| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ソードアート・オンライン~神話と勇者と聖剣と~

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

レーヴァティン~クロスクエスト~
  新たな邂逅

「誰だお前!!どこから出てきた!!」
「モンスターか!?」
「うわぁあああ!!待て!待てって!!」

 
 時は数分前にさかのぼる――――――――


               
                     *

  
 ムスペルヘイムの中心街道を歩いていた《聖剣騎士団》。モンスターはここまで一切出てきていない。

「なぁ、シャノン、今回のクエストってさ、内容はどうなんだ?」
「ああ……簡単に言えば、《魔剣レーヴァティン》の入手」
「「いや、それはもう解ってるからな!?」」
「あ、そうなの?」

 さも当然とばかりに言ったシャノンに、セモンとハザードが突っ込む。しかしシャノンは意に介した様子もなく。

「そうじゃなくてさ、詳しい内容だって……」
「あ、そーゆーこと。え~っと、だな。このムスペルヘイムの中央に、《スルトガルド》っつーのあがある。《スルトの国》とかいう意味だ。で、ここに住む、《焔の巨人族》の王にしてムスペルヘイムの番人、《スルト》の出すクエストをクリアするんだ。複数体の《焔の巨人族》を、何回かに分けて撃破するクエスト」
「へぇ……結構きつそうだな」
「そりゃそうだ。今までクリアできた人間は一人もいない。噂によれば、全員一体めの巨人にぶっ潰されたらしい」

 まことしやかに語る。

「マジか……でもこの人数ならいけるんじゃ?」
「それがそうもいかない。向こうも複数体出てくるんだ。しかもその一体一体がアインクラッドのボスモンスターをはるかにしのぐ強さ」

 シャノンがさらりと言ってのける。コハクとゲイザーが、うなだれたように言った。

「……もうそれは……」
「チートだとしか言えないだろう」
「まぁな。それに、最後にはスルト王直々のお出ましだそうだ。受注の時に奴自身が宣言する」
「巨人族の王か……どんな奴なんだろうな」
「さぁ?それに、その前に出てくる前座どもを倒さない限りどーにもならないぞ」


 そんなわけで、ムスペルヘイムの街道をさらに進み、《スルトガルド》を目指す《聖剣騎士団》一行。

 

 そんな彼らの周りに、突如、黒いノイズが走る。


「!!?」
「なんだ……これは!!」

 シャノンとセモンが武器を構える。それとほぼ同時に――――――

 
 上空にぽっかりと黒い穴が開いて、何かがすごい勢いで落下してきた。


 それはドシ―――ン!!と墜落すると、地面を震わせた。

「いてててて……」
「な…何者だ…?」

 
 それがむっくりと上体を起こした。

 真っ白いロングコートに黄色がかった茶色の髪。そしてその頭頂には、特徴的なネコミミが。
 
 アルヴヘイム九種族のうちの一つ、《猫妖精ケットシー》だ。

 
 セモンとシャノンが詰め寄る。

「誰だお前!!どこから出てきた!!」
「モンスターか!?」

 するとこちらに気付いたプレイヤーらしきケットシーは、真っ青になって両手をワタワタ振った。

「うわぁあああ!!待て!待てって!!待ってくれ!!プレイヤー!!プレイヤーだ!!」
「え?マジ?」
「マジマジ!!いやほんとマジ!!キリトに彼女がいるってこと以上にマジ!」
「キリトを知ってるのか!?」
「あ、ああ……一応。つーか幼馴染だし」

 白い猫妖精は言った。セモンがうなる。

「幼馴染?あいつにそんなのいるかな…」

 そこでシャノンが気付いた。

「ああ……そういうことか」
「へ?どういうことだ?」
 
 セモンを無視してシャノンはケットシーに問いかける。

「なぁ、あんたさ、別の世界から来たんだろ」
「「え?」……マジ?」

 セモンとプレイヤーがハモる。ちなみにセリフが続いた方が猫妖精だ。

「うん。たぶんこの話の世界じゃないどこか別の世界から来たんだろ。ほら、ビート君とか、ソレイユ君とか。フブキ君とか」

 セモンは一年とちょっと前くらいになるクロスクエストを思い出した。

「ああ……あんな感じなのか。あれ?でもあの時は……」
「そうなんだよな。彼らの存在はみんな知ってることになってた。でも今回は僕にもわからない……君は、何者だ?」

 すると、やっと話す機会を与えられたケットシーは、語り始めた。


          
                     *


 ケットシーのプレイプレイヤーは、《ゲツガ》と名乗った。

「はぁ~。ナーヴギアがウイルスに感染ねぇ…。そりゃぁ苦労したろうな」
「ああ。たぶんこの世界に俺の存在がなかったことになってるのは、俺が本当は死んだことになってるからだと思う」
「ふぅん…。そんなこともあるんだなぁ…。で、何であそこで出てきたの?」

 シャノンが問う。ゲツガもこたえる。

「ニヴルヘイムのダンジョンで狩りしてたら、急にノイズが走ってさ。そしたら、足元がなくなって……。落下して、現在に至ります。はい」
「それもそのウイルスの仕業なのかな……。で、ゲツガ、だっけ。どうするんだ、これから」

 するとゲツガはう~んと唸り始めた。

「帰りたいのはやまやまなんだけど、ここが俺のいた世界じゃないなら俺が帰る場所もない……。一応、あんたらに協力する。そのクエストをクリアしたら、もしかしたら何かわかるかもしれない。それに……俺のいた世界じゃ、ALOに《ムスペルヘイム》なんてダンジョンはなかった。なんかわくわくするぜ」

 そういうと、ゲツガはニッと笑って、右手を差し出してきた。

「《白い弾丸(ホワイト・バレット)》、ゲツガだ。よろしく!」
「こちらこそ、よろしく!!」


 セモンは、その右手をしっかり握って、握手した。


 こうして、セモン達《聖剣騎士団》に、一時だけパーティーメンバーが増えることになった。 
 

 
後書き
 ゲツガ君が本格登場。次回はいよいよスルトガルドへ。

 そして同時進行で番外編、『或る飛龍の物語』編も執筆中です。
 いよいよお待ちかねのハザード君の嫁が登場!!

ハザ「何!?」

 うれしいかい?

ハザ「……ゴホン!!」

 くくくくwww


 では、次回もお楽しみに。感想・ご指摘待ってま~す!! 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