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魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人) 再構築

作者:ケン009
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6部 なのは落ちる
3章 なのはの立ち上がり
  病室

 あれから3日達なのはが落ち着いたことが分かり病室に向かった。
たどり着いた病室では、なのはが家族に心配をかけた事を謝っている所だった。
俺の前方に赤毛のロリータが扉の前で待っていた。
入るのが怖いんだよなぁ。
そう言う俺も怖い。
部屋の中から声が聞こえる

「なのはちゃん!」

「はやてちゃん……ごめんね、心配かけて」

「全くや!これに懲こりたらもう無茶したらあかんで」

 そう言ったはやての声は少し震えていた。

「うん。……ごめんね」

「まあ、私の事はええんや。……それよりもヴィータが……」

はやてが入口の方を向くとそこにはうつむいているヴィータが観念して部屋の中に入っていった。

「ヴィータちゃんも、心配かけてごめんね」

「お、おう。あのよ、こっちこそ、守れなくて悪かった」

「ヴィータちゃんが悪いんじゃないよ。悪いのは私」

「そうか」

 ヴィータは凄いな
あれはあの中に入れない
俺はこんなにも勇気がなかったんだよなぁ
回れ右をして病室から遠ざかった
俺は中庭に出た瞬間後ろから声が聞こえた

「綾君」

 俺はその声を聴いた瞬間に逃げよう考えたが逃げれないことが分かっていたので、その場にとどまった。

「まさか気づかれるなんて思いませんでした」

俺は盗賊技能の気配断ちをしていたのに気づかれてしまった。

「かなりの隠密技能だけどもともと僕たちの流派は暗殺だからね」

「私は高町家に顔を合わせることが出来ません」

「僕たちは誰も綾君を恨んでないよ」

「でも」

「忘れたのかい、君はもともと管理局になのはを入れるのは反対していた人間だ」

「でも」

「聞きなさい君は壮吉の事を奴はよく言ってくれた言葉を知っているかい」

「いいえ」

「Nobody’s Perfect。完璧な人間などいない。その人間1人
1人が創っていくのが人生と言うゲーム」

「おやっさんは言ってくれましたが、でも・・・でも」

「あの子は大丈夫だよ、心の強い子だからね」

 これが俺に対する慰めの言葉でいうことはわかっている

「ありがとうございます」

「そうそう、さっき気づいた人間がもう一人いたよ、なのはだよ」

 そう言って士郎さんは去っていった。

 Nobody’s Perfectか・・・
確かに全て完璧にできないということはわかっている。
そんなのは物語だけの話
どんだけすごい力を持っていても
神様じゃないし
士郎さん、おやっさんありがとうございます
さてなのはに会いたいかな



「ううっ」

 一人きりの病室で私は泣いていた。
みんなの前ではいつも通りに振舞ふるまっていたが、
誰も居なくなった事で、一気に不安と恐怖が襲いかかってきた。
魔導師として復帰出来ないかもしれないという不安、
魔導師でなくなることにより、
みんなと離れ離れになるかもしれないという恐怖。
その二つに押しつぶされそうで、私は一人、ベットの上で震えていた。

「おじゃま」

「あ・・・綾ちゃん?」

「そうですよ綾さんです」

 お昼に近くまで来ていたのに帰った綾ちゃんがなぜ?
私は先ほどの泣きそうな素顔をもう一度普段の仮面にかぶりなおした

「綾ちゃん、どうしたの?面会時間は終わってるよ?」

「うん、知ってる、考え事してて、やっぱり会おうかなと思って、みんないないほうがいいかなっと」

「?」

いきなり綾ちゃんが土下座で謝った。

「ど、どうしたの綾ちゃん!?いきなり土下座なんかして!?」

「土下座をする意味なんてひとつだよね――謝りたいんだ」

「なんで綾ちゃんが私に謝るの?」

 すごく不思議だった。
綾ちゃんが謝る要素全くなかったのに、反対にそこまで責任を感じさせている私が誤らないといけないのに

「本調子じゃないこともわかっていたのに、警戒を行ったのと、
あの時俺が暴走してなければ・・・」

「違うよ!悪いのは私だよ!きちんと注意受けてたのに、
大丈夫だと言い張ってやった結果なんだし?」

 綾ちゃんが手を広げて私の言葉を遮った

「大声出すと、傷に障さわるよ。それに、私もなのはが悪くないとは言っていない。
体のケアを忘れたなのはにもあるしね」

 その言葉に私は何を言うべきかわからなかった。

「だから、ごめんなさい」

「私こそ、無茶して、みんなに心配かけて」

「心配させた事を謝るなら、次からは気をつけよう」

「でも、次なんて・・・」

「あるさ、大丈夫だよ」

綾ちゃんは優しく言ってくれたけれど

「無責任なこと言わないで!」

 その言葉に私の感情が爆発した。

「もう、歩けないかもしれないんだよ!?
飛べないかもしれないんだよ!?
魔導師としてやっていけなくなって・・・
それで、みんなと離れ離れになっちゃうかもしれないんだよ!?
それなのに、大丈夫だなんて、無責任な事言わないで!!」

 荒くなった私の息が整ったのを見計らってから喋り始めた。

「やっと本音を言ってくれたよね、少しはスッキリした?」

「え?」

「言いたい事言って、内側に溜め込んだ物を吐き出して気がらくになったかなって?」

「……少しは」

 さっきの事もあり、少しすねた口調で言い切った

「疲れもそんな感じでなくなるといいんだけど。それと、確かに無責任なセリフかもしれないけれど、根拠も無しに言ったわけじゃないよ」

「え?」

「その強い思いがあればまた歩き出せると信じているでも、絶対とは言えないけれど」

「そんな事言われたって、そういう時は絶対っていうんじゃないの」

「ごめんね、こんな時どう言っていいのかわからないから」
また謝られて、返事に困ったので私は綾ちゃんに聞いてみた。

「それで、結局綾ちゃんは何しに来たの?」

「謝りに来た予定では・・・なんだろうね。帰ろうかな」

「帰るの!?」

「言いたいこと言ったしね」

「本当に何しに来たの綾ちゃん」

「予定では謝りに?」

 もう綾ちゃんてば、そういう所は変わらないんだ

「それじゃ、なのは」

「うん。またね、綾ちゃん」

 私の心は綾ちゃんが来る前よりも落ち着いていた。
もう一人でも大丈夫だろうと思う。
多分それが綾ちゃんの目的だったんじゃないかな

「あの、綾ちゃん!」

「ん、何?」

「ありがとう」

 だから、お礼の気持ちを伝えた。

「どういたしまして、私もありがとうね」

「うん」  

 多分お互いが心に有ったものを吐き出すためには必要だったのかもしれない
ありがとう綾ちゃん
 
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