・・太陽系の第2惑星。地球から最も明るく見える惑星なのよね。世界一美しく、愛を大切にする女神が住んでいたとゆう伝説から、『愛と美の惑星』とも呼ばれるのよね。どんな女神様何だろう?・・・って、そんな事より、

ル「これを早く止めないと、金星が・・・!」

黄道十二門の鍵を取り出そうとしたその時、『ブラックテンプラネット』の金色の光がいきなり輝きを増した。

ル「な、何なのよぉ~!!?」

私はあまりの眩しさに目を覆った。

****************************************************************************************

ル「・・・あ、あれ?ここドコォ~~~!?」

四方八方金色に染まった謎の空間に、私の声が木霊した。

ル「わ、私、さっきまでコロールの森にいたわよね?」

で、『ブラックテンプラネット』を見つけて止めようとしたら、いきなり『ブラックテンプラネット』が金色に輝きだして、気がついたら、なぜかこの変な空間にいた。戸惑って、辺りをきょろきょろ見回していると、遠くの方で球体型の惑星(?)が見えた。あ、あれは・・・!

ル「金星・・・!」

え、えぇっ!?き、金星が目の前って、どうなってるのよぉ~!?・・・ん?冷静に考えてみれば、さっき見つけた『ブラックテンプラネット』に金星だけが写ってたわよね。ほかには何も写っていなかった。だとするとここは・・・!

ル「『ブラックテンプラネット』の中・・っていう事になるわね・・・」

あららぁ~、私ったら何ていうところに来てしまったんでしょうかぁ~。・・・ますます不安になってきたじゃない!それにしても、一面が金色って・・・趣味悪いわねぇ~。その時、

ル「!」

背後からさっきよりもやばい魔力を感じた。さっきよりも大量の冷や汗を流して、恐る恐る振り返ると・・・

ル「え・・・?」

そこにいたのは、私と同い年くらいのものすごく美人で綺麗な女の子。長い金髪をピンク色のリボンで低い位置でツインテールに束ねて、足首まですっぽり隠れるゴージャスな金色に輝くシルクのドレスを身に纏って、ピンク色のイヤリングとネックレスがキラキラ輝いている。手にはなぜか金色に輝く鞭が握られている。

?「こんにちは。」

ル「えっ?あぁ、こ、こんにちは。」

歌うような綺麗な声で星空みたいに見惚れちゃう。でも、その女の子のピンク色の瞳には光が射し込んでいなかった。

ヴィ「私はヴィーナス。金星の守護神よ。」

金星の守護神さんかぁ~。私はてっきり、あの伝説の世界一美しくて、愛を大切にする女神様かと思ったわ。















ヴィ「でもね、今の私は、金星の支配者なのよ。」















へぇ~。金星の支配者さんかぁ~・・・ってえぇぇぇぇぇっ!?

ヴィ「だからね、邪魔者は消しちゃうのよ。ゴメンナサイね。」

笑顔で言いながら、手に持っていた鞭を私に向かって力強く打ち付ける。私はすばやく鞭をかわすと、左の腰に装備している伸縮自在の鞭、エリダヌス座の星の大河(エトワールフルーグ)を握り締める。

ヴィ「あら。あなたも鞭を持っているのね。」

ル「これはただの鞭じゃないわ。伸縮自在の鞭よっ!やあぁぁぁっ!」

ヴィ「よっとぉ。」

足首まで隠れる長いドレスを着ているのにも構わず、華麗に私の攻撃を避ける。

ヴィ「我武者羅に振り回したって当たらないわよ。」

すると、どこから取り出したのか、ヴィーナスはピンク色に輝く鞭を握っていた。あれ?金色とピンク色の鞭・・・

ル「2本あるなんてずるいわよっ!」

ヴィ「あら。私はそんな卑怯な事はしませんよ。私は最初から鞭を2本装備してましたよ。それに気づかないあなたが悪いのではないですか?」

ル「キィィィィィッ!」

いちいち言葉に棘があるわねっ!

