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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)

作者:あちゃ
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魔改造

 
前書き
れでぃーすあんどじぇんとるめん!
大変お待たせ致しました。
DQ3 そして現実へ… の最新話!
本日遂に発表致します! 

 
<アレフガルドの平原>

「それはレミラーマの事か?」
マリーの、魔法で周囲を照らすという提案に、リュカが不思議そうに質問する。
「そう!そうよ、それそれ!!だって結構光輝いてたでしょ!?アレを上手く改造できれば、松明無しでも良い感じになるんじゃない?」
「う~ん…レミラーマか…改造して光だけを発する様に…う~ん…」
娘のアイデアに本気で考える父。
ビアンカとウルフ…あとラーミア以外の皆は、『また馬鹿な事を…』と思っているのだが、リュカが歌わず静かになったので、あえて口に出さずに放っておいた。


その間も一行は幾度も戦闘をこなしつつ、慎重に移動を続けラダトームを出発してから12時間…
常に周囲が暗い為、時間感覚が変になっているが、ぶっ続けで移動も出来ず野営をする事に決まる。
普段なら、戦闘に参加しない分リュカが野営の準備を率先するのだが、ビアンカ・マリー・ウルフ・ラーミア(は居るだけ)とレミラーマの改造を協議しあっている。(時折、試しにレミラーマを唱え、チカチカ光っている)
従って、アメリアを中心に野営の準備をするアルル一行…

思わずリーダーがぼやきをこぼす…
「戦闘に参加しない奴は、それ以外の事に全力を出しなさいよ!口ばっかりで使えないわねぇ…」
「まぁまぁ…父さんは、ああ見えても独自にバギを改造させた人だ。もしかしたら成功させるかもしれないよ…それに考え続けてくれれば、常時歌う事が少なくなる!放っておこうよ」
「ふぅ…そうね…あの人の行動に一々目くじらを立ててられないわね…」
と、こんな具合で野営の準備は進んで行く。


そして、食事も終わり暫くまったりとした時間が経過した時、突如リュカを中心とした魔改造班から歓声が沸き上がる!
「よし、これなら大丈夫だろう!」
ラーミアとミニモンなどは完全に眠りこけてたのだが、リュカの大声に寝ぼけ状態で目を覚ます。
「まさかリュカさん…レミラーマを改造できたの!?」
みんなより少し離れた場所でイチャついてたアルルが、喜んでいるリュカの下に集まり尋ねた。
「モチ!イケメンに不可能は無いのだ!」
「相変わらず理屈の分からない事を…」
リュカの意味不明な一言に、アルルと手を繋いで現れたティミーが突っ込む。

「で…本当に周囲を照らす事が出来るんですか?」
真面目っ子と不真面目男の問答を遮り、瞳を輝かせたハツキがリュカに確認する。
「うん。最初は、レミラーマで発生する光を保たせるのに苦労したけど、魔法力自体を輝かせる事で、何とか解決でけた!」
そう言うとリュカは、両手を空に向け構え魔法を唱えた。
「レミーラ!」

すると直径15センチ程の光の玉が、リュカの頭上で光り輝き、そのままフワフワと6.7メートル程浮かび上がる。
その光の玉は直視する事が出来ない程眩しく輝き、遮蔽物のない平原を300メートルくらいの範囲で明るくする。
流石に太陽の光程全てを照らす事は出来ないが、それでも光源の下にいるアルル達には眩しい限りで、今後の移動に役立ちそうだ。

「お、思ってたより明るいですね…」
ティミーは光と自分の目の間に右手を翳し、その明るさに感心する。
「うん。魔法力の強弱で明るさも変化するし、発光は魔法力が続く限り持続するよ。こうしている間も僕の魔法力は、この光に吸われているんだ」
「え!?じゃぁ結構魔法力が必要なんですか?」
発光している間は常に魔法力を放出し続けなければならない…燃費の悪い魔法であれば、多用する意味も無く、ティミーは思わず顔を歪めて質問する。

「いや、小一時間この状態で発光させ続けても、バギ1発分も消費しないよ。それに同時に他の魔法も使用できるんだ!この光は、最初に呪文を唱えるだけで、後は放っておいて大丈夫なんだ。術者の僕が移動すると、その後を追尾するし…術者の魔法力が尽きるか、術者自ら止めるまで延々と光り続ける!」
リュカは新しい魔法を自慢するかの様に動き回り、レミーラの特性を説明する。

「へー…随分と便利な魔法ね。ところで…さっき『レミーラ』って唱えてたわよね!何で?」
アルルは眩しすぎて光源を直視できないので、リュカの足下だけを見つめ質問する。
「うん。マリーが命名した!『レミラーマじゃ紛らわしいわよね!考えるのもめんどくさいしレミーラで良いわよね!』って………そんな事よりカンダタとモニカも、この魔法を憶えろよ!元盗賊や元海賊だったら憶えられるんじゃねーの?お前等、戦闘で魔法を使わないんだから、いざという時に魔法力が尽きても問題ないだろ!?」

「え!?…でも、俺…魔法なんて使えないし…」
「良いじゃないかカンダタ、やってみようよ!出来るかどうかは分からないんだしさ…」
「そうだぞカンダタ。行動する前に諦めるのは愚か者だ!やるだけやって、頑張るだけ頑張って、それでも出来なかったら諦めれば良いじゃないか!僕が教えるから、一緒に頑張ってみようよ」
魔法は自分に使えない物…そう言う思い込みから、カンダタはリュカの提案を拒絶するが、モニカとリュカに優しく説得され、
「う、うん…じゃぁ…やってみる…」
と、恐る恐る承諾する。



その時から、リュカ先生の優しい魔法(レミーラ)教室は始まった。
モニカは元々魔法の才能があったらしく、3日程でレミーラ及びレミラーマを習得できたのだが、やはりカンダタには魔法は難しく、一向に憶える気配も見えてこない。
先に憶えたモニカは、思わず苛ついて『このくらいも出来ないのかい!?アンタの頭はどうなってるんだい!?』と、罵声を浴びせて彼を泣かせるのだが…
『気にするなよカンダタ。誰にだって得手不得手があるんだ…継続は力なりって言葉もあるし、諦めなければ何れ物に出来るよ!』と、リュカ先生の優しい教えで諦めることなく学び続けるのだった。

そしてリュカ先生の優しい魔法(レミーラ)教室が始まって20日…
側で見ていたラーミアですら、1週間で憶えてしまったレミーラを、遂にカンダタが習得する事が出来たのだ!
リュカのレミーラに比べたら、照らす範囲も10メートルと狭く、持続時間も2時間弱と短いが、それでも習得した事に違いはない!
「私だったら、こんなに物覚えの悪い生徒には、3日で愛想を尽かすのに…お父さんてば我慢強いのね…学校の先生に向いてるかも」
マリーなどは独り言の様に呟き、それを聞いてた周囲の者を大きく頷かせるのだった。

因みにモニカのレミーラは、範囲50メートル、持続時間5時間強。
ラーミアは、範囲100メートル、持続時間12時間ほど…
リュカ…アンタの魔法力はどんだけなんだ!?



 
 

 
後書き
本日は私「あちゃ」の二次作家誕生日であります。
♪丁度1年前~♪ ってなロードな感じで1歳です!
これからも頑張りますので、皆様応援をよろしくお願い致します。
ご感想どしどし待ってます。 
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