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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第7章 大魔闘演武編
  切り札

一方・・・


「はぁ・・はぁ・・・!!!」

「どうした?先程の勢いはどこにいった?」

コブラは、キナナを片腕で抱えながら、
岩のドラゴンの猛攻をかわし続けていた。

「エリック、ごめんなさい・・・私がいるせいで・・・」

「んなもん、関係ねぇ!!どんな事があっても、お前を守る!!!
 そして奴も倒す!!!!」

罪悪感を感じているキナナにコブラはそう言う。

「(とは、言うが・・・実際には、これは倒せるかどうか怪しい・・・。)」

コブラは心の中でそう思ってしまうのだった。


ドーーーン!!!


「あぁ?」

別の所からの爆発がコブラとキナナの近くで起きた。

「(・・・ぬぅ・・・。)」

「(誰かいるみてぇだな。)」

心の声が聞こえるようになったコブラはそう言う。

「無駄な事だ。我が体は全身が霧、毒の霧だ。」

「・・・相性・・・悪すぎる・・・。」

そこに見えた光景は、全身が紫色の霧でドラゴンの姿をしたモノと、
それに戦う男が1人いた。剣咬の虎(セイバートゥース)のガルーザである。

「(・・・マスターの・・・命令で・・・ドラゴン・・・相手・・・する・・・
  だが・・・ドラゴン・・・予想以上に・・・強い・・・。)」

ガルーザは心の中でそう思うのだった。

「終わらせてやる。」

「!」

「はぁぁぁっ!!!」

霧のドラゴンは、口から紫色のブレスを放った。

「(・・・これ・・・恐らく・・・毒・・・!)」

ガルーザは危険を察知したが、かわすのが間に合わない。

「(・・・無念・・・!)」

ガルーザは諦めかけていた。


スウウゥゥゥゥゥゥッ!!!!


「!?」

「何!!?」

霧のドラゴンの放ったブレスは、
ガルーザの方へは行かず、別の方へ行った。

「うめぇぜ、こりゃ・・・!」

ブレスは全て、コブラが食ったのだった。

「我がブレスを、食っただと!!?」

霧のドラゴンは驚きを隠せなかった。

「すごい・・・。」

キナナも驚いていた。

「おい。」

「!」

コブラはガルーザに声をかけた。

「本当だったら、倒す相手を変えるなんてしたくねえが、
 今回は別だ。そいつの相手は俺がする。」

「・・・・・・。」

「代わりに、お前はあいつの相手をしろ。」

コブラは岩のドラゴンに指をさす。

「おい貴様!一体何をやっている!!!」

「やかましいわ!!!!」

2頭のドラゴンが喧嘩しだした。

「お前もそいつよりこいつの方が相性良いだろ?
 岩の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)で、滅神魔導士(ゴットスレイヤー)。」

「・・・何故・・・知ってる・・・。」

「俺は耳がいいもんでな。」

「・・・・・・・・・・・・・・・。」




























「・・・いいだろう・・・変わってやる・・・。」

「そりゃども。」

互いに相手を変える事を了承した。

「キナナ。」

「!」

「しっかり捕まってろよ。」

「・・・うん!!!」

「行くぜ!!!」
































一方、ダブルコージは・・・



「おい!」

「前回に続いて、またこれか!!」

「だから何を言っている?」

「こっちの事・・・・・・・・・取りあえず・・・」

「「お前を倒す!!!!」」

俺はその白いドラゴンに、過去の俺は全身刃のドラゴンに向かって行く。

「光竜の鉄拳!!!!」

俺は光速の速さで奴に向かい、光を纏った拳を放つ。

「無駄だ!!!!」


シュイン・・・!!!


「っ!!」

俺の攻撃は奴には当たらなかった。
いつの間にか、俺の背後に奴がいる状態になっていた。

「はぁぁっ!!!!」

「おおっと!!!」

俺は何とか攻撃をかわした。





「ぬおおおおっ!!!」

「このぉぉぉっ!!!闇竜の鉄拳!!!!」

過去のコージは、闇を纏った拳で、ブレイブの突撃に対抗した。


ガッヂン!!!!!


