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魔道戦記リリカルなのはANSUR~Last codE~

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Myth21神よりの告知は絶え、そして天地の礎は起きた~É.TEMEN.AN.KI~

†††Sideアイリ†††

アンナっていう、マイスター達の家族を無事に助けることが出来た。だから海上へ脱出したんだよね。・・・でも、マイスターの中から見ることの出来る光景はあまりよくないもので。ヴィータっていう赤い騎士が途轍もなく大きな鉄槌を振り下ろした先、プリュンダラー・オルデンの騎士団長ウルリケが居た。
外見から見て今のウルリケは、四番騎――魔導や身体の強化のみに特化したフィーアお姉ちゃんと融合してるね。フィーアお姉ちゃんは、アイリたち他の融合騎とは違って、単独戦闘機能が付いてない。障壁を展開することは出来るけど、攻撃の魔導は一切搭載してない・・んだけどね。

(その分、融合状態のロードをあり得ないくらいに強くさせるけどね・・・!)

そのフィーアお姉ちゃんがロードとして登録してるウルリケは、ヴィータの鉄槌の攻撃に対してただ茫然と立ち尽くしてるだけ。両手には血で構築した大鎌が握られていて・・・だけど何もしないまま鉄槌の攻撃を受けた。
普通なら地面を砕いた音とかが轟くはずなんだけどね、でも違った。砕けたのは地面じゃなくて・・・「ヴィータ!」マイスターが叫んだ。砕けたのは、ヴィータの武装――確か名前は“グラーフアイゼン”――の大きな頭だった。ウルリケに衝突した部分から真っ赤な血の刃が無数に生えてきて、“グラーフアイゼン”を砕いた。

「あの戦い方・・・まさか、鮮血姫シリア・ブラッディアの末裔か・・・!? アイリ、あの女騎士の名前、知っているか・・・!?」

『う、うん。アレはウルリケ・デュッセルドルフ・フォン・ブラッディア。えっと、イリュリア騎士団の第三位に位置付けされてる騎士・・だよ』

「それだけ判れば十分だ・・・! すまない、アンナ。少し乱暴になるが・・・」

マイスターは抱きかかえてたアンナを蒼い光で出来た球体上の膜の中に入れて、シュトゥラ方面の海岸に飛ばした。そして「行くぞ、アイリ!」ウルリケ達が戦っているミナレットの島へとマイスターは飛ぶ。その間にも血の大鎌は人の手のような形に変化して、ウルリケを手の平の上に乗せた。ウルリケを乗せた手が空に向かって高速で伸びる。向かう先はヴィータ達の居る空。

「フライハイト家、ヴォルクステッド家に続いてブラッディア家とは・・・! シュテンルン・リッターの末裔、他にも居ないだろうな・・・!?」

マイスターの中に居るから解るんだよね。口調は怒りのようだけど、込められた思いは懐かしさ。フライハイト家って確か聖王家の番人だったよね。“シュテルン・リッター”て言うのは知らないけど。マイスターは「今はとにかくウルリケを潰す! 我が手に携えしは確かなる幻想」って詠唱。魔力がグッと跳ね上がったと思ったら、すごい魔力が込められた美術品のような長槍が1本現れた。

「その身に刻めっ、ニーベルン・ヴァレスティ!」

投擲された槍は一直線に血の手へ突き進んで着弾、根こそぎ吹き飛ばした。落下するウルリケ。マイスターはそんなウルリケに左手を向けて、

――リングバインド・シーリングフォース――

こんなすごく離れた場所だというのに、ウルリケの四肢に寸分の狂いもなく捕獲輪を掛けた。でもなんで? そんなことしたらウルリケを助けることになるのにね。でもそうじゃなかった。

――牙獣走破――

ザフィーラも高速落下、四肢を拘束されてるウルリケのお腹に蹴打を打ちこんだ。拘束は、ザフィーラの蹴打の威力を余すことなくウルリケに伝えるためのものだったんだね。でも『フィーアお姉ちゃんと融合してるウルリケなら、捕獲輪の魔導くらい破壊できそうなのに・・・?』そう首を傾げていると、

『魔力生成阻害の効果を付加しているんだ。ベルカ式ではない、私のオリジナルの魔道だぞ。しかも対ブラッディア仕様だ』

マイスターがそう教えてくれた。異世界の魔導なんだね、あの捕獲輪。そこからザフィーラの連撃が始まった。魔力の生成を阻害させてるせいでウルリケは血の魔導が扱えなくなって、一方的に攻撃を加えられてしまうことになっちゃってる。シャマルはシュリエルの回復。ヴィータは砕かれた“グラーフアイゼン”を悔しそうに見つめてる。そしてアイリとマイスター。・・・・それと、

「オーディン!」『マイスター!』

シグナムとアギトお姉ちゃんだね。シグナムだけはかなりボロボロだけど、アギトお姉ちゃんと一緒に何かをやり遂げたって言う顔をしてる。

「オーディン。イリュリア高位騎士ファルコと融合騎フュンフを撃破しました」

シグナムがそう報告した。そっか、フュンフお姉ちゃんは壊れちゃったんだね。ファルコも死んじゃったのか。確かミナレットに配置された高位騎士は、ウルリケ、ファルコ、フレート、その他に5人ほどのはず。でもマイスターの魔導で島は潰された。シグナムとアギトお姉ちゃんによってファルコとフュンフは墜ちた。

(ウルリケとフィーアお姉ちゃんは、今まさに墜とされようとしてて・・・。フレートとツヴァイお兄ちゃんは・・・・流されちゃったのかな・・・?)

