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エターナルトラベラー

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第八十話

「まったく、昨日の今日で厄介事が続くものだよ…」

愚痴ったアオだったが、その直ぐ後にアテナが不吉な言葉を発する。

「まったくだ、そして今度もまた厄介事がやって来たぞ」

と、アテナが空を見上げると、突然晴天であったはずの空が陰り、暴風と雷雨を伴い始める。

「きゃっ!」
「な、なんだっ!?」

突然の出来事に慌て、風雨を避けるように人々は我先にと建物の中へと非難する。

バリバリバリッ

雷光が煌き、地面に落ちるとその中から古めかしい服を着た大男が現れた。

「千客万来だな」

アテナが面白そうに言う。

「あんた達か?スサノオを打倒したと吹聴しているのは」

そう嵐と共に現れた大男はアオ達に聞いた。

はぁ?

と、皆が訳が分からないと言う顔をするアオ達。

「どちら様ですか?」

「オレは須佐之男(スサノオ)だ。速須佐之男命(ハヤスサノオノミコト)と呼ぶ奴もいるな」

「なっ!?」

またビックネームな神が現れた物だ。

日本神話における三貴神の一人。

竜蛇を倒して妻を娶ると言う『ペルセウス・アンドロメダ型』の神話を持つ《鋼》の神だ。

「これはまた鋼の属性を持つ神であるな。忌々しいやつめ」

蛇の女神でもあるアテナにしてみれば鋼の英雄は蛇の女神をまつろわせる忌々しい奴らであろう。

「ここに須佐之男を倒した奴が居るのだろう?どいつだ」

が、しかし、アオ達にそんな奴を倒した覚えは無い。

「アレの事であろう。昨日アオが使い、先ほどソラが使った益荒男の権身の事よな」

このまますっとぼけられればおそらく須佐之男は去ったのだろうが、無駄に慧眼鋭いアテナの言葉を聞いたスサノオは気色ばんだ。

「あの金髪の魔術師の記憶を弄らなかったのが災いしたな。大方何処かでポロっとスサノオが打倒されたのではないかと口にでも出したのだろうよ。事の真相を知らなければアレは確かに権能と言われても信じるに値する能力であった」

