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ハイスクールD×D 異界黙示録の機晶神

作者: 革命者
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第四章:停止教室のヴァンパイア/転螺拳の火在輪
  Change5:語る兵士~A changing fate~

ギャスパー更生?作戦から数日が立った。

実はあれから匙の神 器(セイクリッドギア)の能力を聴いてギャスパーの力を制御しつつなるべく停める対象を限定的に絞れるようにしていたのだ。

内容はイッセーがばれボールを投げてそのボールをギャスパーが停めるという修行だ。

さっき言った通り匙の協力能力のコントロールの修行は順調に進んでいた。

そして今度は対人関係の修行でリアス部長の提案でアーシアと同行する形で実際に現地で悪魔家業をしてみることにしていたのだが…。

「ギャスパー、出てきてちょうだい。無理に仕事に同行させた私が悪かったわ」

『いやですぅぅぅぅ!!』

この考えが裏目に出てしまい対人関係がより言いそう悪化してしまった。

ギャスパー事態に非があるのではなく、アーシアのお得意さんがギャスパーに興奮して触ろうとしてそのきっかけで案の定ギャスパーの能力が暴発、迷惑をかけてしまった。

「眷属の誰かと一緒に仕事をすれば何か良い方向に変わると思ったのだけれど…」

『ふぇええええええぇぇぇぇぇえええんっっ!』

リアス部長が必死に謝罪をし説得を続けるが一向に泣き止む気配がない。

正直ギャスパー自身の抱えている問題がイレギュラーすぎてかなり苦戦している。

とりあえず昨晩イッセーの家に訪問しリアス部長からギャスパーのことに関する経緯や過去を教えてもらった。

ギャスパーは吸血鬼の中でもかなり名門の家の生まれらしいが、母親が人間なため生まれたハーフだったため純血ではなかった。

しかも俺が予測していた通り吸血鬼は血統などの時代遅れの考えを深く重視するらしく実の親兄弟にですらギャスパーを軽視し、侮蔑してきたと言う。

しかも兄弟や親よりもたぐいまれな吸血鬼としての才能、そして神器停 止 世 界 の 邪 眼(フォービトゥン・バロール・ビュー)を持ち合わせたため嫉妬、そして恐怖から友達もほとんどできていなかったらしい。

そして親に家を追い出されそしてヴァンパイアハンターに襲われたところをリアス部長が救ったらしい。

それにしてもこんな世界にでも貴族思考の被害者に会うとはな。

結局どこに行っても貴族は好きになれん。

『ぼ、僕は・・・こんな能力なんていらない! だ、だって皆停まっちゃうんだ!皆、僕を嫌がる!僕だって嫌だ!僕を救ってくれた人や仲良くしてくれる人が止まった顔なんて見たくないんだ!!』

「困ったわ・・・。この子をまた引きこもらせるなんて・・・・・・『王』失格ね・・・・」

正直この問題はリアス部長やギャスパーに原因は全くない。

これは古い考えと不要な傲慢そして時代が生み出したものだ。

俺が何とかしてみるか…。

「リアス部長。ここは俺に任せてください」

「シン?」

「リアス部長はもうそろそろ三大勢力の会談の打ち合わせはあるのでしょう?」

「そうだけど…」

「いいですからここは俺に任せてください。なぁに大丈夫ですよ、ここにはイッセーやアーシア、羽衣がいます。それにリアス部長は今自分に与えられた役割(ロール)をやるべきです」

