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ジオン公国転生記

作者:正博
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第44話 銀河漂流バイファム編

 その頃、ジェイナス号のブリッジでは子供達が集まっていた。

 スコット「ユーリが作ってくれたこのチャンスを生かすんだ」
 ロディ「そうだ今なら防衛部隊もだいぶ減っている筈だ」
 ケンツ「強行突入だ」


 子供達全員一致でタウト星突入作戦を決行する事に決まった。
 RVにロディ・バーツ・ケンツとカチュア、パペットファイターにマキで攻撃が決まった。
 タウト星の衛星軌道にジェイナス号を乗せると作戦が開始された。
 子供達が出撃すると衛星側からもARVドギルム5機が出て来た。
 流石にユーリの様に素早く撃墜とはいかず又衛星の対空砲火が激しく時間ばかり過ぎていく。
 そんな中タウト星のARV発進口が閉じ始めたのを見たロディが単独で突っ込んでしまった。
 バーツ達も中へ入ろうとするが敵のRVと対空砲火に阻まれ遂に発進口は閉じてしまった。

 一方中に入ったロディだが狭く迷路の様な通路と警備用ARVズゴッホに邪魔をされ進む事も引く事も出来ずにいた。
 しかも戦闘でもろくなっていたのか通路の壁がロディのRVに大量に落ちて来て下敷きになり手に持っていたビームガンを手放してしまったところを敵ARVに包囲された。
 ロディはコックピットの脱出ポッドで逃走を図るがあえなく捕まってしまった。
 ロディは収容所でジェダと言うククトニアンの和平論者と出会い少しだけだが語り合いどちらも平和を望んでいるのを確認した。
 そしてジェダ達が近く暴動を起こすのでその際に逃げて欲しいと言われた。
 
 カチュアが単独でジェイナス号の乗組員と家族とを合わせて欲しいと、小型機でタウト星と交信を試みるも敵に捕まってしまった。
 ロディは2度目の尋問室でカチュアと出会いそのタイミングでジェダ達の暴動が起こり1人残った監視兵をなんとか捕縛し2人で逃走し途中でRVと小型機を見つけた。
 ジェダ達がタウト星の解放に成功しジェダと話し合いをすると地球人の捕虜はククト星に移送されたと聞かされた。

 ユーリ「第2段階成功。いよいよククト星だね」


 スコット達はロディ達の話を聞き、ククト星へどうやって降りるか議論していた。

 ユーリ「ああよく寝た。みんな何難しい顔をしてるの?」
 スコット「ククト星にどうやって降りるかみんなで相談していたんだ」
 ユーリ「ふーん。・・・・・・! ボギーこの艦で大気圏突入・離脱は可能か」

 ボギー「カノウデス」

 で一件落着で終わる筈が周りの視線が痛い何故?


 クレーク「ユーリ君とても助かるが一言あっても良いんじゃないかね」
 ユーリ「いやーギレン兄ならこの程度やってるかもと思ってね」
 ケイト「博士まあいいじゃありませんか。無事に着陸できる方法があって」
 バーツ「でもよ。誰がこの艦を守るんだ」
 ユーリ「ボギーこの艦の防御システムはなにがある」
 
 ボギー「ミラージュコロイド・コウシリョクバリア・ヨウデンシリフレクター・ナドガアリマス」

 ユーリ「着陸してお前だけでいつまで防衛できる」
 
 ボギー「スイテイデスガニネン」

 ユーリ「だそうだ」
 ロディ「ユーリ。何でもありだね君の国」
 ユーリ「さてみんな地上で会おう」
 スコット「何を言ってるんだ」
 ユーリ「降下のお邪魔虫の排除に行って来る。『ブラッディ』出ろ」


 宇宙空間に『ブラッディ』が現れた。


 ユーリ「転移」

 俺は転移して直接『ブラッディ』のコックピットに乗り込んだ。


 ボギー「グレードファイブニテキオオガタカンサンキハッケン」

 ユーリ「とっとと降下準備始めろ」
 クレーク「ユーリ君! 君はどうなる」
 ユーリ「こいつは大気圏突入・離脱が出来る」
 クレーク「しかし前の様になったら」
 ユーリ「その程度の加減は心得ている。雑魚相手に無茶するかよ」
 マキ「推定200機と大型艦3隻よ無茶よ」
 ユーリ「うだうだ言ってると戦闘に巻き込まれるぞ」


