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魔法少女リリカルなのはStrikerS~赤き弓兵と青の槍兵

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後日談
  ⑧~機動六課、解散(前編)

 
前書き
ティアナ「遂に六課も解散するのね」

スバル「ここまで長いようで短かったね」

ティアナ「さてさて、それぞれの道を行くメンバー達の別れと約束のお話です」

スバル「始まるよ!」 

 
side なのは


私が士郎君と思いを確かめあってから1ヶ月。
機動六課の解散式が行われた。


「………以上を持ちまして機動六課は解散となります。ここでの経験を生かし、それぞれの職場で活躍してください」


はやてちゃんの締めの挨拶も終わった所で、私は屋上に士郎君と二人でいた。


「風が気持ちいいね」
「そうだな。……あの時から一年近く経つんだな」
「初めて会った時のこと?」
「ああ」


士郎君の第一印象は苦労してそうな人、だったな。
あの時はこんな関係になるなんて思いもしていなかったのに。
今では……。


「なのは。大事な話がある。聞いてくれるか?」


ぼーっと回想に耽っていた私の意識は士郎君のその一言で現実に帰ってきた。
彼の今の顔はあの時に似ている。
私のことを好きだと言ってくれたあの時の顔に。


「うん。なに?」
「私はクラウディアの非常勤戦力として働き続けることにしたよ。クロノ提督の直属としてな」
「クロノ君の?じゃあ本局の方に行っちゃうの?」
「いや。S級危険任務専門の非常勤が主の特別事件対応課、という新設部署で、本部はミッドにおいてくれるそうだ。だから基本的に地上に居られる」


大事な話、と言っていたのにこれで終わりな訳はない。
士郎君は何か本題を言葉にするのを躊躇っているように見える。
いつもと違って落ち着きなく視線をさ迷わせているのがその事を裏付けている。


「だから、な……家も購入したことだし……いや。やめよう。四の五の言うのは苦手だ」


不意に士郎君は言葉を紡ぐのを止めた。
その代わりにポケットから何かを取り出した。


「なのは。これを見てくれ」


士郎君が取り出したものは小箱だった。
そこにはとても綺麗に輝く純銀の指輪があった。
それの意味することは……


「これって、つまり……」
「結婚指輪だ。受け取ってくれるか?」
「……はい……!」


知らぬ間に涙が流れていた。
私は夢中で士郎君の胸に飛び込んだ。


「嬉しい……」
「良かった。断られたらどうしようかと思ったよ」
「断るなんてあり得ないよ。だって……」


私は彼を見上げて言う。


「私は士郎君のことが大好きだもん!」



今日は別れの日でもあるけれど、私の生きてきた中で一番幸せな日になった。




side ティアナ


「なんかあっさり終わっちゃったわね」
「そうですね」
「でも、この後お別れ二次会もありますから」


エリオたちと話している中、スバルだけがあまり元気がないことにはみんな気が付いていた。
確かに今日でみんなそれぞれの進路へと進んでいく。
別れは当然の事なのだ。
私だって寂しくないと言えば嘘になる。


「お、ようやく見つけたぞ」


そんな空気が変わったのは私達を見つけて駆け寄ってきた二人の人物の発した言葉だった。


「ランスさん!」
「ギン姉……」
「解散だからってしょぼくれてんじゃねえ。まだお前らに伝えてねえことがあるんだ。付いてこい」


それだけ言ってさっさと先に行ってしまうランスさんを私達は追いかけていった。




side フェイト



皆で集まったところは、私たち地球出身者にとってはなじみ深い花のある場所。


「わぁ………」
「この花って確か………」
「桜の花だ」
「私やはやて部隊長、士郎君とランス君の世界の花だよ」


その言葉を発したのは、最後に到着した士郎となのは。
なぜ彼らが一番最後だったのかはほんのりと赤いなのはの目元とその左手の薬指にはめられた指輪が物語っている。


「お二人が最後なんて珍しいですね」


スバルはどうして遅れたのかわかっていないようで、純粋にそんな質問をする。
と、当人たちは………


「あ、ああ。ちょっと、な………」
「うん。ちょっと、いろいろね………」


赤くなりながら言い訳をする。理由を知っている人たちからすれば微笑ましいのだが、全く分かっていないスバルは頭に?マークが浮かんできそうな状態だった。
そんな状況で面白がるのはやはり私たちの中でも人をからかうのが好きな彼女。


「おやおや?お二人はなぜに遅れたんやろな~?私聞いとらんけどな~?」
「なっ!?」
「ふぇえ!?」
「待たせたからには理由を説明してもらわんとな!」
「君と言うやつは……!」
「は、はやてちゃん………」