ツヴァイお兄ちゃんを思い出す。あまり良い思い出はないけどね。マイスターが「とりあえず治療だな」ってシグナムに治癒の魔導を掛けているところで、『ミナレットが・・・!』アギトお姉ちゃんの思念通話が届く。ミナレットを載せた回転床がゆっくりと回り出して、『化け物めっ! 最大火力で塵となれ魔神!』ミナレットからこの空域一帯に向けてフレートの声が大音量で発せられた。

◦―◦―◦―◦―◦―◦

魔導砲台ミナレットの内部、回転床に根を張るかのように設けられている土台内にある制御室。明かりはそう多くないため薄暗く、そして床はなく、五角形の浮遊床が1枚だけという大きな空間。その浮遊床の上に高位騎士の1人、フレートは居た。
海水に飲まれた事で全身びしょ濡れだ。しかしそれを気にも留めずに彼は、前方に浮いている人間大の水晶に両手を翳している。狂気に満ちた表情をし「消えろ消えろ消えろ」と繰り返す中、水晶に赤い光の線が幾重にも走る。

『カリブルヌス魔力充填開始。海水を引き上げ、動力炉の制限解放およびミナレット全兵装起動に必要なエネルギーを生成します』

「急げっ。あの化け物は待ってくれないんだぞ!」

フレートが激昂する。彼の周囲に展開されている数ある空間モニターのうち1枚に、オーディンとシグナムとアギトが映っている。健在なその姿を見たフレートは「ツヴァイや騎士団の仇を取るんだ、絶対に!」ミナレット制御キーである水晶を殴りつけた。
オーディンの魔導――ではなく魔道ヒュドリエルによって施設内に居た連中は全滅した。単純な津波であったなら生き延びる可能性はあったかもしれないが、ヒュドリエルは攻撃の魔道だ。利用された海水すべてに攻撃性の魔力が付加されているため、防御をしなければ撃破されるのは道理。

(フィーアが居なければ、俺も死んでいた・・・!)

自分だけが生き残った怒りと、死んでいたかもしれない恐怖でフレートがわなわなと肩を震わせる。ヒュドリエルに襲われた施設――管制室に居たフレートとツヴァイ、管制官数人は、成すすべなく波に呑まれ全身を魔力で打撃された。
気を失っていたフレートが目を覚ました時、彼は施設内通路を流れる瓦礫の上で横たわっていた。自分の死を覚悟したとき、フィーアが現れた。ロードの魔導や身体を極限にまで補助できる融合騎プロトタイプ四番騎・強化補助のフィーア。
すでに機能を完全停止しているツヴァイを抱いて。フィーアはフレートを救うために彼と融合、彼の防御力を最大限にまで強化し、施設からミナレット本体へと移動していた。

『迎撃砲カルンウェナン起動。防衛障壁プリトウェンの出力を上昇。フェイルノート残弾18。フェイルノート製造システムを緊急停止、ミナレット稼働に魔力を流用。動力炉出力レベル80,84,88,92・・・・100。ミナレット全システム最高出力で起動します』

薄暗かった管制室がパッと明るくなる。まるで人間の血管のように縦横無尽に張り巡らされた回路が、赤い光をどこかに流し込むかのように点滅を繰り返す事で生まれた明かりのおかげだ。

「化け物めっ! 最大火力で塵となれ魔神!」

ミナレットの回転床が音を立てて回り、砲口をオーディンらの住まう国シュトゥラへと向けた。

†††Sideヴィータ†††

状況確認だ。まずあたし。あたしの“アイゼン”はウルリケに砕かれて、“アイゼン”を待機形態に戻して、修復を掛ける最中。ウルリケは、今はオーディンの捕獲輪(色が蒼だからそうだろ)で拘束されていて、血で防御とか迎撃ができねぇのか、ザフィーラがボッコボコに殴られてる。
シュリエルは、シャマルに回復してもらってすぐに臨戦態勢に入った。何故ならウルリケはザフィーラに殴られても平気そうな顔してるからだ。背筋がゾクッてなった。頭もおかしいんじゃね、ウルリケって奴は。そんで一番の厄介事のミナレットは、男の声でオーディンを殺す、って感じの通信が流れた後に、砲口をシュトゥラに向けやがった。

