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歌集「春雪花」

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 場も離れ

  年も離れし

   君想い

 如何にと問えど

     雪は黙せり



 全てが離れた彼…想いを伝えたい…いや、伝えるべきではない…。
 私はどうすれば良いのだろう?雪に問い掛けても、返してくれよう筈もない…。



 春遠く

  心抉りし

     名残雪

 君に触れれぬ

     今ぞ哀しき



 直接的に「触れたい」思い詠んだこの歌。心だけでなく、温もりを欲してこの表現をしています。
 かなしきは「悲しい」ではなく「哀しい」にしたのは、音で「あい」と読むからに他なりません。
 愛しい人の温もりは、男女問わず、誰もが欲するものではないでしょうか…。



 
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