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人生コンティニューしたらスクールアイドルを守るチートゲーマーになった

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28話 復活のSign【兆し】

 
前書き
◯27話
 
 
サウザーはガシャコンバグヴァイザーでダークライダーを召喚が可能。ただし召喚できるライダーは獲得・保存されているデータに依存する。
 
 
◯今のところサウザンドジャッカーは全てのプログライズキーの力を保存している。それだけではなくドラゴン・UFO・海賊・スマホ・ライト・ロボットフルボトルのデータ、クウガのマイティ〜タイタンまでのデータ、ジェットコンバット・タドルクエストのガシャットのデータ、仮面ライダーシノビのデータ、ノブナガ魂のデータを保有している。
 
 
  

 



「俺はプロテイン界の航海士!浦江竜介だ!!」
「は?こんな猛暑日の部室の中で何暑苦しいこと言ってんだよ、バカじゃん。」
「そうやってバカバカ言ってる方がバカなんだよ!」
「一回しか言ってません〜こんな反論を思いついて、しかもレジェンドライダーガシャットを試作品とはいえ2本も完成させるなんて———————さすがは天っ才ゲーマー伊口才だ!!」
「新しい仮面ライダーのアイテムか?」
「まだ試作品だから使ってみなきゃ分からないけど..........でもその2つの力の一部をムテキの力としてアップデートしてるんですよ。」
「へぇ〜」
「本当に興味あるんですか?」


完成させたのは『仮面ライダービルドガシャット』と『カイガンゴーストガシャット』この2つはビルドドライバーとゴーストドライバーをほぼ完璧に解析できたので、意外と早かった。

もちろん他のガシャットもすぐに完成できるような状態なのだがこの試作品と構造上はほぼ同じなので、この2つで様子を見る必要がある。

ちなみにこのガシャットには対象のライダーに対する《《全て》》のデータが組み込まれている。もちろん最強フォームも.......................その例外ではない。
そして俺が組み込んだ能力というのが、ゴーストのムゲン魂の能力の一部。『無限に進化する力』だ。これによって戦闘中にも相手に応じてスペックが上昇したり、能力が追加されたりと便利な能力である。

もちろん俺だけに追加したわけではないが、やはり120%発揮できるのはムテキのみである。他は良くて50%程度にとどまっている。


「才、ところであのクウガのこと何か分かったか?」
「アルティメットクウガ..................」
「アルティメットクウガ?」
「祖父ちゃん曰く、クウガの本来の姿...........ともいえる力だと。俺なりに解析してみましたけど、分かったことは..............少しだけです。」
「少しでも分かったのか?」
「分かったことはあのフォームは変身するたびに強くなってるってことと変身者の意思に関わらず変身すれば強制的にあのフォームになる————————ってことですかね。」


実際それを解決するにはアークの真実を暴くかサウザーから吐かせるかのどちらか、或いはクウガの力についてを徹底的に解明するかの三者択一である。どちらも困難である。だが後者はドライバーの解析が構造上ほとんどできない以上は上記の2つが最も現実的だろう。

——————誰かが来る予感である。この足音的には.................


「こんにちは〜!—————って、才くんと竜介先生だけか。」
「やっぱ千歌だったか。それは?」
「ああ.....これ?『0』からのスタートだもん。あの紙をここに永久保存しておこうかなって.........!」
「なるほど、いい考えだな。俺たちの夢の始まり..............俺たちの町を守るための抱負だ。」
「あの時は——————ありがとね。私、もう少しで全部諦めて楽になろうとしてた。」
「当然のことをしたまでだよ。この町は千歌を含めてのこの町だ。それを守るのが俺——————ナルシストで完全無敵の仮面ライダー伊口才だからな!!」
「ほんと、才くんも変わらないね!」


そうだ。この内浦は変わらない————————この町の善意を絶対に傷付けさせはしない!

そう思う俺に呼応するようにその紙はホワイトボードに貼り付けられる...................ん?そういえば............