「おい、そりゃねぇだろ!」

――カルンウェナン――

それだけじゃなく、ミナレットの土台からシャレになんねぇ数の光線が放たれてきた。こうなりゃもうウルリケに構ってる余裕なんかねぇ。だからあたしらは一斉に逃げに回る。そんなところに『こちらオーディン! ミナレットは私とシグナムに任せ、各騎は退避!』って思念通話が。
確かにあたしらに出来る事なんてもう無いかもないけど、『ウルリケはどうしますかっ?』シャマルが掠めてく光線をギリギリで避けながらオーディンに訊いた。つか、ウルリケの奴・・・光線の雨をまともに食らってんじゃね? だって見えねぇもん。

『生き残っている場合は、ウルリケも私が請け負う! まずは被弾しないことを第一に考えてくれ!』

『消えてしまえぇぇぇーーーーッ!』

――カリブルヌス――

あのデケェ砲撃カリブルヌスが、シュトゥラに向けて発射されちまった。しかもミナレットはすぐに砲口をまた別の方角に向けて、間髪入れずにカリブルヌスを発射した。溜めなしで撃ちやがった。『テンパランチアに任せる!』ってオーディンが言うんだけど・・・。今は信じるっきゃねぇ。オーディンのデタラメな使い魔って奴を。カリブルヌスの光の尾を見送っていると、『アンナを任せた!』アンナが居る座標が頭ん中に送られてきた。

『ミナレットはオーディンさんに任せて、私たちはアンナの元へ急ぎましょ!』

『そうだな。主オーディンの指示通り、退くぞ』

『おう』『ああ』

シャマルとザフィーラに続いて、あたしとシュリエルもアンナの居る場所へ向かうために、光線を避けながら飛ぶ。

(無茶はしないでくれよ、オーディン、シグナム)

光線の弾幕でもう姿が確認できねぇオーディン達に、心ん中でそう願った。教えられた座標につくと、元の人間の姿に戻ってるアンナが横たわってた。医者のシャマルが急いで容体を診る。「うん、異常なし・・なんだけど・・」って引っかかる言い方だった。シュリエルが真っ先に「どうした?」って訊く。そうだよ、もったいぶんなよな。ここだってまだ攻撃に晒されてねぇけど完全に射程圏内、いつ光線が飛んでくるか。

「ううん、とりあえずはここから離れましょ。ザフィーラ、アンナをお願い」

ザフィーラがアンナを横抱きにして、あたしらは一度アムルに戻る事にした。早くエリーゼ達にアンナを逢せてやりたいしさ。

†††Sideヴィータ⇒オーディン†††

ミナレットから感じられる魔力量がグッと跳ね上がったと思えば、カリブルヌスの連射、それに迎撃砲が加えられた。魔力弓を生成。左手に槍のごとき矢を作り出し、魔力弦に番える。標的はもちろん回転床の四方八方に根を張るミナレットの土台に在る数ある砲台。

「往けっ!」

――弓神の狩猟(コード・ウル)――

多弾射撃ウルを射る。込めた魔力は十分過ぎるほどだったが、「障壁の出力が・・・!」不可視の障壁に全弾防御されてしまった。迫り来る迎撃砲を回避したところで、「アギト!」シグナムが“レヴァンティン”をボーゲンフォルムへと変形させた。アギトとの融合状態だ。その威力は絶大だろう。そしてシグナムはシュツルム・ファルケンの投射体勢に入った。

――女神の護盾(コード・リン)――

シグナムに向かう迎撃砲を、上位防性術式のリンで防御。今すぐにでも儀式魔術エーギルを発動したいが、あれには詠唱はもちろん、その場から動けないという制約がある。それだけではなく詠唱中は、他の魔道が扱えない。飛翔術式の剣翼アンピエルや戦闘甲冑くらいは維持できるが、他の攻性・防性はダメだ。だからこんな状況でのエーギル発動は危険すぎる。まずは迎撃砲の砲台を潰す事からだ。

「『翔けよ、隼!』」

――シュツルムファルケン――

射られたファルケンには結界・障壁破壊効果がある。先ほどの単純に魔力が大きいだけのウルに比べれば・・・。しかし「ダメか・・・!」シグナムが悔しげに呻く。ミナレットの障壁に着弾したファルケンは大爆発を起こしたが、可視できるだけの波紋を障壁に生ませただけに留まった。が、その一瞬の緩みが出来たのを確認できればいい。波紋が消えるまでの数秒に集中。“エヴェストルム”を鞭形態パイチェ・フォルムで起動、先端の剣形態の“エヴェストルム”に障壁・結界破壊のメファシエルを付加。

