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和-Ai-の碁 チート人工知能がネット碁で無双する

作者:笠福京世
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第二部 番外編 エンドロール
  津田久美子の日記帳 高校生活編

 
前書き
※注意事項※

番外編は第二部北斗杯編(奈瀬明日美ENDルート)の後日談(エンドロール)です。
此処からは原作後の世界で100%の妄想で書かれています。
原作キャラのライフイベント(就学、就職、結婚、出産、死亡など)が日記形式で描かれます。

おまけみたいなものなんで、それでも構わないという人だけ読んで下さい。

第三部との物語的つながりは一切ありません。なので無理な方はスルーして下さい。 

 
H14年06月▽日
 
 高校に入ってから手帳に毎日じゃないけど日記をつけるようになった。
 部活のことや囲碁界のことを中心に書いて行こうと思っている。
 世間は日韓共催のサッカーワールドカップ開催の話題で持ち切りだけど、
 私は夏に行われる全国高校囲碁選手権大会に向けて頑張っている。

 先日、女子団体の三将として選ばれた。
 これも北斗杯の後に熱心に指導してくれた香川いろはちゃんのお陰だ。
 他にも院生の小宮先輩や、いろはちゃんの弟弟子の越智君にも指導碁を打ってもらった。
 越智君は全日本早碁オープン戦で最終予選まで進んでいたけど塔矢君に敗れて本戦入りを逃した。 
 
 中学生のときに比べて随分と恵まれた環境だと言えると思う。

H14年07月◇日

 7月は緒方碁聖と畑中名人による碁聖戦挑戦手合五番勝負が始まった。
 香川いろはちゃんは囲碁界における“最強メガネ”を決める対決だと興奮していた。
 緒方先生は本因坊戦では桑原本因坊に敗れたとはいえ昨年からタイトル戦の常連となっている。
 また女流本因坊戦の本戦トーナメント2回戦では奈瀬女流棋聖と香川いろは初段の対局が行われた。

H14年07月▽日

 全国高校囲碁選手権の都大会で久しぶりにあかりと会う。
 あかりも何だかんだで高校生活を楽しんでる様子だった。
 あかりは時定高校でクラスメイトの関口ユリアちゃんと捕まえて女子囲碁部を創ったと聞いていた。
 以前は団体戦に出れるかは分からないって言ってたけど……、
 元高校MVPの国語の先生が顧問になって、別のクラスの安中榛名っていう女の子も入れて団体戦に出場。
 あかりのチームは都大会で敗退したけど、桜が丘高校の女子囲碁部は全国大会に出場し見事8位入賞を果たした。

H14年08月〇日

 夏休み!いろはちゃんから聞いた北斗杯前の合宿が羨ましかったわけじゃないけど、
 私も桜が丘高校の女子囲碁部のメンバーや都大会で仲良くなった時定高校の皆も誘って合宿をやった。
 卒業した伝説の囲碁部の人(今は東応大学の学生らしい!凄い!)がやって来たり大変だったけど楽しかった。
 
 囲碁界では名人戦挑戦者決定リーグ戦の最終日で緒方先生が塔矢君を破って名人挑戦を決める。

 進藤君も全日本早碁オープン戦は本戦まで進んでいたが8月に倉田先生に敗れた。
 進藤君は北斗杯で知名度も上がって奈瀬女流や塔矢君には及ばないでも
 二人に次ぐ10代の若手有望株として囲碁ファンの間でも知られるようになった。

 好調の倉田先生は王座戦の本戦トーナメントで芹沢九段を破りの王座挑戦を決める。

 また国際棋戦「春蘭杯世界囲碁選手権戦」の8強戦および準決勝が行われたが組み合わせが豪華で内容も凄かった。

H14年09月×日

 畑中名人に碁聖を防衛した緒方十段が挑む名人戦挑戦手合七番勝負が始まった。
 また竜星戦では倉田先生が決勝まで進んだが一柳棋聖に惜しくも敗れた。
 奈瀬女流は天元戦本戦トーナメント準決勝で緒方十段で敗れたが、女流本因坊の挑戦権を獲得した。
 いろはちゃんも女流名人戦は入段初年で本戦出場を果たしていたが準決勝で惜しくも敗退した。

H14年10月△日

 昨年に続き全日本早碁オープン戦で10代の棋士が快挙を達成し囲碁界発のニュースがテレビで大きく報道された。
 何と塔矢アキラ君が棋戦初優勝を飾る!!
 東堂シオンちゃんは例外として15歳(満16歳)での一般棋戦優勝は最年少記録だ。