「なぁ、千歌。そういやここに薄ら文字が書かれてたって言ってなかったか?」
「ああ.........そういえば、そんなこともあったような———————でもそれがどうしたの?」
「俺の考えには—————少しばかり証拠が欲しい。」


俺はその薄らと書かれた文字——————前に掃除したせいで余計にぼやけているが、それでもこの腕時計の赤外線センサーで見えるはず............


「お!——————やっぱり何かの歌詞だな。」
「千歌ちゃ〜ん!!才く〜ん!!何してるの?」
「その腕時計から赤い光が出てるずら...........」
「お!お前ら6人ともいいタイミングで来たな!!」
「いいタイミングってことは俺たちにも有意義な話なのか?」
「まぁ有意義かどうかは知らないけど.............それでも謎解きには役立ったかな。」


俺はこの場にいる9人に対して赤外線センサーで見つけた歌詞についてを現時点でわかっていることも含めて話した。


「なるほどね.............」
「その歌詞には何って書かれてるの?」
「『冒険に出るんだ 最初は1人———————etc』みたいなことが書かれてるな。」
「何かスクールアイドルの歌詞みたいだね!」
「そう!そこなんだよ!!」
「どういうことですか?」
「つまりはここで誰かがスクールアイドルをやってた————————そういうことにならないか!?」
「なるほど!!」
「じゃあ早速練習行こ!?」
「『なるほど!』じゃねぇよ!!まだ話は終わってねぇよ!!」
「何よ。そんな歌詞が書かれていたところでスクールアイドルが書いたなんて決まったわけじゃないし、仮にそうだったとしても今更何をするっていうのよ。」
「それがそうでもないんだよな〜!!」
「どういうこと?」
「俺にはそのスクールアイドル、心当たりがあるぞってこと。」
「「「「「「「ええ〜!!!!!」」」」」」」




—————※—————




「いきなり呼び出して何の用ですの?しかも集合場所が理事長室って...........」
「また机デストロイしないでよ?」
「当たり前だ———————って、今日はそんな用事で来た覚えはねぇ!」
「才、こいつらがそのスクールアイドルと何の関係があるんだ?」
「「!?!?!?!?」」


竜介先生がスクールアイドルの話を切り出した途端に2人の顔色が変わった。鞠莉は待ってましたという顔に。ダイヤは典型的な物事がバレたらなるであろう表情になっていた————————————


「その表情から察するに、もう前置きは必要なさそうだな。」
「え?どういうこと?」
「お前らは2年前にスクールアイドルだった——————————そういうことだ。」
「ええ!!そうだったんですか!?!?」
「それは..................」
「イエス!その通りよ!!マリー達は2年前にスクールアイドルやってたの!だから————」
「ちょっと鞠莉さん!——————《《あの時》》のこと忘れたんじゃありませんよね?」
「WHAT?」
「あの時?」
「はっ!————いえ、別に何も....................」
「——————やっぱり何か訳ありなんだろうが、今は聞かないでおく。とりあえずお前らは2年前にスクールアイドルだった。その事実に間違いはないんだな?」


俺はこの事実をほぼ確定付けて問いただす。ダイヤは諦めたかのように頷き始める。少しばかり不安を抱えているようにも見えるが............


「ええ.........確かに私たちは昔この浦の星女学院でスクールアイドルをやっておりました。3人と———————」
「3人?」
「私と鞠莉さん、そして果南さんですわ。」
「やっぱりその3人か......................」
「才くん知ってたの!?」
「お前こそ気づかなかったのか?————————果南がスクールアイドルの話をしたら、誤魔化すみたいにそこ話題を避けてたじゃねぇか。」
「そんなの気付いてたのは才君ぐらいだよ..............」


え?————————気付いてたの俺だけなのか!?千歌はともかくAqoursメンバーの誰か気付いてると思ったのに...............


