魔法少女リリカルなのはStrikerS~青年と機動六課物語~
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第9話『ファースト・アラート』
sideスバル・ナカジマ
父さんとギン姉へ
お元気ですか?スバルです。私とティアそしてカズマがここ、機動六課に配属されてもう二週間になります。本出動はまだ無く同期の陸上フォワードの5人は朝から晩まで、ず~と訓練付けしかもまだ一番最初の第一段階です。部隊の戦技教官のなのはさんの訓練はかなり厳しいのですがしっかりついていけばもっともっと強くなれそうな気がします。当分の間は24時間勤務なのでちょくちょく帰る事は出来ないんですが母さんの命日にはお休みを貰って帰ろうと思います。
それじゃあ、またメールします。スバルより。
P.Sカズマとティアは相変わらず―――
ティア「死ねぇぇーーー!!そこの馬鹿ぁぁ!!」
カズマ「はっはっはっは~、お前の射撃なんか当たる俺ではないわ!」
ティア「絶対殺す!殺してあんたをコンクリに詰めて海に沈めてやる!」
カズマ「いつの時代のヤーさんだお前は!?」
ティア「あんたを殺れるなら何でもするのよ!エリオ、キャロ捕まえなさい!」
エリオ&キャロ「は、はい!」
カズマ「ちょっ、お前汚いぞ!?」
ティア「うるさい!黙って絶えなさい!クロスファイヤー――――」
カズマ「ぬうぉぉぉぉっ!!エリオ、キャロ離せー!」
エリオ「落ち着いてください、カズマさん!」
キャロ「そうですよ。カズマさんが撃たれればすべて終わりなんですから!」
カズマ「くそっ!この裏切り者ー!!」
ティア「シュートッッッッッ!」
カズマ「ぎゃぁぁぁぁっっ!!」
スバル「………」
相変わらず仲がとてもいいです。
魔法少女リリカルなのはStrikerS~青年と機動六課物語~
第9話『ファースト・アラート』
sideカズマ・キサラギ
なのは「は~い、整列!」
全員「はい!」
さて、今日も朝からの訓練をしていたのだが残り約1時間を残して、なのはさんに呼ばれる。出来ることならもう終わりにしてもらい……昨日の夜のダメージがまだ残っていて体が重くて、重くて…。
そんなことを思いながらティアを見ると思いっきり睨んできた……怖っ!
なのは「それじゃあ、本日の早朝訓練ラスト一本。みんな、まだがんばれる?」
全員「はい!」
なのは「じゃあ、シュートイベーションやるよ。レイジングハート!」
レイジングハート[All right. Axel Shooter.]
レイジングハートさんの返事と同時に魔法陣が展開されそれと同時に複数の魔力弾が出現し高速で動き始めた。
なのは「私の攻撃を5分間回避しきるか、私に攻撃をクリーンヒットさせたら終了。ただし、誰か一人でも被弾したら最初からやり直しだよ。がんばっていこう!」
全員「はい!」
また、きつい訓練をさせるなぁ、なのはさんは……でも、なのはさんは多分あの魔力弾以外の攻撃はしてこないかもしれないけど。
それでもきつい事には変わりない。
ティア「このボロボロの状態で、なのはさんの攻撃を捌ききる自信ある?」
スバル「ない!」
エリオ「同じくです」
カズマ「無理だな」
ティア「じゃ何とか一発入れよう!」
キャロ「はい!」
スバル「よし!行くよ、エリオ!」
エリオ「はい!スバルさん!」
同時にリボルバーナックルとストラーダを構える。
なのは「準備は OKみたいだね、それじゃあレディー……ゴー!!」
合図と同時に魔力弾がこっちに向かってくる。
ティア「全員、全体回避!2分以内に決めるわよ!」
4人「おう!」
全員が思い思いに回避して散らばった。まあ、今回はあまり役にたたないかもしれないががんばりますか。
side高町なのは
みんな、思い思いに散ったね。
さてと、どう攻めてくるかな?
