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戦姫絶唱シンフォギア~海神の槍~

作者:紡ぐ風
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EPISODE2.戦うための刃

「キョウヤ・タカナリさん。あなたを、特異災害対策機動本部二課まで連行します。」
「この、、チクショウがぁぁぁ!」
キョウヤは叫ぶが、複数の黒服がキョウヤを取り押さえ車の中に詰め込み、移送を開始した。


「俺をどこへ連れて行き、どうするつもりだ?やっぱり犯罪者として裁くのか?そりゃあそうだよな。何せ個人的にシンフォギアを扱っていて尚且つあんた達との交渉に応じなかった。大体、凶器準備集合罪辺りか?」
キョウヤは車の中でぼやく。すると、
「大丈夫ですよ。そんなに固くならないで下さい。翼さんも、口ではあんな風に言いましたが、実はもう一人のシンフォギアの装者の居る所に連れて行くだけですので。」
黒服の一人がキョウヤを宥めようと思いそう言った。
「緒川さん、何を言っているんですか。あそこは戦場(いくさば)、そのような言い方は!」
翼は緒川の言葉に若干反論するが、緒川はニコニコと笑っていた。そして、
「キョウヤさん、もうじき着きます。本部に入れば、その手錠もすぐに外しますので。」
緒川はキョウヤにそう伝えた。
「信じていいのか?」
「ええ、これだけは、約束します。着きましたよ。」
キョウヤの疑問に緒川が答えると、車は停車する。
「随分とでっかい土地だな。」
キョウヤはリディアン音楽院を観て驚く。
「お前、東京に居てリディアンを知らないのか!?」
翼はキョウヤの言葉に驚くが、
「俺は今日初めて東京に来たんだ。知らなくて当然だろう。」
キョウヤはそう返して翼は納得した。そして、話しながら進んでいたため、翼達は地下に行くためのエレベーターの所に着く。
「随分と下に長いんだな。」
「当然ですよ。ノイズの襲撃を常に考えた設計にしないと行けませんので。それと、手すりに掴まって下さい。危ないですよ。」
「オーケー。」
キョウヤは手すりに掴まる。すると、凄まじい速さでエレベーターは落下する。
「のわわわわぁぁぁああ!」
ビックリしたキョウヤは奇声のような叫び声を上げた。