「何を一人で納得しているんだよっアテナ姉さんっ!」

「ほう。良く分からんが、須佐之男の名に相応しき妙技で有るのだな?」

獰猛な笑みを浮かべながら須佐之男は言った。

「ならばオレと戦えっ!」

またこう言う手合いかとアオ達は辟易する。

「断ると言ったら?」

戦う理由も無いとアオが答える。

「関係ないな。オレがお前達と戦いたい。ただ、それだけだ」

須佐之男の気の高ぶりに呼応してか、周りの暴風が強力になってきている。

「話が通じない!?」

「諦めろ。戦ってやれば良いではないか。まつろわぬ神など本来自分本位なものだ」

「ちょっ!アテナ姉さん!?」

と、アオが吠える。

「と、とりあえず、封時結界張っておくよ」

そう言ったなのはが慌てて結界を張りなおす。

「ほう。なかなか面白き技を使うものよ」

何故か感心している須佐之男。

「ふむ、現実世界とは分かたれた空間と言う所か。…ならば暴れまわっても問題はあるまいっ!」

「ちょっ!ルールは?」

「そんな無粋な物は不要だ。どちらかが倒れ倒される。これ以外は無いっ!」

そう言うと須佐之男は地面を蹴り、その巨漢に似合わない速さで駆けると、そのコブシを振るった。

「オラっ!」

その攻撃にユカリはアーシェラを連れて下がり、ソラ、なのは、フェイト、シリカもそれぞれ回避行動に移っている。

「ちょっとっ!何やってるの!?アテナ姉さん!」

「ソラは限界であろう。ならば、アオが戦ってやれば良いのだ」

アテナは避けようとしたアオを拘束し、押し留めている。

「あーっ!?もうっ!」

もはや回避行動は不可能。アオはやけくそ気味にオーラを噴出させた。

ドーーン…

コブシが当たったにしては凄まじい音を上げる。

「ほう…それか…」

現れ出でた大きな上半身のガイコツがアオとアテナを守るようにして須佐之男のコブシを防いでいた。

巨大なガイコツは肉付くように女の形を取り、さらに甲冑を纏うと巨大な益荒男へと変貌する。

須佐能乎(スサノオ)である。

スサノオが現れる頃にはアオは既にバリアジャケットを展開し、戦闘準備を整え終わっていた。

「おっと!?」

現れたスサノオはその太い腕で須佐之男をひっ捕まえると、その豪腕で投げつけた。

「うおおぉぉぉぉぉぉおおおお!?」

ガラガラと建物をなぎ倒しながら減速し、土煙が舞い、ようやく着地。しかし、すぐに須佐之男は瓦礫の中から這い出してアオをにらみつけた。

「相手は鋼の属性を持つ神だ。鋼は不死の側面も持っている。油断せぬ事だ」

と、アテナはアオに言い置くと、その場を離れる。

「あーちゃんっ!」
「アオっ!」

と、心配に成り駆け寄ろうとするユカリ達をアテナが遮る。

「待て、神との一騎打ちを邪魔するのは無粋と言うもの。今しばらくは観戦せよ」

「でもっ」

「なに、ユカリの自慢の息子なのだろう?」

「そうだけどっ!」

「ならば信じて見ていれば良いのだ。それになかなかに面白き組み合わせ故な」

止めるアテナだが、単にアテナがアオの戦いを見たいだけではないのだろうか?


さて、スサノオを使ったアオだが、説得虚しくどうやら命のやり取りになるようだ。

そうなった時、アオは相手に容赦しない。

「かっかっかっ!中々の豪腕よ。久方ぶりの強敵にオレもいささか高ぶってくるものよ」

なんて賞賛している須佐之男に向かってアオは魔法を行使する。

『チェーンバインド』

須佐之男の足元に魔法陣が現れたかと思うとそこからチェーンが伸び須佐之男を拘束する。

「こんな拘束が神に効くか、直ぐに引きちぎってくれるわっ!」

さて、何度も言うようだが、幾ら呪力を高めようが無駄だ。そんな物では抜け出せはしない。

二度目とも成れば何か対抗策を思いつくだろうが、初見では難しく、故に簡単に拘束されて抜け出せない。

「む!?」

と、驚きの声を上げる須佐之男。

「ソルっ!」

転移魔法陣(トランスポーター)形成します』

須佐之男の頭上に転移魔法陣が現れる。

いつかまつろわぬアイオリアを始末したコンビネーションだ。

「これは嫌な感じがするなっ!ならば…」

と、直感で危険を察知した須佐之男は呪力を高め、四肢を強化する。

バンっと言う擬音語が聞こえてきそうな感じで筋肉が盛り上がり、チェーンバインドが食い込んでいく。

「ぬあああああっ!」

食い込んだチェーンバインドで肉が裂けようと須佐之男は躊躇わずに体を膨張させ、力を込めた。

「ああああああっ!」

ついに力負けしたのか、バキンッと言う音を立ててついにチェーンバインドは崩れ、須佐之男の拘束が解けてしまう。

そのまま地面を転がるように移動し、須佐之男は転移魔法陣から転げ出た。

須佐之男は素早く立ち上がり動き出そうとするが…

『ライトニングバインド』

「またかっ!?」

今度もまたバインドで拘束される。アオは須佐之男が抜け出した時には既に設置型バインドを放っていたのだ。

そしてまた現れる転移魔法陣(トランスポーター)