「往けっ!」

波紋の中心へ向け、振り回して勢いをつけた先端を着弾させる。波紋が新たに生まれ、着弾点から全方位に向かってヒビが入り、砕けていく。ミナレットから『化け物めぇぇぇーーーーッ!』あの男の通信がけたたましく流れた直後、またカリブルヌスが放たれた。
方角から見て・・・ガレアか。冥王イクスヴェリアが有名な国だ。と、呑気な事を考えている場合じゃない。ミナレットの破壊を任された身として、これ以上のカリブルヌス発射は阻止しなければ。エーギルの術式をスタンバイ。そんな中、

『シグナム、アギト。ウルリケの姿は確認できるか・・・?』

『例の女騎士ですね・・・・いえ、見当たりません』

ウルリケの姿を確認してみたが、シグナムの言うとおり見えない。迎撃砲をまともに受けたようにも見えたが。海に落ちたか? いや、違う。居る。判ってしまう。砂粒程度の微弱だが、この時代に居ないはずの魔術師特有の神秘を。

『(どこだ・・・? 海上には居ない。まさか・・!)シグナム! ヴィータ達と合流するんだ!』

『・・・っ! 判りました!』

シグナムはすぐに察してくれたようで、進路をヴィータ達の居るシュトゥラ国内へと変更。だがその前に『っと、そうだ、コレを持って行ってくれ!』シグナムの元へと急いで飛び、彼女の手に私特製のカートリッジを2発握らせる。
魔術師の魔力が込められたカートリッジだ。魔術師の血族の末裔であるウルリケに絶大な効果を与えるだろう。私とシグナムの間を通過する迎撃砲。それがこの場での別れのきっかけとなった。頷いたシグナムは飛び去って行き、そして私は・・・・

「アイリ、もう少しだ、頑張ろうな」

『どんとこい、ですよ!』

ミナレットの障壁が再生される前に迎撃砲台を潰さないとな。

――殲滅せよ(コード)汝の軍勢(カマエル)――

頭上に1200の魔力槍を展開。属性は破壊特化の炎熱・雷撃・閃光のみ。「殲滅粛清(ジャッジメント)!」と指を鳴らし、射出命令を下す。一斉に迎撃砲台へ向け突き進むカマエル。次々と砲台に着弾し爆発、破壊していく。どれだけ強力な兵器だろうと、やはり魔術師の敵じゃないな。今のカマエルで3分の2の迎撃砲台を破壊して、まだ無事な砲台から私を撃とうと光線が放たれ続ける。

――第二波装填(セカンドバレル・セット)――

先程と同じ1200の槍群を生成、展開。迫る迎撃砲を避けつつ「殲滅粛清(ジャッジメント)!」と射出号令を下す。半数は砲台破壊へ。また半数はミナレット本体へ。しかし障壁がなくとも自前の装甲の厚さの前には無力だった。
回転床が音を立てて回り、ミナレットの砲口が三連国バルトの一国、ウラル方面に向けられた。そしてまた強大な魔力が発せられた。カリブルヌス発射の兆候だ。発射を防がないといけない。とはいえエーギル発動を控えている今、そう強力な魔道は使えない。

「ならば・・・!」

――屈服させよ(コード)汝の恐怖(イロウエル)――

私の魔力光サファイアブルーに光り輝く直径30m程の円環が私の両側に発生。そこより出でるは、白銀のブロックが組み合わさって構成された2本の巨腕イロウエル。右のイロウエルで砲口を防ぎ、左のイロウエルで砲身を鷲掴み、無理やり砲身を陸地のない場所へ向けようとするが・・・「動かないか・・・!」ビクともしない。
そして放たれるカリブルヌス。右のイロウエルは砕かれ、間髪入れずに左のイロウエルを射線上に移動。カリブルヌスを受け止め・・・・きれなかった。両方とも破壊された。が、威力は削った。あとはウラルに防衛障壁がある事を願うばかり。

「(迎撃砲も黙らせた。あとは・・・)ミナレットだけだ・・・!」

足元と海面にアースガルド魔法陣を展開。スタンバイしていた水流系最強の術式エーギルを形にするために、

「其は九界に在りし全ての生命の源にして母たる海を司る者」

詠唱を始める。剣翼アンピエルと戦闘甲冑以外の魔道の使用がすべて制限される。ここ一帯の海水全てに魔力を通し、操作を行う。左腕を空へと掲げると、ミナレットの周囲十三方から海水の龍が立ち上り、ミナレットの直上で合体、巨大な水塊となる。

「海神が生み出せし蒼き水刃には慈悲も慈愛も無く、あらゆる護りを裂き刻み、如何なるものを海塵と成す」

その水塊から無数の水の刃が降り注ぎ、ミナレットを襲撃。その装甲に傷をつけていく。水刃として消費された海水は海に戻り、また十三方の水龍を伝って空に在る水塊へと還る。ゆえに水塊が消滅する事はない。エーギルの効果が途切れるか、私は解除するまでは。それにしても堅い装甲だな。仕方ない、第二波のエーギルを発動だ。

「水界の支配者の憤怒を買いし汝よ知れ。汝に待つのは凄絶にして残酷なる斬刑のみにあらず。母なる海より空に流るる水龍は天に座して雨と成り、汝を突き穿ち貫く刺刑に処さん」

