| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

麗しのヴァンパイア

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第百八十九話

第百八十九話  最初にすること
 バスルーム、スーパー銭湯のそれの大浴場に入るとすぐにだった、華奈子は美奈子に対して言った。
「お風呂に入ったら」
「まずはね」
「身体奇麗にしないとね」
「ええ、身体を洗って」
 美奈子も応えた。
「そうしてね」
「湯舟とかに入らないとね」
「身体を洗わないと」
「身体は垢や汗で汚いから」
 それでというのだ。
「だからね」
「まずはね」
 何といってもというのだ。
「身体を洗って奇麗にして」
「そうして」
「湯舟とかに入らないとね」
「そうよね、美奈子もその辺りはね」
「お母さんに教えられたから」
 二人共だ、幼い頃から母に入浴の時はそうしろと言われているのだ。
「だからよ」
「そうよね、あたしもだし」
「だから私にも今言ったのよね」
「そうよ、だから」 
 それでとだ、華奈子は美奈子に笑って話した。
「まずはね」
「身体を洗って」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「お風呂に入りましょう」
「是非ね、ただね」
「ただ?」
「髪の毛は」 
 美奈子はこちらの話もした。
「最後よね」
「そうよね、あたし達っていつも」
「身体を洗うのは最初でも」
「髪の毛は最後よね」
「それでこうした時は」
 大きな浴場に遊びで入る時はというのだ。
「最後も身体洗うわね」
「そういえばそうね」
「どうしてかわからないけれど」
「癖みたいになってるわね」
「ええ、けれどね」
 まずはと言ってだ、そうしてだった。
「こうしてね」
「二人でね」
 隣同士の席に座ってだった。
 二人はまずは身体をタオルに浴場のボディーソープをつけてそれで身体を洗った。垢も汗も落としてから全てをはじめるのだった。


第百八十九話   完


                  2019・8・29 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