オズの木挽きの馬
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第八幕その三
「少し先には土俵もあったしそれも見ようね」
「土俵っていうと」
「日本のお相撲のね」
「それがあったの」
「そうだよ、その上に屋根があったけれど」
木挽きの馬は恵梨香にその土俵のお話もしました。
「日本のものだったよ」
「そうだったの」
「お相撲するみたいだね」
「そうなのね、それは是非観たいわね」
「恵梨香お相撲好きなんだ」
「お祖父ちゃんが好きなの」
そのお相撲がというのです。
「それでよくお話を聞くわ」
「お祖父さんからだね」
「そうなの、それで私もそれなりにね」
「知っているんだね」
「そうなの、ただお相撲ってね」
恵梨香はそのお相撲についてさらにお話しました。
「これがね」
「これがっていうと」
「女の子はあまりね」
「しないんだ」
「何でも土俵はずっと女の子が入ったら駄目ってね」
「言われていたんだ」
「そうらしくて」
それでというのです。
「私達女の子はね」
「お相撲にはなのね」
「縁がなかったの、けれどね」
「それがだね」
「最近は女の子も土俵に入ることが出来て」
そうなってというのです。
「格闘ゲームでもお相撲で戦う女性キャラもね」
「いるんだね」
「こちらは親戚のお兄さんに聞いたの」
「時代は変わったね」
「日本でもね、それでね」
恵梨香はさらにお話しました。
「若しそこでお相撲をしているのなら」
「それならだね」
「観てみたいわ」
こう木挽きの馬にお話しました。
「是非ね」
「そうなんだね」
「私もね」
「そういえばね」
ここでモジャボロが言ってきました。
「お相撲の時お塩を撒くね」
「土俵に入る時にですね」
「力士さんがね、あれがいいよね」
「あれは魔除けですね」
「清めのお塩だね」
「はい、お相撲は神事でもありますから」
それでというのです。
「ああしてです」
「お塩を撒いてだね」
「清めるんです」
「そうだったね」
「はい、ですから」
それでというのです。
「お塩が必要で」
「ああしてだね」
「土俵入りの時に沢山撒きます」
「力士さんがだね」
「そうします」
まさにというのです。
「絶対に」
「日本のお相撲の力士さんは神社の神主さんみたいだね」
「親戚みたいな関係らしいです」
「お相撲が神事でもあるからだね」
「そうです、力士さんは魔を払う」
「そうした人達でもあるんだね」
「そうなんです」
恵梨香はモジャボロに笑顔でお話しました。
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