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ソードアート・オンライン~神話と勇者と聖剣と~

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レーヴァティン~クロスクエスト~
  エピローグ~宴の終幕~

 
前書き
 お気に入り登録数が伸びない―――――どうやら伸びきってしまったようだ。 

 
 アルヴヘイムの日の光は、ムスペルヘイムの熱気とはまた違った温かさをもっていて、なんだか気分がいい。

 セモン達がムスペルヘイムから脱出したその後。




                     *




「さて、それではみなさん、伝説武器(レジェンダリィウェポン)、《魔剣レーヴァティン》入手を祝って、また、ゲツガ君とレンホウ君に感謝をこめて……かんぱ――――い!」

『『『『かんぱ――――い!!』』』』


 世界樹の上、イグドラシルシティの一角にあるセモンとコハクのプレイヤーホームでは、今まさにレーヴァティン入手の祝いの宴が開かれていた。

 皆コハクやゲイザー、そして以外に料理のうまかったゲツガの料理で仮想の腹を満たし、雑談に笑いあった。




「それにしても助かったぜ、ゲツガにレンホウ!お前らがいなかったら負けてたかもしれない……」
「まぁいいさ」
「楽しかったしね~」

 ゲツガとレンホウが笑みを浮かべたので、セモンも安心したようにほっと息をつく。

「……魔剣レーヴァティンか。どんな効果があるんだ?」
 
 ハザードがシャノンに問いかける。

「うん?ちょっと待ってね」

 ちびちびとソーダ水をなめていたシャノンが、コップを置いてウィンドウを開く。

「……《魔剣レーヴァティン》。アビリティは……装備カテゴリの自由選択。基本状態はアイテム保持者のスキル熟練度によって左右される。もう一つのアビリティは刀身に属性攻撃を宿せるというものだね。一応どのカテゴリでもいいみたいだけど、相性がいいのは火・雷・地だね」

 少なからず驚かざるを得ない。

 変更可能カテゴリの装備(マルチカテゴリ・ウェポン)は、現在とあるプレイヤーの所持している巨大な戦戟を除けば初めてだ。しかもその武器ですら変更可能クラスは五つが限界。全クラスにチェンジできるというのは今までにないものだ。さすがは《伝説武器(レジェンダリィウェポン)》と言ったところか。


「……クラスチェンジ系か……これは同系統の武器の実相を諮詢しているのか?」

 隣でハザードが呟くが、それは誰にも聞こえなかった。


「なぁなぁシャノン!俺にも装備させてくれよ!」
「重いよ?」
「大丈夫大丈夫!」

 シャノンはストレージから黒い刀身を持つ大剣を取り出した。それをシャノンがつかむと、レーヴァティンはつややかな真紅の刀身を持つ巨剣へと姿を変えた。

「おお……」
「はい」

 シャノンはそれをセモンに手渡した。

 それを受け取った途端に、セモンが感じたことはただひとつ。



 ―――――――重い!!


