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フォース・オブ・イマジナリー

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Turn:32 御導ルカ

 
前書き
チームのためにルカとのファイトに臨むシュン
だが序盤から強力なスキルに苦戦を強いられる
それでも諦めずチャンスを狙っていくが……… 

 
「お姉ちゃん………」
走り去っていったヒトミの姿を見ていたアリサは心配そうにヒトミの向かった方を見ていた
何も言わずに石田先生がその頭を優しく撫でる
「今はそっとしてやろう、それより次の試合だ」

ルカとシュンが対峙する
「ずいぶんと乱暴なファイトだったな、対戦相手に敬意のかけらもない」
シュンの問いかけにルカは答える様子もなくデッキをコンソールにセットする
「俺がお前たちの性根を叩き直してやる、来い」
「次鋒戦、チームリノベーション、御導ルカ対チームヴァラーギフト、暁シュン」
「「スタンドアップ」」
「ザ」
「「ヴァンガード」」

Turn:32 御導ルカ

広大なスターゲートの星空に浮かぶ惑星に降り立つシュンとルカ
「リザードランナー アンドゥ」
「マイクロホール・ドラコキッド」
小さな竜のユニットがアンドゥを睨む

「あのユニットは………」
「リンクジョーカーだな、一応スターゲートに所属するクランってことにはなってるが、元は異星からの来訪者だ」
アリサに説明しながら目を細める石田先生
リンクジョーカーがただの来訪者ではなかった過去を、それによって起きた出来事を思い返してだろうか………

「ライド、グラヴィティボール・ドラゴン」
「鎧の化身 バーにライド!リザードソルジャー ラオピアをコール、ラオピア(8000)でグラヴィティボール・ドラゴン(8000)を攻撃」
槍を構え突撃していくラオピア
振り下ろされた槍の一撃がグラヴィティボールを切り裂く

1st damage
【重力場を操る者】
トリガーなし

「バー(8000)でグラヴィティボール・ドラゴン(8000)を攻撃」
「震脚のパルスモンク(15000)でガード」

バーが振り下ろした剣をパルスモンクが蹴りで跳ね飛ばす

Drive check
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし

「ライド、グラヴィティコラプス・ドラゴン、さらに黒門を開く者をコール」
グラヴィティコラプスの後ろで目元をバイザーで隠した少女のようなユニットが構える
「黒門を開く者のスキル、相手のリアガードが2体以下の時、山札の上から相手ヴァンガードのグレードと同じ枚数確認し、リアガードサークルへコール、グラヴィティボール・ドラゴン」
空いていた前列にグラヴィティボールが姿を現す

「なんかもったいなくない?もう1~2ターンあれば確認できる枚数が増えてもっと強いユニット呼べたかもしれないのに」
「どうだろう………条件が厳しいからね、使えるうちに使っておきたかったのかも」
「それに手札1枚でリアガード2体なら損はしてねえ、しかも呼べたのは最高のユニットだ」
「え?」

「グラヴィティボール・ドラゴン(8000)でバー(8000)を攻撃」
「ドラゴンナイト ネハーレン(5000)でガード!」
グラヴィティボールが体当たりを仕掛けるがネハーレンが騎乗する竜の巨体に力負けし落下する
次にアタックに参加するグラヴィティコラプスはブーストを受ける前からその力が高まっているような雄たけびを上げていた

「あれは?」
「グラヴィティボールのスキルだ、相手のリアガードが2体以下の時、同じ横列にいるほかのサイバードラゴンにパワーが+4000される」
「黒門を開く者のブーストもついてそのパワー、序盤ではキツイですね」

「黒門を開く者(8000)のブーストしたグラヴィティコラプス・ドラゴン(22000)でバー(8000)を攻撃」
「ノーガード」

Drive check
【震脚のパルスモンク】
クリティカルトリガー
クリティカル=グラヴィティコラプス・ドラゴン(クリティカル2)
パワー=グラヴィティコラプス・ドラゴン(32000)

1st damage check
【ドラゴンナイト ネハーレン】
トリガーなし

2nd damage check
【ワイバーンガード バリィ】
ドロートリガー
パワー=鎧の化身 バー(18000)
1枚ドロー

「(問題はこの後だ)」
「グラヴィティコラプス・ドラゴンのスキル、アタックがヒットした時山札の上5枚の中にグレード3のサイバードラゴンがあればレストでライド出来る」

