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ロックマンX~Vermilion Warrior~

作者:setuna
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第114話:RUIN STAGE

ゼロは必死にルインの攻撃を受け止めていた。

ルインの力は全てにおいてゼロを凌駕していたが、今の彼女の剣技はゼロと完全同一であり、細かい癖もゼロと同じなために何とか防戦一方ではあるが、何とか耐えることが出来ていた。

「ふん、同じ剣技。細かい癖まで一緒となると防ぐことは容易いか」

「(容易い…?そんなわけあるか…)」

正直、一撃一撃を受ける度に腕が痺れるのだ。

このままではじり貧だし、確実に一撃を受けることだろう。

「くっ!!」

何とか距離を取るとルインに向けてバスターショットを構えた。

「………」

対するルインもゼロにバスターを向けた。

「ダブルチャージショット!!」

「ふん、ダブルチャージショット」

ゼロの渾身のダブルチャージショットをルインもダブルチャージショットで即座に応戦し、ゼロの攻撃を簡単に相殺して見せた。

「ぐっ!!ならば滅閃光ならどうだ!!」

「裂光覇!!」

何とかゼロはルインに痛打を与えようと至近距離で滅閃光を繰り出すが、ラーニング技と固有技の違いはあれど同じ技を使うルインにそれを使うなどゼロらしくもない失敗だった。

アースクラッシュ、落鳳波、滅閃光の上位互換技である裂光覇の威力にゼロの技は打ち負け、光の柱に飲まれてしまう。

「うわああああ……!!」

裂光覇をまともに受けたゼロは勢い良く地面に叩き付けられた。

「随分とらしくないミスだなゼロ。滅閃光よりも威力も攻撃範囲も上の裂光覇を使える私に滅閃光を放つとはな」

「ぐっ…(自分自身と戦うと言うのはこんなにやり辛いのか…)」

ゼロの攻撃がまるで予知しているかのように防がれるか、繰り出した攻撃以上に強烈な一撃で粉砕される。

「ずあっ!!」

「ぐあっ!!」

一気に距離を詰めてチャージナックルをゼロの顔面に叩き込むルイン。

「どうした?貴様は既にブラックゼロを解放しているはずだ。強化形態を使わないで勝てるほど私は甘くないぞ」

「…………」

ルインに言われずとも分かっている。

ブラックゼロはエックスで言えばフルアーマー状態に相当する形態で攻撃力も防御力も大幅に上がる。

しかし…。

「…出来ないのか?」

「なっ!?」

「呆れたな、自分の力すら満足に使いこなせないとは」

失望したようにゼロの顎を蹴り上げ、バスターからセミチャージショットの嵐をゼロに見舞う。

「ぐうう!!舐めるな…疾風!!」

「何!?」

セミチャージショットの嵐を受けながらもゼロは何とか高速で移動するエネルギー体の分身を飛ばす。

セミチャージショットの連射に集中していたルインはその分身をまともに受ける。

「ペガシオンの技か…話には聞いていたが、ここまでの速さとは…」

「断地炎!!」

「おっと!!」

疾風でルインの体勢を崩して空円舞でルインの真上を取っての断地炎を繰り出す。

しかしルインはそれを回避して見せた。

「少しはマシな動きになったな」

「プラズマチャージショット!!」

「むっ!?」

背後に迫るプラズマチャージショットをルインはチャージセイバーで両断するが、その隙にゼロが滅閃光のエネルギーを纏わせた拳で殴りつける。

「軽い…な!!」

「ぐあっ!!」

「ゼロ!!」

腹部に強烈な蹴りを受けたゼロは仰け反り、追撃のアースクラッシュでエックスのいる方向に吹き飛ばす。

エックスはゼロに駆け寄って助け起こそうとするが、ルインは何もしてこない。

それどころか冷めた表情を浮かべていた。

「つまらん」

「な!?」

「何だと…?」

驚愕する2人を鋭く睨み据えるルイン。

「貴様ら…本当にあの2人の最高傑作か?ゼロの使命はエックスを殺し、全てを無に帰すこと。そしてそのゼロとも戦えて、殺せると言う偶然が重なって誕生したもう1人のゼロと呼べる私には過ぎた贅沢とも言える…だがな…」