次は、水刃が傷つけた個所に水の杭を無数に打ち込んでいく。ミナレットの損害をさらに広げていく水杭の雨。回転床が動き、ミナレットの砲身はエーギルから逃げるかのように明後日の方を向いた。だが甘い。水塊へと上って行く水龍の海水の引き上げ量を増加させ、水塊をさらに巨大なものとする。これでミナレット全てが攻撃範囲に入った。ガンガン轟音を立てながら砲身に着弾していく水杭の雨。

「母なる海より空に流るる水龍は天を衝きて渦を巻き、汝を削ぎ壊し滅す裂刑に処さん」

第三波始動の詠唱。水杭攻撃は終わり、今度はドリル状の海水をミナレットへ8本と落とす。この攻撃で回転床を潰した。これで今の方角から動けない。それでもカリブルヌスを撃ちたいのなら撃つがいい。

(砲口が向いている先に在るのは自国イリュリアだけどな!!)

回転床に根を張るかのように存在している土台のいくつかが崩壊していった。ミナレット完全破壊までそう時間はかからないだろう。

『何なのだ、貴様は!? 何故ミナレットを持ち出してまで、たかが人間一人を殺せない!?』

男の絶望に満ちた声が流されると、アイリが『フレート・・・』と呟いた。この声の主は誰なのか、アイリから教えてもらう。フレート・ベックマン。イリュリアの高位騎士の1人だそうだ。そして雷の融合騎であるツヴァイを有しているとの事だ。まぁ今さら出てきたところで敵ではない。

「聞こえているか、フレート・ベックマン! 私を討ちたいようだな! ならば地獄をその目で見ろ、その魂に刻め、そして絶望の底から這い上がって見せろっ。それでも自分を確固として保てたのなら、少しは私に近づけるだろう!」

百年も生きられない人間に、私が背負った2万年の地獄と同じ絶望を経験をさせるのは不可能だ。だから勝てないんだよ、私には。背負ってきたものの重さ、数、そのすべてにおいて私を勝る存在などいないんだから。

『ぬぅぅ・・・俺も地獄などこれまで多く見てき――』

「そうか。だが足りないな。だから人間を辞めろと言うんだ。人間に許された時間など、あまりに一瞬なんだから」

いい具合に壊れてきたミナレットを見下ろし、第四波の攻撃に移る。

「母なる海より空に流るる水龍は天に座して槌と化し、汝を押し潰し砕く杖刑に処さん」

水塊から鉄球のような水の槌を落とし続ける。着弾したところは大きく凹み、少しずつミナレットを潰していく。水槌のいくつかが回転床に大きな穴を開け、ミナレットがガクッと大きく傾き、砲口が空に向かう。
反射鏡弾フェイルノートと砲撃カリブルヌスでならまだ悪あがきくらいは出来そうだが。砲身を集中的に狙い、水槌を落としていく。だが凹みこそすれ折れる事はない。ここまで堅いとは驚嘆だな。水槌の雨を続けるが、やはり折れない。

「フレート・ベックマン。お別れの挨拶をしよう。今からミナレットにトドメを刺す」

『・・・・化け物め・・・!』

「ああ、そうだ。私は、化け物なんだよ」

『??・・・マイスター・・・』

アイリから戸惑いや悲しげな声色の念話が届く。

「『何でもないよ、アイリ。忘れてくれ』・・・詠唱最終節。これで、さよならだ」

掲げていた左腕を勢いよく振り下ろし、ミナレットへと左手を翳す。

「海神の四刑をその身に受け、尚生命を失わず在る汝よ。怖れ慄き震えよ。最後に待つ、真刑の災いを!」

――海神の波瀑(コード・エーギル)――

今まで繰り出してきたエーギルの四刑すべてに加え、空に上る十三方の水龍からも海水の砲撃が放たれ、さらに海面から海水の槍が8本と突き出された。ミナレットを全方位から集中砲火。これでダメなら・・・・真技?って不可能だな、発動したら記憶どころか体が消滅しかねない。
だがそれは杞憂だった。エーギルの効果が絶え水煙が晴れると、完全に沈黙したミナレットの悲惨な残骸が視界に映った。2つの砲身は完全に折れ、もう2度とその猛威を奮う事は出来そうもない。

『終わったね、マイスター』

『ミナレットだけはな。今度はイリュリア王都に攻め込むぞ。オリヴィエ王女殿下たちなら問題ないだろうが、王都にはエグリゴリが居る』

みんなには悪いが、“堕天使エグリゴリ”を優先させてもらおう。ついでにエテメンアンキも潰しておくか。これからのベルカに無い方がいいだろうからな。どういうモノかは知らないが。

