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おっちょこちょいのかよちゃん

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176 夢の中に現れた謎の声

 
前書き
《前回》
 羽根から落下したかよ子は東アジア反日武装戦線の宇賀神に杖を奪われそうになるもの、椎名やのり子の間一髪の救出で何とか免れる。その一方、はぐれてしまった玲衣子の仲間を助ける為に協力するさり達は侵略者・エルデナンドと交戦する。さりの護符で出した鉾や清正の槍が破壊されるアクシデントはあったもののの、追い払う事には成功した。だがエルデナンド本人には逃げられてしまった・・・!! 

 
 玲衣子達と別れて護符で出した飛行機に乗り、領土攻撃班が奪い返した土地に向かうさりは清正にある質問した。
「そう言えば清正、さっきエルデナンドの攻撃で二本の槍折れちゃったけどどうするの?」
「ああ、気にするでない。既に長山治の神通力で頼んでここに持って来てもらった。そうだ、羽柴さり、一度本部の方へ飛ばさせて貰えないだろうか?」
「え?本部は逆方向よ」
「ああ、別の乗り物を用意して欲しいのだ。それで我は鉄鋼の主と呼ばれる所に向かい、この槍を鍛え直させて貰うのだ」
「わかったわ」
 さりは護符の能力(ちから)を発動した。また別の飛行機が現れた。
「空中にまた飛行機が・・・」
「では長山治。我を向こうに瞬間移動してくれ」
「うん」
 長山の瞬間移動で清正は別の飛行機に移った。清正を乗せた飛行機は本部へと向かった。
「大丈夫かしら?」
 さきこは気になった。
「まあ、平気でしょ。あの飛行機も自動操縦だし」
 自動操縦の飛行機はさり達の目的地へと運んだ。
「そうだ、エルデナンドが逃げたって事、伝えておかないと。奴等はきっとまた攻めてくるわ」
「ええ、そうね」
 もと子が通信機を取り出す。本部及び他の本部守備班及び領土攻撃班に伝えた。
「こちら杉山もと子。今、エルデナンドという人間が西側を攻めて撃退。しかし、取り逃がしたわ。また襲ってくるかもしれない。気を付けて!」
 もと子は連絡を終えた。

 本部に連絡が行き届いていた。
「エルデナンドか・・・。とんでもない者が来てくれたものだな」
「そんなに恐ろしい人なん?」
 奈美子が聞いた。
「ああ、かつてアメリカ大陸を征服した人間、『コンキスタドール』の一人だよ」
「それって、アメリカに侵略してそこの原住民を迫害して黒人を奴隷として売ったり強制労働させた人の事?」
「そうだよ。きっと奴等はここを征服して豊かになろうと考えていたんだろう」
「そんな人達まで・・・」
 その一方、まき子は娘が心配になっていた。
(おっちょこちょいして迷惑かけないで、かよ子・・・!!)

