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その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう

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9-8

「シュウ 今度の水曜日 ウチに来てぇー すき焼きするからって お母さんが 今度は、何にも持ってこないでって」

「今度の わかった 行くよ じゃぁ せめてビールぐらいは・・」

「あのさー あんまり お母さんに飲ませないでネ 普段は飲んでないから 直ぐに、酔っぱらっちゃうんだからさー それにシュウのこと大好きなんだからぁー 調子に乗っちゃうからネ」

「わかった 気を付けるよ」

「シュウの背後霊でななのが付いているからネ ルリちゃんが近寄らないように・・」

 そして、仕事が終わって、ななのちゃんのウチを訪れると、トレーナーショートパンツでななのちゃんが出てきた。お母さんは、スエットスーツを着ていた。二人とも、髪の毛を束ねて頭の上に持ってきていて、ななのちゃんは赤いリボンで結んでいて頭のうえで花火が弾けたようになっていたて、割と可愛かったのだ。

「どうぞー あがって お母さんが待ちわびてるみたいよ」と、ななのちゃんはいたずらっぽくベロをちょこっと出していた。

 僕は、6本入りのものを2つ下げてきたのだけれども、お母さんと乾杯をして飲み始めると、ななのちゃんが1つを戸棚にしまって

「お母さんは2本までね シュウは4本まで 私は、酔っぱらいの見張り役なんだからー」

「この前、次の日に ななのにさんざん叱られたの ごめんなさいネ 私も、久しぶりだったから、はめはずしちゃってー それでね ななのったら 私のシュウだから、私より先にくっつかないで! って いつの間にか シュウって 呼んでいるのね」

「あっ いや それはぁ・・・」

「いいじゃあないの 北番さんがそれでよければー 仲良いんだからぁー」

 ななのちゃんは気にする様子もなく、お母さんと僕に鍋のグツグツいいだしたものを取ってくれていた。

「今日ね お母さんとスーパーのお肉屋さんの前で、選んでしばらく居たのよネ そしたら、そこのおじさんが声かけてくれたの 迷ってるのかってー だから、私 特別な日だから、すき焼きにするので、良いお肉が欲しいんだけど 高くって買えないからどうしょうかっと迷ってるのーって すがる眼ような眼で言ったら 待ってろって、奥でお肉を切ってきてくれたのよ ねぇ 500g位よね お母さん? それで、安い値段のラベル貼ってくれて・・ あんた達、可愛いから特別サービスだ 他人には言うなよってさ 得しちゃった だから、シュウもいっぱいたべてネ」

「へぇー そんなのアリかよー 美人って 得なんだネ」

「別に 美人だなんて言ってないよ ただ 私は可愛く見せただけ それに、いつも買い物に行くと、話し掛けて仲良くしておくんだぁー あの人にも」

「そうかー 魚屋さんにも そんな人居るんだろう?」

「ウン 居るよ」と、又、ベロを出して見せていた。

「もうぅー この子ったら 愛想振りまいているんだからー 信じられないぃー 変わったワー 以前とぜんぜん違う」と、お母さんは、もう1本空けてしまっていた。

「そんなー 私は ただ 一生懸命なだけ! 特別な人にだけよ!  お母さん もっと ゆっくり飲んでよー」

「もぉうー 小姑みたいにー」

「えぇ 私は お母さんの保護者でもあるんだからネ 身体 元気で居てもらわなきゃー 困るんだから」

「はい はい あんたが成長したら 私を面倒見るんだよ」

「わかってるよー そのためにも 元気でネ いつまでも・・」

 その日は、僕の出る幕も無かった。でも、あの母娘が仲よくやっててくれて、安心して帰ってきたのだ。ななのちゃんも出会った頃とは違っていて、成長しているのが嬉しかった。

 
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