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英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~(閃Ⅰ篇)

作者:sorano
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外伝~お嬢様の捜索~中篇

~月の僧院~



ロイド達が行動を始めたその頃、七耀教会のシスター―――リース・アルジェントはセリカ達と共に僧院を見つめていた。

「………………」

「……おかしい、どうして……?」

リースが見つめている中、聖なる気配を纏わせた幽霊の少女―――リタ・セミフは驚きの表情で呟き

「?どういう事じゃ、リタ。」

リタの言葉を聞いたセリカの”使徒”の一人であり、”女神”でもある”第五使徒”レシェンテは不思議そうな表情で尋ねた。



「はい。以前ここに訪れた事があるのですが……以前のように”冥界”の気配がするのです。………ちゃんと”冥界”の気配の元となる鐘の力は封印したはずなのに……」

「……という事はアルタイルロッジのような現象になっているという事か……」

リタの答えを聞いたセリカは重々しい様子を纏って呟いた。するとその時鐘の音が鳴った!

「!!皆さん、気を付けて下さい!」

鐘の音を聞いたリタが警告したその時

「この匂いは…………!」

「―――来るわ。」

リースは表情を厳しくし、アイドスは静かに答えた。するとセリカ達を包囲するかのように霊体や不死者、さらには首の無い鎧騎士や異形の魔物の軍団が召喚された!



「こいつらは”影の国”で現れた魔物達……!」

「これは一体どういう事じゃ……!?」

周囲を囲まれたセリカは剣を構えて表情を厳しくし、レシェンテは驚き

「どうやら先程の鐘の音に異界の者達を呼び寄せる効果があるようです……!この様子ですと上位三属性も働いているかもしれません……!」

「なっ!?あの鐘は封印したのに……!一体誰が封印を解いたのでしょうか…………?」

「もしかして”ローエングリン城”の件と関係あるのかしら?」

法剣を構えたリースの推測を聞いたリタは驚いた後戸惑い、アイドスは真剣な表情で考え込んだ。

「来るぞっ!」

セリカは今にも襲い掛かってきそうな敵達の様子を見て警告した!そしてセリカ達は戦闘を開始した!



「貴方達の居場所はここではありません!冥き途へと還りなさい!!」

リタは襲い掛かって来た敵達に神槍でクラフト――――豪薙ぎ払いを放って一度に滅し

「エニグマ駆動じゃ!………………」

レシェンテはオーブメントを駆動させた後魔術の詠唱を開始した。



「オオオオオオオオ………………」

「沙綾―――紅燐剣!!」

「星光―――紅燐剣!!」

自分達に襲い掛かってきた敵達にはセリカとアイドスがそれぞれの高速剣技で多くの魔物達を滅し

「行きます……!ホーリースパロー!!」

そして歌い終わったリースは敵達の弱点である光の力を纏った刃を周囲に舞わせて攻撃し

「死者共はとっとと浄化されるがよいっ!メルカーナの轟炎!!ゴールドハイロゥ!!」

詠唱や駆動を終えたレシェンテは敵達の弱点である炎や光の魔術やアーツを放って多くの敵達を滅した!そしてセリカ達が少しの間戦っていると

「光よ!邪悪なる者達を焼き払え!贖罪の聖炎!!」

セリカ達にとって聞き覚えのある声がした後多くの敵達が光の炎によって焼き尽くされた!



「!この声は……!」

「リフィア殿下!?何故、こんな所に……!」

声を聞いたセリカは目を見開き、リースは驚きの表情で呟いた。

「フハハハハ――――ッ!相変わらずトラブルに巻き込まれやすい体質のようじゃな、セリカよ!」

なんとリフィア皇女が高笑いをしながらセリカ達に走って近づいて杖を構えて魔物達と対峙した。



「何でお主がこんな所にいるのじゃ!」

(というかリフィア嬢ちゃんに言われる筋合いはないと思うだの。)

リフィアを見たレシェンテとハイシェラは突込み

「とりあえずこいつらを片付けるぞ!」

セリカは剣を構えて言い、リフィアを加えた後再び戦闘を開始した!



