X ーthe another storyー
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第十五話 仮住その八
祖父の言葉に頷いた、そうしてだった。
彼はこの日も屋敷で夜を過ごし翌朝学校にも行った、学校でもクラスメイト達と楽しく過ごしたのだった。
そして都庁に行き仲間達とも話した、だが。
庚がだ、こんなことを言った。
「今晩はお店に行きましょう」
「お店ですか」
「そこに行って」
そのうえでというのだ。
「一緒にね」
「食べますか」
「ええ、焼肉よ」
庚は食べるものの話もした。
「実は美味しいお店を紹介してもらったのよ」
「僕からです」
遊人が右手を挙げて笑って言ってきた。
「実は食べ放題飲み放題で」
「そうしたお店ですか」
「職場で紹介してもらいまして」
それでというのだ。
「忘年会で入りますと美味しくて」
「今夜はですか」
「皆さんでそちらに行って」
哪吒にも笑顔で話した。
「食べましょう」
「それでは」
「まあ牙暁には悪いけれどね」
庚はこのことは少し申し訳なさそうに述べた。
「私達だけで行くから」
「そうですね、そのことは」
哪吒もそれはと応えた。
「一人だけというのは」
「けれど彼もいいって言ってくれたし」
夢の中でというのだ。
「ここはね」
「今いる人達で」
「行くわよ」
「わかりました」
こうした話をしてだった。
地の龍の面々は焼き肉屋に行ったがそれはだった。
天の龍達も同じで彼等は夜の街に征一狼の紹介でだった。
店に向かっていた、征一狼は仲間達に笑顔で話していた。
「そこがもうです」
「安うて美味くてですか」
「はい、先生ともです」
空汰ににこにことして話した。
「よく一緒に行きます」
「そうなんでっか」
「食べ放題飲み放題なので」
それでというのだ。
「いいですよ」
「それはいいわね」
食べ放題飲み放題と聞いてだ、火煉も微笑んで言った。
「安くて美味しいならね」
「やはりそうですね」
「私もね」
火煉もというのだ。
「それなら最高よ」
「全くですね」
「それも六人でなのね」
「はい、残念ですが神威君はです」
彼のことも話した。
「今はです」
「三人でなのね」
「夜はそうすることに決まったそうで」
封真、小鳥と三人で食べることにというのだ。実際に神威はこのことを話して征一狼からの申し出を断っている。
「申し訳ないですがとです」
「言われたのね」
「そうです」
「彼は仕方ないです」
嵐が言ってきた。
「今は三人の絆を固めて」
「確かにする時ね」
「ずっと離れ離れでしたから」
こう火煉に話した。
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