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IS《インフィニット・ストラトス》~星を見ぬ者~

作者:白さん
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第二十九話『雨Vs風』

 
前書き
ここ最近リアルの方で忙しく、まともな更新が出来なくて申し訳ありません。なるべく早めの更新を心がけていきたいです…。 

 
飛び交う銃弾、アリーナ上空を舞う黒色と橙色。


「どうした、その程度か!」

「くっ!」


シャルルはアサルトライフルの銃口をラウラへと向けると、ラウラはストライカーのブースターにより加速、シャルルへと迫りシュヴェルドストライカーへ換装する。


「もらった!!」


勢いを付けたままティーア・ナーゲルを手に持ち振り下ろし、シャルルは左腕に装備されているシールドで一撃を防ぐ。


「やるね……!」

「ふん。貴様はそうでもないようだな」

「それはどうかな!」


突然シャルルは後方へと移動する。そして両手のアサルトライフルを、背後のアンロックユニットを粒子化させる。


「見せてあげる、僕のラファール・リヴァイヴ・カスタムIIのもう一つの姿」


シャルルの声と同時に、背後のアンロックユニットは再び現れる。だがそれは先程のものとは違い、一対の大型のコンテナ状にバーニアが装備されているものだ。


「な、何だそれは……?」

「これがストライカーの模造品。さっきまでのが“ライトパック”、主に近、中距離で戦う物。そしてこれが“ヘビィパック”」

「遠距離戦用のパック……」

「そうだよ!」


粒子展開したのはシャルルの身体ほどあるガトリング砲“炎の巨人(フランム・ティタン)”。それを両手で構え


「ちぃ!!」


6門はあるそのフランム・ティタンから放たれる数多の銃弾はラウラを襲い、シールドエネルギーが減少していく。


「まだまだ!」


フランム・ティタンを一瞬で粒子化し次なる武装へと変える。シャルルは4連装ロケット砲“巨人の怒り(ティタン・コレール)”のトリガーを引き砲門からミサイルが射出される。

ラウラは回避を行おうとするが、ミサイルはその後を追う。


「追尾式か!」


直ぐに左肩にレールガンを搭載した“カノーネストライカー”に換装し、砲口を迫り来るミサイルへ狙い撃つ。次々とミサイルを撃ち落し、シャルルへ視線を向けると既に回転式弾倉をもつグレネードランチャーに持ち替えていた。

放たれたグレネード弾は引き寄せられるようにラウラへと行く。


「舐めるなぁあ!!」


左腕にプラズマブレードを形成し、グレネード弾を縦一閃に切り裂きラウラの側方を通り過ぎる。だがその弾は爆発を起こし、ラウラは爆煙に巻き込まれる。


「くうっ……!」


煙で視界を遮られ、周囲の状況を把握する事はできない。すると警告のアラートが目の前に現れ、それと同時にラウラ目掛けライトパックへと装備を変え煙の中を加速するシャルル。左腕のシールドの裏側から鈍く煌くパイルバンカーが現れる。


「“盾殺し(シールド・ピアース)”!?」

「これで……終わり!!」






アリーナの上空でシャルルのグレネード弾によって起きた爆発。シャルルとラウラの二人は煙の中だ。


「中でどうなって……!?」


煙が晴れると二人の姿がはっきりと見える。だがその状況を見て、一夏は驚愕する。

シャルルの灰色の鱗殻(グレー・スケール)の一撃はラウラに届いていなかった。ラウラはシャルルへ手をかざしており、シャルルはまるで何かに掴まれているかのように動きが止まっていた。


