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新オズのカボチャ頭のジャック

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第七幕その五

「かなりの国で」
「もう白黒テレビはないわね」
「見たことがない子が殆どです」
「そうよね、けれどオズの国ではね」
「最初からですか」
「カラーテレビだったわ」
 西瓜を一切れ食べた後で氷を入れていてとてもよく冷えたガラスのコップの中の麦茶を飲みつつ恵梨香に答えます。
「オズの国ではね」
「そうなんですね」
「白黒の技術もあるけれど」
 それでもというのです。
「やっぱり色は沢山あった方がいいでしょ」
「はい、確かに」
 恵梨香もその通りだと答えます。
「そのことは」
「だからね」
 麦茶を飲んだ後また西瓜を食べつつ言います。
「私はテレビをどうするかというお話になった時にね」
「カラーテレビにされたんですね」
「そうしたのよ」
「そうしたことがあったんですね」
「色が豊かな国で」
 それでというのです。
「皆その色がわかったらね」
「是非ですね」
「テレビもそうあるべきだと思って」 
 ゲコゲコという蛙達の見事な合唱を聴きつつお話します、水田の方から何十万匹という色々な種類の蛙達の声が雨音に混ざって聴こえてきています。
「それで決めたの」
「そうだったんですね」
「そうしてよかったと思ってるわ」
 実際にというのです。
「私はね」
「私もです」
「色はわかった方がいいでしょ」
「はい」
 恵梨香だけでなく皆も頷きます。
「それは」
「色がわかるということは幸せだとね」
「オズマ姫は思われますね」
「このオズの国ではね」
「外の世界ではそうであるとも限らないのだよ」
 教授は梅酒を楽しみながらお話しました。
「これが」
「外の世界ではそうなんだ」
「うむ、シマウマがいるね」
 教授はジャックにこの生きもののお話をしました。
「白黒の模様の」
「ゼブラのだね」
「あれは自分を景色に入れて見えにくくするものなんだよ」
「あんなに目立つ色なのに?」
「それが外の世界では彼等の天敵がいるけれど」
 それでもというのです。
「彼等は色がわからないからね」
「それでなんだ」
「白黒の世界に見えているからね」
「その白黒の中になんだ」
「彼等は溶け込むからね」
「あっ、あの色と模様で」
「わかりにくくなるからね」
「あの模様なんだ」
「逆に虎や豹はだよ」
 この生きもの達はといいますと。
「それぞれの模様がね」
「白黒に見えてだね」
「やはり周りの景色に溶け込んで」
 そうなってというのです。
「それでだよ」
「獲物に見えにくくなるんだ」
「そう、他の生きものだよ」
「白黒だとだね」
「哺乳類にはわからないのだよ」
「じゃあエメラルドボアとかはだね」
 ガンプも縁側にいます、そこから言います。
「哺乳類には木の幹か枝に見えて」
「爬虫類や鳥類は色がわかるがね」
 教授はガンプにも答えました。 
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