オズのエマおばさん
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第三幕その二
「ヘリコプターに乗ったことはないね」
「ええ、だからね」
ドロシーは教授に答えました。
「今回のことはね」
「お二人にとってはじめてのことだね」
「ヘリコプターでのお空の旅も楽しんで欲しいの」
「だからだね」
「今回グリンダが申し出た時凄く嬉しかったわ」
教授に満面の笑みでお話しました。
「本当にね」
「それでだね」
「ええ、おばさんとおじさんと一緒にね」
「ヘリコプターに乗って」
「それでよ」
そのうえでというのです。
「山の麓の街に行きましょう」
「お二人の村からね」
「いいことだね、はじめてのことを経験することはいいことだよ」
モジャボロも言ってきました。
「新鮮でかつ楽しいものだよ」
「そうよね」
「はじめてのことをしようと思ったら」
そう考えたらというのです。
「時として勇気がいるけれどね」
「それでもよね」
「その勇気を出してね」
「やるとね」
その時はというのです。
「楽しくて仕方ないから」
「ヘリコプターに乗ってお空の旅をすることも」
「是非にだよ」
「お二人にはね」
「乗ってもらおう」
ヘリコプターにというのです。
「そうしてもらおうね」
「それじゃあね」
「いや、まさかヘリコプターに行くなんてね」
モジャボロの弟さんも言ってきました。
「お二人も思わなかっただろうね」
「そうよね」
「そう、だからね」
「きっと驚くわね」
「ヘリコプターで行くと知ったら」
「そうなるわね、そしてね」
そのうえでとです、ドロシーはさらに言いました。
「街までね」
「お空の旅だね」
「お二人はお空の旅の経験も殆どない筈よ」
「旅行自体されてこなかったね」
「ええ、殆どね」
「だからだね」
「そうだしね」
それでというのです。
「喜んでもらえるわ」
「そのこともいいね」
「ええ、本当にね」
「お二人って農業のお仕事ばかりだからね」
お二人をよく知るトトの言葉です。
「ずっとね」
「ええ、カンザスからそうで」
「オズの国でもね」
「オズの国に来て」
お二人はといいますと。
「何の気兼ねも心配もなく楽しくよ」
「農業のお仕事が出来ると思って」
「それでね」
「毎日楽しくだね」
「お仕事をして」
農家のそれをというのです。
「それでね」
「満足しているからね」
「だからね」
それでというのです。
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