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仮面ライダーの力を得て転生したったwwwww

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幕間の断片
  語られない幕間-1

 
前書き
3話と4話の間です。 

 
「フッ、ハッ・・・・・・!」

マフラーを靡かせ、瓦礫などの障害物を掻い潜る青年。 その青年を追い掛けるように、コブラを模した機械生命体『ロイミュード』と、カミキリムシを模した不死の生命体『パラドキサアンデッド』、地球外生命体『アラネクアワーム』が青年の後を追随する。 ここまで1kmに及ぶ逃亡を繰り広げていたが、逃げ込んだ先が行き止まりであった事で青年は脚を止める。

―――やはり、この世界は何処か歪んでる。

青年『ウォズ』は、この世界に来てからヒシヒシと感じている異質さに困惑しながらも、視自身に追いつき仕留めようとジリジリと迫るロイミュードとアンデッド、そしてワームへと視線を見やる。

片やロイミュード。 『仮面ライダードライブ』に登場する機械生命体であり、世界の「時間」をも止める程の強大な力を持った怪人。

片やアンデッド。『仮面ライダー剣』 に登場する不死の生命体であり、同時に全ての生物の祖と称される。

片やワーム。『仮面ライダーカブト』に登場する地球外生命体であり、人知を超えた力である『クロックアップ』を使える。

生物と機械。相対する存在でありながら、殺戮の対象を私1人に向けてコチラへと襲い掛かる。

とはいえ、だ。

「生憎、君たちに手を焼く時間などなくてね」

コブラロイミュードとパラドキサアンデッドの振るわれるパンチを掻い潜って距離を置く。瞬間移動で撤退を考えるが、相手には重加速使いとクロックアップ能力持ちの敵が居る。その相手達に背中は向けられない。

私はそう判断し、黒と緑の配色がなされ、胴体部に3つのボタンが配置されたベルトーー『ビヨンドライバー』を腰に装着する。

《BEYONーDRIVER!》
『シャァッ!』

アラネクアワームが変身の邪魔をしようと接近してくる。が、それも想定済みである。

「フン!!」
『グギャッッ!!』

私は首に巻いたマフラーを振るうと、マフラーは鋭い針へと変わり、アラネクアワームを斬りつけ吹き飛ばす。敵との距離が離れたタイミングを見逃さず、仮面ライダーギンガの力を秘めたギンガミライドウォッチを起動する。

『GINGA!』
《Action!!》

ギンガミライドウォッチをミライドライバーにセットする。 軽快なリズムとプロジェクションマッピングから照らされるレーザービームが私の周りを満たし、待機する。

「変身」

その一言と共に、私はビヨンドライバーに付けられているウォッチを装填したスロットを起こす。

《投影!!》
《FinallyーTime!》

《ギンギンギラギラGALAXY! 宇宙の彼方のFANTASY!》
《WOZ!GINGAーFinally! Finally!》


「ギンガ」という文字が顔に刻まれ、変身シークエンスが完了する。
フラフラと立ち上がる敵を見据えながら、『平成仮面ライダー』が1人、「仮面ライダーウォズ ギンガファイナリー」は敵陣へと飛び込んでいった。


ーーー


──地獄を見た。

その世界は、まっさらで、平坦だった。

──地獄を見た。

その世界には、人も、建物も、兵器もなく。有象無象の全てが瓦礫とかし、死体が無残に野良へ放逐されている。

その光景は、俺が知っているよりもずっと酷く、色褪せ、擦り切れていた。

その中で、生き残りであろう人間が、異形を殺さんと、武器を取り、兵器を操り、襲いかかる。

『・・・・・・っ』

異形はそれを、腕を振るうだけで薙ぎ払う。 周囲全てを巻き込んで爆発を起こし、吹き飛ばし、生命を奪っていく。戦いというには、余りにも一方的だった。

・・・・・・地獄を、見た。

時計の針が折れてしまったかのような世界。その世界の大地で俺は、玉座に座っている異形と相対していた。
相反する顔、異形達のツギハギの身体。ただ俺を見つめるように玉座に鎮座しているだけなのに、身体が恐怖に支配されるかのように、勝手に膝を屈してしまう。

あれは絶対に勝てない、そう思ってしまう程には、あの異形の威圧感は凄まじかった。

玉座に座る異形の上半身から上は影に覆われおり、全貌は見えなかった。だけど、あまりにも情報や状況が見えない中でも、不思議と何となく分かることがあった。
根拠の無い確信を持ちながら、俺は屈していた足を奮い立たせて問う。

「アンタは?」

そう言うと、異形は少し間を置いて玉座を降り始める。長い、長い階段を降りていき、俺と同じ地へと降り、異形は変身を解く。 そこには、窶れた男が立っていた。 服は黒いパーカーを羽織っただけで、殆ど上裸。しかしそこや顔元から薄らと見える痛ましい傷跡が見える。一体、どれ程の研鑽と戦いの果てに男はこう成り果ててしまったのだろう。