ヴィ「余所見は禁物ですよっ!てぇぇぇいっ!」

ル「キャアッ!」

シュルルルルルと私の首にピンク色の鞭が巻き付く。ヴィーナスはピンク色の鞭をギギギギと締め上げる。

ル「()・・ぐる(くる)じぃ(しぃ)・・・!」

地面に膝を着いて、解こうとするけど、どんどんきつく締め上げられるだけ・・・

ヴィ「これで終わりだと、思わないで下さいね。はぁぁぁぁぁっ!」

バチィィィンッ!

ル「うああぁあっ!」

金色の鞭で、私の背中を打ち付ける。

ヴィ「たぁぁぁぁぁっ!」

ベチィィィンッ!

ル「んぎぃいぃぃっ!」

こ、これじゃあまるで、鞭でお仕置きを受けてる、哀れな子羊・・・!

ヴィ「らぁぁぁぁぁっ!」

バチィィィンッ!

ル「ああぁぁあぁああっ!」

服は破れ、打ち付けられたところは赤く腫れ上がってる。い・・痛い・・・!その時、

ア「ウールボムッ!」

ヴィ「えっ?」

ロ「王の光(レグルス)よ、我に力を・・・!」

ヴィ「キャァアアァァアッ!」

ヴィーナスが10mくらい吹っ飛ぶ。その反動で、私の首に巻き付いていたピンク色の鞭がするりと解けた。そして、私の目の前にいたのは―――――

ル「ロキ(レオ)!アリエスッ!」

ロ「王子様参上ッ!」

ア「大丈夫ですか?所有者(オーナー)?」

もこもこの白い服を着たアリエスと、獅子(ライオン)のような逆立った髪、黒いスーツを着たロキ(レオ)がいた。自分自身の魔力で(ゲート)を潜って来たんだ。あれ?ていう事は、もしかして私、今魔力0!?

ヴィ「お、黄道十二門の獅子宮と白羊宮・・・なかなか強い星霊を()()()()()のね。」

2本の鞭を構えながら口から血を流したヴィーナスが立ち上がる。

ル「星霊は()()()()()じゃないわ。()()のよっ!『物』みたいな言い方しないでっ!」

私は胸に手を当てて言う。それを聞いたロキ(レオ)とアリエスが嬉しそうに小さく微笑んだ。

ヴィ「あら。ゴメンナサイ。」

ヴィーナスはウィンクをする。全然反省してないわね・・・

ル「星霊は私にとって『物』じゃないの。『友達』なのっ!!」

ヴィ「あなたはとっても綺麗な心の持ち主ね。でも、その綺麗な心のせいで、儚い命だとゆう事を後悔しないでねっ!はぁぁぁぁぁっ!」

ヴィーナスは2本の鞭を同時に振りかざして私に襲い掛かってくる。

ア「ウールボムッ!」

アリエスのふわふわの毛(?)で防ぐ。

ア「所有者(オーナー)は、ルーシィさんは!私達星霊の事を大切に思ってくれる。」

ロ「その思いが、どんなに哀れで儚くても、僕達星霊の力になるんだ。」

アリエス・・・ロキ(レオ)・・・私はアリエスに支えてもらいながらゆっくり立ち上がると、

ル「ヴィーナス、あなたにとって金星は何?」

ヴィ「簡単な質問ね。私の役割よ。金星を支配する事が、私の役」

ル「違うっ!そんなの間違ってるっ!」

ヴィ「!?」

ヴィーナスが光が射し込んでいないピンク色の瞳を見開く。

ル「あなたにとって金星は、『守るべきもの』なの。あなたがいるから、今まで金星は、輝いていられたのよ。あなたが、『闇』に染まったら、金星は、輝きを失っちゃう。宇宙は、輝いていけないのよ・・・」

ヴィ「!?」

私はヴィーナスにそっと傷だらけの手を差し出す。

ル「ほら・・・手を伸ばせば、こんなに近くに、『光』があるのよ・・・・」

ヴィ「!」

ヴィーナスのピンク色の瞳には、すでに光が射し込んでいた。すると、ヴィーナスの体が金色に光りだした。ヴィーナスは、光の射し込んだピンク色の瞳で私に微笑んだ。最後にヴィーナスは私が差し出した傷だらけの手を握ると消えてしまった―――――

