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大陸の妖精

作者:sinの妖精
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時のアーク アルトvsザルティ

 
前書き
そろそろデリオラ編終わりそう
 

 
デリオラ復活を止める為、アルトは月の雫の儀式を行おうとするザルティを追っていたのであった


アルト「待てやこのクソシカト仮面ー!!!」


ザルティ「ほっほっほ」


アルト「『ほっほっほ』じゃねぇー!どうやって戻したか答えろォー!!」


ザルティ「」サッ


逃げていたザルティは遺跡の天井に手をかざす


すると遺跡の天井が砕け、その砕けた岩がアルトの頭上に降りかかる



アルト「こんなもん・・・効かねーよ!!」


ジャンプしたアルトは降りかかる岩を蹴り砕いた



ザルティ「ほっほっほ」クイッ


今度は砕けた岩に手をかざすザルティ


すると岩が浮き上がり、砕けた天井が元通りに修復された



アルト「えっ!!?」


その様子をアルトはかなり驚いた表情で見据えた



ザルティ「ご覧の通り、こうやって遺跡を元に戻したのです」


アルト「すげぇ・・・なんだ、この魔法」


ザルティ「失われた魔法(ロスト・マジック)の一種でございますな、その強力さと副作用の深刻さにより歴史より抹消された魔法」


アルト「歴史から・・・!?」


ザルティ「サラマンダーの滅竜魔法も然り」


そう言ったザルティは突然姿を消した



アルト「えっ・・・消えたーっ!!ちくしょー、どこ行きやがったー!!」








その頃、遺跡内


グレイ「オラァ!!」


リオン「ぐっ・・・!!?」


怒るグレイがリオンを殴り飛ばす



リオン「な・・・バカな!!そのキズでなぜ動ける!!?」


グレイ「限界だ・・・」


リオン「あ!?」


グレイ「助けてやりたかったが、もう限界だ」


そう言ったグレイは氷の弓矢をリオンに向かって放つ



リオン「がっ!!!」


氷の矢がリオンの体を貫いた



グレイ「はぁっ!!」


リオン「ぐはぁ!!?」


キズを負い、動きが鈍くなったリオンをグレイが殴り続ける



リオン「がっ・・・はァ!!!」


ふらつきながらも立ちあがるリオン



リオン「このオレが、グレイごときに血を流すなど・・・あってはならんのだ!!!」


グレイ「っ!?」


リオン「アイスメイク 白竜!!!!」


グレイ「ぐあぁっ!!!」


リオンの攻撃がグレイを遠くに吹き飛ばした



リオン「無駄な魔力は使わせんでほしいな・・・ただでさえアルトレアとの勝負で体力、魔力共に消耗しているんだ・・・この後のデリオラ戦に差し支える」


息切れしながらリオンが言った



グレイ「させる・・・かよ・・・」


リオン「どうあがいたところでデリオラは間もなく復活する、もう誰にも止められんぞ・・・」


グレイ「絶対・・・止めてやる」


リオン「お前がこんな所ではいつくばってる今まさに・・・ザルティは月の(ムーンドリップ)を行っているというのにか?」


グレイ「アルトとナツをナメんなよ」















ザルティ「いよいよか・・・」


アルト「見つけたぞ!クソ仮面!!」


アルトが空中からザルティに向かって突撃する



アルト「とりあえずぶっ飛べ!!」


ザルティ「ほっほーう」


しかしザルティは突撃してくるアルトを軽やかに避ける



ザルティ「驚きましたな、なぜここがおわかりに?」


アルト「お前の目的がデリオラって事は分かってんだ、という事はデリオラの所に向かえばお前に会えると思ってな」


ザルティ「ほっほっほっ、(わたくし)はねぇ・・・どうしてもデリオラを復活させねばなりませんのですよ」


アルト「そいつは無理だ、やめときな」


ザルティ「おや?なぜに無理と?」


アルト「グレイがリオンをぶっ飛ばす、そして俺がお前をぶっ飛ばす、それでカタがつくだろ?」


ザルティ「そうでしょうかねぇ?」


そう言うとザルティは上を見上げた



アルト「!!!」


上を見ると月の光がデリオラに当たっていた



アルト「そんなっ・・・ウソだろ!?誰かが上で儀式やってるってのか!?」


ザルティ「たった一人では月の雫の効果は弱いのですが、実はすでに充分な量の月の光が集まっております」


するとデリオラの氷が光の当たってる箇所を中心に徐々に溶けだした



ザルティ「キッカケさえ与えればこの通り・・・」


アルト「やべぇ!!デリオラの氷が溶けてきた!!ナツの奴は何やってんだ、まさか道に迷ったりとかしてんじゃねえだろうな!?」


焦るアルトが急いで頂上に向かおうとするが、ザルティに足場を無くされ邪魔される



ザルティ「おや?逃げる気ですかな?しかしそうはいきませんぞ」


アルト「っ・・・!!」


ザルティ「私を追ってきたのはミスでしたね、アルトレアくん」


アルトたちが話している間にもデリオラの氷は溶けていく




アルト「くそっ・・・!!」ダッ


アルトがザルティに殴りかかる



アルト「はァ!!」ブンッ


ザルティ「ほーっほっほ」


しかしアルトの拳をジャンプしてかわすザルティ



アルト「とらえたぜ!!」ゴォッ