 俺はスロットルを60%に上げ敵へと突撃した。


 マキ「ユーリの馬鹿・嘘つきこの前と同じじゃない死んじゃうよ」
 ロディ「俺達も出る」
 バーツ「ああ、行こうぜ」

 ボギー「ダイニ・ケンゲンシャニヨリ・チジョウニ・オリルマデ・ソトヘハ・デラレマセン」

 ケイト「ボギー第2権限者の名前は」

 ボギー「ユーリ・ザビ」


 バーツ「あの野郎だからあんな出撃の仕方をしゃがったな」
 マキ「これじゃ何があっても助けに行けないじゃないユーリの馬鹿!」


 俺は既に半数を叩き落としていたがニュータイプの感が次の襲来を予感していた。

 ユーリ「早くしないと第2陣に巻き込まれるぞ。親に会いに来たんだろ」

 ボギー「グレードファイブニ・オオガタカン・ゴセキハッケン」

 マキ「ユーリが。ユーリが」
 スコット「そこの3人早く降下の準備を始めるんだ」
 ロディ「スコット。ユーリを見捨てるって言うのか」
 クレア「ペンチ、フレッドあなた達も早く」
 マキ「クレアまで。ねえユーリは別の世界の人だから見捨てるのねえ」
 スコット「僕等が早く降下すればユーリも離脱出来る」
 クレア「ユーリも私達の仲間よ見捨てる訳がないでしょ。ユーリの負担を減らしたいなら急ぎなさい」

 スコットとクレアの言葉の意味を理解した全員は降下準備を始めた

 ユーリ「スコットもクレアもリーダー合格だな。後の3人はまだまだだけど。私達の仲間か」


 俺はその言葉に体に力がみなぎるのをを感じた、既に血塗れであったが。


 ユーリ「いくらでも来やがれ! 今日の俺はいつまでも戦い続けてやる」

 第2陣撃破、第3陣にかかろうとした時半数が落ちた。

 ハーロック「ユーリ様。遊び時は誘ってください」

 アルカディア号から艦載機が次々と出て来た。


 ユーリ「どこから嗅ぎつけたのやら、俺はもういいお前等好きにしろ」
 ハーロック「みんな遊んでいいって事だ」

 「「「「「「いやほうー」」」」」」

 ユーリ「地上に降りてもいいが軍の施設だけだぞ。間違っても収容所は襲うなよ。それじゃ適当に帰れよ」


 俺は地上に降下を始めた。

 ユーリ「さてイチゴのパンツとケンツのクマが目印だ」


 俺は地上に降りると知識にある谷を目指した。


 ユーリ「あれか。降りるぞ『ブラッディ』」

 俺は無事に着陸しているジェイナス号を見つけた。
 
 バーツ「おい! ユーリ生きてんだろうな」
 ユーリ「生きてるよ。足もある」
 ロディ「お前あんな大群でよく無事だったな」
 ユーリ「暇な部下が来たんで代わりに遊ばせてきた」


 俺の『ブラッディ』を見つけたのか全員が出て来て手を振っている。
 しかし俺が『ブラッディ』から降りた途端、クレア・マキ・ペンチ、カチュア・シャロンまでもが気絶した残りも固まっている何故に?

 ユーリ「バーツ。何この反応は何故?」
 バーツ「お、お前自分の姿をよく見ろ」


 俺はジェイナス号の船体に自分を映し納得した、全身血まみれだった。

 ユーリ「バーツ。シャワー浴びて来るね」
 バーツ「早く行け!スプラッター野郎」


 ジェイナス号の艦内ではラル隊とすれ違う度に女性隊員は気絶し男性隊員は敬礼しながら固まった。
 俺がシャワーを浴びている間に俺の幽霊が出たと大騒ぎになっていた。
 俺に会わなかったラルさんと洋子隊員はまたかと思いつつ輸血の準備に取り掛かった。
 俺がシャワーを浴びているとお湯が血に染まり何故か止まらなかった。
 不思議に思い鏡を見ると頭から血が噴き出してるのが見えた。

 ユーリ「あっ絆創膏でも張らないと止まらないね」


 俺は治療室に向うと中にラルさんと洋子隊員がいた。

 ユーリ「あのう絆創膏が欲しいんですけど」


 ラルさんと洋子隊員は顔を引きつらせて言った。

 洋子「ユ、ユーリ様! 生きていますよね」
 ユーリ「うん大丈夫。だから絆創膏ちょうだい血が止まんなくてさ」
 ラル「止まる訳ないでしょう。骨が見えているのに。洋子君縫い合わせの準備だ」


 俺はそのまま手術となり20針縫合と精密検査をしたらあちこち亀裂骨折が見つかり最低1週間は安静にしておく事になった。
 だが3日目暇・退屈が我慢できず外に出てルチーナ達遊んでいたら、クレアに見つかりラル隊に通報されベットに縛り付けられた。
 1週間後に再検査を受けると傷跡も無く骨にも何も異常がなかった。
 という事で早速出発する事になった。
 ジェイナス号には念の為ラル隊から10名が残したが、基本は隠れる事を徹底させそれぞれの機体を出し渡した。
 
 ジェイナス号を出て10日程たったある日、ラル隊が周辺の偵察に出かけた時事件が起きた。
 ククトニアンの子供4人にケンツがさらわれバギーで逃走した。
 そこに敵のARVが現れたが何故かククトニアンの子供がそのARVに銃撃をし始めた。
 そのARVをロディ達が撃破した後にカチュアが少し言葉を知っていたので、この子供達も親を探している事が分かった。
 そしてリーダー格の男の子が地図を手に必死で何かを訴えて来た。