 セモンの筋力値はかなり高い方だ。しかしそれでもまだ重いほどの重さ。SAO時代ですら、これほどの重さを持った武器はなかった。

 しかし次の瞬間、その重さは消えてなくなる。

「あれ?」
「あ」

 コハクが目を見開く。

「剣、変わってる」
「え?……あ…」

 見ると、いつの間にか《魔剣レーヴァティン》は全く違う容姿に変わっていた。

 先ほどまで真紅の刀身を持つ巨剣だった魔剣は、今は細身で、白と黒の一対の刀身を持つ両剣になっていた。

「マジか……」
「なんかすごいね……」

 これには少々圧巻せざるを得ない。


 面白がってこの場のメンバー全員にレーヴァティンを持たせてみる。


 その結果、

 シャノンは鏡の様につややかな真紅の刀身を持つ、巨剣に。

 セモンは白と黒の一対の長大な刀身を持つ両剣に。

 コハクは真っ赤な柄に黄金の槍先、そこに向かってねじれた形の装飾の施された槍。
 

 ハザードは半透明の刀身を持つ漆黒の大剣に。

 ゲイザーは光を受けて輝く水晶の小手に。

 
 グリヴィネは不気味な形の銀色の大鎌に。

 ゲツガはタワーシールドかと見まがうような巨大な剣に。

 レンホウは比較的地味、しかし恐ろしいまでの殺傷力を感じさせる短剣になった。



「すごいな。プレイヤーでここまで外見の変化があるのか」
「それだけプレイヤーのステータスは千差万別ってことさ……」

 セモンが感嘆の声を漏らすと、ゲツガがそれに答えた。 

 ふとステータス画面の端っこにある時計を見ると、リアルの時間は午後九時を指していた。

「やべ!みんなそろそろ帰らなきゃじゃないか?そろそろお開きにするか」
「そういえばさ。ゲツガ兄ちゃんはたしかこの世界の住人じゃないんでしょ?どうやって帰るの?」
「そういえば……」
「そうだな」

 セモンが思いついたように言う。

「そうだ、いっそのことこの世界に居ついちゃえば?」

 しかしゲツガは笑って言った。

「向こうの世界に、残してきた大切な人がいるんだ」

 ユキ――――

 ゲツガにとって、もっとも大事な人。もっとも愛しい人。彼女のもとに、戻らなくてはならない。


「……そうか。そうだよな」
「で、でも……どうやって元の世界に返すの?」

 すると、グリヴィネが画面左側(?)からやってきて叫んだ。

「ご心配なく!用意はできましたぁ~☆」
「今日テンション高いなグリヴィネ」
「{R}化してテンション崩壊してるんだよ。まったく……誰があれを開放させたのか……{ЯR}になる前に禁止にしとかないと」

 グリヴィネがおよそ鎌とは言えない形のその代物で、何もない虚空を斬りつけると――――


 そこに、ノイズが走って闇が開いた。

「ここからゲツガさんの世界に還れます」
「……そうか。ありがとう」

 ゲツガは後ろを振り向くと、セモン達に向かって

「ありがとう。楽しかったぜ。機会があったら――――また会おう」

 笑顔で言うと、ノイズの扉へと身を躍らせた。


「ああ。また会おう、ゲツガ君」

 どうやら結構仲良くなったらしいシャノンが呟いた。

 虚空がとじた。

「それじゃ、僕もそろそろ帰るね。楽しかったよ、また一緒に戦おう、セモン兄ちゃん、コハク姉ちゃん、シャノン兄ちゃん、ハザード兄ちゃん、ゲイザーさん、グリヴィネさん」

 レンホウも、プレイヤーホームのドアを開けると、暖炉の前で丸くなっていたクーを呼び、その上に飛び乗ると宵闇の中、去って行った。

「……私たちも、ログアウトしよう(戻ろう)か」
「うん」


 こうして、別世界の英雄も巻き込んだ、《魔剣レーヴァティン》獲得クエストは幕を閉じた。



 
                     *



「えぇ~!?カー君それはつまんないよ!なんで封印しちゃうのさぁ、せっかく刹那ちゃんの“座”、解放してあげたのに……」
「うるさいぞ!というか、また観てたのか小波!!仕事に集中しろと言ったはずだぞ!!」
「ヘイヘイ」


 物語は、終わらない。 
 

 
後書き
 は~いみなさんこんにちは、おはようございますこんばんは、お久しぶりですAskaで~す!

 遂にコラボ編最終回。これほど書くことがない話もなかった……。結構押しつけがましい終わり方ですみません。

 次回からはハザード編。今まで本編の出番があるようでなかったハザード君が主人公です。そこ!もうお前が主人公やれとか言わない!!

 最後に、コラボに協力してくださったなべさん先生、暗黒少年先生、ありがとうございました!!私のなんとも雑な筆でレンホウ君とゲツガ君をお二人の思うようにかけたかは不明ですが……むしろかけなかった感が半端ない(汗)。

 そして今回はコラボを断念させていただいた頑張ろう、自分先生。一度コラボしてみたかったのですが、いかんせん素敵なキャラが多すぎてどれを使うか迷いに迷って、泣く泣く断念、と言う形に………うう…。次のコラボ(いつだ)は数が多ければ多いほどいい話になるので、その時は先生のキャラを貸していただきたい所存であります!!←誰だお前(笑)。

 次回もお楽しみに!!誤字、脱字教えてくださるとうれしいです!!

 それでは!!

  
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