「「枢孔――――紅燐剣!!」」

セリカとアイドスは最高位の”飛燕剣”を放って周囲にいる多くの魔物達を一斉に薙ぎ払い

「無駄ですっ!!」

リースは詠唱をするリタ達に襲い掛かって来た敵達にクラフト―――アークフェンサーを放って怯ませると共にダメージを与え

「行け!………インフィニティスパロー!!」

さらに法剣の刃を飛び回らせて周囲の敵達にダメージを与え

「殲鋼!双肢乱!!雷光よ、行け!雷光!紅燐剣!!」

「枢孔―――円舞剣!!星の光よ、お願い!星光―――地烈斬!!」

セリカとアイドスはそれぞれ遠距離攻撃を放つ剣技で凄まじい勢いで魔物達を滅し続け

「光よ、世を彷徨いし哀れなる者達に救いを!贖罪の光霞!!」

「爆散せよっ!エル=アウエラ!!」

「我が手に顕れよ、烈輝の陣!レイ=ルーン!!」

詠唱を終えたリタ、リフィア、レシェンテは次々と高火力の魔術を放って敵を滅した!そしてセリカ達が協力して戦うと敵の軍団は全て滅された!



「……終わったか。」

戦闘終了後武器を仕舞ったセリカは呟き

「リースさん、どうするつもりですか?」

「…………今からあの鐘の音が止めに行きます。このまま放っておけば冥界の者達が現世に溢れ出て来てしまいますし。―――皆さん、早速力を貸して頂いてもよろしいでしょうか?」

リタに尋ねられたリースは真剣な表情で答えた後セリカ達に尋ね

「ああ。」

「わかったわ。」

「うむ。」

「ええ、構いませんよ。」

「よし!早速行こうではないか!」

尋ねられたセリカ達は頷いた。



「「「「「……………………」」」」」

しかしリフィアが頷くとセリカやリース達はリフィアに注目した。



「?なんじゃ、全員で余に注目して。」

「いえ…………リフィア殿下がどうしてここに来たかはこの際置いておくとして、私達と共に付いて行くのは止めておいた方がいいかと。殿下は私達に関わるより、もっと重要な事があるのですから。」

「そうじゃぞ!お主、皇女の癖に何をやっとるのじゃ!」

「確かリフィアさんは大切な会議の為に来たのですよね?そちらに参加しなくていいのですか?」

首を傾げるリフィアにリースは静かな表情で言い、レシェンテはリフィアを睨んで言い、リタは尋ねた。



「『西ゼムリア通商会議』の件なら気にしなくていいぞ。会議は明日だからな。ぐずぐずしていたらエリゼの奴が余を連れ戻しに来る!奴が来る前にさっさと鐘の音とやらを止めに行くぞ!―――イオ=ルーン!!」

そしてリフィアはセリカ達に言った後魔術で僧院まで行く道のりを封鎖しているバリケードを魔術で破壊し

「さあ!再会ついでに冒険じゃ!我が戦友達よ!……ん?なぬ!?お主はアストライ―――いや、サティア!何故お主が生きてこの場にいるのじゃ!?」

セリカ達の前に出て高々と言ったリフィアはアイドスに気付いて驚きの表情で尋ねた。



「フフ、私の名はアイドス。アストライアお姉様の妹神―――”慈悲の大女神”よ。」

「なぬ?……待て、確かその名の女神は”影の国”の”試練”によってセリカ達に滅せられたと聞いたが……ええい、細かい話は進みながら聞くとしよう!―――行くぞっ!」

アイドスの名を聞いたリフィアは眉を顰めたがすぐに気を取り直して僧院へと向かった。



「フフ、今の話を聞いて”細かい話”ですますなんて、変わった人ね。」

リフィアの言葉を聞いたアイドスは苦笑した後リフィアについて行き

「…………おい、どうする?あの様子だとクロスベル市に戻るように言っても絶対に聞かないぞ。」

リフィアが僧院に向かっているのを見たセリカはリースに尋ね

「……仕方ありません。速やかに殿下と共に用事を終わらせてから殿下を”グロリアス”に送り届けましょう。」

尋ねられたリースは溜息を吐いて答え

「フフ、リフィアさんの性格を考えたらそれが一番妥当ですね。」

「ま、足手纏いにはならんから別にいいじゃろ。」

リースの提案を聞いたリタは微笑み、レシェンテは頷いた。その後セリカ達はリフィアと共に僧院内に入った。セリカ達が僧院内に入って少し時間が経つと今度はロイド達が来た。