「それにしても、随分と地下に行くな。どのくらいの地層なんだ?」
「ここはおよそ地下1800mの位置に在ります。ですからノイズが来てもここで対処出来るようになっているのです。」
「ふ~ん。」
「さあ、着きましたよキョウヤさん。」
キョウヤは緒川と会話し、エレベーターは目的地に着く。
「で、どこまで行けばいいんだ?」
降りたキョウヤは質問する。
「ここですよ。風鳴司令、入っても大丈夫ですか?」
「ああ、問題無い。入ってくれ。」
キョウヤの質問に緒川は答え、弦十郎に確認を取る。
「大丈夫なようです。それでは、入りましょう。」
緒川のゴーサインでキョウヤ、翼、緒川の三人は室内に入る。すると、
「改めて、ようこそキョウヤ君!我らが二課へ!」
そこにはパーティー会場みたいな光景が広がっていた。
「何、この……何?」
「気にしないで下さい。司令の趣味みたいなものですので。それでは。」
緒川は唖然とするキョウヤの手錠を外す。
「さてキョウヤ君、君という人物を調べても顔写真一つ出て来なかった。そこで、君の事を後で良く説明して欲しい。勿論、ここで食べた後で構わない!」
「お、おう。まあ、状況次第でこちらの世界の人達とコネクションをとれるなら大きい話だ。」
キョウヤは目の前の料理に手を伸ばす。
「そういえば、お前は異世界の装者と言っていたな。その意味はなんだ?」
翼は食事をとるキョウヤに聴く。
「言葉通りの意味さ。この地球に、キョウヤ・タカナリなんて人間は居ないし、この顔の人間も居ない。俺は地球とは異なる次元、この世界で言うところの異世界から来たんだ。」
キョウヤはローストビーフを食べていたが、フォークと止めて口の中を綺麗にした。
「俺達の星、ノースガルドは元々地球と同様に経済と産業が発達した星で俺の故郷のエルドラドは黄金郷の名に恥じない豊かな都市で、超古代の歴史研究を行っていた。あの日、ノイズが現れるまでは。」
「ノイズだと!」
「ああ。今から十年前、突如としてノイズの大群が押し寄せて来た。当時の人達はノイズを知らず、果敢に立ち向かったが、ノイズの攻撃によって多くの命が奪われた。残った人達はノイズを調べ、先史遺産の兵士という結論を発見。そこから、同じ先史遺産の力でノイズを打ち消せないか研究し、この先史遺産増幅装甲、シンフォニックギアを作り出す事に成功し、俺がその第一号、トライデントの資格者となり、八年のもの間、ノイズと戦って来た訳だ。」
「待ってくれ。シンフォギアを纏うには、フォニックゲインを持つ者しかなれない。どうして男であるキョウヤ君が使えるんだ?」
弦十郎はキョウヤに聴く。
「ノースガルドでは、男でも強力なシンフォギアエネルギー、ここで言うところのフォニックゲインを所持しているんだ。あとは、そいつと合う聖遺物を見つければいいだけだ。まあ、それでも男の装者なんて俺を含めて六人しかいないけど。」
「そうなのか。ところで、キョウヤ君が来た理由は?」
「それからノイズの発生の原因を調べて行くうちに、ノースガルドと同様にノイズが現れる次元を発見しました。それが──」
「この地球という訳か。」
「ああ。まず俺達は地球とノースガルドの次元の差とノイズの発生条件を調べた。その結果、ノースガルドに現れるノイズはかつて地球で倒された物と同一個体である事が解った。」
「なんだと!」
「地球とノースガルドとの次元の差は僅かな誤差みたいなもの。その証拠に俺だって装置があれば簡単に来れる。次に俺達は、ノースガルドのノイズが地球に行くか確認した。結果は、ノースガルドで倒されたノイズは地球には行かず、そのまま消滅した。」
「そうだったのか。キョウヤ君達の世界に、そこまで被害を出していたとは。」
「俺達は更に研究を続け、ノイズが地球からノースガルドに来る時間差を調べたが厄介な事に時間差が開き過ぎていて、速ければ30分、遅ければ半年程度。つまり、こちらでは倒せても対策が練れないから犠牲者が出続けている。その結果、人口は十年前の四分の一。流石に痺れをきらせた俺達は、地球に行ってノイズを潰すことにした。」
「そうだったのか。キョウヤ君達にとっては、ノイズは我々が想像している以上の脅威だったのか。先程は我々の尺度で話してしまって済まなかった。」
「いやあ、それはこっちも悪かったですよ。いきなり怒ればああなりますし。でも、俺が一番腹を立てているのは!」
キョウヤは翼を睨みつける。
「こいつだ!」
「何故だ!」
「お前はノイズとの戦闘を何とも思っていないのか!」
「何故だ!」
「だってそうだろう!何故ノイズとの戦闘で平気で街を破壊する!」
「戦闘では当たり前の事!」
「それがおかしいんだ!そのシンフォギアは何の為にある!弱き人、戦えない人、帰るべき場所を、護る為にあるんだろう!何でそれを壊す!」
「自分は剣!ノイズと戦い、断罪する為の刃!護るのは、風鳴司令達の役目だ。」
「だから俺は、お前が許せないんだ!お前は」
キョウヤがそう言った途端、
「ノイズです!距離は、ここから西へ3km!」
ノイズが出現する。
「キョウヤ君、ここは翼君に任せよう。観ているんだ、翼君も立派な戦力だ。」
弦十郎は翼を出撃させ、キョウヤを留める。
「いいだろう。ノイズとの戦闘を観て、良く判断しよう。」
キョウヤは弦十郎の言葉を聞き留まる。
「確かめさせてもらうぞ、人気アーティストさん。」
キョウヤはモニターを見る。

「-♪去~りなさい!無双に猛る炎~-」
翼は蒼ノ一閃を放ちノイズを撃墜しきる。それに合わせてガングニールのシンフォギアの装者、立花響がやって来る。
「翼さ~ん!すみません!」
響は翼に近づく。

「あいつが、あの装者の言っていたガングニールの装者か?」
「ああ、とは言っても、アームドギアの破片で構成している不安定な状態だがな。」
「アームドギアの破片?聖遺物本体を使わないと不安定だろう?」
「こっちも、予想外だったんだ。まさか、ガングニールの破片が響君の心臓に埋まっていたとは。」
「あんた等、案外管理が杜撰なんだな。」
「お前!」
「翼さん達に変化有り!映します!」
弦十郎は言った瞬間、オペレーターがモニターを映した。

「私、まだ全然ダメダメですけど、これから頑張ります!だから、一緒に闘いましょう!」
「そうね、私とあなた。今から一緒に戦いましょうか。」
翼は天羽々斬を響に向けた。



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