『・・・・・・さあ、自分が誰だったかすら、もう忘れてしまったよ』

男は寂しそうに、自嘲するような笑みを浮かべて、己を皮肉り、蔑み、嗤う。俺は男の言葉に対して何も言えず、ただ口篭る。男は、なお続ける。

「オレは、正義のヒーローに憧れてた」

男は、誰に頼まれたわけでもなく、自分のことを語り始める。

「それは空想上の、造られた物だったけれど、そんなヒーロー達から私は多くの事を学んだよ」

男は懐かしそうに尚も語る。

「そんなある日、私は力を手に入れた。ヒーローになれる力さ。自分の好奇心と誘惑に負けてね。不純だろ?・・・・・・それでも、その力で弱き善の者を守り、強き悪を挫く。 孤独の道ではあったけど、私はただ、'目の前で人が死んで欲しくなかった'。それだけの思いで戦ったさ」

男の在り方は、きっと正義のヒーローだ。と俺は思った。己を顧みず、ただひたすら他者を守る為に戦った勇敢な男。

そのあり方は真っ直ぐで、美しい。

だけど、男は「孤独の道」とも言った。孤独で死地に赴き生命を賭けて敵を退ける行いは、誰にも理解されることの無い茨の道だ。

確かに彼は戦い抜き、人々の為に力を正しく使う、正義のヒーローだったのかもしれない。

けれど、その周りに支える者が居ないとしたらどうなるか? 答えは明白だ。心は硝子にヒビが入っていくように粉々になり、闘うことに無駄な感情は削ぎ落とされて・・・・・・壊れて行く。

「助けたかった人間が居た。だけどその人間は悪だった。野放しにしていれば、全ての人間を喰らい尽くす獣。・・・・・・だから、殺した。 自分の手で」

殺して、ころして、コロシテ。

・・・・・・いつしか、大事だった思いも、人達をも取りこぼして。

長くも短いと男の話を、俺は自分でも気づかない位に頬をつたう涙を拭う事もせずその話を聞き入っていた。男はそんな俺を見て微かに驚いた表情を浮かべる。

「・・・・・・君は」

「・・・・・・あんたは」

──今まで歩んできたこの道を、後悔してるか?

俺は長らく沈黙しつつも、胸に抱えていたその疑問をぶつけた。男は少しだけ迷って、

「してないよ。 だってーー」

王様だからさ。

そう、笑って答えた。
世界がブレ始める。 困惑するのを俺を他所に、青年は淡々と納得する。

『・・・・・・なるほど。どうやら君の・・・・・・がもうすぐ覚・・・・・・らしい。』

そうする間にも、俺の視界のブレは1層増していく。青年の言葉も、次第に掠れるように聴こえなくなりつつある。男はというと、これ以上話すことは無いと言わんばかりに、毅然とその場に佇む。
そして、俺の意識が完全に無くなる寸前──

「・・・・・・君は、君の信じれる大切な物を、―――ることだ。オレに救えなかった者を、君が――」


男の言葉を最後に、俺のユメは覚めていく。



ーーー


真夜中。多くの者が寝静まる中で、ズチュズチュと、淫らな音が部屋内に響く。男とオーラはベッドの上で裸となり、行為を及んでいた。 オーラは男のソレを手で扱きながら、つまらなそうに問う。

「・・・・・・それで? 覚悟は決まったわけ?」

男の前に目の前の女が現れたのは2日前。以降、ご飯や風呂以外は常に行為を強要してくる。 しかもどれもが寸止めであり、快感も満足に得られない。その焦らしが、男の思考を鈍らせる。

満足したい。満たされたい。この女を俺の物にしたい。

そう思った時にはもう、男はオーラを押し倒していた。だが、立場が逆転したにも関わらずオーラは甘い笑みを魅せる。

「イイわよ。アナタが'契約'を結んでくれるなら、だけどね」
「わ、分かった!するから! オーラちゃんの為なら何でも!!」
「・・・・・・イイ子ね♡」

男の必死の懇願に対して、うーんと唇に手を当てて考える素振りをみせながら、オーラは契約の証であるキスマークを男の首筋付けながらーー右手に隠し持っていたアナザーライドウォッチを、男の胸に突き刺す。

「あ・・・ぐぅ!・・・・・・ぐああああああ!
!!!!!!!!」
「おめでとう、私の可愛いセフレ君♡ 歴史が変わって、今日から貴方が「仮面ライダーエグゼイド」よ」


《EX-AID・・・》

男は苦しみの果てに、アナザーエグゼイドへと変身する。その事に対してオーラは祝辞を述べた後に、ベッドに寝そべり両腕をアナザーエグゼイドへ向ける。

「さあ・・・・・・おいで、私の可愛いセフレ君」

甘く、蕩けるように、男を誘う。

そんなオーラの一言を聞くや、アナザーエグゼイドは男の姿へと変わりながら、理性を飛ばし容赦なくオーラの上に覆いかぶさり、身体を重ねて打ち付け合う。

──大の男が、自分の身体で溺れている程快感になるものは無い。

「あっ・・・・・・はぁ、んっ!!♡」

また1人、男が自分のモノになったことに歓喜の喘ぎを叫びながら、夜が明けるまでオーラはひたすら男との行為に及んでいた。 
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