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ドリトル先生のダイヤモンド婚式 

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第四幕その十

「今から」
「ええ、実はお二人時計が好きなの」
 お静さんは先生にそれだとお話しました。
「それもクラシックなギリシア文字の木製の」
「趣のあるものかな」
「壁に飾らないでね」
 そうしてというのです。
「置くね、そうした趣のある時計がね」
「お好きなんだ」
「そうなの、だからね」
 それでというのです。
「そうしたものをプレゼントしたらね」
「いいんだ」
「私はそう思うわ」
「わかったよ、じゃあね」 
 それならとです、先生は応えました。
「そうした時計をね」
「プレゼントするのね」
「そうさせてもらうよ」
「それじゃあ決まりかしら」
「そうだね、ただね」
「ただ?」
「いや、あっさりと決まったけれど」
 それでもというのです。
「何かあっさりと決まり過ぎて」
「それでなの」
「まだ何かありそうだよ」
「そう言えば先生って色々とある人ね」
「一つのことをしようと思えばね」 
 そうした時はというのです。
「本当にね」
「色々と起こるわね」
「だから少し旅行に出ても」
 そうしてもというのです。
「大冒険になったりとか」
「するわね」
「だからね」
 そうしたことが多いからだというのです。
「僕としては」
「今回もなの」
「何かあるかもね」
「プレゼントにする時計買って」
「ダイアモンド婚式の時にプレゼントして終わりか」
「そうならないかも知れないのね」
「そうかもね、けれどそれでもだよ」
 先生はお静さんに笑顔で答えました。
「是非ね」
「プレゼントするのね」
「そうさせてもらうよ」
「決めたのなら」
「それならね」
 まさにというのです。
「そうさせてもらうよ」
「じゃあ私もよ」
「是非にだね」
「プレゼントさせてもらうから。一緒に時計を探しましょう」
 ご夫婦にプレゼントするそれをというのです。
「そうしましょう」
「それじゃあね」
「これからね、しかしね」
 こうも言うお静さんでした。
「時計も色々あるわ」
「クラシックなものもね」
 ご夫婦にプレゼントすることに決めたそちらもというのです。
「そうだね」
「そうよね、どうしても」
「そこから選ぶとなると」
「ただ時計屋さんに行くだけじゃね」
「駄目だね」
 先生はお静さんに返しました。 
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