 進藤君は名人戦の最終予選まで勝ち進んでいたけど9月に高段棋士に敗退した。

 また10月には座間王座に倉田八段が挑む王座戦挑戦手合五番勝負が始まった。
 囲碁クラブの女性会ではツアーを組んで倉田先生の応援を兼ねて山形県のあつみ温泉まで旅行に行ったらしい。

H14年10月▽日

 名人戦は畑中名人が防衛。そして奈瀬女流棋聖が女流本因坊を奪取し女流二冠になった!!凄い!
 また春蘭杯の決勝三番勝負「塔矢行洋vs東堂シオン」に世界中の注目が集まった。

 プロ試験が終わり、院生1位で同じ高校の先輩である小宮英二さんが新入段のプロ棋士となった。
 他には外来の本田敏則さん、そして福井雄太君がプロ試験で合格した。
 福井君の14歳(中学2年生)でのプロ試験合格は塔矢君や越智君と一緒だ。中学生棋士の入段が続く。
 小宮先輩は高校&院生最後の年でプロ入りできたけど、
 同い年の足立(俊輝)さんは院生を退会しプロを諦めて大学に進学することを選んだと聞いた。

H14年11月〇日

 11月には石橋天元と緒方十段による天元戦挑戦手合五番勝負が始まった。
 そして第五局までもつれこんだ王座戦は倉田八段が奪取し、ついに倉田王座が誕生した!!
 私もホテルで行われた王座の就位式に、いろはちゃんと一緒にお祝いに駆け付けた。おめでとうございます!

 棋聖戦挑戦者決定戦で再び“最強メガネ”を決める緒方十段と畑中名人の戦いが行われて緒方十段が挑戦権を獲得した。
 奈瀬女流二冠も棋聖戦では二次予選を突破し来年は最終予選でリーグ入りをかけて戦うことが決まっている。

H14年12月×日

 12月の天元戦は緒方十段が奪取し緒方天元が誕生し十段・天元・碁聖の三冠になった。
 また和-Ai-と春蘭杯優勝者の三番勝負は春蘭杯の決勝と合わせて“世紀の決戦”と言われた。

 今年の七大タイトル保持者は、
 一柳棋聖、桑原本因坊、畑中名人、緒方十段・天元・碁聖、倉田王座となった。

H15年△月×日

 あかりが通う時定高校に元葉瀬中囲碁部の小池君が進学し、
 再びあかりの後輩として男子囲碁部に入ったそうだ。
 時定高校の男子囲碁部の桜井誠君(あかりのクラスメイト)は、
 中学囲碁部のエースだったらしく、それなりに強い。

H15年◇月〇日

 進藤君が本因坊リーグ入りし、同じく本因坊リーグに復帰した塔矢君と三大リーグの舞台で戦うことになった。

H15年12月〇日

 高校2年生になってから忙しくって殆ど日記を書くことができなかったので年末にまとめる。
 
 この年の囲碁界における最大の話題は何と言っても若獅子戦をモデルにした
 漫画『五月のライオン』(原作:そら 作画:中井巧朗)の連載が、
 週刊少年ジャックで開始されたこと。ストーリーも面白いけど絵がとても綺麗!
 監修を務めた奈瀬女流は強さと美しさを持ち合わせる棋士として人気がヒートアップしている。

 また昨年に囲碁界を騒がせた東堂シオンちゃんはプロ棋士にはならず、
 NHNの新番組「囲碁ビギナーズ」で国民的囲碁アイドルとなった。

H15年12月×日

 囲碁界のタイトル争いは新旧世代の対決が鮮明になり

 一柳棋聖が緒方三冠から棋聖を防衛し五連覇で名誉棋聖
 畑中名人が緒方十段から十段を奪取し畑中名人・十段の二冠
 倉田王座が桑原本因坊より本因坊を奪取し倉田本因坊(王座と合わせて二冠)
 畑中名人が緒方碁聖から碁聖を奪取し畑中名人・十段・碁聖の三冠
 緒方天元が畑中名人から名人を奪取し緒方名人の誕生(天元と合わせて二冠)
 倉田王座は芹沢九段から王座を防衛
 緒方天元は一柳棋聖から天元を防衛

 終了時のタイトル保持者は、一柳棋聖、倉田本因坊・王座、緒方名人・天元、畑中十段・碁聖となった。
 畑中先生と緒方先生の対決はタイトルで戦で三度も行われ、いろはちゃんの言う“最強メガネ”対決は因縁となった。
 
 ついに奈瀬女流が女流三冠を独占し名実ともに女流最強の座に昇り詰めた。
 香川いろはちゃんも女流本因坊戦で初の女流タイトル挑戦を果たした。

 私は全国高校囲碁選手権大会で女性個人戦の部で優勝し奈瀬女流との約束を果たした。
 そして秋から院生となりプロの舞台を目指して切磋琢磨している。
 ただ同世代に凄い人が多すぎるのが悩み。私ってプロになっても大丈夫かな?