†††Sideオーディン⇒シグナム†††

オーディンと別れ、ヴィータ達と合流するために捜そうとした。が、そのような手間は要らなかった。ヴィータ達はウルリケと戦闘を繰り広げていた。正直、元気な姿で戦っているウルリケに戦慄した。ミナレットから放たれていた迎撃砲の直撃を受けて、何故ああも変わらずに戦えているのか。
アギトが『ウルリケとフィーアは、イリュリア国内でも有名な最強ペアなんだよ』と教えてくれた。最強、か。個人で最強と謳われている騎士団総長グレゴール。融合状態で最強のウルリケ。なるほど腕が鳴る。

『シグナム、マイスターに貰ったカートリッジ・・・使おう』

アギトが、先ほどオーディンから受け取ったカートリッジを使うように言う。

『ああ。対ウルリケ用として頂いたのだからな』

カートリッジを“レヴァンティン”に装填。ロードする事なくウルリケに向かう。ヴィータ達はやはり苦戦しているようだ。ウルリケは、修復された“グラーフアイゼン”を蹴りで捌き、ザフィーラの拳打を裏拳でいなし、赤い液体――血液を大鎌状にしたソレでシュリエルのブルーティガー・ドルヒを払い落とした。

「レヴァンティン!」

オーディンのカートリッジをロード。「ぅぐ・・・!?」凄まじい魔力量に、魔力核が暴れまわる。融合しているアギトにもオーディンの魔力が伝わったようで、『あぅぐ・・なに、これ・・・!?』そう呻く。我々が知っている魔力とは質が異なる。これほど強大な魔力を扱った事など、これまでに一度とない。だが「この昂揚感、僅かな苦痛もあるが・・・それ以上に心地良い」なかなかに良い感じだ。

「アギト、時間を掛けられん、早々に決めるぞ!」

『う、うんっ。猛れ、炎熱』

――烈火刃――

炎熱強化を刀身に施し、「紫電・・・!」“レヴァンティン”の刀身に火炎を纏わせる。ヴィータ達が私に気づき、私の纏う魔力の絶大さに目を見開き驚愕、しかしすぐにウルリケより離脱する。

「一閃!」

これまで共に歩んできた決め手・紫電一閃を、ウルリケに向け振り下ろす。横っ飛びで避けたウルリケは一回転して大鎌を振るい、私は“レヴァンティン”を切り返して迎撃、一瞬にして蒸発させた。

「く・・っ!? あなたは盟友ゲルトを討った騎士、名は確か・・・シグナム!」

「私が討った騎士の中に、ファルコとフュンフをを追加しておいてもらおう。ヴィータ!」

オーディンのカートリッジを放り投げ、ヴィータは慌てる事なく受け取る。

「この場にあなたが居るのでしょうから、盟友ファルコが戦死したのも事実なんでしょうね!」

再度作り出した血液の・・・鞭を振るうウルリケ。シャマルからの「触れちゃダメよ、シグナム!」と助言。ならば障壁をと判断し、パンツァーシルトを展開。シュリエルが「防御もダメだ、貫かれる!」と言う。
しかし「ん?」いや完全に防げたのだが。ウルリケですら「え・・・?」防がれると思っていなかったのか呆けている。ヴィータ達の障壁は貫け、私の障壁を貫けなかった理由・・・それは間違いなく「ヴィータ! そのカートリッジを使え!」オーディンのカートリッジだ。
我らの魔力とは何かが違うオーディンの魔力。ヴィータも「応!」と装填、ロード。直後、「うおっ? なんだこれ!? すげぇっ!」と驚愕したヴィータは、うおおおおおお、と昂っていた。

「ブラッディアの血の優位性が崩れた・・・!?」

『ウルリケっ、フィーアっ。あたし達の勝ちだ!』

『ゼクス・・・! (フュンフ)を討った愚か者がっ!』

「第三位がこのようなところで討たれるわけには・・・!」

――グラオザーム・ケッツァ――

血液の大鎌がいくつもの触手となり、我らに向かって伸びてきた。ヴィータの「おらぁぁああ!」シュワルベフリーゲンが迎撃、一撃のもとに粉砕した。血液の大半を失い攻撃が途絶えたウルリケへ突撃。“レヴァンティン”を横一線に薙ぎ払うが、「なんてこと・・・!」ウルリケは後退し回避。

「テートリヒ・・・シュラァァァーーークッ!」

後退した場所にはすでにヴィータが回り込んでおり、“グラーフアイゼン”の一撃を繰り出した。僅かな血液で盾を作るがヴィータの一撃に容易く砕かれ、「あ・・がっ・・・!」ウルリケの脇腹に直撃した。ボキボキと骨が砕かれる音がハッキリと聞こえた。吹き飛ぶウルリケは地面に勢いよく落ち、しばらく転がって樹にぶつかった事で、ようやく止まった。これで終わったな。骨が折れた状態であの衝撃、内臓を傷つけているに違いない。