「くそがっ!」

悪態をついた須佐之男は自身の四肢を拘束しているライトニングバインドに向かって自身の腕が傷つくのも構わずに空から雷を落としす。

空から5条の光が雷となって降り注ぎ、四本は須佐之男を拘束しているバインドへ、もう1条はアオへと走る。

しかし、八咫鏡(やたのかがみ)を持っているスサノオは間一髪防御に成功した。

須佐之男は目論見通り、バインドを破壊し抜け出すと、今度はアオに向かって駆ける様に転移魔法陣から抜け出した。

…が、やはり立ち上がったところでバインドに捕まる。

「おいおい、またかよっ!」

マジ鬼畜である。

スサノオで自身の身を守り、絶対防御の上でデンと構え、魔法のスペックをフルに使い相手を拘束し、そして即死攻撃のコンボである。

転移魔法は扱いが難しく、その発動に若干の時間が掛かるため須佐之男は逃げられているのだが、それもこのままなら厳しくなるだろう。

「余りオレ様をなめるなよっ!」

と、啖呵を切った須佐之男は、さらに今までに無いほど呪力を高めるとその体の大きさが変化していく。

「雄雄雄雄ぉぉぉぉおおおお!」

バインドの拘束を破り、巨大化した須佐之男は全長20メートルほど。

さらに先ほど負った怪我は既に無く、その身に傷一つ付いていない。鋼の持つ不死性は須佐之男の場合この超回復力なのであろう。

さすがにこれだけ大きいとバインドで拘束するにも消費魔力が多く、さらに転移させるには時間が掛かるとアオは作戦の変更を余儀なくされる。

「かなり小細工が上手なようだな。…だが、今のオレ様を拘束できるかな?」

初めてアオがバインドを行使しなかった事で、大きな物は拘束し辛いと悟ったのだろう。須佐之男はドスンドスンと地鳴りを立ててアオへと向かって突き進む。

「おおおおっ!」

その巨体で振るわれる右拳。

しかし、アオも反撃する。

無手であったスサノオの右手を突き刺すように前に振るうと、一瞬後に瓢箪から飛び出た酒が剣を形作り、須佐之男を突き刺そうと迫る。

「おおっとっ!そりゃっ!」

須佐之男はその突きを間一髪で左に避け、お返しとばかりにそのコブシを放ったが、それは八咫鏡(やたのかがみ)に止められる。

巨体を受け止めたスサノオは返す刀で須佐之男に切りかかる。

だがしかし、須佐之男は流石だった。

振るわれた剣をすでにスサノオの懐に入っていた為にその手を掴む事で阻止したのだ。

しかも、ただ阻止しただけではなく…

「すまんな。昔から手癖が悪くてよぉ」

などと口にした須佐之男は十拳剣(とつかのつるぎ)をスサノオの手から奪い取っていたのだ。

「くっ…」

これには流石のアオも声を上げた。

すかさず奪った十拳剣(とつかのつるぎ)でスサノオを斬り付け、それをアオは何とか八咫鏡(やたのかがみ)で受ける。

「ははっこれは良い」

須佐之男は一度距離を取る。アオはそこへ無手になったスサノオの右手に力を注ぎ込み、勾玉が繋がったような手裏剣を作り出し、須佐之男目掛けて投げつけた。

スサノオが使える八坂(やさか)勾玉(まがたま)である。

「はっ!」

と、気合一閃。須佐之男は八坂ノ勾玉を切り裂いた。

切り裂いた須佐之男は満足そうに呟く。

酒刈太刀(さけがりのたち)か。なかなか良い剣を持っているじゃないか」

須佐之男はそれが元から自分の物であるかのように振るって見せた。

須佐之男の伝承で有名であるのはやはり八岐大蛇(やまたのおろち)を倒して手に入れる天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)であろう。

手に入れた後、天照大御神に奉納され紆余曲折を経て日本武尊(やまとたける)へと渡り、草薙の剣の別名を得て今日の日本でも幅広く知られている神器だ。

当然、まつろわぬ須佐之男も地上に顕現する際に持ち合わせていたのだが、天叢雲劍(あまのむらくものつるぎ)自体が意思を持っていたために暴走。その暴走に打ち勝った草薙護堂を主と認め、今は彼の手の中にある。

その為に須佐之男は今まで無手でアオとやり合っていたのだ。

だが、その手に彼が振るうに見合った剣があるとすれば?

それは正に鬼に金棒。

「はははっ!なかなかによく防ぐものよ」

「これは…マズイね」

振るわれる剣の鋭さにアオは防戦一方へと追い込まれる。

時折、八坂ノ勾玉を飛ばしているが、けん制ほどの役目しにしかならない。

アオはここは少しでも距離を開けようとオーラを高め、印を組む。

『火遁・豪火滅失』

勢い良く吹き出された炎の壁が須佐之男へ迫る。

「ぬおっ!?」

その炎に一瞬須佐之男は怯み、だがその手に持った十拳剣を薙ぎ、彼の能力である暴風と嵐を操る能力で豪火滅失を押し返す。

「げっ…」

自分の攻撃が返ってきてしまったアオは直ぐに八咫鏡(やたのかがみ)を前面に押し出して耐える。

「カカカッ!自分の攻撃で自分がやられていては世話がないのう」

と、高笑いする須佐之男。

が、この豪火滅失は相手の視界を遮る事こそが目的であった。それ故に少し予想外では有ったが、返されても問題は無かったのだ。

『ロードオーラカートリッジ』

ガシュガシュガシュと三発のロード音。

炎が晴れるとスサノオの右手に大きなオーラで出来た弾がそのエネルギーを乱回転されていて、それを中心に外へ向かうように手裏剣のように形作られた刃が付いている。

「風遁・大玉螺旋手裏剣」

螺旋丸に自身の性質変化を加えた強力な一撃をアオはスサノオで生み出したのだ。

性質変化と形態変化を同時にこなすのは右を見ながら左を見るっと言うようなものだ。それにスサノオの制御もしなければならないのだからなお更難しいだろう。しかし、それは一人だけだった場合だ。アオには心強いパートナーが居る。

ソルと分担する事でその右を見ながら左を見るという矛盾を解決させたのだ。

スサノオの掌から放たれたそれは一直線に須佐之男に迫る。

「ぬんっ!」

と、須佐之男は気合と共に十拳剣を振るい、大玉螺旋手裏剣を断ち切った。しかし…

「なっ!?…がっ!…っ」

斬られた大玉螺旋丸は幾億もの刃となり須佐之男へと襲い掛かった。

大量のオーラを込めたアオの大玉螺旋手裏剣は須佐之男の呪力耐性を超えて突き刺さる。だが…

「はぁっ!」

気合と共に練り上げられた神力に遮られ、大玉螺旋手裏剣は最後にはかき消されてしまった。

「はぁ…はぁ…はぁ」

しかし、どうやら須佐之男は今の防御にかなりの神力を注ぎ込んだようで、息が上がっている。

「はぁ…はぁ…っ…」

とは言え、それはアオも同じようだった。

『ロードオーラカートリッジ』

ガシュガシュガシュとアオはもう三発カートリッジをロードし、スサノオの維持に回し、懐からクイックローダーを取り出し、ソルのリボルバーを開くとカートリッジを補充した。

