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魔法科高校の氷の異能者

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勧誘

 姉さんに連れてかれている俺と愛桜。
 向かっている先が何処なのかも分からない。
 ただ、連れて行かれ・・・いや、連行されている。逆らえば・・・後で、鬼神となって、地獄の果てまで追いかけ回されるだろう。
 そんなこんなで姉さんに連行された場所は講堂。
 中に入れば、
「渡辺委員長! 十文字会頭! ちょっと此方に」
 姉さんは最上級生と思われる先輩方を呼んだ。
 だが、その前に姉さん。今、十文字って言ったな。
 それってもしかして・・・・・・。
 と、束の間、俺たちの所に来た2人の先輩。
 1人は女性で、もう1人は男性だ。
 女性の方はともかく、男性の方は凄い。
 筋骨隆々の男。
 俺と愛桜の二個上で十文字となれば、十文字克人しかない。
 十師族の1つ、十文字家の次期当主。
 改めてみると、存在感が桁違いだ。
 目を通してもわかる巌のような男だ。
「キミたち2人が新入生次席、氷川蒼汰くんと三席、火野愛桜だね?」
「はい。そうですが・・・・・・」
 何処でその情報を・・・・・・いや、生徒会長が、十師族の七草真由美だ。権利を利用して、調べ上げたのか?
 まあいいが、俺と愛桜はそう答えた。
「それで、玲奈。この2人をどうしたいんだ?」
「弟、愛桜さんを風紀委員と部活連に加入させるのはどうかなと思いまして」
「「!!?」」
 は!? 俺と愛桜が風紀委員と部活連に加入。
 なにがどうなったら、そうなるんだ!!?
 あと、渡辺とか言う先輩も納得しないでください。
「キミたちは当校の風紀委員と部活連のことは知っているかね?」
「まあ、姉さんから聞いていますが」
「私は玲奈さんから聞いています」
「なら、話が早い。おっと、自己紹介がまだだったな。私は渡辺摩利。一高の風紀委員長を務めている」
「俺は十文字克人。氷川の弟、知り合いなら知っているかと思うが、一高の部活連会頭をしている」
 十文字会頭に関しては氷川家の次期当主筆頭候補として知っている。
 それは愛桜も同じだろうな。
「火野愛桜です。火野家次期当主として、お久しぶりです」
「ああ、久しぶりだな、火野」
 やはり、火野家繋がり、十文字家と七草家とのパイプを結んでいるか。
「十文字、知り合いなのか?」
「俺の家と七草の家が建っている土地は火野家が代々守っている土地だ。土地における祭事にいつも、世話になっている」
「なるほど。その繋がりで知り合ったのか」
「そうだ。彼女が入学した場合、部活連に勧誘する予定だった。渡辺、風紀委員会の推薦として、火野愛桜を部活連に勧誘するよう頼む」
「それは問題ない。氷川蒼汰も風紀委員に入れても問題ないだろう」
「なにをどう見れば、問題ないと?」
「玲奈の弟なんだろう。ならば、姉に劣らずの実績を出せるはずだ」
「「はい?」」
 これには、俺も愛桜も疑問符を浮かべる。
「実は、玲奈は一年の頃は風紀委員に在籍していて、めまぐるしい実績を叩きだしている。人呼んで、『水の女帝』。彼女が検挙した件数は昨年度、ナンバーワンだ」
 これには、顔を引き攣る。
 姉さん、どんだけ暴れたんだよ。
 なんか、憐れに思えてきた。
 っていうか、姉さん繋がりで俺も風紀委員入りですか。
 なんか泣ける。
 すると、渡辺委員長が
「沢木。鋼太郎。ちょっとこい」
 と、風紀委員に在籍している先輩でも呼んだのだろうか。
 そこに先輩と思われる2人がやってくる。
「呼びましたか、委員長」
「なんのようです」
 俺は2人の先輩を見る。2人とも男子だが、引き締まっているな。余分な筋肉を削ぎ落としたって感じだ。
 委員長は俺を引っ張り、
「1年A組、氷川蒼汰。部活連枠でうちに入ることになる奴だ」
 勝手に自己紹介された。
 ここで1人の先輩が姉さんの方を見る。
「もしかして、彼って・・・・・・」
「ああ、玲奈の弟さんだ」
 あの、委員長。それは言わないでもらいます。
 その所為で、もう1人の先輩も
「マジか、玲奈の弟となると、去年と同じことが起きるのか」
「それはそれで見てみたいな。姉が女帝で。弟は皇帝だったりしてな」
 人を勝手に渾名付けないでください。
 なんか、俺、やりそうで怖い。
「お前たちもやはり、そう思うか。私も同じだ」
 委員長も勝手に決めないでください。
「あら、沢木くんも辰巳先輩もここで水攻めにあいたいですか?」
 姉さんも姉さんで声音が冷たくなったぞ。
 あと、先輩たちも
「遠慮しておく」
 及び腰になっている。
 先輩方は一度、咳払いしてから
「3-Cの辰巳鋼太郎だ。氷川蒼汰くん。キミの風紀委員入りを歓迎するよ」
「2-Dの沢木碧だ。よろしく頼むよ。氷川くん」
 握手を求められた。
 まあ、こうなったら、なるようになるか。
「一年の氷川蒼汰です。姉さんと名字が被るので、蒼汰って呼んで構いません」
「そうか。蒼汰くん。これからもよろしく頼むよ」
 俺は先輩方の握手に応じる。
「すまないが、私は蒼汰くんを風紀委員本部に案内してくる。呼び出して悪いな」
「いいですよ。先に1年の顔が知れてよかったと思いましたので」
「自分も同じです。今年は今年でどうなるのか見てみたいものです」
「そうだな」
 あと、愛桜も部活連に勧誘するのを告げ、俺と愛桜は先輩について行く形でそれぞれの本部に向かった。
 っていうか、姉さんも姉さんでかなりの武勇伝を残しているじゃないか。
――――――――――――――――――――――

 俺は渡辺委員長に連れられてきた場所は風紀委員本部。
 一高の風紀委員が集まる場所でもある。
 俺は委員長と一緒に部屋に入る。
 部屋に入って、まず、目にしたのは、部屋の汚さだ。
「なんですか、これは・・・」
「少し、汚いが許してくれ」
 これが、少し、汚い。
 ほぼ汚いと一緒だろう。
 埃を被っているし。これは追求しないでおこう。
 墓穴を掘りそうだからな。
「早速だが、風紀委員について説明するぞ。風紀委員は学校の秩序を取り締まる役職だ。それと、CADの学内携行を許可されている。使用についても、一々、誰かの許可を求める必要はない。だが、不正使用が判明された場合に於いては、委員会除名の上に一般生徒よりも厳重な罰がくる。甘く考えないことだ」
「姉さんから聞いていたとおりです」
「だろうな、玲奈の弟だ。知っていてもおかしくない。ところでだが、キミはCADを使うのか? 玲奈は稀にしか使わないが・・・」
「俺も姉さんと同じですね。俺は魔法を意志で使っていますし」
 俺は委員長に見せるよう、掌に氷の結晶を創り出す。
「おぉ~、姉と違って、キミは氷を扱うのか」
「姉さんは水を扱うのが得意ですからね」
「しかも、姉弟揃って、CADなしか。これはこれで、面白い奴を手にしたな」
 人をものみたいに言わないでください。
 これには、俺もハアと息をつきたくなった。
 その後、風紀委員本部の汚さを見て、氷の人形を作り出し、お掃除することにした。 
 

 
後書き
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