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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年

作者:レゾナ
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真・四十五話 少女達の力

翌日、聖祥大付属小学校は終業式を迎え、冬休みに入る。

この冬休みを活かしてそれぞれ思い思いの休日を過ごす予定だ。

しかし、あるメンバー達は違う。

終業式に参列しながらそのあるメンバー達――――――――――なのは達は思考を止めない。

先日、なのはを襲撃してきた犯人の思惑並びに正体が未だに掴めずにいた。そしてなのはも兄から夢の話を聞こうとしているのだが、中々首を縦に振らないのだ。

というのも決まって言うのが「それはなのは自身が自分で見つけなければならん答えだ。自分なりの答えが見つかったら道場に来い」としか言われない。

(私、道場に入った事ないから行くの躊躇われるんだけどな……)

そんな事を思いながら終業式になのはは臨んでいる。

そしてフェイト達もわずか一日ではわかる事は少なかったが、少しは情報を手に入れられた。

実はなのはが襲撃されたあの時、アースラを経由してあの世界に転移した記録が残されていたのだ。

だがそこまでだった。その転移を行った人間は確かに発見されたが、彼はその時の記憶が丸っきりないのだという。

まるで、誰かに操られたかのように。操作は振り出し。また地道な作業の始まりなのだ。

対するはなのは達から少しだけ不信感を抱かれている聖。彼はこの冬休み中に決着をつけようとしている。

既に切り札は彼の手の中にある。いつでも計画は実行可能だとほくそ笑む。

(これで目障りなあいつは消える……僕が主人公だ。踏み台は原作が終わったらさっさと消えればよかったんだよ)

そんな邪な気持ちを持って冬休みを聖は迎える。

そして全。彼はこの冬休み中は出来る限り外出は控えようと思っている。

というのも彼が見た未来の映像では殆ど敵は全の家を全の姿になって燃やしている。そうやって全の居場所を次々と消し去っていっているのだ。

だからこそ、家からあまり出ないでいようと思っている。もし万が一外出したとしても家には特注の罠をズラリと仕掛けているから大丈夫だとは思うのだが、念のためというやつだ。

後は……………………敵が、いつどのタイミングで全達の前に姿を現すかだ。











そんな全を見つめる二人の少女がいた。その瞳には決意という思いがあった。















学校が冬休みに入り、それぞれは活動を開始した。

フェイト達は管理局に入り浸り、なのはを襲撃した敵の正体を探る。

それにはなのはも加わっているが、しかし聖だけはそこにはいなかった。

というのも聖自身が拒否したのだ。そこに関してはクロノからしたら正直助かっていた。

あの日以来、というより以前から聖は全の事を毛嫌いしていた。しかし今回に関しては聊か私情に駆られすぎている。

故に今この場にいたとしても全の犯行であると証明する為に調べるとしか思えなかったのだ。

だからこそ、今この場にいなくて正直よかったと思っているのだが

(だが、いかんせん……静かすぎる。嵐の前の静けさでなければいいのだが……)

しかし、クロノの予感は悪い方向で的中する。

「クロノ執務官!」

「何だ?」

「高宮嘱託魔導士が一個大隊を率いて転移されました!」

「一個大隊……?そんな大部隊を率いるような任務はない筈だが……それで、転移した場所は?」

「それが、地球でして……」

「地球……?何で……?」

「それがその…………なのはさんを襲撃したのは橘嘱託魔導士と断定されたので確保しに行くと」

「そんな事ある筈がないだろう!僕らだって今調べている最中なんだぞ!!」

「どうかしたん?」

と、クロノが声を荒げたのを見て気になったのだろう、はやて達が近くまでやってきた。

「どうかしたの、クロノ?」

「どうしたもこうしたも……」

クロノは今しがた受けた報告をそのままはやて達にも伝えた。

「何で!?」

「私たち、まだ調べてる最中なのに!!」

「それにまだ橘君が犯人やなんて証拠も出てきとらんのやで!!」

「どうしちゃったの、聖……」

「とにかく、高宮を止めに行こう。転移装置へ!」

こうして、彼らは地球へと向かった。そしてそこで衝撃的な事実を知る事になる。





そして、地球。

全宅では全が夕食の準備をしていた。

「ふふふーん♪ふふふふふっふ♪ふんふふふーん♪」

あるアニメの曲の初めの部分を鼻歌で歌いながら準備をテキパキと進める全。

「あ、野菜と卵が切れてる……買いに行かないと」

一応、まだ始めたばかりなので中断すれば何とか買いには行ける。

ただ、あまり出たくないというのも事実だ。

(まあ、〇ームア〇ーンばりの罠をいくつも仕掛けたから大丈夫だとは思うが)

正直あれはオーバーキルすぎると全は思っているが。

まあ、そんな事はさておき全は財布を持って家を出た。

家を出てから少しして、全は公園に到着する。

「公園か、懐かしいな……」

全は懐かしがりながら、公園に足を踏み入れた。あの頃から全然変わっていない。

ブランコも、滑り台も。ドームも、シーソーも。

その中で全はブランコに近づく。ここで小さい頃全はなのはに出会った。

(それが今となっては……止めよう、負のスパイラルになりそうだ)