「中々やりおるのぉ」

「そっちもね」

アオは普段なら返さない軽口を返す。ある意味それほど消耗し、中々活路を見出せていないと言う事かもしれない。

アオはここでさらに打って出る事にする。

万華鏡写輪眼・タケミダヅチ

スサノオに使っているオーラを雷に変換させると、バチバチバチバチと、帯電する音がけたたましく響き渡った。

「おお、次の技を見せるか」

一瞬でスサノオは形を変え、その姿は先ほどソラが使った雷神・建御雷神(たけみかづち)に姿を変える。

「ほう、雷の化身を呼び出すか」

そう賞賛する須佐之男へ向かい、雷の化身たるタケミカヅチが駆け、その手に持ったフツノミタマで斬り付ける。

「なんのっ!」

キィンキィン

流石に相手は武勇の誉れ高い神。神速の攻撃を受け、交わし、時には反撃している。

しかしそこは切り裂かれようが、タケミカヅチは致命傷にはなり得ず、アオはその度に切り裂かれた部分を再構成しタケミカヅチを須佐之男へと向かわせる。

タケミカヅチの攻撃も須佐之男を切り裂くが浅い為か数秒後には完治してしまっている。

千日手に見える剣戟をアオがいつまでも続ける訳は無い。

『ロードカートリッジ』

先ほど補充した通常の魔力カートリッジをロードする。

「ソル、お願い」

『ライトニングバインド』

「またこいつかっ!」

悪態をつく須佐之男の気持ちも分からないわけではない。

確かにまたバインドなのだ。とは言え、巨体を縛り上げる為にアオもかなりの魔力を消費しているので、かなり苦しい。

しかし、動きを止めた須佐之男にタケミカヅチは一足で距離を縮めるとフツノミタマで刺し貫かんと振るう。

「雷光よ、我を守護し、敵を焼けっ」

と、言霊を発した須佐之男の言葉に呼応するように空から幾条もの雷光がタケミカヅチ目掛けて降りしきる。

もちろん雷で出来ているタケミカヅチはダメージは無いが、須佐之男の支配下にある雷の衝撃に邪魔をされ切裂く事は叶わない。その内に須佐之男はバインドをも雷で焼き拘束から抜け出してしまった。

さらに幾つかの雷光がアオを襲う。

「ソルっ!」

『ロードカートリッジ・ラウンドシールド』

頭上から落下する雷をバリアで受け、須佐之男の支配から離れた雷を操りタケミカヅチへと送る。

雷を撃てば撃つほどにタケミカヅチが力を増し、その大きさまで増していく事を見抜いた須佐之男は雷を撃つのを止め、迫り来るタケミカヅチに相対した。

しかし、このままこのタケミカヅチを相手にしていても暖簾に腕押し、まったく効果が無い。

須佐之男はタケミカヅチを切り伏せると、再構成される前にアオの元へと走る。

「元を叩かねばなぁっ!」

『ロードカートリッジ・ライトニングバインド』

設置型バインドを須佐之男の進路に隠し、アオは須佐之男が掛かるのを待つが、須佐之男は今度は突然横へと移動し設置されたバインドが見えているかのように避けてアオへと駆けた。

