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1.東方神無異伝

作者:クシャル
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悪魔の妹と神外の化物

面倒臭いと愚痴をこぼしながらも異変解決へと向かっていた白夜。

しかし、致命的な欠点があった。

白「やべぇ、地形わからねぇよ。

あれ、詰んだ?

詰んだな、確実に詰んだな。

だいたい異変で分かっていることといえば、紅い霧が出ていることだけだし••••••。」

うーん、と頭を悩ませる白夜の元に、顔が見知った人物が現れた。

ル「あれ、白夜じゃん。

目が覚めたの?」

白「あ、ルーミア。

久しぶりだな、そしてついに背が追い越された泣きたい。」

金髪のショートヘア、トレードマークと言わんばかりにリボンがついた少女、ルーミアだった。

そして、白夜より少し背が大きくなっていた。

ル「っていうか、どうしたの?

こんなところで頭を悩ませて。」

白「紫に異変を解決して来いって言われた。

報酬が来るならいいって承諾して異変解決のために動いてたんだけど詰みましたまる。」

ル「紫にねぇ••••••。」

白「幻想郷の地形がわからない、だから下手に動いたら迷いそうでさ。」

ル「なるほど••••••。

そういえば最近、霧の湖っていうところの奥に紅い館が出現したんだって。

たぶん紅魔館だと思うよ、私も何度か呼ばれたことあるし。

行ってみたらいいんじゃないかな、ここをまっすぐ行くと霧に囲まれた湖があるからそこをまっすぐ飛んで行くとみえるよ。」

白「紅い霧もそのらへんから出てるみたいだしな••••••。

そうするよルーミア、ありがとう。」

ル「それじゃ、また今度ね。」

白「ああ、またな。」

ルーミアと別れると、霧に囲まれた霧の湖へと向かう。

白「すごいな、この霧はずっと出てるのか?

そうだとしたら尚更ふしぎだな。」

景色をチラチラと見て楽しみながら、紅魔館へと向かう。

少しすると、紅い霧に紛れて紅い大きな館が見える。

間近で見ると迫力が違う。

白「うっわでかいな••••、紅魔館ってこんな感じなのか。

迫力があるなぁ、紅くて大きいからか?」

辺りを見回しても誰もいない。

白「うーん、このくらいい大きな館なら門番とかいそうなんだけどなぁ。

まぁいいか。」

白夜は門を飛び越えて正面玄関から中に入る。

白「失礼しま〜す、••••••誰もいないな。

警備とか大丈夫なんだろうか••••••。」

都合のいいことに、一部に気配が固まっているのを感じる。

会議か何かしているんだろうと、1つだけポツリと離れた気配の元へと向かう。




白「地下か••••••。

ここに誰かいるのか?」

白夜が向かった場所は地下室だった。

そこから気配がした白夜は気になって最初に見に来たのだ。

白「お邪魔します。」

ガチャリと扉を開けた瞬間、何者かが上から突っ込んできたため、反射的に反撃する。

••••首を折るという形で。

謎の敵は上から落ちてくる。

白「あ、悪い、つい反射で••••••。」

七色の歪な羽を持つ少女、フランドール・スカーレットである。

フ「ひ、久しぶりに食料が来たと思ったら••••強いのね••••••!」

折れた首を元に戻すと、自己紹介を始めた。

フ「私の名前はフランドール・スカーレット。

495年間ずっと外に出してもらえないの。」

白「幽閉か••••••。」

フ「あなたは強い人間なの?」

白「いや、そもそも人間じゃない。

妖怪でも神でも何でもない、ほぼ全てのものに近く全てのものと異なる存在。

そうだなぁ、神外だよ。

危険な化物、俺も似たような境遇だったんだ。」

フ「人間じゃないんだ••••••。」

白「俺の名前は禍 白夜。

フランと同じく暗い部屋に幽閉されてたんだ、自我を持ってから。

自我を持つ前は覚えてない。

そのあと何百年経ったか分からないけど封印された。

ずっと暗い部屋で眠ってたよ。

俺はさ、存在するものを無くすことができたり、無かったことにできるんだって言われてる。

だから危険なんだって。

後は差別みたいなものかなぁ。」

少し悲しそうに話す白夜。

白「っと、気配が動き出したな。」

フ「白は何しに来たの?」

白「異変解決(強制)」

フ「へー、異変解決かぁ。」

白「主犯と共犯と思しき奴らに紅い霧を出すのを止めるように言わなきゃいけない。

夏は暑いのが取り柄だからな、夏に食べるアイスは美味い。」

フ「あいす?

ケーキなら食べてるよ。」

白「アイスは冷たいんだ。

っとグダグダだな、つってもここの構造なんて分からないし。

いや、このままここで異変解決を待つってのも駄目なんだけど。

勘で行ってみるか••••。」

地下室から出ようとする白夜を呼び止めるフラン。

フ「待って!

私もついて行く!」

白夜は少し考えて、まぁいいか、とフランを連れて行くことにした。 
 

 
後書き
悪魔の妹、フランドールと神外 白夜の出会いです。

フランファンの方、申し訳ありませんでした!

白夜の過去(一部)と能力(一部)についても書きました。

ちなみに、白夜は自分の本当の種族がまだ分かりません。

神外というのは分かっていますが、本来は神でもないのでこの表現の仕方はおかしいです。

が、許してください。

寝たらレベルアップしたので、カタカナ表記のキャラはカタカナになっています。

寝たらレベルアップってすごいですよね。 
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