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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第六十七話

「あら。焔のワイルドカード様じゃない」

世間一般よりも大幅に長い冬休みを終えた後の始業式。

の放課後。

俺は頭が痛くなるような二つ名で、呼び止められた。

「その呼び方やめてくんない?
戦場ヶ原ひたぎさん」

振り返って、俺を呼び止めたJKを咎める。

「あら?ファイヤーシスターズ、ワイルドカード、リーサルウェポン。
この街の中高生なら誰もが知ってるわ」

そうそう、最近火燐さんと月日が遂にファイヤーシスターズの異名を獲得した。

あと、俺と暦さんも…

火燐さんと月日が問題に首を突っ込み、アイツらでどうにも出来ない場合、俺と暦さんが出る。

だからワイルドカードとリーサルウェポン。

前者が俺、後者が暦さんである。

「おい、一夏、このおねーさん誰だ?」

と弾に聞かれた。

見れば鈴や月日も同じように疑問を浮かべていた。

「箒、先帰ってろ」

「どれくらいかかる?」

「十分もあれば」

「わかった」

箒が皆を黙らせつつ、先に帰る。

「で?」

「で?って何よ?」

「いや、何か用があったんだろ?」

「用?特に無いわ」

「あっそ」

「何よ、用がなかったら話しかけてはいけないのかしら?」

「んなこと言ってねぇよ」

「ならいいじゃない」

まぁ、別に構わんが。

「それで、体調の方はどうだ?何か変わった事は?」

「特に無いわね」

「そいつぁ良かった」

"眼"を使い、彼女のエイドスを閲覧。

体重を含めた全てのステータスがおおよそ健康な物であった。

「何よ」

「何よって何が?」

「今失礼な事考えたでしょ」

おぉう…やっぱ女子ってそういうのわかるんだな…

「ああ、主にアンタの体重について」

「次に変な事を考えたらその目玉を抉り取るわよ」

怖ぇ!?何この女怖いんだけど!?

「やれる物ならやってみろ。アンタ程度じゃぁ掠り傷も付けられんよ」

「あら、言うじゃないの…」

すると彼女は、常人なら見失うような速さでポケットに手を突っ込み、"なにか"を取り出した。

その"なにか"を、手の中で一回転させ…

ピタリと、俺の首に押し当てた。

「どうかしら?」

「Oh…crazy…」

「失礼ね、か弱い女子高生がたまたまポケットに入っていた文房具を取り出しただけよ」

「取り出した文房具がカッターナイフで、それを他人の首に押し当てて居なかったらな」

キチキチと刃を仕舞い、カッターナイフをスカートの中に戻した。

「貴方、なかなか肝が座ってるのね」

今更女子高生のカッターナイフくらいじゃねぇ…

バルカンやらファランクスやらミサイルやらの照準ほどのプレッシャーも無ければ、刀のような鋭さもない。

剛気功やらジークフリートを使えば肌が露出していようと鉄壁の防御を誇る。

仮にそれらを貫通したとしても瞬時に再生できる。

「カッターナイフ程度じゃぁ死なんよ。
そうさなぁ…核でも使わない限り俺は死なん」

「不死身の吸血鬼だとでも言うのかしら?」

「おあいにく、俺の"肉体"は人間だよ」

「含みのありそうな答えね」

「さぁ?どうだろうね?」

「…………」

ジーっと見つめられ、嫌な汗が吹き出る。

「な、何?」

「いえ、今日は先日のお礼を言おうと思ったのよ」

「今から礼を言おうって相手の首筋にカッターナイフ当てるか普通?」

「それはそれ、これはこれよ」

「礼ねぇ…」

礼…何に対してだろうか?

彼女が"おもしかに"から『重み』を取り返す手伝いをした事だろうか?

だけど、それは俺の自己満足だ。

本来なら暦さんが背負う義務を掠め取ったような物である。

「礼はいらんよ。俺の自己満足だから。
俺はアンタを憐れみで助けたに過ぎない」

「そうかしら?」

「そうだよ」

「なら私のお礼も受け取っておきなさい。
私の自己満足だから」

「はは、一本取られたな」



「それで、お礼がしたいのだけれど、私は何をすればいいかしら?」

「は?」

「毎朝裸エプロンで起こしてあげましょうか?」

「せんでいいせんでいい」

ったく…

「あら?一本取られたのだから何か要求しなさい」

「なぜ上から目線…」

にしても…礼ねぇ…特に欲しい物は…

「あ」

そうだ。彼女なら持っている筈だ。

「じゃぁ、貝木泥舟のアドレスと番号を教えてくれ。
それで十分だ」

「……………」

彼女は、とても不満そうに携帯電話を取り出した。

「あの詐欺師の番号なんてどうするのかしら?」

携帯電話を差し出しながら問われた。

「うーん?少し詐欺の依頼をするだけさ」

掴もうとした携帯電話がヒョイと逃げた。

「んだよ。こちとら敵が多いんだから少しくらいは裏の力も欲しいんだよ」

「敵?学生相手に随分と過剰戦力ね」

「学生?そんなチャチな物じゃねぇよ。
女性権利団体のアホ共さ。
奴等にとって、俺はブリュンヒルデの汚点でしかないからな。
つい先日も暴力団を差し向けられたばっかりさ」

「本当かしら?」

「だったら今度四ツ葉興業の事務所行ってみな。
地下に暴力団の鉄砲玉が捕らえてあるぜ」

「何故知ってるのかしら?」

「そいつァ言えねぇなぁー…」

五秒程の間、彼女と視線を交わし、やがて彼女の方が折れた。

「そう、好きになさい」

渡された携帯電話のアドレス帳には、『貝木』の文字。

「うっし…貝木の番号ゲッツ…」

「他に何かして欲しい事はあるかしら?」

「無いよ。この番号で十分さ」

「そう無欲なのね」

「まー…ねぇ…
じゃ、俺はもう帰らせてもらうよ」

「わかったわ…じゃぁ、また会いましょう」

俺と彼女は、真反対の方向へ歩き出した。

今入れたばかりの番号にコールする。

「もしもし、私ジョン・ドゥと申します。
貝木泥舟さんでしょーか?」

「『……………………だれだ』」

「戦場ヶ原さんから紹介を頂きました。
詐欺の依頼はこちらでよろしいでしょうか?」

「『切るぞ』」

「成功報酬500万でどう?」

「『…………………前金で200。成功300』」

「OK、ビジネスの話をしよう…」
 
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