 かよ子達藤木救出班は東アジア反日武装戦線の組織「さそり」と対峙する。
「もうおっちょこちょいしないよ!」
 かよ子はリュックから花火を取り出し、火薬を扱う能力を得る。
「行け!」
 かよ子の杖から砲弾が3発飛ばした。1発宇賀神を襲う。対して残りの2発は黒川と桐島の所を襲う。黒川達は爆薬で応戦した。
「私も行くよ!」
 のり子がキャロラインと同化する。
「ええい!」
 のり子の持つ武装の能力(ちから)とキャロラインの能力(ちから)で光線が放たれる。しかし、「さそり」達に全くダメージを負っていなかった。
「何、意味のない攻撃をしてやがる!」
「そうかしら?自分の機械をよく確認してみたら?」
「何!?」
 黒川は能力を出す機械をポケットから取り出して確認した。機械は壊れていた。
「ちい、機械を壊す為の光線だったのか!!」
「ももこちゃん、今だよ、」
 のり子がまる子に留めを刺すよう告げる。
「う、うん!」
 まる子が炎の石で火炎放射した。かよ子も炎に杖を向けて炎を操る能力を得た。
「いけ!」
 東アジア反日武装戦線に炎の攻撃が来る。各々の足に付いていた飛行用の靴が炎で破壊された。黒川達は地面に落ちる。
「おおお!」
 関根が刀を振る。
「後はボクちゃんがやるよ!」
 遠距離で振ったが、黒川達は金縛りにあったように動かなくなった。
「さて、後はここで生け捕りに・・・」
[貴様らか。杖の所有者と藤木茂とかいう少年を取り返しに行こうとする輩は]
 どこからか声が聞こえてきた。
「誰だ、どこにいる!?」
 大野が叫ぶ。しかし、声の主は出てこない。
[生憎だが私はここにはいない。なぜなら貴様らと対面するにはまだ早すぎるからだ]
「この声・・・」
 かよ子はどこかで聞いた事のある声と感じる。何とか記憶を辿る。そして、思い出した。
「この声、確か夢の中で出てきた声だ!」
「なぬ!?つまり、お主はこの声でうなされていたというのか!?」
 石松が聞く。
「うん!」
[ほう、驚いたな。私の声が杖の所有者に聞こえているとはな。私はレーニン。この世界を統治する者だ]
「統治!?誰がんな事させるか!」
[今までこちらも動けない状態が続いていたが、やっと一人の少年の身体を取り込む事で克服する事ができたのだ]
「一人の少年だと?」
(もしかして・・・!?)
[さあ、誰の事か言うまでもなかろう。それよりも貴様ら藤木茂とかいう少年を奪還を目的としているようだが、仮に成功したとしても少年は喜ぶかな?]
「藤木は連れ去られたんじゃないのか?」
 大野は質問を続ける。
[ああ、我が世界の人間が連れて行った。だが、連れた者の話によるとここの世界の生活を満喫しているとの事だ。果たして連れ帰っても逆に追い返されるだけだろう]
「う、うるさいブー!それでも連れ帰すブー!!」
[勝手にするが良い。東アジア反日武装戦線の奴等は帰させて貰う]
 黒川達が光に包まれた。
「ま、待て!」
 かよ子は阻止しようと羽根から降りるも、弾き返された。黒川、宇賀神、桐島はその場で消えた。
「行っちゃった・・・」
「く、連続企業爆破事件の犯人達をようやく捕まえられると思ったのにな・・・」
 椎名はぼやいた。
(連続企業爆破事件・・・)
 かよ子は思い出す。その東アジア反日武装戦線は赤軍と協力関係にあり、一度はりえの持つ杯を奪取しようとしていたとか。
(あれがりえちゃん達が戦った集団だったんだ・・・)
 そしてかよ子はレーニンの言葉を思い出す。一人の少年の身体を取り込んだという事は・・・。
(やっぱり杉山君・・・?)
 かよ子は好きな男子の身体を取り入れたのではと思った。しかし、今はまだ確証はなかったので何も言えない。
「山田かよ子、先に進めよ」
 次郎長は促した。
「うん・・・」
 かよ子は羽根に乗り、先へと進むのだった。

 撤退したエルデナンドはもとの屋敷に戻って来た。
「おう、エルデナンド。無事だったか」
「ピサロか、ああ、しかしヤバい状態だった。護符の持ち主にやられる寸前だったぜ。他にも色々いてよ、反撃しまくってきやがった」
「おう、こっちも俺達の縄張りを荒らしに来た奴等がいてよ、迷惑この上ねえ」
 その時、二人の元に声が聞こえる。
[エルデナンド、ピサロ。今、貴様らの陣地に杯の持ち主が来ている。赤軍の連中も出向かせてやっているので共闘して杯を奪って来い]
「杯の持ち主だと!?」
[ああ、だが、連れとして神の力を操る女もいる。そいつにも十分注意せよ]
「了解」
「ピサロ、一休みしたら向かおう」
「そうだな」
 エルデナンドとピサロは一時の休みを経て、杯の持ち主の討伐に向かった。そして一人の男と合流する。
「ピサロにエルデナンドの軍か。俺は山田義昭。エルデナンドは護符の持ち主達に機械を壊されたらしいな。新しいのを持ってきたぜ」
「ああ、ありがとうよ」
「ところで、杯の持ち主ってのはどんな奴だ?」
 ピサロが質問する。
「女のガキだ。だが、甘く見んなよ。赤軍(おれたち)の仲間も狙おうとしたことがあるが、返り討ちにされている」
「ああ、気を付けるぜ。何にせよ、俺は護符の持ち主にメタメタにされて胸糞悪い思いしてるからな!」
「それでは共に行こう」
 山田義昭は杯の持ち主を考える。和光晴生が東アジア反日武装戦線と組んで襲撃した時も、丸岡修と日高敏彦が組んでクリスマス・イブの日に狙った時も失敗に終わった。さらには政府との取引で貰った杖、杯、護符は偽物でこれによって機械にも不具合が生じてしまった。この問題をどう打破できるか、機械の製造者である山田には悩む課題であった。
(だが、今の俺には機械は幾つでもあるぜ・・・)
 現状は数に勝ると考えていた。 
 

 
後書き
次回は・・・
「少年を連れて行った者」
 東アジア反日武装戦線の組織「さそり」を本部に戻したレーニンは妲己からある注文を受ける。その注文で杉山は藤木は彼女の住処(すみか)にいると勘付く。その時、杉山の捜索を続けるりえ達の元にまた次なる刺客が現れる・・・!! 
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