「そうですよ、部長!!ここは俺たちに任せてください」

「はい、ここには頼れるお方が沢山います」

「それに妾の長年得た知識も役に立つはすじゃ」

まあ、俺がだめでもイッセーなら何とかしてくれるような気がするからな。

「・・・・分かったわ。みんなギャスパーをお願いね」

「「「「はい、(リアス)部長」」」」

そしてリアス部長は心配そうにギャスパーの部屋を一瞥すると、魔法陣で転移していった。

「で、そうするのじゃ?シンよ」

「まあ、任せな。それと今から俺が話すことは特にイッセーやアーシアも重要な話になるから二人も聞いていてくれよ」

「わかったぜ」

「はい、シンさん」

こうして俺たちはギャスパーが泣き止むのを待ち俺は扉の前に座った。




―○●●●●○―





あれから数分ようやくなきやんでこの辺りが静かになった。

俺――兵藤一誠はシンを見守っていた。

シンが任せてほしいといったので俺、アーシア、ゼノヴィア、小猫ちゃん、羽衣はシンに期待を抱きながら見守っている。

「ギャスパー、シンだ。頼む少しだけでいい、少しだけ扉を開けてくれ。絶対に外に出したりしない」

「うえ?」

「お前と話がしたい。だからまともに会話できるように扉を開けてはくれないか?」

「うぅぅ…… 本当ですか…?」

「ああ。ほんの少しでいい」

シンの優しい問いかけのお陰か、少しだけ扉が開いた。

「話って何ですか?」

「まあ話を聞いてくれ。お前言っていたなお前自身の持っている力がいらないと」

「は、はい」

「それとお前は自分自身の力が怖いそうも思っているな」

「そうです。こんな力今はまだ僕の周りだけで済んでいます。ですがいずれこの力が大きくなり関係ない人たちまで巻き込むと考えると怖くて仕方ないんです…」

シンは一体何を聴こうとしているんだ?

「それはいいことだ」

「え?」

「「「「「――ッ?」」」」」

この場にいる全員がシンの予想外すぎる返答に驚きを隠せなかった。

そしてシンは続けて語る。

「自身の力を恐れているこれは自分の力の恐ろしさと危険性を十分理解している」

シンは一体ないが言いたいんだ?

そしてギャスパーが話し始めた。

「先輩は…シン先輩は自分の力が怖いんですか?」

「そうだな怖いさ、自分の力が、簡単に人間を殺せたりやろうとすれば町を一瞬で消し飛ばせるこの力が。だが――――」

するとシンがいつもの日常では見せない真剣な表情になりながら続きを話す。

「―――怖いと思ったのはこの力を得てからかなり後だったがな。」

「どうゆうことですか?」

「俺はなこの力を得てからそのかなり後も出自分の力に愚かに酔いしれていたんだ」

「え……」

シンは表情をまるで誰かを恨んでいるような表情に変えながら話す。

「最初はな、俺もイッセーと同じただの一般人だったんだ」

「そうなんですか?」

するとギャスパーが扉から少し体を出してきた。

「ああ、だがある時俺にこの戦いの道に進む羽目になった出来事があってな。最初はただ家族を助けたいがために力を得て戦いの道に身を投じたんだ」

シンも最初は俺と同じだったってことなのか!?

「だが消して綺麗とは呼べない戦いだった。当然人も殺した。だが最初はまだ使命という名目で戦っていたんだ。だが俺は戦いを重ねていくうちに持ってはいけない感覚を得てしまったんだ」

さらにシンの表情が深くなった。

「俺は人を殺すことにためらいや情を一切持たなくなりそして…”人を殺すこといわば戦いに快楽を得てしまったんだ」

「え!?」

この場の全員が驚愕の表情を見せた。

だ、だって!あの学園でも人にやさしく冷静で何より争いを好まないシンが人殺しと戦いに快楽を持っていたなんて!!

「なんで、そうなったんですか!!??」

ギャスパーが聞き返す。

「戦いを続けていくうちに殺しが日常の一部になってきてな、しかもその時の俺は戦いしかなかった。言い訳はあまりしたくないんだがあの時の自分は殺す以外の楽しみ以外の感情以外なかったんだ」

シンは顔を下に向けた。

しかもこれは俺の勝手な思い違いかもしれないけど、どこかシンの声音が悲しそうに震えているように聞こえた。

「まあ、だがある事件がきっかけでッそんな感情が一切なくなり、自分の力の大きさとその責任を知り今の俺がいるんだ」

シンの力の真実の一端……。

実は一回ライザーの件以降眷属のみんなでシンの力について議論したことがある。

その時はシンは鍛錬の果てに強くなった、ということで決着がついたが、まさかこんな過去を持っていたなんて……。

「だからギャスパー、お前は大きな力を持つにふさわしい心構えを持っているんだ。自身の力を己の欲求にしよせず仲間を守るために自らを孤独にする、だからお前は大きな力を持つ存在として決して間違っていないんだ」

