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火事から救われた猫達

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第一章

               火事から救われた猫達
カナダオンタリオ州サドベリーのある廃家のガレージが焼けた、丁度アメリカのカルフォルニアの消防署から研修に来ていたライアン=コールマンプロレスラーの様な体格と岩の様な顔に黒い髪と目を持つアフリカ系の彼も消火活動に参加したが。
 そこで一匹の猫を保護したが。
「大火傷ですね」
「そうだな」
 カナダでの研修の指導官が応えた、見れば。
 生後五ヶ月程の雄のチャトラ猫だが背中と頭の一部それに肉球が大火傷を負っていた、コールマンはその猫を見て言った。
「大丈夫ですかね」
「どうかな、すぐに診てもらってな」
「手当をですね」
「してもらおう」
 猫をというのだ。
「そうしてもらうぞ」
「ええ、じゃあすぐに」
「動物病院に連れて行くぞ」
 こうしてだった。
 猫は動物病院に搬送されて二十四時間態勢で治療を受けた、そうして幸いにも助かり後遺症もないとのことだったが。
「野良猫だからですね」
「ああ、それで今度はな」
「里親を探すことになりましたか」
「そうなった」
「じゃあすぐに見付かればいいですね」
 里親がとだ、コールマンは今度は猫のこのことを願った。
 幸い猫を保護した施設のSNSで彼のことを知ったロブ=マクーリン初老で皺のある顔にくすんだ茶色の髪と黒い目を持つマニトゥーリン島に家族と一緒に暮らす女性が猫をその目で見て興味を持って施設に行くと。
「もうすぐにね」
「跳びつかれたんですね」
「そうなの」
 マクローリンは猫のことを聞きに自宅に訪れたコールマンに話した。
「そこでね、それから一旦帰ったけれど」
「それでもですか」
「そこで愛情が出来て」
 それでというのだ。
「それで毎日ね」
「毎日ですか」
「この子を見て」
「ニャア」
 二人が話している席の上に跳び乗ってきた、マクーリンはコールマンにその彼を見つつさらに話した。
「それで遂にね」
「家族に迎えられたんですね」
「名前はドビーにしたわ」
 名前の話もした。
「それでね」
「仲良くですね」
「暮らしているわ、それと」
 ここでだった。
 三匹の猫が来た、その猫達を見ると。
「ニャア」
「ナア」
「ウニャア」
「ニャンニャン」
 ドビーは三匹のところに降りて合流して身体を摺り寄せた、三匹もそうした。黒猫とトラ猫それに白猫であった。
「黒猫がノーライル、雌でトラ猫が雄でオリオン、白猫はスウィフといって雌なの」
「黒い娘が特にドビーと仲がいい感じですね」
「お姉さんみたいでしょ」
「はい、本当に」
「元々ノーライルが他の子達のお姉さんだったの」
「それでドビーにもですね」
「そうしてくれてるの、火事で大変だったのは知ってるわ」
 彼を救助したコールマンに話した。 
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