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SAO~円卓の騎士達~

作者:エニグマ
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第十五話 現場に残された物

~キリト side~

人混みの中から出てきた女性プレイヤーは、ヨルコという名前だった。

ヨルコ「実は、私、あの人と知り合いでして、今日は一緒に食事しに来てたんです。」
アスナ「結構親しい仲なんですね。」
ヨルコ「はい。 元々私たちは同じギルドのメンバーでしたから。 で、今日は先程も言った通り食事しに来たんですけど、人混みではぐれてしまって、それで探し回ってたら彼があの状態で。」
キリト「その時、窓に怪しい人影とか見なかったか?」
ヨルコ「いえ。」

その後、他にも色々と聞いたが、あまり有力な情報は得られなかった。

キリト「さて、次はコレだな。」

そう言って現場で回収した武器をストレージから出す。

キリト「フレンドに鑑定スキル持ってる奴いる?」
アスナ「いるけど、その子鍛冶屋だから、この時間帯は忙しくて無理だと思うわ。」
キリト「じゃあ、エギルでいいか。」
アスナ「え、でも、この時間は雑貨屋も忙しいんじゃ。」
キリト「知らん。」

そう言ってエギルにメールを送る。


そして五十層、アルゲート。
エギルの雑貨屋にて、

キリト「よぉ、来たぞ。」
エギル「客じゃない奴にいらっしゃいませは言わん。」
アスナ「すいません、エギルさん。 よろしくお願いします。」
エギル「おう! 任せときな!」
・・・
エギル「圏内でHP全損だと!?」
キリト「そう、容疑者不明、動機も不明。 残されてたのはこのロープと武器だけ。」
エギル「そりゃまあ、何とも推理小説みたいな展開で。」
キリト「でだ。 このロープと武器の解析を頼みたい。 っていってもロープにはこれっぽっちも期待してないが。」
エギル「ロープはNPCショップで普通に買える奴だな。 耐久値はかなり少なくなってるが。  んで、武器は、、プレイヤーメイドだな。 作成者はグリムロック、聞かない名前だな。 武器の名前は[ギルティーソーン]、罪の茨ってとこか。」
キリト「作成者が分かりゃあ十分だ。」
アスナ「そう、じゃあ作成者はキリト君が調べてね。」
キリト「普通は二人共調べるだろ。」
アスナ「私は団長に報告しなくちゃいけないし、明日も休むって言わなくちゃいけないし、その他のギルドの仕事を先に終わらせなきゃいけないし。」
キリト「あー、はいはい。 分かりました。こっちで調べておきますんで、どーぞ安心してギルドの仕事をしててください。」
アスナ「じゃあ、お先に。」

そう言ってアスナは先に帰っていった。
そして、俺もギルドに帰ろうとして転移門に入って出てきたら、
聖龍連合に囲まれた。

キリト「はぁ、何の用?」
シュミット「今日、圏内でHPの全損事件が有ったと言うのは本当か?」
キリト「本当だがそれがどうした? アンタも関係者か?」
シュミット「お前には関係ないことだ。」
キリト「うわ、感じ悪っ。」
シュミット「それと、お前が現場で回収した武器を貰おうか。」
キリト「やだ、と言ったら?」
シュミット「このままギルドに帰れないだけだ。」
アーサー「ほう。 それはどういう事か詳しく説明して貰いたいね。」
シュミット「なっ!!?」

シュミットが後ろを振り返るとアーサーが居た。
大分、お怒りのようだ。

アーサー「ウチの副団長にこんな事しておいてタダで帰れると思うなよ。」
シュミット「わ、分かった。 俺が悪かった。 転移!!」

シュミットとその取り巻きは転移して消えた。

アーサー「あの野郎、ただで帰さないって言ったのに逃げやがって。 で、どういう事だ?キリト。」
キリト「帰ってから説明する。」

そして、今日の事を全員に説明すると、

アーサー「どう思う? 軍師殿。」
シンタロー「なんで二つ名で呼ぶんだよ。 まぁ、分かってることが少なすぎるな。 その目撃者にシュミットとグリムロックについて聞いてみるしか無いだろ。」
キリト「元からそのつもりだ。」
アーサー「今からでも聖龍連合に行って、シュミット尋問してみるか? 拷問でも良いけど。」
ユージオ「流石にそれはやり過ぎ。」
アリス「そんなことしたら、ギルドの定例会で指摘されるに決まってます。」
アーサー「は? 向こうから売ってきた喧嘩だ。 買って何が悪い。」
キリト「喧嘩は売ってないだろ。 少なくとも失礼な奴ではあったけど。」
シンタロー「何にせよ、気を付けろよ。」
キリト「分かってる。」

~side out~ 
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