拳と刃が激突した。

「ふん!!!!」

「っ!!!」

しかし、やはり力はドラゴンであるブレイブの方が上であった。
過去のコージは少し飛ばされたが、体勢を立て直す。

「喰らうがいい!!!」

ブレイブは1つの刃を飛ばして来た。

「なんのぉっ!!」

過去のコージは、闇を纏った拳でそれを払う。

「ぬおおおおおおっ!!!!」

ブレイブはまたも、過去のコージに向かって、突撃して来た。

「闇の巨手!!!!」

過去のコージは突撃してくるブレイブを、闇の巨手で、
顔を、ブレイブの刃で斬られないように二本指で掴み、ジャンプした。

「俺の刃で斬れなかっただと!!?」

「いくら鋭い刃でも、鋭くない所触れば安全だ!!」

ブレイブは驚いてそう言い、
過去のコージにブレイブに向かってそう言う。














「っ!!ぐっ!!!」

俺は奴の空間攻撃を何とかかわし続けていた。
奴は腕以外は動かさず、腕は俺に当たるように空間を作り、
それに向かって腕を伸ばして攻撃してくるのだった。

「はぁ、はぁ、はぁ・・・!!!」

「ちょこまかとしつこいな。」

しかしかわすだけで、奴に攻撃が当たらない。

「今のままじゃあ、無理って事はわかった。
 だったらな。」

「あ?」

「これを使うまでだ!!!」

俺はアレを発動した。

「はああああぁぁぁぁっ!!!!」

「!!」

「混沌モード・・・100%!!!!」

俺は混沌モードを最大に、発動させた。

「行くぜぇぇぇぇっ!!!!」

俺は奴に向かって突っ込んで行く。

「無駄だ!!我が空間は絶対だ!!!!」

「やってみないとわからねえだろ!!!!」

俺はある事を行う事にした。

「行くぞぉぉぉぉっ!!!」

俺は奴の顔面へ向かって突撃して行く。

「無駄だと、理解できぬか!!!」

「と!」

「!?」

だが俺はすぐに、奴の顔の近くで止まった。

「フラッシュ!!!!」

俺は手か指から光を出す。


ビィィィィィィ!!!!


「ぐわあああっ!!!!」

「今だ!!!」

俺はこのチャンスを逃さなかった。

「混沌竜の鉄拳!!!!」

俺は光と闇を纏った拳で、殴った。



ズッドォォォォォォン!!!!



「ぐおおおおおおおおっ!!!!」

「よし!!!」

ようやく攻撃が当たった!!!!

「(恐らく・・・こいつは目で、俺の目の前に空間を作り出す事ができるんだ。
 つまり、見えなければ、さすがに空間を出せない!!!!)」

俺は心の中でそう思うのだった。

「(そして今の内に・・・)」

「おのれぇぇぇっ!!!よくもやってくれたな!!!!」

奴は怒り、俺に向かって攻撃して来た。

「おおっと!!!」

「無駄だあぁぁぁっ!!!!」

奴はかわされた攻撃を空間魔法で、確実に当てて来た。


ドン!!!


「ごぁ・・・なんてね。」

「!?」


ボォン!!!


「何!!?これは・・・!!?」

「混沌竜の咆哮!!!!」


ズドーーーーーーーーーーーーン!!!!!


「ぬああああああああっ!!!!」

「残念だったな。」

俺は奴に向かってそう言う。さっきの俺はすぐに作った闇分身であった。
闇分身を作ってすぐに俺は奴の体の近くに隠れ、
タイミングを計っていたのだった。

「人間を舐め過ぎだよ。」

「ふざけおってぇぇぇぇぇっ!!!!舐めるな人間!!!!
 我がその気になれば、この様な事だってできる!!!!!」

奴はそう言うと、魔方陣のようなモノを自分を囲む様に出した。

「我がその気になれば、我が範囲に空間を全体に作り出せれる!!!!
 貴様の攻撃を通す事はできない!!!!
 さらに!!!!我が攻撃すれば、貴様に当たる様にできている!!!!
 これで我は、無敵だ!!!!!」

