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母犬の愛情

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第二章

「この子達見て」
「お母さんが子供守ってるのね」
 娘もそのサイトを見て言った。
「そうしてるのね」
「そう、お母さん思うけれど」
 ここで自分の家の犬達を見た、それぞれ雑種である。中型の犬が二匹でそれぞれ茶色と白だ、小型犬は黒と灰色が一匹ずついる。
「この子達もいるけれどね」
「その二匹もなのね」
「うちに迎えようかしら」
「その子達を入れたら」
 どうなるかとだ、娘は答えた。
「合わせて六匹で」
「大所帯になるわね」
「今でも充分そうなってるし」
「お金の心配はいらないけれどな」
 夫で顔にそばかすがあり鳶色の目とグレーの髪のハンスも言ってきた、背は百八十近くでやや太っている。
「うちは」
「まだ犬飼えるわね」
「ああ、けれど四匹でも結構でな」
「六匹になるとね」
「今以上に飼うのが大変になるな」
「けれどこの子達放っておいたら」
「殺処分か」
 夫も言った。
「それに誰も助けようとしないか」
「そうみたいだし」
「じゃあな」
「あなたもいいわね」
「あと二匹大変でも家族皆で頑張れば何かなる」
「それじゃあね」
 こうしてだった、デーヴァは二匹を引き取ることにした。それでテキサスまで行ってそうしてだった。
 二匹をセンターから引き取った、デーヴァは家に着くとすぐに二匹を四匹の先住犬達に会わせて紹介した。まずは茶色の中型犬からだった。
「ロン、男の子よ」
「ワン」
 次は白い中型犬だった、耳が垂れている。
「エマ、女の子で一番若いわ」
「ワンワン」 
 今度は黒い小型犬だ、スピッツに似ている。
「ヘンリー、一番年上なの」
「キャン」
 最後は灰色の小型犬だ、プードルとチワワのハーフの様だ。
「キャシー、女の子よ」
「キャンキャン」
「これから宜しくね」
「クゥ~~~ン・・・・・・」
 だがベンジーはすぐに家の隅に入って小さくなっている、そしてその彼のところにサディーが来てだった。
「ワフゥ・・・・・・」
 彼を舐めて慰めていた、子犬は今も怯えていて母が慰めていた。
 一家は二匹を迎え入れ犬達も彼等を温かく迎えた、サディーは人も犬も知っているのか家の人にも犬にもすぐに慣れたが。
 ベンジーは暫く隅にいて怯えていた、するとサディーはその息子のところに行って守る。家族が迂闊に息子のところに行ってもだった。
「ワンッ」
 息子の前に駆け寄ってそうして護る、威嚇しないが近寄らないでと顔で言っている。それでだった。
 妻は娘に犬達にご飯をあげてから言った。
「やっぱりお母さんだからね」
「ずっと守ってるわね」
「そうね、けれど少しずつベンジーもね」 
 彼もというのだ。
「私達に懐いてくれてるから」
「そうよね」
「だからサディーもね」
「前位あの子を心配していないわね」
「基本あの子の傍にいるけれど」
 それでもというのだ。
「心配している素振りはね」
「少しずつ減ってっているわね」
「そうね。心配することがなくなったら」
 それならというのだ。 
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