スバル「うおぉぉぉぉぉぉっ!!」
その時、後ろからスバルがウィングロードを展開して私に向かってくる。しかも、別の位置からティアナが狙っている。
なのは「アクセル!」
私は両方にめがけて魔力弾を飛ばし直撃するが二人の姿はその場から消えた。
なのは「シルエット……やるね、ティアナ」
スバル「てぇぁぁぁぁぁぁっ!!」
なのは「っ!?」
今度は上からスバルが向かってくる、私は避けずにバリアで受け止める。その間にスバルに二つの魔力弾で狙う。スバルもそれに気づきギリギリで回避する。うん、いい反応。さて次はどこから来るのかな?
カズマ「ブレインバスター!」
なのは「!?」
巨大な魔力弾が私に向かってくるいきなりだから少し焦ったけどなんとかかわす。飛んできた方向を見るとカズマくんがデバイスに乗って杖を構えて私を狙っていた、いつの間にあそこに居たんだろう。
カズマ「エリオ!いまだ!」
エリオ「はい!ストラーダ!」
カズマくんの掛け声と同時にエリオが私に突っ込んでくる。こうなったら、迎え撃つよ!レイジングハート!
sideカズマ・キサラギ
エリオ「うわあぁぁぁぁぁっ!」
なのはさんとエリオの激突でもの凄い煙幕が上がる。その中からエリオが吹き飛ばされビルの一角に何とか着地した。
スバル「エリオ!?」
ティア「外した!?」
徐々に煙幕が晴れてなのはさんの姿を表す。平然とその場に浮いている、やっぱり外して最初からかな?
レイジングハート[ミッションコンプリート]
なのは「お見事、ミッションコンプリート」
エリオ「ほ、本当ですか!?」
なのは「ほら、ちゃんとバリアを通ってジャケットまで届いたよ」
バリアジャケットの胸の辺りを指さすと確かにその部分だけ傷がついていた。
よっしゃ!これで、早朝訓練は終わりか。
なのは「じゃあ今朝はこれまで一旦集合しよ」
全員「はい!」
そう言って、なのはさんは下に降りてバリアジャケットを解除して俺たちの方に来る。
ふむ、ツインテールもいいがやはりサイドポニーも捨てがたいな…。
なのは「さて、みんなだいぶチーム戦になれてきたね」
全員「ありがとうございます!」
なのは「ティアナの指揮も筋が通ってきたよ。指揮官訓練も受けてみる?」
ティア「い、いえあの戦闘訓練だけで一杯一杯です」
スバルが「あははは♪」と笑っているとフリードが何かを探すように首を左右に動かす。
キャロ「どうしたの?フリード」
カズマ「なんか、焦げ臭いような……」
エリオ「ホントですね」
ティア「スバル!あんたのローラー」
スバル「え?ああ!?」
ティアに言われ急いでブーツを脱ぐスバル。
スバル「あちゃぁ……無茶させちゃった」
なのは「オーバーヒートかな?後でメンテスタッフに見てもらお」
スバル「はい……」
なのは「ティアナのアンカーガンも格好厳しい?」
ティア「はい、騙し騙しです…」
しかし、なぜ俺のは壊れないのだろうか……。
なのは「みんな訓練にも大分なれてきたし、そろそろ実戦用の新デバイスに切り替えかなぁ?」
スバル「新―――」
ティア「デバイス―――」
カズマ「ですか?」
◇◇◇◇◇
なのは「じゃあ一旦寮でシャワーを使ってからロビーに集合しようか」
全員「はい!」
カズマ「よし、エリオ。さっさとシャワー浴びるぞ。髪の色素が落ちるまで洗ってやるから」
エリオ「いえ、遠慮しときます」
俺たちとなのはさんがわいわい騒ぎながら隊舎の入り口付近まで歩いていると前方から黒いスポーツカーが近づいてきた。
ティア「あれ?あの車って……」
ティアがそれに気付くのと同じぐらいに俺たちの前に停まった。それと同時に車の窓と屋根が消えて、中にはフェイトさんとはやてさんの二人が搭乗していた。
キャロは「フェイトさん、八神部隊長!」と驚いたような声をを上げていた。
スバル「すご~い!これって、フェイト隊長の車だったんですか?」
フェイト「うん。地上での移動手段なんだ」
はやて「みんな、訓練はどないや?」
スバル「え~と……あははぁ……」
カズマ「ま、何とかやってますよ」
フェイト「エリオ、キャロごめんね。私は二人の隊長なのに、あんまり訓練見てあげられなくて」