「なっ!?」

「何度も食らえばおぬしの嗜好(しこう)はいい加減読めると言うものだ」

須佐之男は先ほどまでの攻防でアオがどのタイミングでどの辺りに罠を仕掛けるのか、その思考を見切ったのだ。

さすがに竜蛇をまつろわす神。その戦闘センスは半端無い。

あわや須佐之男が振るった剣がアオに届くかと言った時、ズバンと音を立てて横合いからプラズマが襲い掛かる。

「がぁっ!?」

アオがタケミカヅチをその形を解いて雷の塊として操り、須佐之男へとぶつけたのだ。

吹き飛ばされる須佐之男に絡みつくような雷はその肌を焼く。

「なんのっ!」

と、気合を入れなおした須佐之男はその雷を掴むとその支配を強引に奪い取った。確かにアオも須佐之男からその支配権を奪っていたので、逆に奪われても不思議ではない。

転がりながら着地した須佐之男は、立ち上がる頃にはタケミカヅチを構成する全ての雷を支配し、十拳剣に纏わせていた。

振り上げた十拳剣がバチバチと帯電し、振るった一撃はプラズマを伴い地面を焼く。

「ちょっ!」

アオは全身を強化し、力の限りで横に飛ぶように駆け、全速力で回避するが…

「甘いわっ!」

と振るわれた二撃がアオを襲い、避ける暇も無くアオは閃光に包まれた。

爆炎が舞い、辺りを包む。

「これは流石に蒸発しちまったか?」

なんて事を冗談交じりで言う須佐之男だが、その警戒は未だ解いていない。

彼の中の何かがまだ終わっていないと警告しているのだ。

煙が晴れてくる。

すると、そこにはスサノオよりもさらに巨大な人型が頭から布を被っているような様相で立っている。

「なんだありゃあ…」

その大きさに20メートルを越える須佐之男ですら見上げている。

その布が剥がれ落ちると中から鎧武者が現れた。

その益荒男が着る紅い鎧。その鎧はアオのバリアジャケットを紅く染めたようであった。

「完全なる須佐能乎(すさのお)

そう答えたのはその巨大な鎧武者によりプラズマの直撃を耐え切ったアオであった。

完全なる須佐能乎(すさのお)

それは永遠の万華鏡写輪眼開眼者のみが扱えるスサノオの真の姿である。



「あっ!あれは…ま、まずいっ!」

「あ、あれは…」

「完全なる須佐能乎(すさのお)…」

フェイト、なのは、ソラの声。

ほんの一瞬前までは閃光に飲まれたアオの無事を祈っていた彼女達だが、アオが無事だった事はもちろん喜んだのだが、その後に現れた巨人を目の当たりにするとさらに慌て出す。

「何をそんなに慌てている?…確かに少しばかり桁外れの呪力を感じるが」

と、アテナは暢気なものだった。

「ああああ、アレはマズイんです」

シリカがテンパりながら答える。

「だから何がマズイと言うのだ」

「あ、あの完全なる須佐能乎(すさのお)は、その一撃で山すら切り崩す威力を持っているんですっ!」

「……つまり?」

「この結界が破壊されるかもしれないんですっ!そうした場合外界にどんな影響が出るか…」

「ソラちゃん、フェイトちゃん、シリカちゃん。皆で結界の補強、大至急やるわよっ!」

とユカリが指示を出す。

「は、はいっ!」
「うんっ!」
「わ、分かったっ!」

と言うとそれぞれ四方に散って行った。

「アテナ姉さん、アーシェラちゃん、絶対にあの正面には行かないでね。流石に危険すぎるからっ!」

と、残ったなのはがアテナとアーシェラにそう告げた。

「おぬし達をしてそこまで言わせる技なのだな」

「……やはりお前達の方がよっぽど化物ではないか?」

アテナが感心し、アーシェラは戦慄した。



完全なる須佐能乎(すさのお)は腰に帯刀していた剣を抜き放つ。

抜き放った剣から強烈なオーラが放たれ、その輝きは神々しいものを感じるほどだ。

天羽々斬剣(アメノハバキリノツルギ)

