X ーthe another storyー
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第十五話 仮住その十二
「戦っていくわよ」
「わかりました、人間の為に」
「そうしていきましょう」
「因果なものね」
嵐も食べつつ言った。
「本当に」
「世の中っていうのはな、わいもな」
「あの人達のことを言っていたけれど」
「その通りやろ」
空汰は一番勢いよく食べつつ話した。
「ほんまに」
「ええ、無表情でもね」
颯姫のことを思い出して話した。
「そうした印象はなくて」
「むしろ同じ天の龍やとな」
「こうしてね」
「一緒に楽しんでるわ」
「そうでしょうね」
「実際わい遊人さんと一緒にお好み焼き食うたわ」
空汰は嵐にこの時のことを話した。
「たまたま相席になってな」
「それでなの」
「最初小競り合いしてな」
最初の出会いの時のことも話した。
「その後でな」
「一緒に食べたの」
「そやったら」
「それで仲良くだったのね」
「ああ、最初会った時も悪い印象受けんで」
それでというのだ。
「お好み焼き食うた時もな」
「そうだったのね」
「ああ、結局な」
空汰は真面目な顔でレバーを焼いて食べつつ話した。
「同じ人間やっちゅうことやろな」
「天の龍も地の龍も」
「その力を持っててもな」
「身体は人間で」
「何よりも心がな」
これがというのだ。
「人間やってことや」
「そういうことね」
「その人間同士が戦ってな」
「どちらが勝つか」
「そうなってる、因果って言うたらな」
遠い目にもなった、そのうえでさらに話すのだった。
「ほんまな」
「因果ね」
「ああ、そう思うわ」
焼肉を食べつつ話した、それは地の龍達も一緒で。
彼等とは離れた、別室で食べつつ話していた。遊人はハツを食べながらそのうえで仲間達に話していた。
「本当に空汰君とはです」
「仲良くですか」
「ええ、お好み焼きを楽しみました」
哪吒に対して話した。
「気のいい少年ですよ」
「そうなんですね」
「決して悪意を持つ様なです」
そうしたというのだ。
「人ではありません」
「そうですか」
「若し同じ地の龍なら」
「仲良く出来ましたか」
「そう思います」
哪吒に率直に答えた。
「彼とは。そして」
「他の天の龍の人達ともね」
庚も食べつつ言った、彼女も自分で焼いて食べている。
「同じね」
「皆さん悪い印象は受けないですね」
「ええ、そうだろうと思っていたけれど」
「実際にお会いして」
「あらためてね」
つい先程そうしてというのだ。
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