「さっきまでは通用しなかったのに、このすげぇカートリッジを使っただけでウルリケを倒せた・・・。なぁおい、シグナム。このカートリッジ、一体どうし――」

「ブラッディア・・の、血族と・・して・・・」

「まだ立つのか・・・!」

ウルリケが樹にもたれながらも立ち上り、自分の血液を大鎌へと変化させた。そして「フィーア! 極限強化!」と叫び、自分の命を削るかのような魔力を放出した。

「ヴィータ!」

「応よっ!」

ヴィータと挟撃を行う。“レヴァンティン”を振り下ろし、“グラーフアイゼン”を振り払う。大鎌で私の一撃を防ごうとするが、残念ながら寸断され直撃、ウルリケの右肩を裂く。裂かれた傷より血液の杭が飛び出し、「ぐっ」私の左肩を貫いた。血と魔力を吸収される感覚を得る。
ヴィータがその隙にウルリケの右脚を打ち、骨を砕いた。脚が折れた事でガクッと体勢を崩すウルリケ。斬り返す“レヴァンティン”で奴の腹を斬り裂く。今度は腹から噴き出す血液が刃となってヴィータを襲撃、両足を裂き、「いって!」ヴィータを下がらせようとした。

「でも退かねぇぇえええええッ!」

――テートリヒ・シュラーク――

「あぐぅぅ・・・!」

“グラーフアイゼン”の一撃を左肩に受けようともウルリケは止まらず、「せめてあなた達だけは討つ!」と、全身の傷口から流れる血液を無数の棘にし、私とヴィータに風穴を開けようと伸ばす。避けられない。私の肩を貫く杭が足止めの枷となっているためだ。ヴィータも両足を斬られた事で回避が遅れる。
そこに、「シグナム!」「ヴィータ!」ザフィーラとシュリエルが飛び込んできて、我々を抱えて跳び退く。ハリネズミのようになっているウルリケの攻撃範囲から・・・「逃れられんか・・・!」血液の棘は伸縮自在とでも言うように追い縋ってくる。

「これ以上好き勝手させないわ!」

――旅の鏡――

「しま・・・っ!」

ウルリケの胸から生えるのはシャマルの右腕だ。そして手の平の上には魔力核。血液の棘が液体へと戻り、バシャバシャと地面に落ちる。ヴィータが「あたしを投げろ!」とシュリエルに言い、シュリエルはヴィータをウルリケへと向けて投げた。
ならば「ザフィーラ!」私もザフィーラに投げてもらう。向かう先にはウルリケただ1人。距離的に近かった私が先に到達し、「終わりだ!!」“レヴァンティン”を振るい、ウルリケの魔力核を寸断する。

「ぁがぁぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛・・・っ!」

「これでトドメだ、ウルリケぇぇーーーーッ!」

――テートリヒ・シュラーク――

突撃の速度、中空での一回転、元より有る“グラーフアイゼン”の破壊力、そのすべてが込められた一撃がウルリケの胸部に打ち据えられた。グシャッ、メキメキ、と肉と骨を潰す音が耳に届く。ウルリケはその衝撃に軽々と吹き飛び、先ほどと同じように地面を何度も跳ね転がり・・止まった。
私とは違って着地できずに地面に落ちたヴィータが仰向けに倒れ「はぁはぁはぁ、意識があんなら最期に答えろ」と言い放つ。意識などあるわけがない、そう思っていたのだが、ウルリケは何度も吐血しながら「なに?」と促した。

「なんでテメェの部下を自爆なんかさせやがった? アイツら、戦って死ぬ事が騎士の最期だって言ってたんだぜ・・・」

「・・・・ごふっ、わた、しが・・命じた、とで・・も・・・? あれ・・は・・・陛下・・の・・御意思、よ・・・従うしか、ないじゃ・・・すか・・」

「・・・クソが」

ヴィータは吐き捨てるようにそう言い放ったあと、意識を手放した。これで本当に決着だな。“レヴァンティン”を支えにして立ち上がり、「トドメを刺すか?」と尋ねてきたザフィーラへ「いや」と首を横に振る。

「今すぐこの場から離れるぞ」

指示を出す。ウルリケはもう立ち上る事も魔導を扱う事も戦う事も出来ん。放っておけば確実に死に至る出血量と怪我だ。だからその先に待っているのは、ファルコと同じ結末なはず。

『高位騎士は機密保持の為に自爆をするようだ、近くに居れば巻き込まれるぞ』

『自爆だと・・・!? 判った、ヴィータは私に任せろ。ザフィーラ、シグナムに肩を貸してあげてくれ』

「『ああ』掴まれ、シグナム」

「すまん」

こうしてウルリケより距離を開け数十秒のあと、大爆発が起きた。イリュリア騎士団の第三位の騎士を討ち取れる事が出来、ミナレットも・・「オーディンさんの方も終わったようだわ」海水を利用した全方位からの攻撃によって、見るも無残な様を見せた。しかし王都へ向かう前に随分とボロボロにされてしまったものだ。少し回復をせねば最後まで戦えきれんな。