エリオ「あ、いえそんな」
キャロ「大丈夫です」
カズマ「そうですよ、フェイトさん。俺が二人の面倒をしっかり見ますから」
フェイト「ふふふっ……それじゃあ、よろしくねカズマ」
カズマ「はい!よし、エリオ。さっさとシャワーにいくぞ髪が白くなるまで洗ってやるから」
エリオ「ですから遠慮します……」
その場の全員が「あはははっ」と笑いがおこる。
よし!つかみはOKだな。
はやて「相変わらずやねカズマくんは」
カズマ「はっはっは、お褒め頂恐縮です」
はやて「別に褒めてへんけどな~」
カズマ「マジで!?」
◇◇◇◇◇
sideスバル・ナカジマ
スバル「そういえばさ、ティア」
ティア「なによ、スバル」
スバル「聞きにくかったから聞かなかったけど。昨日廊下で何があったの?」
ティア「ちょ…ちょっとね」
そう聞くと、ティアは少し言葉に詰まったように言葉を濁した。
なので、変わりにキャロに聞く事にしよう。
スバル「ねぇ、キャロ。何があったの?」
キャロ「実は、カズマさんとティアさんが廊下でぶつかった時にカズマさんがティアさんのむ、胸を思いっきり鷲づかみにしてそれでティアさんが怒ってアンカーガンで撃ったんです」
スバル「ああ、なるほどね」
よく生きてたねカズマ……。
それからはしばらく無言で体を洗っていたそんな時―――
キャロ「そういえば、スバルさんのローラーブーツとティアさんアンカーガンってご自分で組まれたんですよね?」
スバル「うん、そうだよ」
キャロが質問をしてきたので、私は体を洗いながら答えた。
ティア「訓練校でも前の部隊でも支給品って杖しか無かったのよ」
スバル「私は魔法がベルカ式のうえ戦闘スタイルがあんなでし、ティアもカートリッジシステムが使いたいからって」
そう言えばカズマってフロントアタッカーだと思うのになんでティアと同じポジション何だろう?
ティア「で、そうなると自分で作るしか無かったのよ。訓練校でオリジナルデバイス持ちなんて居なかったから目立ってね……」
キャロ「それで、ティアさんとスバルさんはお友達になったんですか?」
スバル「うん。そんなところ~」
キャロ「あ、でもどうしてカズマさんとお知り合いになったんですか?」
スバル「え?」
キャロ「スバルさんとティアさんはオリジナルデバイスって共通点がありましたけどカズマさんは支給品の杖ですよね?それならどうやって知り合ったのかなって…」
スバル「あ~そっか。カズマはねあの時は問題児でね。みんなから毛嫌いされてたんだ」
ティア「それで、教官があたしたちの所に無理矢理組ませたらその時の成績が思いの外よくて、それからね一緒に組むようになったのは」
キャロ「そうなんですか…今のカズマさんあらは想像できませんね」
そうだよね~。今のカズマを見たらただのお調子者にしかみえないもんね~。
ティア「ま、成績は良かったけど、授業はサボる、寝るなんて辺り前途中退席なんか日常茶飯事」
スバル「そう言えば、チームえお組んでからティアが無理矢理バインドで椅子に縛り付けてたよね」
それで、いつの間にか私たちのクラスの名物になっていたよね~。
キャロ「三人ともとても仲がよかったんですね」
ティア「冗談。あいつのお陰で訓練校から386部隊までいったいいくらの始末書を書いたことか……はぁ~、思い出したら頭痛くなってきた……先に上がるわね」
スバル「あ、うん。よしキャロ頭洗ってあげるね~」
キャロ「はい、お願いします」
sideカズマ・キサラギ
エリオ「みんな、遅いですね。あ、カズマさんMPが少ないですよ今のうちに回復してください」
カズマ「了解っと。ま、女の買い物と風呂は長いっていうからな。おっ、フリードなかなかやるなお前」
フリード「きゅく~る♪」
ティア達を待っている間俺とエリオそしてフリードはひたすらDSP(ドリームステーションポータブル)で『マジカル☆ハンターズ』のをやっている。まあ、その時はあまり思わなかったけど……フリードの奴どうやったらこんな細かな操作ができるのだろうか……。
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