これはアオの完全なる須佐能乎(すさのお)が持つ霊器であった。

「雄雄雄雄おおおおおぉぉっ!」

須佐之男は十拳剣(とつかのつるぎ)に纏わせたタケミカヅチから奪い取った雷をプラズマに変えて打ち出し、完全なる須佐能乎(すさのお)を焼き尽くそうと振るった。

しかし、左手に現れた八咫鏡(やたのかがみ)がそれを完全に遮断する。

今のこの完全なる須佐能乎(すさのお)は堅固なる防御力と、強烈な攻撃力を兼ね備えた正に鬼神のような存在であった。

「はぁ…はぁ…はぁ…ソル…」

が、しかし、やはりその消費は激しく、すでにアオは限界を超えている。

『ロードカートリッジ・レストリクトロック』

バカの一つ覚えとも思われるかもしれない。しかし、実際この拘束魔法は魔導師ならざる存在に対してはかなり優位に働く。

「くそがぁっ!」

須佐之男は力を振り絞り拘束から逃れようともがく。須佐之男も神力を消耗し、今一度雷を招来させるのは難しかった。

同時にアオも次の一撃に全てを掛ける。

アオにしても次の攻撃が外れたり、耐え切られたりしたらオーラが尽きておそらくなす術も無く須佐之男の凶刃に倒れるだろう。

故にここが正念場と力を振り絞る。

『ロード・カートリッジ』

ガシュガシュガシュと残ったカートリッジをフルロードしてバインドを強化。絶対に抜け出せぬようにさらにバインドを行使して二重三重に拘束する。

「乎乎乎乎乎おぉぉぉぉおおおおおおおおっ!」

アオの全力を振り絞る声に呼応して完全なる須佐能乎(すさのお)はその剣を振るった。

ガガガガガッ

地面を抉り、建物を吹き飛ばすほどの威力を持つ攻撃が須佐之男を捕らえる。

「あああああああっ!?ぐっ…がぁあああああああっ!」

粉塵が辺りを包み視界を奪う。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

アオは粉塵が舞う中、ソルのリボルバーを開き、スピードローダーを懐から取り出して装填。直ぐにロードする。

『ロードオーラカートリッジ』

ガシュと薬きょうが排出し、完全なる須佐能乎(すさのお)の維持へとオーラを回す。

その内にだんだんと粉塵が晴れてくる。

アオは須佐之男の姿を探す。あの攻撃で仕留めていて欲しい…そう思うのだが、心のどこかでまだ生きているような感覚もする。

「はぁ…はぁ…はぁ…ふぅ…」

呼吸をどうにか整える。

「たいした奴だ…その能力、スサノオの名に相応しき益荒男であった」

と、アオは聞こえた声に目をやれば、完全なる須佐能乎(すさのお)によって出来たクレバスのような堀の反対側で空を見つめながらそれでも満足したかのような表情をしている須佐之男がいた。

生きていたかと身構えるアオだったが、須佐之男の下半身は切裂かれ手吹き飛ばされたのかそこには無く、上半身のみでアオに語りかけてきていたのである。

「オレの鋼としての不死すら断ち切るほどの攻撃だ。見事と言う他は無い」

アオの最後の攻撃は須佐之男の超回復力を持ってしても回復不能なほどのダメージを与えたのだろう。

「なかなか楽しい戦いであった。…神殺しよ、オレの権能を奪うが良い。願わくばもう一度戦いたいが…神殺しは長生きできんだろうなぁ…しかし、叶うなら…」

そして須佐之男は祝福と言う名の呪いを口にする。

「次こそはオレが勝つ。その日まで精々生き足掻くがいい」

そして須佐之男は光の粒子となって消え、アオに吸収された。

決着は付いたとようやくアオはスサノオを消すと、倒れこむように地面に寝転んだ。

「あーーーっ!?死ぬかと思ったっ!マジでっ!」

と、今まで無口だったアオが叫んだ。

完全なる須佐能乎(すさのお)が消えた事と、須佐之男の気配が消えた事でソラ達が駆け寄ってくる。

その中でユカリがまず抜け出してアオを抱き起こした。

「アオっ!」
「だ、大丈夫ですか!?」
「須佐之男は!?」

と、皆口々に問い詰める。

「皆落ち着いて。…俺はこの通り怪我らしい怪我はしてないよ。須佐之男は倒したはずだ。もう脅威は無いよ」

「そ、そう?」
「本当に?」
「よ、良かったです…」

「まったく、まだあのような力を隠し持ってからに…よくよく妾を驚かせてくれる奴らだ。…しかし、なるほど。確かにユカリが自慢する事はあるな」

この言葉はアテナ流の労いであろうか。

「これが神から簒奪した権能ではなく個人の能力だと言われると、妾たち神祖など、塵芥もいい所だな…」

アーシェラはもう驚きすぎて、許容量の限界突破を起こし、感情の起伏が感じられない声であった。

「なかなかに大量の呪力を使う技のようだ。アオの呪力も空っぽのようであるし、真に切り札を切ったと言う事だろうよ。とは言え、その前のタケミカヅチすら普通の神や神殺しが抜けるような技ではあるまい。…が、流石に相手も鋼の英雄であったと言う事よな」

アオの限界を見てみたかったアテナは満足げに評した。

「それにしても、今日も散々だね。ソラちゃんに続き、アオさんまで…」

「なのは…次に何かが襲って来たら後は任せる」

「ええー!?」

「実際、今日はこれ以上の戦闘は不可能だっ」

「仕方ないですよ。その時はあたし達に任せてください」

「そうだね、シリカ。でもそうそうそう言った事は起こらないと思うのだけれど…」

「フェイトちゃん。二度ある事は三度あるって諺も有るんだよ」

「なのは…」

なのはがフェイトの呟きに不吉な言葉を出した。

「もう、本当に今日は厄日ね」

そう言ってソラが纏めた。


とりあえずアオも何とか動けるまでには回復したのでなのはは封時結界を解く。

「皆さん今までどちらにいらしてたんですか?方々探しましたよ」

現実世界に戻ると突然、背後から甘粕に声を掛けられた。

「あっ…」

みな甘粕の存在を忘れていたようだ。

魔導師ではない甘粕は封時結界から漏れていたのだった。アテナは緊急時の通信用にとユカリの魔力の篭った通信デバイスを持っていたためにこの空間へと迷い込んだのだろう。

「何か有ったのですか?」

「少しね…」

疲れきっていて説明するのも億劫なアオは言葉を濁したが、また機会が有れば誰かが甘粕に伝える事だろう。

さて、アオ達はもう一日日光に滞在すると、甘粕に伝え、護堂達の送りが有る甘粕をは別れ、三日目は本当にゆったりと過ごしてから転移魔法で東京に戻り、三日間に及ぶ日光の観光…ほどほど…いや大分厄介事に巻き込まれた旅行もようやく終わりを告げた。




