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星河の覇皇

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第七十一部第五章 組み入れその二十六

「時としては必要だというが」
「連合では出来ません」
「それがモラルか」
「連合の」
「サハラでは違うな」
「はい、あちらではそうしたことは違いました」
 戦乱に覆われたこの国ではだ。
「時にはそうした命令も下り」
「実行に移されてな」
「多くの犠牲が出たこともありました」
 一般市民達にだ。
「そうしたことは本当にです」
「許されるものではない」
「それが連合ということですね」
「それで軍規軍律にも明記したか」
「はい、ただ思うには」
 八条は眉を顰めさせてだ、キロモトにこうしたことも話した。
「これを悪用する者達もいます」
「連合軍は一般市民を攻撃しない」
「一般市民に紛れたゲリラ戦術等」
「それか」
「ありますので」
「昔からあるな」
「はい、十九世紀から」
 そのはじまりはその時代のスペインにはじまる、ナポレオンが攻めて来てそれに対する為に行われたのだ。
「ありました」
「一般市民かと思えばな」
「後ろから撃つなぞです」
「あったな」
「これは連合の技術でエネルギー反応等をチェックして」
「確かめるべきか」
「慎重に」
 こう言うのだった。
「していくべきです」
「銃を持っていればエネルギー反応が違うからな」
「何も携帯していない場合と」
「違う、だからか」
「そこをチェックしてです」
 そのうえでというのだ。
「対応すればです」
「いいか」
「艦艇についても同じで」
「通常艦艇に紛れての攻撃もか」
「それで対応出来ます」
「エネルギー反応はどうしても出るからな」
「隠していても」
 幾ら巧妙にカモフラージュを行ってもだ、赤外線等でチェックするエネルギー反応はどうしても出るというのだ。
「それが出る」
「そうだな」
「エウロパ軍はゲリラ戦術は使いませんでした」
 それも一切だ、エウロパは騎士道精神が強く戦場で堂々と戦い一般市民と紛れて戦うことは恥辱とされているのだ。
「それでも用心はしていました」
「その様にチェックをしてか」
「はい、警備も厳重にして」
「それはいいことだな」
「ですが他の国ではどうか」
「サハラではよくあったな」 
 そのゲリラ戦術もだ。
「劣勢な状況では」
「そして泥沼になりました」
「一般市民まで攻撃した」
「そうだったな」
「はい、ですから」
「ゲリラにはか」
「注意しています」
 既にというのだ。
「テロリストもですし」
「連中は普通にしてくるな」
「一般市民に紛れ込みます」
「そして一般市民を攻撃する」
「そうしてきます」 
 それがテロリストだ、題目は聖戦だの革命だの掲げるがやっていることはそうしたことでしかない。卑劣極まる行いである。 
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