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ハイスクールD×D大和の不死鳥

作者:sou×yuki
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67シトリー戦(いのりとソーナ)


◇いのり

このショッピングモールの中心には、中央広場みたいなところがある。円形のベンチに囲われていて、中央には時計の柱が存在している。
敵の本拠地に向かうために中央広場に入った私は速度を落として小猫ちゃんを下ろす。そして、踏みしめて歩くようにゆっくりと前に進む。
ゆっくりと歩くのはーーそこに、敵の大将であるソーナ・シトリーがいるか

「ごきげんよう。楪いのりさん、塔城小猫さん。なるほど、それが赤龍帝の姿ですか……。凄まじいまでの波動を感じますね。誰もが危険視するのは当然です」


ソーナさんは結界の中にいて、冷静な口調で私の姿を評価する。
ソーナさんの周りにある結界を発生させているのは、生徒会メンバーの『僧侶』二人だった。
結界を注視していると、ふとラインが伸びている方向を見た。
匙が私に繋げたラインはーーあろうことか、『僧侶』の一人の方に伸びていた。
それにおかしい……目の前のソーナさんから気を感じない………このソーナさんは幻覚……

「…………」

私はものすごく小さい声で通信機に問いかける、この声に気づくのは真名くらいだけど……多分真名が本物を探し出してくれる。その間に私達は時間稼ぎ…そうだ……少しイタズラしてみよう……そう考えていると私たちの来た反対側から木場とゼノヴィア、祭が来た

「あなたにしては随分と大胆じゃない、ソーナ。中央に陣取るなんて。ーーもう少し、トラップを仕掛けているのだと思ったけど」


不意に、後ろから聞きなれた声が聞こえた。
私は視線だけ後ろに向けると、そこには不敵に笑う部長、いつものニコニコフェイスの朱乃先輩。そして、やや緊張した面持ちのアーシアがいた。


「あなたも大胆な行動をしているではありませんか。リアス」

「駒の状況や流れを見ても、もう終盤でしょうからね。私が動かないという理由にはならないわ」

全く……この王は……とは思うけど……実際は私が遠くに作った幻影……普通は気づかないレベルで作ったから〝向こうの〟グレモリー眷属やヤマト、ヤマト眷属、白き翼、兵藤眷属なら気づけるレベル。
そんなことを考えていると一瞬、意識が遠くなった。
意識が遠のく感覚は徐々に強くなってきて……。
ガシャンッ。
私は、その場で座り込んだ。
これは、ちょっとマズイ……。
眷属全員が、私の変化に気付いて困惑しだした。その中で、会長だけが小さな笑いを漏らす。


「それはアルジェントさんの神器でも『フェニックスの涙』でも効果はありませんよ。ーーリアス、私はライザーとの一戦を収めた記録映像を見ました。その結果で分かったことは、楪いのりさんと楪真名さんは強すぎる……正攻法では勝てないくらいに……だから」

『僧侶』の一人は、抱えていたバッグからーーパックを一つ、取り出した。
そのパックは、血のように赤かった。ラインが、そのパックに繋がれていてーー。
嗚呼。確かに、これは裏をかける。一体誰が、こんな方法で取りにいけると、想像出来たんだろうね……。

「だから、私の血を取ってレーティングゲームのルール。ゲーム中、眷属悪魔が戦闘不能状態になると、強制的に医療ルームへ転送されるようにすると」

「ええ。サジは神器を用いて、楪いのりさんの血を少しずつ吸い取っていたのです。ーー危険な状態となる寸前まで。対象のエネルギーを吸い取るのが本来の能力である神器で血液を吸い続けるには、相当な修業と緻密なコントロールがいりました。しかし、サジはそれを完遂させたのです」

「あんなになるまで、殴り続けたのは……私に勝ちたいという執念だけじゃなくて、時間稼ぎのため……」

「そうです。楪いのりさん、あなたはリタイヤに近いでしょう。これから攻撃も一度か二度しか出来ないはずです。理由は失血。ーーあなたの鎧は堅牢。あなたの攻撃力は強大。けれど、倒し方は探せばいくらでもあります。あなたを物理的に倒せなくても……」

「ぷっ、く…………あっはははははっ!!」

「……何がおかしいのですか?」

私が声を出して笑ったことは限り無く少ない……無いと言ってもいいくらいに。そんな私が声を出して笑ったことに祭も驚いていた。

「確かに普通なら私は医療ルームに転移されてしまう程血を失っている……だけど、私が……二天龍や神がそんなことを想定していないと思った?」

「なんですって?」

このゲームの結末は知っていた…だけどあくまで結末だけで中身は教えて貰わなかった…けど、冥界にくる前からこの戦いに向けて千はシュミレーションしてきた……それの対策も…それには匙対策が多かった、匙の神器での力の吸い取り、血の吸い取りなどいくつもの想定が出来てすべてに三つは対抗策を作っておいた。

「私の対抗策の一つ……取られたらその分作ればいい!」

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!Explosion!!』

ドクン!ドクン!

私は一気に倍加した力を身体強化に使った……血も活性化されることを現赤龍帝のイッセーに聞いたから間違いなくこれが使える。

「さあ?お返しの人間だよ?」


続く 
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