「これは一体……」

「確か僧院への道のりはバリケードで封鎖していたはずよね?一体誰が壊したのかしら……?」

「……破壊されたバリケードから魔力が感じられるわ。この魔力の属性は純粋…………という事は恐らく純粋魔術で破壊したのでしょうね。」

ロイドは破壊されたバリケードを見て驚き、エリィはバリケードを破壊した犯人が誰なのかを考え込み、エルファティシアは考え込んだ後言い

「―――十中八九殿下の魔術による仕業でしょうね。ハア…………」

「状況から考えるとエリゼさんの推測通りでしょうね……ハア……」

「やれやれ。よく今まで国際問題が起きなかったな。」

エリゼとプリネは疲れた表情で溜息を吐き、レーヴェは呆れた表情で言った。



「―――それより気を引き締めなさい。あの”僧院”から再びあの時――――”僧院”に幽霊や不死者達が現れた時と一緒の気配がするわよ。」

「へ……」

「エ、エルファティシアさん!じょ、冗談はやめてくださいよ!」

エルファティシアの警告を聞いたロイドは呆け、エリィは必死の表情で言った。しかしエリィの希望を打ち砕くかのように、鐘の音が鳴った!



「……………………」

鐘の音を聞いたエリィは表情を引き攣らせ

「―――この気配は……!」

「―――早速来たか。」

敵の気配を感じ取ったプリネとレーヴェがそれぞれ武器を構えると、人魂のような姿をした異様な姿の魔物が現れた!



「キャアアアアアアアアアアアアアアッ!!な、なんでまた現れるのよ!?」

「ちょ、エリィ!?は、離れてくれ!このままだと戦闘ができない……!」

するとエリィは悲鳴を上げた後ロイドの背中に強く抱き付いて身体を震わせ、抱き付かれたロイドは驚いた後言い

(くかかかかっ!役得だからいいじゃねえか!)

ギレゼルは陽気に笑い

「クッ……!エリゼさん!一端下がって下さい!」

ロイドはエリゼに警告をした。



「――――いえ、必要ありません。」

しかしエリゼは静かな表情で答えた後太刀を構え

「へ―――」

エリゼが構えた太刀を見たロイドが呆けたその時

「秘技―――――裏疾風!!」

エリゼは自身が持つ聖なる力が込められた白銀の太刀を一瞬で詰め寄って電光石火の速さで魔物達に叩き込み

「―――斬!!」

止めに斬撃波を放って止めを刺した!



「…………………」

エリゼの強さにロイドは口をパクパクさせ

「フッ、あれからまた腕を上げたようだな。」

「フフ、さすがはエクリア様とカシウス准将の教え子ですね。…………――――それよりロイドさん。これからどうしますか?」

レーヴェと共に感心したプリネはロイドに視線を向けた。



「……殿下を保護する為や鐘の音も止める必要がある為、遺跡内を探索するしかないよ。――――って事だけど……エリィ、大丈夫か?」

プリネに尋ねられたロイドは既に離れているエリィに尋ね

「も、もう。心配はいらないわ。さっきはいきなりだったからビックリしただけだし……次からはしっかりと心の準備を整えれば……」

(それってあまり大丈夫じゃないんじゃ……)

エリィの答えを聞いて苦笑していた。



「え、えっと、それよりエリゼさんをどうしようかしら?さすがに同行してもらうにしても危険な場所だし、いっそ、誰かと一緒に車で待っててもらった方がよさそうな気がするけど。」

「うふっ♪そう言いつつ、幽霊や不死者に会いたくないからエリゼを守るという名目で待機メンバーに名乗り上げようと思っているんじゃないのかしら♪」

エリィの提案を聞いてある事を察したエルファティシアはからかいの表情でエリィを見つめ

「うっ……!そ、そんなつもりはありません!」

(ハハ……一瞬答えを濁した所を見ると、ちょっとは考えてたみたいだな……)

一瞬答えを濁した後必死の表情で答えたエリィの様子をロイドは苦笑しながら見守っていた。



「お気持ちは嬉しいのですが、できればこのまま一緒に付いて行かせてください。自分の身は守れますし、魔術もある程度扱える上、エニグマⅡも持っていますから後方からの援護は可能ですので皆さんの戦闘のお手伝いはできると思います。」

「ちなみにエリゼさんはリフィアお姉様の護衛も兼ねていますから、少なくとも親衛隊の小隊長クラスの腕前がある事は私が保障します。」

「”剣聖”直伝の八葉の技も収めているから、前衛としても戦えるぞ。」

「そ、そうですか。そう言う事でしたら、頼りにさせて頂きます。―――それじゃあ、行こうか。」

プリネとレーヴェの説明を聞いて冷や汗をかいたロイドは仲間達に促し

「ううっ、リフィア殿下を探す依頼のはずが、どうしてこんな事に……」

エリィは疲れた表情で溜息を吐いた。



その後ロイド達は僧院の探索を開始し、ロイド達はひとまず鐘の音を止める為に鐘楼がある場所に向かい、かつて悪魔達と戦った場所に到着した。するとそこには予想外の人物達がいた。