「「っ!!」」

凄まじい殺気を放つルインにエックスとゼロは身構えた。

「肝心の相手である貴様らが弱いのでは意味がないんだよ!!」

一瞬で距離を詰められ、最大出力の裂光覇がエックスとゼロに炸裂した。

強化アーマーを持たないゼロのダメージを少しでも緩和しようと自身を盾にするエックスだが、あまりの威力にフォースアーマーが砕け散った。

「(フォースアーマーが…!!)」

エイリアが復元して、この戦いで幾度も自分を守ってくれたフォースアーマーが粉砕されてしまった。

エックスとゼロは地面に勢い良く叩き付けられる。

「これならダイナモやシグマの方がマシだな。貴様らが私に挑むのは早い」

踵を返すルインにエックスはダメージで震える手を伸ばした。

「ルイン…待っ、て…くれ…」

「私と戦うならもっと強くなってから来るんだな。入り口は開けておく」

取り込んだウィルスの具現化能力で異空間の扉を作り出し、ルインは振り返ることなく中に飛び込んだ。

「あ……」

異空間の中に行ってしまったルインにエックスは悔しさと悲しさで一杯になり、地面に拳を叩き付けた。

「エックス……」

「くそ…ルイン……何で…こんなことに…」

愛しい人が、大事な後輩がイレギュラー化して自分達に刃を向けてきたと言う事実はエックスとゼロに深い傷を残す。

『エックス…ゼロ…』

沈痛そうな表情を浮かべながら2人の前に現れたのはライト博士のカプセルであった。

「Dr.ライト…」

『すまない…わしがレプリフォース大戦の時にあのアーマーを解放しなければこんなことには…』

罪悪感に苛まれたような表情を浮かべるライト博士。

いずれ自身の義娘となるはずだった彼女のイレギュラー化の原因の一端となってしまったことはライト博士の心にも深い傷を残したようだ。

「気にしないで下さい。誰もあんなことになるなど予想出来なかった」

「…………ライト…博士…」

『エックス…』

「俺は…彼女をハンターとして処分しなければならないのでしょうか…?彼女を…イレギュラー…として…?」

イレギュラーハンターはイレギュラーを処分する者。

そんなことはエックスもとうに理解しているが…それでも受け入れられないのだ。

『いや、エックス。まだ彼女を救える可能性がゼロと言う訳ではないぞ』

「え?」

『お前達と彼女の会話は聞かせてもらった。ルインの意識はもう1人のゼロと言う彼女の中で眠っている…つまり今の彼女を倒せばルインの意識は蘇るのではないだろうか?』

「そう上手く行くでしょうか…?」

『それは分からん、ルインのあの状態はわしが存命していた時も含めて全く前例がない。わしとしても藁にも縋る思いじゃよ…出来ることなら彼女を…わしも失いたくはない……辛いかもしれぬがルインと戦うのじゃエックス、ゼロ…彼女はお前達ならきっと何とかしてくれると信じて己を犠牲にしたのじゃろう。ならば彼女と戦うことが彼女の信頼に応える唯一の方法だと…わしは思う…』

「……………そんな勝手なことを…」

「ルイン…許さないからな…俺達に何の相談もなく勝手に決めて…」

悲しげに笑いながらゼロとエックスは立ち上がった。

『ゼロ、このカプセルに入りなさい。シグマウィルスが消滅した今なら君に悪影響を与えることなく潜在能力を解放することが出来る。』

「ええ、今のあいつと戦うならブラックゼロの力は必須になる」

一度はルインを救うために使った力を今度は倒すために使うことになるとは。

カプセルに入り、ゼロの潜在能力が引き出され、強化形態・ブラックゼロが解放された。

『ゼロ、君は今…自分の存在に悩んでいるじゃろうが、これだけは言わせて欲しい。君がいたからこそ救われた命もあるんじゃ。悲しいことじゃが、シグマは君のプログラムに感染する前から人類に対して負の感情を抱いていた。どちらにしても彼のイレギュラー化は彼女の言う通り防ぎようがなかった』

