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おかしな作家

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第四章

「本物のな」
「そうだよな」
「そうとしか思えないな」
「それがあいつなんだよ」
「幾ら賞取って権威でもか」
「中身はどうにもならないんだよ」
「プロ市民みたいなんだな、というかな」 
 彼はその作家のことをネットでさらに調べながら話した。
「もう完全にな」
「主張はそっちだろ」
「運動家のそれだな」
「運動家なんてもうな」
「ああ、過激派あがりでな」
「反対するだけ、騒ぐだけでな」
 それだけでというのだ。
「中身は共産革命とかな」
「そんなことしか考えてないな」
「六十年安保の時から変わってないんだぞ」
 その主張はというのだ。
「そんな連中だろ」
「沖縄の基地の前でいつも喚いていてな」
「道路交通法違反までしてな」
「自衛隊の人達が基地に入るのまで邪魔したな」
「自衛隊の人が基地に入れてくれって頭下げる位だぞ」
「もうあんな連中捕まえろってなるよな」
「公安に行ってな」
 そのうえでというのだ。
「それでそうした連中がオリンピックも反対してただろ」
「ツイッターでも散々そうしていたな」
「それであいつもな」
「同じくオリンピック反対していてか」
「それでどうせ沖縄とかもな」
「同じだな」
「年号も書くの面倒臭いと言ってたしな」
 日本のそれをというのだ。
「もうな」
「完全に極左なんだな」
「そうだよ、そんな奴だってことでな」
「そのことを頭に入れてか」
「あいつは見るべきだよ」
 こう言うのだった。
「本当にな」
「そうか、じゃあ俺はあいつの作品は読まない」
「そうするか」
「プロ市民は嫌いだからな」
「お前あの賞受賞した作家結構読んできてなかったか?」
 こう問われた。
「それでもか」
「それは読んでいいと思う作家ならだよ」
 彼は強い声で答えた。
「だからな」
「まともでない奴ならか」
「読むか、プロ市民だって嫌いだしな」
「過激派だからな、正体は」
「オリンピックも賛成だし基地もな」
「あるべきだって考えてるな」
「徴用工とかもそうした考えだよ」
 その国の主張はおかしいとだ。 
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