気持ちを切り替えて公園を出ていこうとする―――――――しかし、その瞬間空間ごと切り離された感覚を全は感じ取った。

「これは……結界か?」

「そうだよ」

全の言葉に答えたのは、全の前から悠々と一個大隊を率いてきた聖だった。その中にはなぜかフェイト達がいる。

「何しに来た。そんな物騒な人たちを引き攣れて……それに、確かテスタロッサ達は先の高町襲撃事件の犯人を探っている所じゃなかったか?」

「それがわかったから来たんだよ」

「お前が犯人だったんだな、橘!」

「自作自演やったんやな、うちらを騙して!」

「この嘘つき!」

「…………は?」

フェイト達は口を開けば、全へと罵倒してくる。正直どういう事なのかというのが全の感想だった。

「なぜ俺が犯人だと断定できた?証拠を見せろ、証拠を。状況証拠じゃない、物的証拠だ」

「あるさ。これだ」

聖はそう言うと自身のデバイスに言って空中にディスプレイを投影させる。

そこには確かに全がいた。しかしその手に持っている獲物が違った。あの時、襲撃者が持っていた黒い剣だったのだ。そしてその隣にはまた全がいた。こちらは短刀を持っている。

「二人一緒にいるだろ?これが証拠だ」

「それは証拠にはならない「な、何だと!?」お前バカか?そんなの合成でもなんでもすればどうとでもなる。物的証拠とは言えない。物的証拠は不変の物でしか証明されない。そして映像は合成も編集も出来る。証拠とは言えない」

「ああ、わかってるさ」

「…………何?」

聖は切り札を確かに切ってきた。しかし、それをどうでもいいという風に考えているのが全には不思議だった。

「一応、建前上はそう言っとかないといけないしな。僕はただ……踏み台であるお前が消えればそれでいい!」

聖がそう言って手を上げると、後ろに控えていた魔導士達がそれぞれデバイスを構え、魔力球を生成する。

「お前、正気か?こんな事して何もお咎め無しになるとでも」

「なるさ。僕には神様の恩恵があるからな!!」

そう言ってあげていた手を振り下ろす聖。それを合図に魔導士達は魔力球を発射する。

「くそっ!!」

全はシンを間一髪で起動し、何とか逃れ奇襲を仕掛けようとする。が

「いいのか、こっちにはフェイト達もいるんだぞ?」

「くっ!?」

そう、聖はそのためにフェイト達を自分たちの前に配置しているのだ。

「さあ、これで終わりさ………………踏み台は踏み台らしく、さっさと消えろ!!!!」

何度も何度も捌く事は出来ず、どんどん追いつめられる全。そして一つの魔力球が当たる

「がっ!?」

「死ねぇ、踏み台風情が!!」

それを皮切りにどんどん打ちまくる魔導士達。一頻り撃つと辺りに土埃が立つ。

「さあ、これで終わりだな…………何?」

眼を凝らし土埃の中に沈む全を見ようとする聖。しかし、そこには倒れている全はいなかった。

いや、尻もちはついているがそれでもダメージを受けているとは思えなかった。

だが、聖が驚いたのはそんな全を守るように立っている二人の存在だった。

「あ、アリサ……それに、すずか……?」

そう、そこにいたのはアリサとすずかだったのだ。

私服を着ているので、散歩にでも来ていたのだろうかと聖は思うがだがここは結界の中。魔導士でない二人が入れるはずがない。

しかし、二人は確かにいる。それも全を守るように。

「な、何で二人がいるのかわからないけど。でも、そいつを守るのはおかしいんじゃないか?そいつはなのはを襲った奴で」

聖がそう言って全がどれだけ悪い奴なのかというのを説明しようとするが

「悪いけど聖。あたし達、もう惑わされたりしないから」

「うん、()()()()()()()()()()()()()。もう、この掴んだ手は離したくないの」

「何を言って……」

二人の背中を見ながら全は呆ける。彼女達の言っている事が分からなかった。アリサ達も記憶操作を受けている筈だというのに。

それに気づいたのかアリサが振り向く。

「大丈夫。あたし達は絶対に全の事、忘れないから。もう絶対に」

そう言って全の手を優しく包むアリサ。と、その時全は気づいた。彼女達の腰に私服には似合わない剣があったのだ。

〈あれは……まさか、お前達なのか……!?〉

全の心の中で真耶が珍しく驚きの声を上げる。

「ええ、そうよ。()()さん」

「えっ!?な、何で真耶の事を、それに今真耶の声に……」

「ええ、聞こえてるわ。あたしもすずかも」

「もう、私たちは守られるだけの存在じゃないから」

全の手を包んでいたアリサはゆっくりと立ち上がりすずかに並び立つ。

二人はそれぞれ顔を見ると首を縦に振り、それぞれ腰に差している剣を抜き放つ。アリサは炎を象ったかのような赤い剣。すずかはレイピアを。

次の瞬間、全は今までとは比べられない位の驚きに襲われる事になる。

「「我らの声に耳を傾けよ―――――――」」

「その身を焦がす事能わず、またその魂を蝕む事能わず―――――――なぜならばその身と魂は、清浄なる太陽と共にあり!真実を司る者!」

「その身は消え去る事能わず、またその魂を汚す事能わず―――――――なぜならばその身と魂は、清らかなる闇の中の光にあり!嘘を司る者!」











「応えよ!太陽の神!アーポロ!!」

「応えよ!月の女神!ルナーラ!!」















それは、真耶にとって旧友との再会でもあった。 
 

 
後書き
中途半端ですがここまで。

アリサ達も神憑となりました~。

……はい、きちんと次回説明しますんで。ちょっと待っててくださいね。
後、フェイト達がなぜ二人ずついるのかもきちんと次回判明しますので少々お待ちを。

分からないかもしれないので一応補足を。真実をと言っていたのがアリサで太陽の神を宿しています。

嘘をと言っていたのがすずかでルナーラを宿しています。

後、もう一つ伏線を入れております。ヒントは序盤。 
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