「…………」

『ゼロ、わしからのお願いじゃ。この世界で生きて欲しい。エックス達が君を必要としている。君が愛し、君を愛する者…アイリスのために生きて欲しい。後生じゃよ…ロボット破壊プログラムは君の人格がその機能を停止させておる。つまり君がその心を持ち続けていれば大丈夫じゃ。わしも出来るだけのことはしてみるつもりじゃから…頼んだよ。エックス、一度ハンターベースに戻りなさい。ゲイトに託したアルティメットアーマーの解析と組み立てが終わった頃じゃろう』

「分かりました…」

複雑な表情でハンターベースに帰還するエックスとゼロであった。

そしてハンターベースに戻るとシグナス達が待っていたが、ルインがいないことから大体のことは察したのか、沈痛な表情を浮かべる。

「駄目…だったのね…」

「…………ああ、あいつはイレギュラーの意識に完全に体の支配権を奪われてしまっている…。あいつを取り戻すには……今のあいつを倒すしかない」

「ゲイト、ライト博士から託されたアルティメットアーマーを」

「……分かったよ」

解析と組み立てを終えたアルティメットアーマーのアーマープログラムをインストールするとレプリフォース大戦で凄まじい力を発揮した強化アーマーが装着された。

以前とはカラーリングが異なるが、この全身に満ち溢れる力は間違いなくアルティメットアーマーだ。

「エックス、ルインと戦うのね…」

「…ルインを取り戻すには……戦うしかない…俺達の知るルインを取り戻すにはこれしかないんだ」

自分に言い聞かせるように呟くエックスにエイリアは沈痛そうな表情を浮かべる。

「少し休んでいけ、彼女と戦うなら万全の状態で挑むべきだ」

「了解…」

シグナスの指示にエックスとゼロはメンテナンスを受け、少しの休息を取ってルインの元に向かうことになるのであった。

万全の状態となったエックスとゼロは仲間達に見送られてルインのいる異空間に向かおうとしていた。

「エックス、ルインをお願い」

「分かってる。彼女は必ず取り戻す」

「ゼロ、気をつけて」

「…………」

「……ゼロ?」

アイリスの言葉に無反応なゼロにアイリスは心配そうにゼロを見上げた。

「あ…?ああ、大丈夫だ…任せておけ」

ハッとなったゼロは何とかアイリスに言葉を返し、エックスはそんなゼロを複雑そうに見つめる。

ロボット破壊プログラム、そしてそれにより生まれたゼロの人格…それらがゼロに深い影を落としている。

「なあ、アイリス…」

「何?」

アイリスにしか聞こえないように小さな声で尋ねるゼロにアイリスは首を傾げた。

「もし…俺が…本当の俺じゃなかったら……どうする?」

「え?」

「例えばの話だ。例えば…俺が人格プログラムのエラーとかで出来た人格…だったり…」

それを聞かれたアイリスは苦笑しながら即答した。

「ルインのことで不安なのは分かるけど。私に…いえ、私達にとってはあなたがゼロなのよ」

「アイリス…」

「あなたの例え話の通りだとしてもあなたと私達が過ごしてきた時間には何の偽りもないわ。しっかりしてゼロ。ルインはそんな不安定な気持ちで挑んで敵う相手ではないわ」

「ああ…」

アイリスの言葉に救われたゼロは頷くと先にハンターベースを後にした。

「それじゃあ俺も行くよ」

ゼロの様子を見たエックスはこれなら大丈夫だろうと確信した。

後はルインを取り戻すことに全力を注ぐだけだ。

「エックス、ルインをお願い。連れ戻したらみんなで説教よ。私達のことを考えないであんなことをしたことを!!」

「ああ、そうだな。」

エイリアの言葉にエックスは頷いた。

それがエイリアの精一杯の強がりだと言うのに気付いていたが、敢えて気付かないふりをした。

「ルインを連れて必ず帰ってくるよ。エイリア…君の所に」

それだけ言うとエックスもゼロを追い掛けてハンターベースを飛び出した。

そしてルインが作り出した異空間の入り口に飛び込むと、落下していくエックス達はその中で既視感を感じていた。

まるでどこかで見たような…懐かしさを。