そして、こういう時に便乗するのはもちろん、私のパートナー。


「なんだぁ?ひょっとしてやましいことでもしてたって言うのか?」


さらに、悪乗りする人たちは続出。


「隊長が遅刻ってのは部下に示しがつかねえよな」
「全くだ。門出を祝おうというときにそんなことをされては困るぞ」
「ヴィータちゃん、シグナムさんまで………」
「………わかった。言えばいいのだろう言えば!!」


煽りに煽られ、士郎がやけになった。


「私がなのはにプロポーズしていて遅れた!!これで満足か!?」
「………し、士郎君/////」


事情を知っていた人たちはにやつき、知らなかった人たちは呆けていた。
体感時間にしてずいぶんと長く感じた沈黙を破ったのはスバルだった。


「え、え、え、え、ええええええ!?」
「そ、それって……」
「なのはさん、士郎さんと結婚するんですか!?」


事情が分かっていなかったスバル、エリオ、キャロの三人は各々驚きを見せる。
そして、私の隣に立っていた当事者たちの娘であるヴィヴィオはと言うと。


「フェイトおねえさん。けっこんってなあに?」


こんなことを聞いてきた。この状況でどう答えろと?


「ヴィヴィオ、結婚ってのはな、やることやった男女g「ちょっと!ランス君!!」……やっぱ止めてきたか」
「ランス、ヴィヴィオの変なこと吹き込まないの。ヴィヴィオ、結婚って言うのはね、家族になりましょうって言う約束の事なの」
「パパとママとヴィヴィオはかぞくだよ?」
「そう言う事じゃなくて………」


ああ、本当に小さい子にこう言う事を教えるのって難しい……
そう悩む私を助けてくれたのはティアナだった。


「ヴィヴィオ、結婚するとね、皆同じ名字になって、知らない人たちから見てもヴィヴィオ達は家族ですって言う証明になるのよ」
「う~ん、むずかしい……」
「そうね。ヴィヴィオにはちょっと早かったかしらね」


ティアナの一言でとりあえずは場に落ち着きが戻った。
数名は未だににやにやしているが。


「ま、そんなことよりお前ら、デバイス持ってきたな?」
「ええ……」
「持ってきました、けど……」
「ならわかるな?」


そう言っていきなりランスはレッドブランチを展開した。
それに便乗するように自身のデバイスを展開していく隊長陣。


「機動六課最後の模擬戦、皆が一年間で強くなったことの証明戦だよ!」
「え、ええ?」
「準備はいいか?あんま言わなかったけどな、今のお前らならあたしらとも互角にやれるくらいにはなってる」
「ど、どういうこと?」
「なんだ、お前は聞いていないのか?」
「聞いてないよ!?」
「ランス……まさかとは思うが……」
「すまん。言うの忘れてたわ」


私の彼氏はこういうところがちゃんとしていない。


「フェイトさん!お願いします!」
「頑張って勝ちますから!」


しかし、エリオやキャロにこうまで言われては引き下がれない。


「さてさて、リミッターのとれた隊長陣相手にどこまでやれるんかな?」
「それでは機動六課隊長陣&士郎さんランスさんVSフォワードメンバー、ともに準備はできた?」


この一年間で得たものを全力でぶつけてくるフォワード陣。
見違えるようになった。誰から見ても立派なストライカーに成長した。


「なのはさん!行きますよ!」
「いつでもいいよ、スバル!」


突き進む勇気と、守る優しさを持つスバル。


「今日こそ勝ちますよ士郎さん!」
「まだ負けてやる訳にはいかんぞ、ティアナ!」


皆を導く作戦を考え、どんな状況でも諦めない信念を持つティアナ。


「ランスさん!全力で行きます!」
「いい目をするようになったなあ、エリオ!」


鋭く速く、敵を倒して姫を守る騎士に成長したエリオ。


「フェイトさん!負けませんよ!」
「思いっきりおいで、キャロ!」


優しい心と、サポートの魔法、主を守護する竜達と戦うキャロ。
皆自分の守りたいもののために戦えるようになった。
これから何があっても、機動六課のフォワードメンバーとして戦った誇りと経験を元に、羽ばたいて行けるように、この模擬戦で私達が教えてあげられる全てを込めて。


「「レディー……ゴー!」」


皆一斉に動き出した。 
 

 
後書き
前半はここでおしまいです。

模擬戦描写があると思った方、申し訳ありません。

Vividの合宿と似たような感じになってしまうのでこちらはカットしました。

それではまた後編にて! 
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