「そんなスキルがあるのにどうして」
「難しいな、このアタックを通さないためにはガードを2枚切らなきゃならねえ、序盤にそんだけ使っちまうのは損だからな、知ってて通したんだろうぜ」

5枚確認した中にあった1枚を手に取るルカ
「スペリオルライド、シュバルツシルト・ドラゴン」
チーム男前のレイラを倒したルカのドラゴンが無機質な雄たけびを上げる
「そんなっ!シュンさんはまだグレード1なのに!」
アリサの驚きの声を聴きながら石田先生はルカの方を見た
「(強いな、あいつ………あの歳で信じられねえくらいに………何があったらあそこまで)」

「イマジナリー・ギフト、フォース」
グラヴィティボールがギフトの輝きを受け咆哮を上げる

状況は明らかにシュンが不利だった
直接ファイトしたことはないがシュンの実力はヤイバと同じかそれ以上
ジンなどの格上のファイターでもないのにここまで押されているシュンは初めて見た
ヤイバの脳裏にはかつて病院で出会った時のルカの言葉が浮かんだ
「………私、強いよ?」
「(あの言葉は本当だった………でも今のルカは………)」
優勢にもかかわらず眉1つ動かさずファイトを続けている
ルカのファイトは氷のように冷たく感じるものだった

「ライド!バーサ―ク・ドラゴン!スキル発動!グラヴィティボール・ドラゴンを退却!」
バーサーク・ドラゴンの吐いた炎がグラヴィティボールを焼き払う
これで次のターン以降のパワーアップは封じた
「ラオピアを後ろへ!ネハーレンをコール!黒門を開く者を退却!バーサ―ク・ドラゴン(13000)でシュバルツシルト・ドラゴン(13000)にアタック!」
「パルスモンク(15000)でガード」
バーサーク・ドラゴンの吐いた炎をパルスモンクが蹴りで薙ぎ払った

Drive check
【ベリコウスティ・ドラゴン】
トリガーなし

「ラオピア(18000)のブーストしたネハーレン(33000)でシュバルツシルト・ドラゴン(13000)にアタック」

2nd damage check
【崩壊の陰極 マグノティア】
トリガーなし

「ライド、シュバルツシルト・ドラゴン、イマジナリー・ギフト、フォース」
フォースが置かれていない方のリアガードに新たに光が灯る
これでルカは左右の列を強化できる
「アロマトルバー・ドラゴンをコール、スキル発動、ネハーレンを裏向きでバインド」
ネハーレンが黒い雷を受け消滅する

「相手のリアガードを裏向きでバインド………なるかみのスキルに似ているな」
先ほどの黒門を開く者やグラヴィティボール・ドラゴンのスキルはこの特性と合わさったゆえのものだろう
「ルカは強い………多分俺よりも」

「シュバルツシルト・ドラゴンのカウンターブラスト、ラオピアを裏でバインド、グラヴィティボール・ドラゴンとルメートルコード・ドラゴンをコール」
一気に展開して攻撃の体勢に入るルカ
先にライドした利点を生かしシュンを引き離しにかかるためだろう
「ルメートルのソウルブラスト、こちらの方がリアガードが多いからパワー+10000、アロマトルバー(23000)でバーサ―ク・ドラゴン(10000)を攻撃」
「魔竜導師 ラクシャ(15000)でガード!」
アロマトルバーが振り下ろした得物をラクシャが受け止める
「シュバルツシルト・ドラゴン(13000)でバーサ―ク・ドラゴン(10000)攻撃」
「ノーガード」

Twin drive check
【グラヴィティコラプス・ドラゴン】
トリガーなし
2nd check
【真空に咲く花 コスモリース】
ドロートリガー
パワー=ルメートルコード・ドラゴン(40000)
1枚ドロー

3rd damage check
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし

「グラヴィティボール・ドラゴン(8000)のブーストしたルメートルコード・ドラゴン(48000)でバーサ―ク・ドラゴン(10000)を攻撃」

4th damage check
【鎧の化身 バー】
トリガーなし

「ライド・ザ・ヴァンガード!この世のすべてのものを焼き尽くす黙示録の炎」
渦巻く炎が立ち上りそれを突き破って真紅の竜が姿を現す
咆哮を上げその力強い気迫が目の前の敵を圧倒する
「ドラゴニック・オーバーロード!イマジナリー・ギフト、フォース」
リアガードサークルに光が灯る
「(このターンで詰める)」
先ほどのドライブチェックで完全ガードのコスモリースが見えている
その上ダメージもまだ2枚
このターンで決めきることは難しいと考えたシュンは次のターンを見据えて少しでもダメージを与えておこうと考えた
「オーバーロードとベリコウスティ・ドラゴンをコール、両方のオーバーロードでソウルブラスト、リアガードのオーバーロード(23000)でシュバルツシルト・ドラゴン(13000)に攻撃」