 バーツ「そこにこの子達の親がいるんじゃねえか」
 スコット「ジェダさんと会えるかもしれない」
 ロディ「とにかく行ってみよう」


 と言う事で当面の目標は決まった。
 数日かけて行ってみるとそこは強制収容所らしく又地球人の姿は無かった。
 しかしククトニアンの子供の1人が親を見つけたらしい。
 みんなで相談して救出作戦をする事になった。

 ユーリ「良いんじゃない情報が手に入れば一石二鳥だし」
 バーツ「作戦はどうする」
 ラル「何をするにしても中に連絡を取らんとな」
 ロディ「それじゃ俺が」
 カチュア「いいえ私が行きます。ククトニアンの私なら」



 まあ少しもめたがカチュアとククトニアンの女の子が中へ行く事になった。
 俺とロディが囮となって敵のARVを引き付けている間に、ラル隊とバーツ達が囚われている人を達を逃がす手筈となった。
 朝収容所の人達が作業場に出て来るタイミングで、カチュア達は収容所の人達の中に紛れ込んだ。

 ユーリ「おおいるいる。いつも俺達を追いかけてる強いのが」
 ロディ「本当だ。厄介な事になったな」
 ユーリ「気を付けろよロディ。あいつロディが狙いみたいだから」
 ロディ「俺恨まれる事してないよ」
 ユーリ「プライドを傷付けたとか」
 ロディ「君の方が多く落としてるじゃないか」
 ユーリ「俺あいつがいないところで戦っているもんね」
 ロディ「ひでぇ俺囮かよ」


 話をしている間に作戦開始の時間となった。
 
 ユーリ「ユーリ君行きます」
 ロディ「バーツ、ラルさん後は頼んだよ」
 バーツ「任しとけ。それよりそっちがドジ踏むなよ」


 基地にあったARVギブルを破壊しまくると、俺達を追ってデュラッヘが数機のギブルを連れて来たので俺達は逃げ出すフリをして追いかけさせた。

 その間にラル隊とバーツ達が収容所に突入、囚われた人達を逃がした作戦は成功であったが俺達は現在も追いかけられていた。

 ユーリ「ほら見ろ。あの機体ロディ狙いじゃないか。俺とばっちりだよ」
 ロディ「そんな俺何もしてないって」
 ユーリ「そうだ別れよう。そうすれば俺安全だし、良いと思わない」
 ロディ「思わない! ユーリの人でなし」
 ユーリ「人を道連れにしてるロディに言われたくない」


 取り敢えず一旦は振り切って岩場に隠れたが、よりよってその岩場前に陣取られてしまい逃げられなくなった。
 俺は『ブラッディ』から降りると簡易無線機を出してラル隊につないだ。

 ロディ「ユーリ。敵の前で無線は拙いって」
 ユーリ「ロディ達が使っている無線と全く違うのでばれません」
 ラル「こちらラルです。ユーリ様ご無事ですか」
 ユーリ「疫病神が1人いるから敵が離れないんだよ。とばっちりだよ」
 ロディ「俺は疫病神じゃ無い」
 ユーリ「まあそれは置いといて。ラルさん第2作戦はどう」
 ロディ「第2作戦?」
 ラル「もうすぐ敵の大型輸送機を奪いに行きます」
 ユーリ「了解。それで敵に変化が出ると思うからその時逃げるね。ただし味方に死人を出したらダメだからね」
 フレッド「兄さん!」


 突然無線の相手が変わった、俺はロディに無線を渡した。

 ロディ「フレッド。みんな無事か」
 フレッド「みんな無事だよ。それより兄さん達こそ大丈夫」
 ロディ「こっちは無事だ。でも手強いのに居座られて身動きが取れないんだ」
 スコット「ロディそれはこっちで囚われていた人達を乗せる大型輸送機を奪う手筈だから敵はこっちに戻って来ると思う」
 ロディ「分かった。その時に逃げ出して帰るよ。通信切るぞ」
 ユーリ「まあバーツやラル隊がいるから向こうは大丈夫だロディもいないし」
 ロディ「まだ言うか」
 ユーリ「ほれ敵が動くぞ。機体に戻れ」



 言った通り的に動きがありデュラッヘだけが離れて行った残るはギブル2機。
 俺はデュラッヘがレーダーレンジから消えるとバトロイドに変形し岩場から飛び出し2機を仕留めた。
 
 ユーリ「はい、お終い。ロディ帰るぞ」
 ロディ「ああ」
 ユーリ「こちらユーリ無事脱出成功。手強いのがそっちへ行ったから気を付けて」
 ラル「こちらも大型輸送機の奪取に成功です」
 ユーリ「それじゃ合流地点で」



 俺達は合流後、ククトニアンの子供達と両親に別れを告げ、囚われていた人達を乗せた大型輸送機は何処かに飛んで行った。
 脱出した人達からは情報らしき情報は得られなかった。



 
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