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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません

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第五十九話 種まきこそ必要です!


第五十九話 種まきこそ必要です!

帝国暦480年2月8日

■オーディン ベーネミュンデ侯爵邸 大広間 テレーゼ・フォン・ゴールデンバウム

 本日私の9歳の誕生日です。
本来ならあまり大っぴらにしたく無いんですが、
ある目的の為に人数を呼んでいます。

ある人物を此所に招待し近況を聞くためなんですよ。
姐さんとメックリンガーが会っているかとかも聞けますが、
それよりもあの事件の当事者の一人ハルテンベルク伯爵令嬢エリザベートを招待する為、
その他大勢をダミーに呼んでいるのですよ。

そのほかに指向性ゼッフル粒子持ち逃げ犯ヘルクスハイマー伯爵令嬢マルガレータも呼んでますよ。
後々の仕込みのためにね。
けど凄く可愛いです、私より3歳年下ですから御年6歳ですね。

まずは普通にパーティです。
呑んだり食べたり、
踊ったり話したりしながらまったりと過ごします。

頃を見計らって、まずは今年20歳になり、
男爵家当主として認められたマグダレーナ姐さんに話を聞きます。
姐さん410年物のワインを優雅《ガブノミ》に呑みまくってますね。

「マグダレーナお姉さん、聞くところによると、
芸術家の卵のパトロンをしているそうですね」

あらって感じで姐さん答えてくれました。
「ええ、最近7人の芸術家の卵を育ててますのよ」
あっけらかんですね。
メックリンガーはどうなんだろう、姐さんとの世間話でも名前を聞かないんだよね。

「他には居ないんですか」
「一人友人として有能な方がいますわよ」
おっメックリンガー来たー!!

「レイトマイエルという画家なのですけど昨年の個展で知り合いましたのよ」
は??メックリンガーじゃないんですか????

「本来なら別の画家の個展が開かれるはずでしたのに、
其処方が急に仕事で半年ほど留守にするらしくて中止になってしまったんですわ、
其れで代わりと言っては何ですけど、
彼の個展へ詣りましたら話が非常に合いましたのよ。
それ以来親しくしておりますの」

は?もしかしてメックリンガーフラグ折れた?
それともこれから会うのか?
レイトマイエルってラインハルトがブリュンヒルトのお礼に賄賂で渡した5万帝国マルクする絵の作者じゃないのか?
えええええ!原作じゃ姐さんの知り合いにそんな人間の話でなかったぞ?

此処は聞かないと駄目だ。
「お姉さん、その中止になった個展の作者ってなんて言う方なんですか?」
少し考えてから。
「えーと、確かメックリンガーと言いましたわ」
わーもう完全にフラグ折れてます。

「お姉さん、そのメックリンガーの個展とか次回は行くんですか?」
「そうね、今はレイトマイエルや他の7人が忙しいですから、当分は行かないですわ」

うわーーー決定的ですね。もうメックリンガーに興味が全然無いみたいです。
だからか、噂にも乗らないし。サロンでも噂も流れないのは、姐さんが話をしないから流れないんだ。

あーーそうか、メックリンガーを一昨年の救恤品輸送と昨年の俘虜交換で参謀にして派遣したから、
個展が開けないで姐さんとの遭遇フラグが折れたんだ!
どうしよう、姐さん経由でメックリンガーを引きずり込もうとしていたのに駄目じゃん!

メックリンガー引き込み計画を変更しなきゃいけなくなった。
どうしようか??
仕方ない取りあえず次の仕込みをしよう。

「お姉さん、ありがとうでした」
「いえいえどう致しまして」
姐さんまた呑みに行きましたよ。

気を取り直して、ハルテンベルク伯爵令嬢エリザベート嬢を探して挨拶です。
エリザベート嬢はOVAで見た病的に痩せて幸薄そうな姿じゃなく、
生き生きと輝くような美しさで優雅ですね、希望に満ちた顔をしています。
OVAの姿はやっぱり、カール・マチアスを失い、
無理矢理リューネブルクと結婚させられたからなのですね。

「エリザベートさん、初めましてこの度は私の誕生会に参加頂きありがとうございます」
いきなりの挨拶に驚いたようですが挨拶してくれます。
「皇女殿下におかれましては、この度私のような者をご招待頂き誠にありがとうございます。殿下のご生誕記念を心よりお祝いいたします」

んーやはりお嬢様ですね、話し方が未だ未だ堅いですね。
其処が可愛いんですが。

「エリザベートさんありがとうございますね」
「殿下ありがとうございます」
「エリザベートさん堅苦しい挨拶は無用ですわよ、
もう少し軽めにお話しましょうね」

「はい、しかし宜しいのでしょうか?」
「いいのですよ、私的な誕生会ですから」
「殿下解りました」

よしよし、掴みはOKですね。
「エリサベートさん見たところ凄く嬉しそうですわね」
「殿下判るのでございますね」
「何か嬉しいことが有るのですね、教えて下さいませ」

「私事でお耳汚しになるかも知れませんが、私この度婚約いたしました」
おっ来たーーーーー!
「まあそれはおめでとうございます」

「殿下ありがとうございます」
おだてて聞き出しますよ。
「いえいえ、お相手はどなたなのですか?」

「はいフォルゲン伯爵令息のカール・マチアス様と申しますの」
やっぱり来たー、サイオキシン麻薬の元締めだ!
これで面白い事が出来るぞ!!

「まあそのマチアスさんはどの様なお仕事を為さってらっしゃるのですか?」
「軍で後方勤務をしてますの」
此処はさり気なく生活を聞かないとだめですね。

「ご生活はどの様に為さるんでしょうか?」
「はいマチアス様が素晴らしい邸宅と、
すてきなすてきな結婚生活をしようねって言ってくれていますの」

あーーーーー、完全に目がハート型です、完全に恋する乙女ですね、
どうやっても軍の大佐相当で貴族の4男で大学7年もかかって卒業した男が、
稼げる額じゃ無いのに、完全に判ってません。

「エリザベートさんお幸せになってくださいね」
「殿下ありがとうございます」

完全にマチアスは、生活の為にサイオキシン麻薬密売ですね。
今の時期だとハルテンベルク伯爵は未だ気がついてないはずだから、
ケスラーに調べさせて、証拠を握ろうそしてハルテンブルク伯爵が手を打つ前に、
呼び出してお父様も知っている言い、
ハルテンベルク伯爵とフォルゲン伯爵の首根っこを押さえましょう。

マチアスは色々利用価値がありますから、
殺されないように守りながら使いましょう。
フォルゲン伯爵は別として内務省警察総局長で優秀な人材であるハルテンベルク伯爵は是非引き込みたいですからね。
エリザベート鴨が葱を背負ってくる状態ですよ。

さてさて続いて、ヘルクスハイマー伯爵令嬢マルガレータを探します。
まあ6歳ですから、眠そうにお座りしてますがOVAどおりの可愛さですね。
「こんにちは、マルガレータちゃん」
気がつきましたね、お付きの女官が私を見て、挨拶をするように諭してますね。

「皇女殿下におきましてはご機嫌麗しく、
ご招待ありがとうございます」
「どう致しまして、これからも宜しくね、
これからも遊びに来て下さいね」
「はい、よろしくお願いしいたします」

んー礼儀正しいですね、陰謀企むヘルクスハイマー親父の娘とは見えませんね。
母親に似たのでしょうかね。

そのあといろんな方と話しながら一日が終わりました。
さああて、仕込みまくるぞ!
しかしメックリンガーどうしようか?

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謀略だと筆が進みますね。

 
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