最初はお菓子
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2部分:第二章
第二章
「だからこれでいいの」
「やれやれね」
「全く。どうしたものやら」
「お菓子ばかり食べて」
「これじゃあもっと太るし」
「太ったらよ」
どうなるか。彼女達はさらに話していく。
「彼氏とか夢のまた夢だけれど」
「それでもいいのかしらね」
「どう考えてるのかしら」
恭子のことが心配になってだ。そうして話すのだった。しかしだ。
本人はそんなことは意に介さずといった顔でだ。それでだった。
相変わらず能天気にお菓子を作ってそれを食べていく。勿論スタイルはあれなままだ。それでだ。クラスの男連中からはこんな風に呼ばれていた。
「おいおい、今日も甘い匂いするなあ」
「お菓子女が来たよ」
「ったくよ、菓子ばかり食べてよ」
「そんなのじゃ太るぞ、おい」
「もう太ってるからいいのよ」
恭子は彼等にもこんな調子だった。笑って言うのだ。
「それに恭子がお菓子食べて何かおかしい?」
「いや、絵になるけれどな」
「というかな。松坂がお菓子食ってないとな」
「何か怖いよな」
「天変地異の前触れに思えるよな」
「そうだよな」
「だからいいのよ」
平然と言い切る恭子だった。
「恭子はお菓子食べて。それでいいのよ」
「甘い匂いしてもか?」
「太ってもいいのか?」
「いい匂いじゃない」
まずは匂いについて言う彼女だった。
「この匂いが大好きだからいいのよ」
「だからいいのかよ」
「蟻とか蜂が群がりそうだけれどな」
流石にそれはないがこう言われるのだった。
「まあいい匂いだけれどな」
「それは確かだよな」
「だからいいのよ。恭子香水とか嫌いだし」
お菓子を作った時にその匂いがつくからだ。だから嫌いなのだ。
「お化粧とかネイルアートとかもね」
「それもしないよな」
「メイク薄いしな」
特に爪は奇麗にしている。やはり料理をよくするからだ。
「じゃあいいっていうのかよ」
「体形もかよ」
「いいっていうのかよ」
「全然オッケーよ」
匂い以上にだ。胸を張って言い切ったのだった。
「というかそこまで太ってる?」
「太ってることは太ってるよな」
「やっぱり丸いよな」
「ムチムチしてるしな」
「脚なんか特にな」
黒と白の制服のミニスカートから見えるその脚は確かに太い。まるで大根だ。色が白いだけにそれが余計に目立ってしまっている。
その脚を見てだ。男連中はまた言うのであった。
「太いよなあ」
「身体全体がそうだけれどな」
「とにかく太い脚だよな」
「どうしたもんだよ」
「けれどな」
それでもだというのだ。
「極端に太ってないよな」
「っていうか脂肪率どれ位なんだ?」
男組のうちの一人が恭子にこのことを尋ねた。
「それが問題なんだけれどな」
「三十パーセントよ」
恭子は彼の質問にすぐに答えた。
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