正史編纂委員会東京分室。

「おや、君の方からここに足を運ぶのは中々珍しいね」

と、この部屋の主、沙耶宮馨(さやのみやかおる)は出向いてきた少女に声を掛けた。

「まあね。でも今、恵那は軽口を叩けるような状況じゃないんだ」

そう真剣な表情で返したのは日本の魔術の名家を代表する四家の一角、清秋院家の一人娘。媛巫女の筆頭でもある清秋院恵那(せいしゅういんえな)である。

彼女はスサノオの神力の一部をその身に宿す「神がかり」と言う能力を持ち、借り受けたスサノオの力の一端を扱う事ができると言う稀有な能力をもつ巫女だった。

「これはまた剣呑な用件のようだ」

最近カンピオーネやまつろわぬ神で頭が痛いときにまた厄介事かと馨も頭を痛める思いだ。

「おじいちゃまが倒されたみたい」

恵那の言った「おじいちゃま」とはスサノオ神の事で、馨達は御老公と呼んでいた存在であり、アオによって倒された人物である。

「はっ?何を言っているんだい?」

信じられないのか信じたくないのか。あるいはその両方か。

「恵那だって信じられないよっ!でもいきなりおじいちゃまの神力を呼び込めなくなったの。連絡を入れてみたけれど、無視される事は今までもあったけれど、繋ぐ相手が見つからない事は無かったのに」

その神がかりの能力で幽世(かくりよ)にいたスサノオと頻繁に連絡を取っていた恵那は、それも出来なくなったと伝えた。

「一体誰が…?」

「それは恵那には分からないよ。むしろそれを調べるのは馨さんの仕事だと思う」

そうですね…と力なく言う馨。

「それで、恵那さんは神がかりの力を無くしてしまったのですか?」

ここは管理する者として重要な所だろう。

戦力として見なせるのか、そうでないのか。

天叢雲劍(あまのむらくものつるぎ)は今は王様(護堂)が持っているよ。天叢雲劍(あまのむらくものつるぎ)の存在は感じるから、王様から借り受けられれば何とか…」

それでも今までのような出力は見込めないだろう。

「これは荒れますね…今までこの国は御老公に頼りっぱなしだった。それをどう収束させるか…いえ、しかしこれはチャンスでも有りますね。恵那さん、御老公の件はしばらく伏せていてもらっても構いませんか?」