「え…………」

仲間達と共に広間に到着したロイドは目の前にいる人物達を見て呆け

「リ、リースさん!?それにセリカさん達まで……!」

エリィはリースを見て驚いて声を上げ

「ええっ!?あ、あの方はまさか……!」

「サティア・セイルーン……―――いや、”正義の大女神”アストライアか。一体どうなっている……?」

「何ですって!?」

アイドスを見たプリネは驚き、眉を顰めたレーヴェの言葉を聞いたエルファティシアは血相を変えた。



「ん?おお、エリィにプリネ、それにレーヴェか!そう言えばお前達は”通商会議”の間は”特務支援課”に世話になっているのだった……な……?」

ロイド達に気付いたリフィアはロイド達の傍にいるエリゼに気付いて表情を青褪めさせ

「……やっと見つけたわよ。」

エリゼが膨大な威圧を纏って微笑みながらリフィアに近づいてきた。



「エ、エリゼ……」

近づいて来るエリゼを見たリフィアは身体をガタガタ震わせ

「リフィア?私が一緒なら外出くらいはしても構わないって、言ったわよね??どうして私に黙って出て行ったのかしら??」

「そ、それは……」

「エ、エリゼさん……?」

「リフィア殿下を呼び捨てにしている事もそうだけど、口調がさっきと比べると全然違うようね……」

「どうやら今まで猫を被っていたようね♪」

エリゼとリフィアの会話を聞いていたロイドとエリィは戸惑い、エルファティシアはからかいの表情で見つめていた。



「えっと……サティア様、ですよね……?」

一方プリネは戸惑いの表情でセリカ達に近づいてアイドスに尋ね

「フフ、残念ながら私は”サティア”じゃないわ。まあ、貴女と会うのはこれで2度目になるのだけど。」

「”2度目”……?」

アイドスの答えを聞いて首を傾げた。



「ええ。”影の国”の”冥き途”で会っているわよ。」

「ええっ!?貴女は一体誰なんですか!?」

「そちらの方は厳密に言えばサティア様の”封印石”を”手に入れる直前に戦った”人だよ、プリネちゃん。」

アイドスの話を聞いて驚いているプリネにリタは苦笑しながら答えた。



「サティア様の”封印石”を”手に入れる直前に戦った”……?―――――!!ま、まさか……!」

(えええええええええええええええっ!?ど、どどどどど、どうなっているの~!?)

(馬鹿なっ!?奴が”影の国”の”試練”でセリカ達が止めを刺された瞬間を我もこの目で見ているぞ!?)

アイドスの正体がわかったプリネは目を見開き、ペルルは混乱し、アムドシアスは信じられない表情で声を上げた。



「ええ。―――アイドス・セイルーン。今はそう名乗っているわ。」

「”アイドス”―――まさかかつてアヴァタールに災厄を持ち込み、最後は”神殺し”の手によって葬られた”慈悲の大女神”!?」

アイドスの名前を聞いたエルファティシアは血相を変えてアイドスを見つめ

「アイドスを知っているのか?」

(まあ、そちらのエルフの女王はメルキアに住んでいたからな。白銀公あたりにでも聞いているのじゃろう。)

エルファティシアがアイドスを知っている事にセリカは若干驚き、ハイシェラは納得した様子で呟き

「………まあね。貴方も覚えていると思うけど、当時の貴方と”慈悲の大女神”の決戦に同行した白銀公によってエルフ達でも語り継がれている話だから私も勿論知っているわ。―――それで何故、貴女が復活しているのよ?」

「……奴か。」

エルファティシアは静かな表情で頷いて真剣な表情でアイドスを見つめ、エルファティシアの答えを聞いたセリカは納得した。



「他の人達にも答えているけど、アストライアお姉様の身体で蘇った理由とか全くわからないわ。」

「サティア・セイルーンが”姉”だと……?」

「………”慈悲の大女神”は”正義の大女神”にとっては妹神にあたるのよ。」

アイドスがサティアの姉である事に眉を顰めているレーヴェにエルファティシアが説明した。



「それにしてもどうしてリースさんがセリカさん達と一緒にこんな所に?」

プリネ達がアイドス達と話している一方ロイドはリース達と会話をしていた。

「えっと…………リタさんにこの僧院の話を聞きまして。迷える魂がいたとの事ですから、シスターとして迷える魂達を鎮める為にこちらに来たのです。それで一人では危険と思い、知り合いであるセリカさん達と一緒に来たのですが…………皆さんは以前、こちらに来た事があるとお聞きしたのですが。」

「え、ええ。」

リースに尋ねられたロイドが戸惑いながら頷いたその時、鐘が鳴った!