次にエックス達が気がついた時、2人が立っていた場所は現実とも非現実ともつかない謎の空間であった。

手足を動かしてみる限り感覚では地上に居た時と、全く変わらない感覚で動かす事が出来る。

特に力が制限されているような感じではない。

「ゼロ、俺は特に異常は感じないけど…君はどうかな?」

「こちらも特に異常はない。」

エックスもゼロも既にアルティメットアーマーを纏い、ブラックゼロを解放していた。

何が起こるのか分からない空間では僅かな油断も許されない。

今エックスが纏っているアルティメットアーマーはレプリフォース大戦の時よりも遥かにエネルギー効率が向上しており、体への負担はあまり感じない。

「ルインはこの奥にいるんだな…」

そう呟くとゼロはグッと拳を握り締めた。

左右を見回して見る限り特に道らしきものは見当たらないが、付近の床に巨大な穴が開いていた。

エックス達は迷わずその空洞に向かって跳躍し、突入した…その時であった。

「うわっ!?こ、これは!?」

「高出力ビームだと!?」

かわした訳ではない。

位置的に命中しなかっただけだ。

ふと下を見遣れば壁に沿って無数の巨大ビーム砲が設置されているのがエックス達の目に飛び込んでくる。

下に落下すればするほどビーム砲の数は多くなり、エックス達への命中率は上がっていく。

「このままではかわせなくなる!!」

「くっ…どうすれば…」

『ダークホールドだよ』

「「!?」」

『ダークホールドなら…止められるよ…』

「こ、この声は…!!」

『……急い…で…!!』

「……ダークホールド!!」

ゼロが目を見開く中、声の指示に従ってエックスはネクロバットの特殊武器・ダークホールドを発動させ、ビーム砲を停止させる。

「止まった…」

「急ごうゼロ!!ダークホールドの効果が切れる前に早く!!」

エックスの発動したダークホールドの効果が切れたら、次はゼロがダークホールドを発動させ、何とかビーム砲のトラップを突破することに成功した。

「はあ…はあ…」

「何とかトラップを突破出来たか……お前にも聞こえたかエックス?」

「ああ、それにあの微かな気配も………」

「……助けに来たつもりが逆に助けられることになるとはな…無理しやがって…」

あの声と気配は間違いなく自分達の知るルインのものだ。

今はもう彼女の気配は一切感じられないが。

「行こう、ゼロ。早く彼女を助けに行こう」

自分達の知るルインの気配を感じられたことで、エックスの表情に覇気が戻っている。

「ああ」

そしてゼロも力強く頷いて目の前の扉をこじ開けると、突如エックス達に向けて光弾が放たれた。

「こいつは…」

「黄金のレプリロイド…?」

ジェネラル並みの巨体を誇り、巨大なエナジーソードを構えるレプリロイド。

しかもこのレプリロイドからも…。

「こいつからも俺の気配とエネルギー反応が…まさかこいつも俺とか言うんじゃないだろうな…?」

『…オメガ、そいつらと遊んでやれ…テスト開始だ』

イレギュラーのルインの言葉に頷いた瞬間、オメガと呼ばれたレプリロイドはソードを振るってきた。

「速い!?」

今まで巨体を誇るレプリロイドを見てきたが、ここまで素早い動きをするレプリロイドなど見たことがない。

「グオオオオッ!!」

オメガはエックスとゼロに高出力レーザーを放つ。

かなりの速度ではあるが、かわせない程ではないため、エックスもゼロも余裕を持って回避した…はずだった。

「ぐあっ!!?」

「何!?」

オメガの放ったレーザーが壁に反射してエックスの背に直撃したのだ。

「ルナのリフレクトレーザーのような物か…?大丈夫かエックス!!」

「ああ、ゼロ…こいつは…」

「相当出来るな…」

もしこいつが第1の門番でしかないのならあまり想像したくないが、他の門番は更なる強敵が待ち構えていると思って良いだろう。

まだ入り口付近だと言うのにここで深手を負うわけにはいかない。

