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『自分:第1章』

作者:零那
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『不仲』

零那は仕事に慣れてきた。
仕事に慣れたとゆうか...人に慣れてきたって方が正しいかも知れん。

アフターや同伴もする様になった。
日中も普段からメールして友達のような感じだったり。
店に、ママに迷惑かけると思ったら何を話したらいいか解らんくなる。

でも、メールとかなら店やママに責任があるわけじゃ無いから気楽に話せた。
そこで距離を縮めて、次店に来てくれたときにはちゃんと話せれるように頑張った。


翔平とは喧嘩が増えた。
零那がお客さんとメールしてるから。
かといって、ずっと携帯と睨めっこしてるわけじゃ無い。

話してるときは聞くし、娘ともそれなりに...

それでも、翔平は零那の携帯が光る度に嫌な顔をする。

それが零那も嫌だったしストレスだったし、うんざりだった。

一言で言えば『器がこんまいガキ』
そんな子に好き好き言われても正直嬉しくも無い。
好きなら納得して文句言わず耐えろって思ってた。
何様?
ほんまよね。
でも当時は精一杯できることをするしか無かった。
生きる術だった。
『普通』の人には分かり得ん。
この悔しさは。

好きって何?
好きなら信用するやろ?
信用無いから嫉妬や束縛するんやろ?
逆効果やし。

少なくとも零那には。
すぐ浮気浮気って言う奴は女々しいし、うっとい。
そんなすぐ浮気ばっかする奴を好きになったんか?
信用無い奴を好きになったんか?
好きになった奴を信用してやるだけの器が無いなら恋人をつくるな。
当時の零那には、そんな考えしか無かった。

目に見えん『好き』を信用するのも信用せんのも自由。
でも、本気で好きなら簡単に浮気を疑うなよって思う。


『デリしょった時に納得して不倫してたくらいなんやから、今更スナックで泣きわめくなや。体使ってないだけカナリましやと思いますけど?』

それが本音。


同じコトで何回も何回も喧嘩して毎日が憂鬱だった。
出て行こうか考えた。
でも、家が無い。
家借りるにしても保証人が居らんから無理。
その根本は変わらん。

また風俗?
だったらマンション寮あるし。
店のシステムや料金重視じゃ無く、寮の場所と環境重視で選べば娘も...
いやいや、あかん...
狭い町や。
あそこのマンションはデリの子ばっかり住んでる。
とか、噂はある。
実際に知ってるマンションもあったりする。

そんな所、娘の事考えたら住めるわけ無い。

仕事は0時迄とか関係なく終わる迄にした。
終わって、海。
朝帰り。


そんな日が増えた。

いろいろ考えた。

ママも、気にしてくれてて、翔平の事愚痴ったりしてた。
『こんまい男』と一緒に居ると負担かかるのは女の方やと答えが出た。
娘の事も...いろいろ考えた。

 
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