3rd damage
【ルメートルコード・ドラゴン】
トリガーなし

「ヴァンガードのオーバーロード(23000)でシュバルツシルト・ドラゴン(13000)に攻撃
「ノーガード」

Twin drive check
【リザードソルジャー ラオピア】
トリガーなし
2nd check
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ドラゴニック・オーバーロード(クリティカル2)
パワー=ベリコウスティ・ドラゴン(30000)

オーバーロードの炎がシュバルツシルトを包み込む
4th damage
【アロマトルバー・ドラゴン】
トリガーなし
5th damage
【黒門を開く者】
トリガーなし

アタックがヒットしたことによりオーバーロードはスキルでスタンドすることが出来るが………
「オーバーロードのスキルは使わない、ベリコウスティ・ドラゴン(30000)でシュバルツシルト・ドラゴン(13000)に攻撃!」

「えっ!?なんで使わないの!?」
「相手は完全ガードを持ってる上に暁は手札が少ない、もともとこのターンは決めきれないと踏んでたんだろう」

「重力場を操る者(10000)とグラヴィティコラプス・ドラゴン(5000)でガード、ルメートルコード・ドラゴン(5000)でインターセプト」
「でもルカはダメージ5、次のターン持ちこたえることが出来れば………」
完全ガードを持っているとはいえそう何度も止められない
それにルカは今のガードにかなりの枚数つぎ込んだ
ようやくシュンにもチャンスが回ってきた

「スタンドアンドドロー」
「(来い、このターン守り切る!)」
「黒門を開く者をコール、スキルでアロマトルバー・ドラゴンをコール、スキルでベリコウスティ・ドラゴンをバインド」
インターセプトできるユニットをバインドされた
だがそれはシュンも織り込み済み、インターセプト出来なくともまだ手札がある
「シュバルツシルト・ドラゴンのスキルでドラゴニック・オーバーロードをバインド、そしてシュバルツシルト・ドラゴンのスキル」

「ここでもう一つのスキル!?」
シュバルツシルト・ドラゴンにはまだスキルが残っていた
このタイミングでそれを使ってくる理由は………

「グレード3をソウルブラスト、相手のバインドされてるカードを全て表に、そしてあなたはバインドゾーンに置かれているカードと同名のカードを次のターン終了時までノーマルコール出来ない」
「しまっ」
バインドされた中にあるリザードソルジャー ラオピアのカード
前のターンのドライブチェックでそのカードがシュンの手札にある
ガードするという行為はガーディアンサークルへのユニットの“コール”に該当する
これではすべての攻撃をガードしきることは出来ない
「シュバルツシルト・ドラゴン(13000)でドラゴニック・オーバーロード(13000)にアタック」
「ノーガード」
ガードできるカードが足りない以上ドライブチェックを控えたヴァンガードの攻撃をガードすることはできない
ルカの左右のリアガードはフォースで強化されている、ダメージトリガーに賭けるしかシュンには残されていなかった

Twin drive check
【激変星のビッグガンナー】
トリガーなし
2nd check
【アステロイド・ウルフ】
クリティカルトリガー

シュバルツシルト・ドラゴンの黒い雷に襲われるドラゴニック・オーバーロード

5th damage check
【鎧の化身 バー】
トリガーなし
6th damage check
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし

「そんな………暁がこんな一方的に負けるなんて」
ルカは初めからシュバルツシルト・ドラゴンのスキルで勝負を決めるつもりだった
前のターンにも使えたはずなのに1ターン待ったのは確実に決めるタイミングを待つため
結果を見ればルカの圧勝だった

2連敗で敗退の決まってしまったヤイバたち
放送でそれを知り会場の隅で落ち込んでいたヒトミは涙をこぼした 
 

 
後書き
次回予告
「お姉ちゃんたち、負けちゃった………」
「派手にやられたから心配だな」
「何とか元気づけてあげられないかな」
「俺たちにできることはほとんどない、こういうのはあいつらで解決しないとな」

turn:33 意外な訪問者

「俺も何度か見た光景だしな」
「石田先生………それって実体験も入ってます?」
「黙秘させてくれ」 
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