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ドリトル先生と山椒魚

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第一幕その九

「後で連絡をしておくよ」
「それじゃあお願いね」
「うん、しかし君は雨が何時来るかわかるんだね」
「だって僕はアマガエルだよ」 
 アマガエルは先生に笑って返しました。
「漢字で書くと雨蛙だからね」
「雨が降ると元気になるね」
「蛙は元々雨が好きだね」
「お水自体がね」
「その中でも特に僕達アマガエルはね」
 自分から先生にお話するのでした。
「お水それに雨が好きだから」
「雨が何時降るかわかるんだね」
「そうなんだ、だから今夜からがね」
 アマガエルは嬉しそうに言いました。
「楽しみだよ」
「雨が降るから」
「本当にね」 
「それじゃあ今夜は」
「雨が降るからね」
「王子に伝えておくよ」
「そうしたらいいよ」
 大学に行く前の先生にお話しました、そしてです。
 そのお話の後で、です。先生はあらためて皆と一緒に大学に向かいました。そして大学の構内に入ってです。
 皆は周りを注意して見ました、すると。
「蛙多いね」
「特にアマガエルがね」
「大学の敷地内のあちこちにいて」
「それぞれ暮らしているわ」
「一体どれだけいるか」
「わからないよ」
「人間の周りにはいつも沢山の生きものがいるよ」
 先生は皆にお話しました。
「虫や鳥に蛇、トカゲにね」
「蛙だね」
「蛙もいるね」
「あちこちに」
「普段は意識していないから気付かないけれど」
 それでもというのです。
「よく見ればね」
「沢山の生きものがいて」
「そうしてだね」
「蛙も沢山いるのね」
「アマガエルにしても」
「そうだよ、あとアマガエルは皮膚の色が変わるね」
 自分の研究室のある棟に向かって歩きながらお話します。
「そうだね」
「そうそう、緑が基本でも」
「濃い灰色にもなるわ」
「同じアマガエルでもね」
「色が変わるよ」
「それもいいね、そうして周りから見えにくくして」
 そうしてというのです。
「自分を守っているんだ」
「保護色だね」
「要するに」
「それだね」
「身体の色を変えられるのはカメレオンだけれど」
 爬虫類のこの生きものが有名でもというのです。
「それでもね」
「両生類にもそうした生きものがいて」
「そこには蛙もあって」
「アマガエルもそう」
「そうだね」
「そうだよ、そうしたことを学ぶことも」
 先生は皆に言います。
「面白いよね」
「そうだよね」
「アマガエルが一体どんな色になるか」
「それを見るのもね」
「大事だよ」
「両生類のそうしたところも」
 体色が変わることもです。 
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