奴は大声でそう言うのだった。

「・・・確かに、間違ってないな・・・でもな・・・」

「?」

「一応、方法はなくもないよ。それには・・・」

俺は・・・とっておきの切り札を使う事にした。

「うおおおおおおおおおっ!!!!!!!」

とっておきの切り札・・・それは・・・





























































一方、ラクサスの方では・・・


「ラクサスさん!!!!」

「おう!!!!」

ウェンディは補助魔法で、ラクサスを援護した。
そしてラクサスはジルコニスに向かって、雷を放った。

「ぬぐぅ!!!」

ジルコニスは雷の魔法を受けた。

「小型は俺達でくい止めるんだ!!」

フリードの指示に、ビックスロー、エバーグリーン、
ミラはここにやって来た小型のドラゴンの相手をする。

「ギャー!!」

「こいつ等、硬ェ・・・・・・。」

小型のドラゴンの防御力の高さにビックスローはそう言う。

「それにしても・・・さっき一瞬、“未来”が見えたような・・・」

「アンタも?」

ミラの言葉にエバーグリーンがそう言う。
その未来は・・・実はある1人の人物によって起こした
1分間の時の巻き戻しとは・・・誰も思わない・・・・・・。
そしてそれは・・・その人物の大きな代償があるとも知らずに・・・。

「シャルルの力か!?」

リリーはシャルルに尋ねる。

「私の力じゃないわ。」

シャルルはそう言う。

「オイラでもないよ!!」

「それは知ってる。」

ハッピーの言葉にシャルルはそう言う。

「でも・・・今はそれより・・・」

「はぁ・・・はぁ・・・。」

「未来ルーシィ・・・。」

ハッピー達の近くには倒れている未来のルーシィがいる。
今の未来のルーシィは最悪の状態である。

「やっぱり・・・あの時のローグに受けた傷が原因ね。」

未来のルーシィの状態にシャルルがそう言う。

「つうか本当にそいつが未来から来たルーシィなのか?」

「確かにね・・・・・・。」

ビックスローとエバーグリーンがそう言う。

「姫・・・ここは魔導士達に任せて引きましょう。」

「護衛します。」

ヒスイ姫の安全の為、アルカディオスはこの場を引こうとしており、
ユキノはそれの護衛を行おうとしていた。

「・・・・・・いいえ・・・ここに居させてください・・・
 私には、見守る義務があります。」

ヒスイ姫は怯えているが、ここに残る事を決めた。

「「皆ーーーーーーーっ!!!!」」

「ルーシィ様!!!!」

「ミント!!!!」

ジルコニスに飛ばされたルーシィと、
それを追いかけて、さらに過去のルーシィに頼まれた本を
届けに行ったミントがここに戻って来た。

「ルーシィ!!?」

「じゃあ、こっちのルーシィは・・・」

「だから未来から来たルーシィだってば!!!」

ルーシィの存在に驚くエバーグリーンに、
過去のルーシィを見てそう言ったビックスルーに対して、
ハッピーがそう言う。

「!?ちょっと、大丈夫なの!!?」

「未来ルーシィ!!!」

未来のルーシィの容体を見て驚くルーシィとミント。

「ミントは、これを!!!」

「わかった!!!!」

ルーシィはミントに、未来のルーシィがミントに私は本を渡した。
ミントは急いで、ヒスイ姫達の元へ行った。

「これ見て!!!!」

「?何ですか、これは・・・?」

「未来のルーシィのメモ帳!!」

「未来のルーシィの?」

「ええっと・・・このページ!!!」

ミントはメモ帳を開き、あるページに書かれている事を見せた。

「しっかりして!!!!」

ルーシィは未来のルーシィにより、声をかける。

「よかった・・・無事みたいね・・・」

「無事じゃないでしょう!!!!あんたはこんな怪我をして・・・!!!!」

「もし・・・あそこで、あんたが死んだら・・・あたしまで、いなくなし・・・
 扉は、閉めれなかった・・・かもしれない・・・じゃない・・・?
 あたしが、死んでも・・・あんたは大丈夫・・・この未来を、
 変えられるのは・・・この時代の人、だけ・・・だから・・・。」

「・・・あんた・・・。」

「メモ帳・・・見たんなら、わかるでしょ・・・?
 次を、どうる、か・・・!!」

「・・・・・・。」

未来のルーシィの言葉にルーシィは無言で頷く。

「このページ?」

「そう!!!!」

「『万が一、この時代において、(エクリプス)が破壊された場合、
 未来において(エクリプス)は存在しない。
 連鎖的にあたし達の存在は消える。』」

ユキノがページに書いていた内容を読んだ。

「これはどういう事だ?」

理解できない、アルカディオス。

「つまり今、この時代で(エクリプス)が破壊されたとするでしょ?
 すると未来は『(エクリプス)が破壊された未来』に塗り変えられる。
 未来に(エクリプス)が存在しなければ、
 ローグはこの時代へ来る手段がない。」