ザルティ「!!」


アルト「アース・クライツ!!」


空中に飛んだ状態のザルティをアルトが狙い撃つ


しかしその時、アルトの頭上から巨大な岩石が落ちてくる



アルト「なにっ!?」


アースクライツの軌道を変え、落石を砕くアルト



アルト「危ねぇ・・・」


ザルティ「ほっほぅ、この程度ですかな?」


アルト「はっ、この程度なわけねえだろ!!」


そう言ったアルトは拳から巨大な衝撃波を放つ


しかし衝撃波は避けられ、後ろのデリオラの氷に当たる



アルト「くそっ!また避けやがって」


ザルティ「よいのですかな?こんな状態で破壊力のある魔法を使って・・・溶けて柔らかくなったデリオラの氷を一気に砕いてしまいますぞ?」


アルト「フンッ!!」バゴォッ


ザルティ「!!」


ザルティの言葉に反応することなく、強力な魔法を使うアルト



アルト「俺の魔法なんかで氷が溶けたらお前等も苦労しねぇハズだ、とっととお前を潰して頂上の奴をナツが倒せば全ては終わる」


ザルティ「ほっほぉーう・・・やはり貴方はキレるようですな」


そうしている内に、デリオラの両腕を覆っていた氷が完全に溶けていた










遺跡内部


グレイとリオンの戦いは続いていた


グレイ「氷となったウルを溶かすって事はウルを殺すのに等しい・・・そんな事を兄弟子がやってたと思うとガッカリだよ」


リオン「師が死んだ今、残された弟子が何を持って師を超えられるかよーく考えてみろ!!」


造形魔法を放ちながらグレイに突進するリオン



リオン「デリオラだ!!師が唯一倒せなかったデリオラを葬る事でオレは師を超える!!」


放たれた造形魔法を避けるグレイ



グレイ「何も見えてねえ奴がウルに勝つだと!?100年早ェよ、出直してこい!!」


グレイが造形魔法で剣を作り、リオンを斬る


しかし斬られたリオンは氷で作られたダミーだった



グレイ「!!」


リオン「アイスメイク・・・白虎!!!!」


背後に回ったリオンが造形魔法を使う


巨大な氷の虎がグレイに襲いかかる



グレイ「アイスメイク 牢獄(プリズン)!!!!」


グレイが作りだした氷の檻が虎を閉じ込めた



リオン「!!」


グレイ「これはお前の姿かリオン、世界を知らない哀れな猛獣だ」


リオン「くだらん!!貴様の造形魔法などぶっ壊・・・」


そう言ったリオンは白虎に魔力を込める、しかし氷の檻はビクともしなかった



リオン「・・・・!!!」クイックイッ


グレイ「片手の造形はバランスが悪い、だから肝心な時に力が出せねぇ」


リオン「!」


グレイが両手で氷の大砲を作り出す




グレイ「氷雪砲(アイス・キャノン)!!!!」




リオン「ぐぉああぁぁぁあああ!!!」



氷の砲弾がリオンを貫き、吹っ飛ばした



グレイ「ウルの教えだろ」


リオン「グ・・・グレ・・・イ・・・ごあっ!!」


グレイの一撃をくらったリオンはそのまま後ろへ倒れこむ



グレイ「ぐっ・・・痛ぇ!!」


リオンが倒れた瞬間、グレイのわき腹から血が噴き出す



グレイ「先に止血しておくんだった・・・」


自分のわき腹を凍らせ、止血するグレイ




「オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ」




その時、遺跡の地下から大きな雄たけびが響く



アルト「ぐっ・・・うるせぇっ!!」


ザルティ「来たぁ!!」


デリオラの上半身を覆っていた氷が完全に溶けた






グレイ「この声・・・忘れようがねぇ・・・」


リオン「デリオラ・・・」










アルト「くそっ!!グズグズしてらんねぇ!!一気に叩きのめす!!」


そう言ってアルトがザルティの方を向く


すると水晶玉がアルトに向かって飛んできた



アルト「っ!?」


水晶玉を紙一重で避けるアルト



ザルティ「こちらも、そうさせていただきますぞ・・・アルトレアくん」


アルト「おもしれぇ!!」


アルトがザルティに向かって突撃する



ザルティ「ほっ!!」


アルト「うらぁ!!」


水晶玉を砕くアルト


しかし砕かれた水晶玉はすぐにまた元の形に戻ってしまう



アルト「キリがねぇな・・また直りやがって」


ザルティ「私は物体の時を操れます、すなわち水晶を壊れる前の状態に戻したのです」


アルト「時!?」


ザルティ「『時のアーク』は失われた魔法(ロスト・マジック)の一種ですからね」


ザルティが砕かれた岩を宙に浮かせ操る



ザルティ「もちろん、物体ですから水晶以外の時も操れます」


複数の岩を自在に操りアルトを攻撃するザルティ



アルト「ギルガ・ファングバイト!!!」


両手から巨大な衝撃波を発生させ、全ての岩をかき消すアルト



アルト「おもしれーな、その魔法・・・俺も使ってみようかな」


ザルティ「は!?」


アルト「予言だ」


そう言ったアルトは右手の三本指をザルティに突き立てた



アルト「てめぇが立ってられるのは残り3分・・・1R(ラウンド)でケリをつけてやる!!」


ザルティ「・・・ほっほっほっ・・・それは楽しみですなぁ」


 
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