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レーヴァティン

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第二百七十二話 戦に向けてその五

「かなり異様なものが多く」
「ラグクラフトの神々の特徴だな」
「それがあるので」
「ちょっと覚えるとな」
「トラウマになるものもあります」
 そうした部分も存在するというのだ。
「残念ながら」
「どうしても書いておかないといけない部分でな」
「左様ですね」
「薄めていてもな」
「かなりのものがあります」
「ラグクラフトだからな」
 この神話の神々故にというのだ。
「禍々しいものが強くて」
「そのまま読むとです」
「精神にくるな」
「左様ですね」
「俺達は平気でもな」
 それでもというのだ。
「けれどな」
「知力が弱いとであります」
 峰夫の言葉だ。
「すぐにであります」
「精神にくるな」
「その禍々しい衝撃に負けて」
 そうなってというのだ。
「そしてであります」
「気が狂うこともな」
「あるであります」
「そうなんだよな」
「かなり薄めても」
「流石に狂わなくてもな」
「精神に多少でもきます」
「そうなんだよな、もっと薄めるべきだったか」
 久志は腕を組み考える顔になって言った。
「そうしたところは」
「いえ、あれ以上薄めますと」 
 峰夫は久志に答えた。
「わからなくなるであります」
「クトゥルフの大事な部分のうちの幾つかがか」
「そうなるでありますから」
 だからだというのだ。
「あれ以上はであります」
「薄められないか」
「お茶も薄くなりますと」
 今は緑茶を飲んでいる、そのうえでの言葉だ。
「味がわからなくなるであります」
「水と変わらないな」
「そうなるであります」
「そうだよな」
 久志もそれはと頷いた、頭の中で日本の茶だけでなくコーヒーも思い出した、そのうえで言うのだった。
「それは」
「だからであります」
「あれ以上はか」
「薄められないであります」
「表現や書いている内容を」
「そうだったであります
「そこが難しいところね」
 奈央も言ってきた。
「本当に」
「ああ、誰もが知力が高いか」
「ラグクラフトの神々の描写に耐えられる位に」
「そうじゃなくてな」
「薄めて書く必要がある部分があって」
「そこを何処まで薄めるか」
「それもね」
 まさにというのだ。
「課題よ」
「こうした時はな」
「ええ、私も限界まで薄めてると思うわ」
「理解されるぎりぎりだな」
「そこまでね、それで読んでいったら」
 奈央は実際に読んだ時のことも話した。 
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