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ヴァンガードG ネクステージジェネレーション degrade

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Turn;final 遥かなる未来へ

 
前書き
根絶者との戦いはいよいよクライマックスへ
決着をつけるためミライとタイガはユニットたちとともに立ち上がる
そしてすべてが終わった果てに待つのは………
物語は終わりを迎えようとしていた 

 
ファイトに勝利し根絶者からシェンメイを救うことが出来たミライ
「あなたにはやっぱりこっちが似合っているわ」
「終わったんだな………これで」
「んっ」
背後から呻き声のようなものが聞こえ驚いたミライとタイガは振り返って目を見開いた
「あれ………わたし」
「ユウカ!」
ファイトに敗れ倒れていたユウカが目を覚ましたことでミライは思わず彼女に飛びついた

Turn;final 遥かなる未来へ

「ミライ?あれ?私確かファイトしてて………あれ?」
どうも倒れたあたりの記憶が曖昧らしいユウカはただ己の置かれている状況が理解できず困惑していた
「良かった………本当にユウカ………死んじゃったかと」
「え!?なに!?私に何があったの!?」
先ほどまで死闘を繰り広げていたとは思えない微笑ましい光景思わずタイガも笑ってしまうが
「うわっ!」
突然強い衝撃に襲われ驚く
「今のは」
「まだだ………まだ終わってなどいない!」
「上だ!」
タイガの言葉に吹き飛んだ天井から空を見てみると空間を引き裂いて不気味な腕が伸びていた
「グレイエンドだ!」
「どうして!?ファイトで倒したのに………」
「力づくでこちらの世界に留まろうとしているんだ」
ドランがミライに語り掛ける
グレイエンドはクレイに引き戻されそうになっているのを強引にこちらの世界に留まろうとしている
「このままでは二つの世界が引き合う力に耐えきれず崩壊してしまう、ミライ、そうなる前に」
ミライとタイガが向き合い頷きあった

「まだ終わらせはせぬ!たとえ敗れようとも………」
こちらの世界に出てこようとしていたグレイエンドめがけて二つの光が向かってくる
「あれは………」
クロノジェット・ドラゴン・Zとクロノファング・タイガーがグレイエンドへと向かってくる
「バカな………こちらの世界にユニットが」
「これが私たちの力!ファイターとユニットの絆の力!」
クロノジェット・ドラゴン・Zがグレイエンドに拳をふるう

「ミライ………」
戦うミライ達を心配そうに見上げるユウカ
その後ろでシェンメイの指がかすかに動いた
「我が先導者よ………」
彼女に語り掛ける声と共に………

「終わるわけにはいかないのだ」
攻撃を仕掛けミライ達を振り払おうとする
「我らの星はもうない………ここで退くわけにはいかないのだ」
「っ!?」
「危ないミライ!」
ミライが一瞬ためらった隙を狙って腕を伸ばすグレイエンド
クロノジェット・ドラゴン・Zはそのままつかまり強く握られてしまう
「このまま握りつぶしてくれる」
「くっ………」
「ミライさん!」
別の声と共にグレイエンドの手首に一瞬の光が走った
「がぁっ!」
痛みでクロノジェットを放すグレイエンド
何が起こったのかわからず困惑するクロノジェットの前に一枚の白い羽が舞った
「えっ!?」
クロノジェットの前に降り立ったのは白い翼を伴った天使の姿
「バカな………ガウリール・プリムがなぜ!」
「シェンメイなの?………」
ミライの言葉に振り返ったガウリールの笑顔は確かにシェンメイの面影があった
彼女の疑問に答えたのはともに戦うドランだった
「彼女はユニットに対する強い思いを抱いていた………そう、フォールされてもなお強くつながるほどの強い憧れを」
「じゃあ!?」
「そう、彼女にもディメンショナルオーバー・ストライドを実現する資質があった」
グレイエンドの放った黒い衝撃波をガウリール・プリムが鋏を振り下ろして切り裂いた
「ミライさん!」
衝撃波を切り裂いた勢いがそのままグレイエンドに直撃すると大きく隙が出来た
その隙を狙ってクロノジェットとクロノファングが突っ込んでいく
「………」
最後の瞬間、ミライはグレイエンドに何か語り掛けた

ディメンショナルオーバー・ストライドしたミライたちによって空間の亀裂が破壊され空が元に戻ったころにはすっかり日が沈んで夜になっていた
「あっ、流れ星」
ミツキの言葉と共に全員が夜空を流れていく星を見上げた
倒れていたフォールファイターたちも起き上がってその美しさに見とれた

「これですべて終わったんだ、再び二つの世界の流れは正常化される」
「ドラン………根絶者たちはどうなるの………やり方は間違っていたけど、彼らは失った故郷を取り戻したかった」
「そうなってしまったことの責任は僕たちにある………どれだけ時間がかかるかわからないけど、かつてリンクジョーカーを受け入れたように、彼らが惑星クレイの住人として生きていけるよう、努力するつもりだ」
「私も応援してる、いつかまた………」
「ああ、また会おう、ミライ」

あれから一か月
「やったー!タツマさんに勝ったー!」
すっかり元通りになったシェンメイはタツマとのファイトに勝利し舞い上がっていた
「良かった、シェンメイさんが元気になって………それにしてもタツマさん、そんな調子で明日から大丈夫なんですか」
「お前だってさっき負けてただろうが」
ミツキの言葉に反論するタツマ
言い返せないミツキは複雑そうに視線をそらした
そんな二人を見てコユキがくすくすと笑う
「ごめん、遅くなっちゃって」
「ミライさん!ファイトしましょうよ」
遅れて店にやってきたミライにシェンメイが声をかける
彼女たちは明日、延期されていたサーキットに出場するためシンガポールへと旅立つ
「そういや、クロノさんはシンガポールにいるんだっけ?」
「ええ、お父さんが研究していた次元の通路も、ディメンショナルオーバー・ストライドの影響で消滅しちゃったから、今頃苦労してるんじゃないかしら」
同じ頃シンガポールでは作業が難航し頭を掻きむしるクロノの姿があった
一緒に作業する中にはルイの姿も………

そして、アジアサーキットシンガポール大会
「深淵を覗く竜皇 ルアードでアタック」
「光輝の剣 フィデスの勇敢」
「クロノドラゴン・ギアネクストのスキル!」
ミライたちは世界の強豪を相手に奮闘していた
そして同じ会場にはタイガ達クレストロードの姿も

「ミライさーん!頑張れー!」
カードキャピタル2号店でテレビ越しに声援を上げるシェンメイ
そしてレジにいるトコハも仕事をこなしつつミライを応援していた

「さあ、次は今大会注目の好カード、日本代表のフォーチュンとクレストロードの直接対決だ」
タツマとメグミ、ミツキとハジメ、そしてミライとタイガが向き合った
「勝たせてもらうからな、ミライ」
「タイガも言うようになったわね、けど、勝つのは私たちよ」
スタンドアップ!ヴァンガード!
 
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