「でも何で辞めたんだ?——————続けてれば、千歌たちも加入できたってのに。」
「確かに。」
「そんな止めるようなきっかけがあったってこと?」
「鋭いですわね。才さんも、Aqoursの皆さんも—————————東京ですわ。」
「東京?」
「私たちも東京のスクールアイドルイベントに参加したのです———————ですが、私たちは踊れなかった..................皆のパフォーマンスに圧倒されて。」
「...................」
「貴方達は踊ろうとしただけ立派ですわ——————そしてたとえ0からであっても立ち上がれるその強さも。」
「——————————稜とは.............」
「!?!?」
「稜とはどんな関係なんだ?俺たちと果南は知っていて当然だが..............」
「稜さんは............」
「リョウはこの浦の星共学化へのテスト生だったのよ!!」
「「「「「「「「え!?」」」」」」」」
「鞠莉さんの言う通り、稜さんは浦の星共学化のテスト生。そして元々は私と鞠莉さんとも幼馴染ですの。」
「え〜!!!そうだったんですか!?」
「なるほどな..............だからダイヤや鞠莉の事も知ってたのか.........」
「これで分かりましたか?」
「そうか............良くわかったよ。」
「————————あっそうだ!!」
「千歌ちゃん!?」
「ダイヤさん!鞠莉さん!——————スクールアイドルやりませんか!?」
「千歌————」
「ちかっち.........もちろんオー『お断りしますわ』
「そうですか..............」
「ちょっとダイヤ!あなたは断ろうが知らないけど、私は入りたいんだから邪魔しないでよ!」
「そちらこそ!!自分の立場をわかってらっしゃいますか!?!?」
「そうだな—————お前の父親はサウザーだ。もしスクールアイドルに入るなんて.............?」
「とりあえず、考えておいてくれよ!!」
「はぁ..............」


竜介先生は最後の悪あがきのような勧誘をする中で、謎を解き終わった俺に再び新たな疑問が浮かび上がる...................



〜〜〜〜〜〜〜〜〜




ガシャン!!!



「何故計画を伊口才に漏らした!!」
「————————不要な犠牲者を出すのは俺としても」
「君の意見は聞いていない!!——————だが計画は成功の一途を辿っている...............!」
「——————————」
「だが君はこの東京にいろ。もうあの連中とは私の命令がない限りは2度と関わるな—————————関われば、君すらも廃棄処分の対象内だ...........!」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「断られちゃったね〜」
「ダイヤさん日本舞踊やってるんだよね?」
「うん、ルビィもやってるけどお姉ちゃんの方が数倍は..........」
「うまいってことはダンスもキレがあるんだろうなぁ——————って、才くん何でそんなに硬い顔してるの?」
「いや....................もしあの話が本当ならどうして稜が仮面ライダーになったのかって話だよ。それにサウザーの娘である鞠莉がどうしてスクールアイドルをやれてるのか.........................」
「確かに——————それを言うならお姉ちゃんもお父さんに知られずにスクールアイドルやれてるのかな..............?」


それもそうだ。ダイヤも黒澤天青にスクールアイドルはやるなと釘を刺されそうなもんだが、それでもやれている。そこもまたおかしな話だ————————それを成り立たせるには最初から邪見にはしていなかったという結論に至ってしまうのだが.............


「そうだな....................やっぱり何かあったんだろうな。」
「そう考えるのが自然だ————————やっぱり、もう1人の当事者に聞くしかないか.................」
「もう1人って果南ちゃんに?」
「果南か..............もしくは稜に聞くしかないかな。」
「そっか〜でも稜くんはスクールアイドルに何も関係ないんじゃないの?」
「確かにダイヤさんも幼馴染としか言ってなかったし..................」
「ダイヤのことだ、言ってないだけで大きな秘密があるのかもしれない。」
「そっか...................」
「でも稜が今どこにいるのか分かるのか?」
「確かに.............昔の家は取り壊されちゃったし..........」
「とすると、野宿してるのか?」
「内浦で野宿するなら———————みかん畑だな!!」
「何でそんなことが言い切れるんだよ。」
「いや大家に家を追い出された時に、ちょっとだけみかん小屋とかに泊まってたんだよ。」
「うわぁ..............」
「みんな、絶対にこういう風な大人になるなよ?」
「言われなくても銀行の扱いがわからない何てどうやっても無理だけど...........」


多分こんな大の大人で銀行の振り込み操作がわからない人間はそうそういないだろう——————————というより実際は引き落とされる金がなかったんじゃないのか!?