「ま、まさか…………!」

鐘を聞いたロイドが仲間達と共に驚いたその時

「この気配は……」

「ただならぬ”魔”の気配……」

プリネとリースが真剣な表情で周囲を見回しながら呟き

「―――来ますっ!!」

リタが警告した!するとその時、多くの悪魔や幽霊―――”魂の狩人”がロイド達を囲むように現れた!



「あ、悪魔にゆ、ゆ、幽霊……!?」

現れた敵達を見たエリィは悪魔を見て驚いた後、表情を青褪めさせながら”魂の狩人達”を見つめ

「気を付けて!以前出会った奴等より凄まじい霊圧を感じるし、数も多いわ……!」

エルファティシアはロイド達に警告した。



「…………仕方ありませんね。」

「へ!?」

「あら。」

一方法剣を構えたリースを見たロイドは驚き、エルファティシアは目を丸くした。

「全て纏めて浄化してくれるわっ!!」

「お願いだから前に出すぎないでよ!?―――来ます!」

その後ロイド達は協力して周囲の魔物達を撃破した。



「ふう……」

「な、何とかなったわね……」

戦闘が終了するとロイドとエリィは安堵の溜息を吐き

「―――仕上げです。」

リースは静かに言った後詠唱をし、リースが詠唱を終えると悪魔達の死骸は足元に発生した魔法陣が放つ光と共に消え始め

「浄化されていく……」

「フッ、さすがは”千の腕”の妹だけあって、手際もいいな。」

「あら、結構やるじゃない。」

その様子を見ていたエリィは呆け、レーヴェとエルファティシアは感心していた。



「今の魔法陣はケビンさんがアルタイル・ロッジで見せた……リースさん、やはりあなたは……」

一方見覚えのある魔法陣を見て考え込んだロイドはリースを見つめ

「……エリィさん、私の身分については黙っていてくれたみたいですね?」

ロイドの様子を見たリースはエリィを見つめて尋ねた。



「ええ……あまり言い回るのもどうかと思いまして。」

「ふふ……感謝します。……もう大司教には薄々、感付かれているようですが……私は教会内でも特殊な組織に所属しています。――――『星杯騎士団』。封聖省という機関に所属する古代遺物(アーティファクト)を回収する組織です。」

エリィの答えに静かな笑みを浮かべて感謝したリースはロイド達に振り向いて答えた。



「”星杯騎士”。七耀教会の中でも極秘扱いされているという神官騎士が一体何故こんな所に……!」

「やはりアルタイル・ロッジで手を貸してくれた人と同じ星杯騎士団の方でしたか……!」

リースの正体がわかったエリゼとロイドは驚き

「手を貸したというのは……ケビン・グラハムのことですね?私は、彼をサポートする『従騎士』の位階にあたります。本来ならば、様々な調査のため彼自身がクロスベル入りするのが筋ではあったのですが……大司教の目があったので代わりに私が情報収集役として派遣されたというわけです。ちなみにセリカさん達はある事件で知り合いまして、今回の件に手を貸して頂いたのです。」

見つめられたリースは答えた。



「な、なるほど……」

「……星杯の護り手を固く拒むエラルダ大司教にとって奴をクロスベル入りさせる事は絶対に認められない事だろうからな。」

リースの説明を聞いたロイドは頷き、レーヴェは静かな表情で呟いた。



「その言い方からすると、七耀教会とやらも一枚岩じゃなさそうね?」

「ええ、お恥ずかしながら。……私達はこのまま屋上まで調べに行くつもりです。できればあなた方の見解も聞きたいので、ご同行をお願いしたいのですが。」

エルファティシアの問いかけに頷いたリースはロイド達を見つめ

「ええ、もちろん。」

「それでは早速鐘楼の下に行きましょう。」

その後リース達と共にロイド達は鐘楼の下に向かった。



 
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