「何をするの?」

「これを期に草薙さんにこの国の呪術組織のトップになってもらおうかと」

「それは面白い企みだね。恵那は賛成だよ」

こうして沙耶宮馨による暗躍が浸透していくのだった。



七雄神社。

ここに日光から帰ってきたばかりの護堂、祐理、エリカ、リリアナが甘粕に話があると呼び出されていた。

「こんなに早くあなたから呼び出しが掛かるとわね。今日はせっかく護堂と放課後デートに行こうと思っていたのに」

このメンバーの中ではどうしても進行役に適しているエリカが甘粕に向かってさっさと用件をと詰め寄った。

「エリカ、いつからそのような予定になった。そのような事があるとしても、それは第一の騎士である私に断りを入れてからにしてもらおう」

「他人の情事の管理までする騎士なんて聞いたこと無いわよ。あら、それともリリィはわたしと護堂の情事を覗きたいのかしら?」

「そ、そんなことは無いっ!」

リリアナが顔を真っ赤にして反論し、その後恥ずかしさから押し黙る。

「まぁ、草薙さんの爛れた生活の話は後で詳しく聞くとして…」

「俺は潔白だっ!」

と吠える護堂はとりあえずスルーして甘粕は言葉を続ける。

「先日、恵那さんから連絡があったようで」

「あら、何かしら?」

エリカが自身が護堂の一番の愛人の地位を揺るがしかねないライバルである少女の報告と言う事で真剣な顔になる。

「御老公…速須佐之男命(ハヤスサノオノミコト)が倒されました。いやはや、困った事になりました…」

「なっ!?」
「ええ!?」

驚きの声を上げる語堂と祐理。

「待て待て待て、スサノオのおっさんはこの前日光に行った時に会ったばかりだぞっ!?それが何故!?」

護堂が声を荒げた。

「分かりませんよ。何せ馨さんはこの事を秘匿するつもりのようでして…動ける人材は今の所私一人と言う…もう少し労働環境の改善をと申し上げたい次第です」

「恵那さんは今どうしてらっしゃるのですか?」

祐理が親友の事を心配し、甘粕に問い掛けた。

「さて、私は会っていないので何とも」

「…そうですか」

甘粕の返答を聞いて若干落ち込んだ祐理。

「草薙さんの反応から、草薙さんが倒したと言う訳じゃないと言う事ですね…いやぁ、それでは誰がこんな事を…そう言えば日光にはかの羅濠教主も来ていましたな」

あるいは羅濠教主が倒してしまったのではないかと甘粕は言った。

「それで、それをわたし達に伝えてどうしようって言うの?」

エリカが鋭い目つきで問いかけた。

「さて、私は何も。ただ上から伝えて来いと命令されただけでして…」

上司の命令には逆らえませんよと甘粕。

「そう言う訳でして、何かお分かりになったら是非一報を」

そう言った甘粕は踵を返す。

エリカは護堂から離れ、甘粕を追い、少し離れた所で呼び止めた。

「よろしいかしら?」

「どうしました?エリカさん」

エリカに声を掛けられて甘粕は振り返る。

「神を殺せる存在。この国には護堂以外にも居るわよね?そちらの人たちは何て言っているの?」

「お答えする事は出来ませんな。あの人達への干渉は極力控えると言うのが上の方針ですし」

「…そうね」

「それに、幽世に居る神をどうやって倒すと言うのです。あの世界はそう易々と行ける所ではありませんし、理由も無いでしょう」

「そうね。だけど、護堂は気のせいだと思っていたみたいだけど、日光に行った二日目。一瞬だけど途轍もない神力を感じたのよ。直ぐに消えてしまったのだけれど…あれはもしかしたらスサノオ神の物だったのかも知れないわ」

「なるほど。で、あるならば御老公自らが幽世から出てきたと言う事ですか」

「かも知れないと言う事よ。そして、あの時日光にはやはりあの人達が居た」

「なるほど、確かにそう言う可能性もありますな…しかし、これはデリケートな問題になりそうです。あの人達を無闇に刺激するのは愚か者のする事でしょう。なんて言ったってあの人たちにはアテナも付いているのですからね。…いや、頭の痛い問題です」

「そう、…わかったわ。そう言う事にしておきましょう。わたしも藪をつつく趣味は持ち合わせていないのだしね」

「同感ですな」

首脳会議が終わるとエリカは踵を返し護堂の所へと戻り、甘粕は次の目的地へと車を走らせた。



「と言う事なんですが、皆さん何かご存知でしょうか」

定刻どおりユカリの家へと訪れた甘粕は、皆が揃っているリビングでそう切り出した。

「それ、分かってて聞いてますよね」

フェイトが呆れた表情を浮かべて聞き返す。

「失礼しました…では改めて。…速須佐之男命(ハヤスサノオノミコト)を打倒したのはどなたですか?」

甘粕が問いを変えると皆の視線がアオへと向かった。

「アオさん…でしたか。いやはや、流石にユカリさんのお子さんと言う事でしょうな」

「そう言う事を言えるのも今のうちですよ?」

「はて、それはいったい…」

アオはそれには答えずに話題を戻した。

「確かに速須佐之男命(ハヤスサノオノミコト)を倒したのは俺ですね。問答無用で襲い掛かってきたので」

「なるほど。分かりました」

「何かマズイ事になってそうですね」

「いやぁ、アオさんの倒された速須佐之男命(ハヤスサノオノミコト)は日本の呪術関連のトップであられた方ですからな。彼の知恵を当てにしてきた私共としましては深刻な問題なのですよ」

「まつろわぬ神を神として崇めておったのか」

アテナが口を挟む。

「ええ。幽世に隠居されてそのまつろわぬ(さが)から開放されていらしたのですが…」

「俺たちの出会ったあいつはまつろわぬ性を取り戻していましたよ。自分の欲望に忠実と言う感じで」

「そうですか。…して、なぜアオさんを襲うような展開に?」

「……それは答えられませんね」

アオにしてみれば奥の手を披露したのだ。その詳細を語るのは避けたい所だろう。

そうですかと、さして惜しくも無いという感じで甘粕は言葉を続ける。

「これからしばらくは日本の呪術関連がもめそうです。皆様にはご迷惑を掛けない様に心がけるつもりですが…力が及ばない事もあるかもしれません。十分にお気をつけください」

と言った甘粕の言葉を聞いた後、シケた話はお終いと夕食を開始した。
 
 

 
後書き
今回の話はバインド使えよバインド…と言う話ですね。
スサノオVSスサノオの頂上対決は力技でアオの勝利と言う感じになりました。とは言え、完全なるスサノオってどの位強いんだろう。原作じゃ山を切り飛ばしていましたけど、それでも柱間に勝てないスサノオって一体… 
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