◦―◦―◦―◦―◦―◦

――エテメンアンキ・玉座の間

「よくここまで耐えてくれました、ファルコ、ウルリケ、フレート。あなた方の死、決して無駄にはしません」

超がいくつも付くほどの高層建造物エテメンアンキの最上階・玉座の間にて、イリュリアの女王テウタ・フリーディッヒローゼンバッハ・フォン・レーベンヴェルトが静かに涙していた。彼女の面前に展開されている4つの空間モニターのうちの1つに、ミナレットでの戦闘が映し出されていた。ファルコがシグナムに討たれ、ミナレットはオーディン単独に潰され、ウルリケは信念の騎士団グラオベン・オルデンの騎士たちの連携で討たれた。

『テウタ陛下。イリュリア北部ブンセンヴルスにて行われていた、シュトゥラ騎士団と我がイリュリア騎士団所属・天睨む深淵騎士団(シャルフシュッツェ・オルデン)との戦闘の結果ですが・・・』

「その様子では負けましたね」

『申し訳ありません。シュトゥラ騎士団の前線に、アウストラシアのオリヴィエ・ゼーゲブレヒト王女殿下と、その番犬リサ・フライハイトが紛れ込んでいるようで・・・』

「なっ!? オリヴィエ王女殿下が戦場に出ているのですか!?」

テウタは信じられないといった風に立ち上がり、モニターに触れるほど顔を近づけて訊き返した。グレゴールは『直にご覧になる方がよろしいかと』と提言。テウタは急いで戦場の様子をモニターに映し出す。上位騎士団シャルフシュッツェ・オルデンとの戦闘を終え、王都への進軍を再開している騎士団の中に、オリヴィエとリサ、クラウスも居た。

「クラウス殿下も・・・。ですが、オリヴィエ王女殿下がいらっしゃるという事は、聖王のゆりかごの出撃はないと見てもいいですね」

『おそらくは。報告を続けます。東部マルキッシャーよりガレア騎士団の進撃です。未確認ですが、ガレアの冥王イクスヴェリアの兵・マリアージュが居るとの事です。そして、バルトからも艦隊が王都へ向かっているとの事です』

新たに展開されたモニターに映るイリュリア騎士団総長グレゴールが報告する。テウタは流れたままの涙を袖口でようやく拭い去り、「そうですか。計画通りですね」と無理やり笑みを浮かべた。それでミナレットでの戦闘の結末を察したグレゴールは『彼らはよくやってくれましたね。おかげで我らの勝利は目前です』とファルコらを称えた。

「ええ、レーベンヴェルトを再建させた後、英雄として後世に語り継ぎませんといけません」

『それは最高の弔いです』

「本当は勝利を収めて帰って来てくれればよかったです」

最後にもう一度目を拭い、次にはキリッとした表情へと変えていた。そして膝の上に新たにモニターを1つ展開。そこには、

――エテメンアンキ全システムを起動します。よろしいですか?――

そう表示されていた。テウタは迷わずに起動を許可するキーを叩いた。エテメンアンキの玉座の間のみならず全区画に『天界王・テウタの許可を承諾。エテメンアンキ、起動します』そう音声が流された。傘の骨組みのような形をしたエテメンアンキ――正式名称を天地統治塔エテメンアンキ。エテメンアンキの最上層部より八方に伸びている柱――長さは約5km――の先端に設けられている水晶部より、

――カレドヴルフ――

特大の砲撃が地面へと向けられ照射された。地上21kmという成層圏から放たれる8本の砲撃。これが天地統治塔エテメンアンキの兵器としての片鱗だった。決して攻撃が届かない天上に玉座を置き、地上を焼き払う砲撃、まさに天地を力で統治するためだけの兵器。

「グレゴール。ゼフォン・エグリゴリ:ツヴァイを、今すぐにオリヴィエ王女殿下らの元へ。オリヴィエ王女殿下とクラウス殿下、ついでに剣姫フライハイト次期当主を討ちます。聖王のゆりかごを起動されては少々厄介です。オリヴィエ王女殿下だけでも討ってください」

『御意に。陛下の御心のままに』

グレゴールとの通信が切れ、テウタはふぅと一息吐き、コンソールのキーをいくつか叩く。新たに展開された小さなモニターに表示されたのは、

――融合騎フォルエンドゥングタイプ・マラーク起動準備――




 
 

 
後書き
ミンガラ・ネレーキンパ。
突然ですが、オリヴィエって腕が無いんですね。ちょっとショックです。こちとら両腕健在で描いてますよ。二次創作と言うことで、そこのところはお許しを。だってオリヴィエ、めちゃくちゃ活躍させたいですからね、ホント。
それとですが、エテメンアンキのモデル、PSソフト『ゼノギアス』から拝借してます。これで少しはイメージしやすくなるかな、と思います。ちなみにミナレットは、『エースコンバット6』のシャンデリア。



 
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