「こ、これは……」

「ふふ……まさか私に停止結界を使わせるとはな、驚いたぞ」

「まさか“AIC”!? そ、そんな……ストライカーシステムだけじゃなくてこんな物まで……」

「シャルル・デュノア、私はお前への認識を甘くしていたが、それが間違いだったのだと気づいた。お前は優秀な操縦者だ。今までの非礼を詫びよう。だがこれで……」


AICは解除され、シャルルの拘束が解ける。それと同時にシュヴェルドストライカーへとラウラは換装する。


「終わりだ」





/※/





「……完了か。まあ何とかなるものだな」


スウェンは第三格納庫で作業を終え、自室へと行こうかと考えていたところ。


「スウェン!」


息を切らしながら格納庫へ来た一夏にスウェンは歩み寄る。


「どうした織斑。お前が焦っているとは何かあったのか?」

「今すぐ保健室に来てくれ!」

「?」




/※/





「別に、助けてくれなくてもよかったのに」

「あのまま続けていれば勝っていましたわ」

「何だ、この包帯を巻かれて不貞腐れている奴等は」


一夏に保健室へと連れて来られたスウェンは明らかに不満そうなセシリアと鈴音を見て思わず声を漏らす。


「デュノアは大丈夫なのか?」


セシリア達と同じく包帯を巻いたシャルルの方を向きながら言うスウェン。


「うん、僕は大丈夫。こう見えて頑丈だからね」

「そうか……しかし事情は聞いたが……途中で教師が介入して事態を収めたから良かった物の……ラウラが、か」


スウェンは眉をひそめ、俯く。


「悪いスウェン……俺何も出来なかった」


暗い表情で一夏は言うが、スウェンは僅かに笑み


「いや、お前はオルコット達を救出した。それだけで十分出来る事はできただろう。あまり自分を責めるな」

「スウェン……」


するとセシリアと鈴音が握り拳を作り


「全く! 何ですのあの人は!」

「突然逆ギレして、あの黒女!」

「黒女とは失礼だな」

「「「!?」」」


何時の間にか保健室の入り口にラウラが立っており、セシリア達に近づく。


「あ、あんた何しにきt―――」


言葉を途中で止めた鈴音。何故ならラウラが深々と頭を下げているからだ。


「逆上し冷静さを見失い今回の事態を起こしてしまった……本当にすまなかった。この非礼はいつか必ず詫びる。どうか許して欲しい」


そのラウラの言葉にセシリアと鈴音は一気に沈黙し


「えっと……べ、別に頭下げる事じゃないわよ。それにこっちだって言い過ぎたかもだし……」

「……わたくしも悪かったです。あなたの部隊を悪く言って……ごめんなさい」


二人も軽く頭を下げ謝罪の言葉を言う。ラウラは頭を上げ、スウェンの方を向き


「それでは隊長、私はこれで」


そう言うとラウラは保健室を後にする。そして保険室内には微妙な空気が流れる。


「何か……拍子抜けって言うか何と言うか……」

「今思うとわたくし達の方が大いに悪かったかもですね……」

「ははは……」


先程までラウラに怒り心頭だったセシリアと鈴音が、まるで鎮火したかの如く沈んだ表情になる。シャルルはそんな二人の表情を見て思わず苦笑いをした。





/※/




自室へそれぞれ向かおうとするシャルルと一夏、そしてスウェンは廊下を一緒に歩いている。


「オルコットと凰、デュノアのISのダメージレベルがC……修復に専念させる為にトーナメントへの参加は認められんか。酷なものだな」

「まあ仕方ないよこればかりは。ところでスウェンは誰と組むの?」

「今考えていたところだが……織斑、俺と出場しないか?」

「え!? お、俺と!?」

「ああ、お前とならある程度の連携は取れるからな。良ければで構わん」

「いや、そう言ってくれるなら喜んで受けるよ」

「そうか、良い答えを聞けて良かった」

「決まりだね♪」


シャルルとスウェンは自室の扉の前に立ち


「織斑、また明日」

「おやすみ、一夏」

「おう、おやすみ!」


そうして自室へ入り、スウェンは手前のベッドに、シャルルは窓側のベッドにそれぞれ鞄を置く。


「今日はなんというか疲れちゃった……」

「俺もだ。色々作業をしていてな」

「あ、先にシャワー浴びてもいいかな?」

「構わん」


シャルルは着替えを持ち脱衣所の扉を開けようとするが途中で止め


「覗いたらダメだからね」

「覗くわけがないだろう。早く入れ」

「うん……ちょっと位前の事思い出して反応してもいいのに」

「何か言ったか?」

「ううん、何も」


そう言い残しシャルルは脱衣所へ入っていく。スウェンは窓の近くへと行き


「……ペアか。そういうものは昔ならば慣れないものだったが……不思議と嫌ではないな」


ガラスに映っていたその表情は自然な笑みだったのだと、スウェンは気づいてはいなかった。

 
 

 
後書き
今回登場したシャルルの装備ライトパックとヘビィパックの簡単な説明を。


ライトパック

近、中距離に対応した装備を扱えるパック。主武装はアサルトライフル等の武装で、機動を重視し軽量の武装が多く存在する。

ヘビィパック

遠距離武装を扱えるようになるパック。この状態で使用できる武装は大型のものが多く、ミサイル砲やガトリング等の制圧力のある武装が存在する。


といったパックによって使用できる武装が変化するという装備です。

なお、この作品はオリジナルの設定があり、まだ明かしていない部分があります。ここが原作と違うと言った所はオリジナル設定となっている事が基本ありますのでご了承ください。 
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