「まぁ............もうすぐ部活終了時間だし、今日は帰るか。」
「それもそうだな。」
「明日は意見交換デーなんだし、細かいことは明日考えましょ?」
「じゃあ才、俺は仕事があるから先に帰っていてくれ。」
「分かりました——————てか、そろそろ学期末だから成績つけなきゃいけねぇのか...........」
「そうなんだよ!色々学校から用意された『カンテン』とか『総合的な』とか意味わかんねぇ!!」
「アンタ本当に体育教師なの!?」





ホント、この人教員免許よく取れたよな....................





今日はいつもとは違って6人と一緒にバスに乗って帰ることにした。


「なぁ、虎太郎。」
「何だ?」
「お前しばらく変身するな。」
「ああ..............やっぱりあのフォームか...........」
「そうだ、あのフォームはクウガに変身した時点で強制的に変身させられる。だから—————————何か対策法が分からない限りはお前は変身するな。」
「—————————アークは................」
「アーク?」
「アークは...........憎しみの塊みたいなものなのかもしれないな。」
「憎しみ?どういうこと?」
「とどのつまり内浦が人間の善意の街というならば、アークの持つそれは悪意に他ならない——————」
「どうしてそんなことが.............?」
「俺の意識は変身してる時にはどことも知らない所に幽閉される。何もないところだが、彷徨っていれば悪意———————というよりは人間の負の歴史が見えたような気がした。」
「人間の.............」
「悪意?」
「なるほど..............やっぱり虎太郎の意識ははっきりしていたようだな。とすれば、その肉体とアークとの接続を断ち切るような力を身につけられれば................」
「でも肉体との接続なんて切り離せるの?」
「さぁ...........でもクウガのライダーシステムは詳しいことが良くわかっていないからそこにヒントはあるのかもしれないな。」


クウガのライダーシステムの研究を早めるのは虎太郎を拘束しておくのが1番効率がいいのだが、そんなことは俺が鬼でもない限りはできないだろう。

そもそもそんな万能アイテムを作れるのかって?———————当たり前でしょうが!!俺は天っ才クリエイター伊口才だからな!!


「そんなことより!!」
「いや『そんなことより』とは何だ。結構重大な問題だろ!」
「そんなのチカの頭じゃわからないんだから、関係ない話でしょ?——————それよりも夏祭りだよ!!」
「夏祭り————————って、お前それ7月の第3週だろ?今からまだ1ヶ月もあるじゃねぇか。」
「1ヶ月《《しか》》ないんだよ!!私には作詞があるの!!」
「いやそんなこと言い始めたら、俺も1番最後の編曲と舞台演出を1人で3日でやってんだぞ?」
「才くんの意見は参考にならないよ!!」
「いや梨子だってなるべく早く終らせててるんだから、早く終わらせろよ?」
「うー!!!!!!完全無敵な才くんに言われると余計腹立つ...........!」


コイツ作詞に何週間掛けるつもりなんだ?確かに心中察することは出来なくはない。時間をかけてこそ名作は完成するのだ—————————と言いたいが、歌詞の添削をする花丸や編曲、作曲が後に控えているのでここはなるべく早く終わらせてもらわないと..................


「——————そうだ。それだよ!!!」
「え?」
「どうしたの千歌ちゃん?」
「それを表せばいいんだ!!」
「それって?」
「私たちは完全無敵じゃない。でも『ヒーロー』になるんだよ!!それを書けばいいんだ!!」
「...........なるほど、結構いい案だな!」
「デッショー?」
「千歌、それ違う人だ。」


この言葉を言って虎太郎が真っ先に反応するとは.......................まさか..............そうだとでも言うのか!?


「でもそれは—————————夏祭りとは別に用意しろ。」
「えー!!!何で!?」
「俺達にはもう1つやらなきゃいけないことがある。」
「もう1つ?」
「スクールアイドルに付いての誤解をなるべく解くことだ。」
「ということは———————!」
「ああ—————








2週間後に沼津駅でゲリラライブを行う!!!」









 
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