ルーシィはそう説明をする。

「そうか・・・ローグが未来から来なければ、
 この世界は本来の歴史に戻るハズ。」

ルーシィの説明にリリーがそう言う。

「しかし・・・すでに起きてしまった事を止められるのでしょうか?」

ヒスイ姫がそう尋ねる。

「うまくいけば、ドラゴンもローグもこの時代から消える!!」

「やってみる価値はあるわ。」

ハッピーとシャルルがそう言う。

「でも・・・それって未来のルーシィやコージも・・・」

「いいのよ・・・そんなの・・・あたしも・・・コージ君も・・・
 それを、承知で・・・わかってる、から・・・・・・」

ミントの言葉に未来のルーシィがそう言ってきた。

「しかし大きな問題が1つ・・・
 この巨大な建造物をどうやって、破壊するかだ。」

アルカディオスはエクリプスの扉を見てそう言う。

「ありったけの魔力をぶつけるしかないわね!!!!」

「はい!!!!」

ルーシィとユキノがエクリプスの扉の破壊を行おうとした。

「開け!」

「十二門の扉!」

「「ゾディアック!!!!」」

2人はエクリプスの扉を閉めた時の12の星霊達を呼び、
エクリプスの扉を破壊する事にした。
星霊達は身体に光を纏い、エクリプスの扉へ突撃するように行った。


シュイン、シュイ、シュイ!!!


「何!?」

「どうなってるの!?」

星霊達の攻撃は通らず、それぞれが別の場所へ移動されていた。

「あの白いドラゴン・・・
 エクリプスを壊さない為に、エクリプスの周辺に空間を作ったのか!!」

アルカディオスがそう言う。

「それって、あの白いドラゴンをどうにかしないといけないって事!?」

ミントが大声でそう言う。

「しかもそれだけではない・・・このエクリプスは、
 魔力耐性の高いマグナニウム合金を使っている。
 簡単に破壊など・・・」

「でも、それでも・・・・・・!!!!」

ルーシィは諦めなかった。


ドッゴォォォォン!!!


「な、何!?」

「皆、アレ見て!!!!」

ミントが指をさす。そこには、あのワードロンが倒れていた。

「ぐぬぅぅぅ・・・!!!」

「あれ!?あいつなんでここに!!?」

ハッピーは驚いてそう言う。

「コージはうまく出てたのか?」

「でも姿が見えないわ。」

リリーの言葉にシャルルがそう言う。


ドドォォン!!!


「ぬあああ・・・!!!」

「今度は全身刃のドラゴン!!!」

さらには、ブレイブも倒れていた。

「みんな、あっち見て!!!!」

シャルルが指をさす。1つの大きな空間が開いていた。

「どうやら、戻って来れたぜ。」

そこから現れたのは、未来のコージである。

「しっかし・・・まさかそんなのを、過去の俺が使えるとはな・・・。」

未来のコージは後ろを振り向いて、そう言う。

「まさか・・・そんな切り札があったなんて・・・」



















































































「ドラゴンになるなんて。」

今のコージは、人間の姿をしてなかった。
半分白で半分黒色のドラゴンの姿をしていた。
当然のごとく、ルーシィ達はこれに驚いていた。






















「そうさ・・・これが、俺の切り札だ!!!!」 
 

 
後書き
どうも、白鋼です。
遂に今日・・・原作の方は最終回を向かてしまいました・・・
でも、この小説・・・続けます。
そして今回、コージ、ドラゴンに変身!!!
かなり前からそう言う設定を考えていました。
まさかアクロノギアもできるとは思いませんでしたが、
コージの場合は、実は体の構造に秘密があります。
いずれ、コージの過去の事も出す予定です。
それと、『TEN DORAGON』で
ドラゴンの数を1頭増やして、11頭にしました。
後で、ガルーザの分を忘れていた事に気づきました。
本当に申し訳ございません・・・。
次回、遂に決着の時です。お楽しみに!!! 
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