****************************************************************************************

ル「・・・あ、あれ?」

いつの間にか私はコロールの森に戻って来ていた。ロキ(レオ)とアリエスも、星霊界に帰って行ったみたい。すると、目の前に『ブラックテンプラネット』・・・いや、白く光り輝く『ホワイトテンプラネット』が宙を漂っていた。『ホワイトテンプラネット』は、空高く舞い上がると、見えなくなっちゃった。私は満天の星空を見上げる。

ル「きっと、金星は救われたわよね。」

その時、

バ「姫。」

ル「キャアッ!バ、バルゴォッ!?てか、どんなところから出て来てんのよぉっ!」

バルゴが自分自身の魔力で私の足元から出て来た。

ル「どうしたの?急に出て来て?」

バ「事情は後程説明致します。とりあえず、私について来て下さい。」

そう言うと、バルゴは得意の穴掘りで地面に潜って行っちゃった。ちょうど私も通れるくらいの穴だ。

ル「ちょっとバルゴォ~!置いて行かないでぇ~!」

私も穴を潜ってバルゴの後を必死に追いかけた。

****************************************************************************************

ル「ぷはぁっ!やっと着いたぁ~。」

相変わらず、バルゴは穴掘りが得意なんだから。

バ「お仕置きですか?」

ル「褒めてるのよっ!」

バ「そうですか。ではまず、あちらを・・・」

ル「あちらって・・・」

バルゴの視線の方に、私も視線を移すと、

ル「!リョ、リョウッ!?」

地面に血だらけでリョウが倒れていた。私は急いで駆けつけて、リョウの肩を揺さぶる。

ル「ちょっとリョウ!どうしたのよいったいっ!?ちょっと!しっかりしなさいよっ!」

リョ「・・・・ん・・・?ルー・・シィ・・・?」

リョウが茶色い瞳を薄っすらと開ける。よかったぁ~。安心したのも束の間。リョウは左横腹から大量に血を流していて、呼吸するのも苦しそう・・・

ル「バルゴ、包帯とか持ってる?」

バ「はい。すでに準備は整っています。」

いつの間にか私の横に、大量に積まれた包帯と、大量の湿布や絆創膏に、傷薬が置いてあった。流石バルゴ。準備が早いわね。

バ「お仕置きですか?」

ル「だから褒めてんのよっ!」

バルゴに突っ込みながらも、リョウの左横腹に傷薬を塗っていく。

リョ「・・ぅ・・・ぅぁ・・・!」

ル「ちょっと沁みるけど、我慢して。」

傷薬を塗った後は、少し乾かして、その上から包帯を巻いていく。

リョ「ル、ルー・・シィ・・・はぁー、はぁー・・ブ、『ブラックテンプラネット』は・・・?はぁー、はぁー・・・」

リョウが辛そうに呼吸をしながら聞いてくる。

ル「大丈夫。ここに来る前に、金星を支配しようとしていた『ブラックテンプラネット』を止めたわ。」

私が答えると、

リョ「はぁー・・はぁー、そ、そうか・・・はぁー、はぁー・・はぁー・・・・」

嬉しそうに薄っすら笑みを浮かべる。そういえば、以前リョウから「お父さんが宇宙が好きだった」って聞いた覚えが・・・すると、

リョ「はぁー、はぁー・・き、金星・・・か。はぁー・・はぁー、『愛と美の惑星』・・・はぁー、はぁー、ル、ルー・・シィに・・・はぁー、ぴったり、だ・・・」

ル「えっ?」

金星が、私にぴったり?どうゆう事?聞く前に、リョウは気を失っちゃった。すると後ろで聞いていたバルゴが、

バ「恐らく、リョウ様は「(ルーシィ)が美しく、愛を大切にする女神様のような人だ」と、言いたかったんではないでしょうか?」

わ、わわわわ私が・・・!世界一美しくて、愛を大切にする、女神様のような人ォッ!?体温が上昇していくのが自分でも分かる。たぶん、今の私は顔が真っ赤だと思う///////////////するとバルゴが、

バ「でぇきてるぅ~。」

ル「巻き舌風に言うなっ!」





『ブラックテンプラネット』の数、残り2個―――――





 
 

 
後書き
第148話終了ですっ!
ルーシィの活躍により、金星は救われたっ!
次回はマヤが『ブラックテンプラネット』を止めるために立ち向かう!
それではバイバ~イ! 
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