「シン先輩…」

気づけばギャスパーは完全に部屋から出ていてシンの目の前に座っていた。

そしてギャスパーの変化を見たシンはさっきの表情から一変優しい微笑みを浮かべながらギャスパーの頭をなでていた。

「すまないな。こんなくらい話をしてしまって。だがこれでお前がいい方向に変わってくれるなら、俺は満足だ」

案だけ心を閉ざしてギャスパーを部屋に出すなんて……。

さすがシンだな。

「みんなもすまないな、こんなくらい話をしてしまって。だがこれを言っとかないとイッセーとギャスパーの将来が危うくなる可能性があったからな」

「なんかわりぃな、全部お前に任せて…」

「別に、俺がやりたいからやったことだ。できれば俺みたいな”咎人”は増えていくのは嫌だからな」

そして、シンはそのまま立ち上がり帰ろうとする。

俺はシンとの付き合いはあまり長くはないが、学校ではよく話すしよく俺たちが変態行為に走った時に止めてくれる。

俺にとってはもう友人…いや親友に等しい存在だ…だけど―――。

シンについて俺は何も理解できてないんだ。

「さてと、俺は役目を終えた。あとはお前の心のしだいだ」

だけどまだ理解できなくていい。

いずれシンから自分を話してくれる時まで。

「そうだ、もしギャスパーの話し相手がイッセーなら『時間停止なんて女の子の下着が見放題な能力だぜ!!うらやましいぜ!!』なんていうかもな」

「ちょッ!?なんでわかったんだ!!」

「イッセーさん…そんなことを考えていたんですか?それな私のものを……」

「イッセーは相変わらずだのぅ。フフフッ」

「イッセー先輩もすごいですね!!僕も見習いたいと思いますぅ!!」

って!!せっかく人が真剣に悩んでいたのに!!

まあ、シンがこんなことを言えるなら大丈夫だろうな。

「くっ!!シンお前爆弾を投下してどうするんだよ!!今日こそお前を倒してやる!!」

「フッ、出来るものならやってみろ。イッセー」

こうして俺はばか騒ぎをしてそして四人で一緒に帰路についた。








―○●●●●○―







「さあ、こちらの準備は整った。あとはあの忌々しい偽りを倒すだけだわ」

カテレアは山奥の施設で準備を終えていた。

『どうやら決行の予定は決まったようですなカテレア殿』

「あらR殿どうしましたか?」

カテレアがいる一室に仮面を正体不明のRが入室していた。

『いやあの他の様子を見たかっただけですよ。アラクネの力を得たあなたの様子をね』

「そうなんですか?私はいたって大丈夫ですよ。このアラクネを得てからむしろ自分の力が上がり心地よいくらいです」

『それは良かった』

「まさかあの大きな力を持った鎧がこのような美しい装飾品に変わるとは、まさに真なる魔王の私にふさわしいものですね」

カテレアは自分の首に着けている紫と黄土色の模様が入った蜘蛛形のペンダントを愛でるようになでる。

するとカテレアはRに話しかける。

「そういえばあなたに耳に挟んでおきたいことがあります」

『ほう、その情報は何ですか?』

「実は、悪魔側に正体不明な存在がいましてね。つい数日前、堕天使の幹部コカビエルをそのものが一人で倒したそうですわ」

『それは興味深い情報ですな』

「映像は一つしか在りませんがこれを……」

カテレアは魔法陣を展開するとシンとコカビエルが戦っている映像が流れている。

するとRのまとっている雰囲気が急に変わった。

そして映像が終わり、カテレアはRの変化に気づく。

「どうしました?この映像に心当たりがあるのですか?」

カテレアの質問にRは少し遅れながら答える。

『いえ、ただ見たことあるような、ないような力だったのでね。少々見入ってしまっただけだ』

「ならよいのですが…。それと例の装備、あれで本当に魔王を一撃で屠れるのですか?」

『ええ、あれは一撃必殺の力です。どんなに強大な存在でもこの『裁きの鉄杭』一度放たれたら必ず相手を屠ることができましょう』

「信頼していますよ、まあこれで屠れなくとも私にはアラクネがありますからね」

『では戦火を期待していますよ、カテレア殿』

「はい。私は計画の段取りがあるのでこれで……」

カテレアは部屋を去った。

『まさか、あの者までこちらに来ているとは』

Rは先ほど流れた映像を脳裏で何度も再生する。

『だが、今度はこちらが目的を果たさせてもらおう。この世界から人間を糧としかみなしていない異形を排除する大義と我々に二度目の生を与えたあの者の目的のためにのためにな』

そしてRは上を向き言い放つ。

『――――革命の悪魔(レボル・バルバトス)――――』
















 
 

 
後書き
どうも革命者です。

すみませんまた更新が大幅に遅れてしましました。
これでも仕事の合間に執筆していたのですがなかなか進まずこの状況です。

ですが失踪はしないのでこれからも応援よろしくお願いします。 
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