 昨年に続き同い年の塔矢君がNHN杯で優勝し二度目の一般棋戦優勝を飾っている。
 すでに塔矢君は10代でのタイトルが期待されている。
 また奈瀬女流は竜星戦を決勝まで進み女性初の一般棋戦優勝かと思われたが、惜しくも準優勝となった。
 国際棋戦では私の一つ上の高夏永が韓国で国手のタイトルを奪取し、国際棋戦でも優勝している。


H16年12月×日

 院生やプロ試験が忙しくって殆ど日記が書けてない。年末に手帳のメモをまとめる。

 囲碁界は新世代三強の時代に突入した。

 まずは畑中十段が一柳棋聖から棋聖を奪取し畑中棋聖(十段・碁聖の三冠)が誕生
 緒方名人が畑中十段から十段を奪取し緒方十段(名人・天元の三冠)に
 倉田本因坊は緒方名人から本因坊を防衛
 畑中碁聖に塔矢アキラ君がタイトル初挑戦するが敗退(*七大タイトル挑戦者の最年少挑戦記録)
 緒方名人に塔矢アキラ君がタイトル初挑戦するが敗退(*三大タイトル挑戦者の最年少挑戦記録-17歳(満18)で名人挑戦)
 倉田王座は乃木九段から王座を防衛し二冠を維持
 緒方天元に奈瀬女流がタイトル初挑戦するが敗退(*史上初の女流棋士の七大タイトル挑戦者-20歳)

 畑中棋聖・碁聖、倉田本因坊・王座、緒方名人・十段・天元の新世代三強に、
 関西の石橋九段を加えた四天王の活躍が目覚ましい。

 そして進藤君が全日本早碁オープン戦で優勝し一般棋戦で初優勝を飾った。
 また香川いろはちゃんが女流本因坊、女流名人の挑戦権を獲得したけど、奈瀬さんが女流三冠独占を維持した。

 さくらテレビで放送された東堂シオンと香川いろはの「新春囲碁パンダ決戦」は各所で物議を醸しちゃったけど、
 いろはちゃんの知名度は一般にも知られるようになって今や囲碁のお姉さん(自称レディー香川)として親しまれている。

 ちなみに念願のテレビ出演を果たした香川いろはちゃんは倉田先生と一緒に芸能事務所に所属している。
 特に倉田本因坊はバラエティ番組で囲碁タレントとしても活躍し、囲碁人気に一役買っている。
 年末から倉田厚と香川いろはの「お悩み天国」というラジオ番組がスタートするが私は楽しみだけど少し心配だ。

 私は院生上位となってプロ試験本選を戦うが一般枠での採用はならず、
 女流枠で採用され来年から新初段の女流棋士となる。
 来春には高校を卒業し進学せず囲碁のプロ棋士の道を歩むことになった。
 
 中学生のときにまさか自分がプロになるなんて思ってもいなかった。
 あかりも驚いてたけど、進藤君のこともあって近しい人がプロになるは二度目だ。
 また、あかりの影響で囲碁に興味を持った中学生の立花みほしちゃんも
 ずっと通っていた剣道の道場を辞めて囲碁クラブに通うようになり今は院生を目指して頑張っている。

 あかりは大学に進学して英語や中国語といった外国語を学んで通訳を目指すらしい。
 塔矢君と違ってヒカルは語学とか全然できないから私が頑張るって言ってた。

 香川いろはちゃんも大学に進学した。
 私の中で何故か怠け者な印象もあるけど色んな習い事をやってたと聞いているし、
 囲碁棋士、大学生、タレントの三足の草鞋を履いて活動する才女と言えるだろう。 
 

 
後書き
番外編は全5話で毎週日曜日の0時に更新します(すべて予約投稿済み)
番外編のプロットは第二部の北斗杯編を書く前に作られています。
Arcadiaには投稿しておらず、暁〜小説投稿サイト〜での初投稿となります。 
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