短期決戦を仕掛けるべきだとエックスとゼロはバスターとセイバーをオメガに向けた。

「グオオオオ…ッ!!」

オメガが唸り声を上げる。

いや、エックスには唸り声にしか聞こえないが、ゼロにはオメガの感情が何となく理解出来た。

「(こいつ…この喜びよう…相当俺達と戦えて喜んでいるようだな…もしかしてこいつも俺なのか?俺の有り得たかもしれない姿…)」

「グオオオオッ!!エックス…ゼロ…!!」

「ふん、喋れないのかと思えば話せるくらいの知能は与えられているようだな!!」

放ってきたオメガのレーザーを強化されたセイバーで両断することで消滅させる。

「此方もありったけの特殊武器を喰らわせてやる!!」

トラップを突破するためにエネルギーを使い果たしてしまったダークホールドを除いた全ての特殊武器を叩き込むエックス。

放たれた特殊武器の中で最もオメガにダメージを与えたのは…。

「グオオオオオオオッ!!!」

クラーケンの特殊武器であるトライサンダーである。

恐らくオメガはウィルスの力で具現化したレプリロイドでウィルスによるイレギュラー化が深刻だったクラーケンの特殊武器はウィルスで具現化したオメガには抗体ウィルスに近いのだろう。

「効いた…!!」

「クラーケンはウィルスによるイレギュラー化が相当進んでいたからな。DNAデータにも影響が及んでいたのかもな」

「なら…トライサンダー!!」

今度はチャージトライサンダーを繰り出し、オメガに強烈な雷撃を叩き込んだ。

「グ…オオオオッ…!!」

チャージトライサンダーの威力にオメガは呻くような声を出すが、両腕を発射してリング状のビームを連射して来る。

「そこだ!!電刃!!」

ビームの嵐を掻い潜り、トライサンダーの電撃を纏わせた跳躍斬りをオメガに叩き込む。

「ゼ…ロ…!!」

ソードをエックスとゼロに向けて投擲するオメガ。

オメガの巨体に匹敵する大きさのソードを真っ向から受け止めるのは不可能なのでエックスとゼロもかわすのだが。

「グオオオオオオオオオッ!!!」

「うわあっ!!?」

「ぐはあっ!!」

オメガは巨体に似合わぬスピードでエックスとゼロとの距離を詰めると殴り飛ばした。

そして更に追撃でレーザーとビームを乱射して来る。

「くっ…ノヴァストライク!!」

「滅閃光!!」

エックスとゼロも負けじとギガアタックと必殺技を繰り出す。

「グオオオオッ!!?」

ノヴァストライクと滅閃光の同時攻撃には流石のオメガも大きく揺らいだ。

「トライサンダーーーーッ!!!!」

「電刃っ!!!!」

チャージトライサンダーと電刃がオメガに叩き込まれ、まともに受けたオメガがダメージに耐えきれずに崩れ落ちる。

「グ…オオッ…」

体から煙や火花が出ていようが起き上がろうとするオメガにエックスとゼロは構えたが…。

『オメガ、もう良い。次の戦いに備えて退くがいい。エックス、ゼロ。良くオメガを倒したな。第1関門クリア、おめでとう』

「ルイン……」

『だが、これはほんの小手調べ。次のオメガはこんなものではないぞ。なあ、オメガ?』

「グ…オオ…ルイン…様…」

『ふふふふ…エックス、ゼロ…楽しみにしているぞ』

オメガの姿が消え、奥の方に入り口が見えた。

「なるほどな、門番を倒せば次のステージに行ける仕組みのようだな…おまけに回復まで…とことんルインのイレギュラーに舐められてやがるな…」

いつの間にかエックスとゼロのダメージは消えており、エネルギーも全快の状態となっていた。

恐らくこれはルインの仕業だろう。

「舐められていたとしてもこちらとしても好都合だよゼロ。あのオメガで第1関門だと言うのなら、第2、第3はかなり熾烈になるはずだ。回復してくれるのはこちらとしても有り難いよ」

「そうだな、それにしても今回は自分に近い存在と戦うことが多いぜ…」

愚痴りながらゼロはエックスと共に次のステージに向かうのであった。 
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